重厚な装備が特徴的なツーリングファミリーの中にシンプル装備で突如デビューした「FLHX ストリートグライド」は、デビュー翌年に早々の大幅アップデートが実施された。
2006年モデルでは1,450㏄のTwin Cam 88エンジンを搭載していたが、2007年モデルから新たに1,584㏄のニューエンジンTwin Cam 96を搭載。燃料供給方式はキャブレターからフューエルインジェクション仕様に変更されている。安定した始動性能を実現しており、より実用性が向上。2007年モデルの最大トルクは、2,750回転で113Nm を発揮した。従来モデルの3,000回転110Nm から、さらに低回転で力強いトルクを発揮する仕様に進化している。
また、トランスミッションも従来モデルの5速リターン仕様から6速化されている。「大陸横断バイク」というコンセプトを掲げて時代と共に進化してきたツーリングファミリーにとって大きな進歩であることに間違いはない。
「ストリートグライド」のフロントフェアリングは専用設計でショートタイプのシールドが採用されている。スッキリとしたスタイリングが印象的だ。ロー&ロングの迫力ある外観で都会的な洗練されたイメージとなるが、スクリーンが低い為、高速巡行でのロングツーリングでの快適性という面では同ファミリーの「エレクトラグライド」の方が優れている。ただ、シート高は「ストリートグライド」が約30mm低いので足つき性は良い。ハーレーのツーリングファミリーは快適なシートが特徴でもあるが、横幅が広めのデザインなので少しのシート高の違いで足つき性は意外と大きく変わる。
ニューモデルとなった「FLHX ストリートグライド」は2008年モデルでABSを装備し105周年限定カラーを展開。以降は、カラーチェンジを実施しながら2012年モデルのマイナーチェンジでTwin Cam 103エンジンが搭載されるまでラインアップされた。

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解説記事更新日：2022年03月23日

2007年モデルのツーリングファミリーは、パワートレインにニューエンジンTWIN CAM 96を採用。伴い2006年にデビューした「FLHX ストリートグライド」も2007年モデルからTWIN CAM 96を搭載している。
ボア・ストロークは、TC88の95.3mm×101.6mmからストロークアップされ95.3mm×111.1mmの1,584ccへ拡大。最大トルクは2,750回転で113Nmを発揮。2006年モデルの3,100回転110Nmから、より低回転でトルクフルな特性となった。燃料供給方式は、新たにフューエルインジェクションが採用された。さらにトランスミッションは6速化され、高速巡行での快適性と実用性が向上している。
カラーラインアップは、モノトーンカラーのみを設定。「ビビットブラック」、「ブラックパール」、「ディープコバルトパール」、「ブラックチェリーパール」、「ピューターデニム」、「パシフィックブルーデニム」の6バリエーションで展開された。いずれのカラーリングもシックで深みのある色調で都会的な雰囲気とマッチしている。価格は254.9万円(税込)で前年モデルから据え置かれた。
「ストリートグライド」は、「エレクトラグライド」をベースにしているがショートタイプのスクリーンやミラーと一体化した専用フロントフェアリングを採用するなどストリート映えするカスタム色を強調したモデルだ。

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解説記事更新日：2022年03月23日

前年モデルで、ニューエンジン採用で排気量アップを果たしフューエルインジェクションの採用と6速ミッションの搭載で、さらなる進化を遂げた「FLHX ストリートグライド」だが、2008年モデルでもアップデートを実施。
メカニカル機構においての大きな変更ポイントとして、電子スロットルが新たに採用された。その為、スロットルケーブは廃止されハンドル回りの廃線がスッキリとした。またABSが標準装備となったことで万が一の際の安心感が大幅に向上している。そして、ツーリングマシンにとって重要な装備となる燃料タンクは内部構造の最適化が施されたことで、見た目を変えることなく、18.9Lから22.7Lへの大容量化に成功している。
エンジン出力特性に関しては、最大トルクが2007年モデルの113Nm/2,750rpmから118Nm /2,500rpmと、より低回転でトルクフルな仕様へと変化した。
カラーラインアップは、「ビビッドブラック」、「ブラックパール」、「クリムゾンレッドサングロ」、「クリムゾンレッドデニム」、「ダークブルーパール」、「ダークブルーデニム」、「ピューターデニム」、「ホワイトゴールドパール」のモノトーン8バリエーションが264.4万円(税込)で展開。前年モデルの0.5万円高となった。
そして、ハーレー105周年記念カラーとして「アニバーサリーカッパーパール&ビビッドブラック」の特別仕様ツートンカラーを設定。こちらは、272.2万円(税込)だった。

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解説記事更新日：2022年03月24日

ツーリングファミリーの中でも専用のショートスクリーンとフェアリングマウントミラーを装備し都会的なスタイリングに仕上げられた「FLHX ストリートグライド」は、2009年モデルでカラーチェンジを実施。
前年モデルではモノトーンカラーを中心に105周年限定カラーを含めて9バリエーションが設定されていたが、今回は7パターンに絞り込まれた。全てモノトーンカラーで、「ビビッドブラック」、「ブラックパール」、「ダークブルーパール」、「ピューターパール」、「ピューターデニム」、「レッドホットサングロ」、「レッドホットデニム」を設定。価格は264.4万円(税込)で据え置きとなった。
特徴的なフロントフェアリングの内側には、スピードメーターとタコメーター、燃料計と電圧計、そして温度計と油温系の合計6つのゲージが左右対称に整然とレイアウトされる。加えて、ハーマン・カードン製の純正アドバンスド・オーディオを装備。戦闘機のコクピットをイメージさせるようなデザインだ。
電子制御機構としては前年モデルで電子スロットルやABSが採用されクルーズコントロールも搭載され、さらに安心感と実用性が向上している。
ちなみに基本コンポーネントを共用してロングスクリーン仕様の「FLHT エレクトラグライド」は、本モデルよりシート高が約30mm高い693mmだが、価格は226.2万円(税込)と40万円近くもリーズナブルな価格だった。

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解説記事更新日：2022年03月27日

「大陸横断バイク」というコンセプトで進化を続けるツーリングファミリーの中でも、長距離移動時の快適性を追求しつつ都会的なスタイルを表現したマシンが「FLHX ストリートグライド」である。2010年モデルはカラーチェンジが実施された。
前年モデルでは、7カラーバリエーションで展開されていたが、今回は3カラー5パターンとモノトーン仕様に絞り込まれた。ブラック系は、「ビビッドブラック」と「ブラックデニム」、レッド系が「レッドホットサングロ」と「スカーレットレッド」、シルバー系は「ブリリアントシルバーパール」というバリエーションだ。価格は264.4万円(税込)で据え置きとなった。
なお、2010年モデルは最低地上高が130mmで前年モデルより11mm高くなっている。シート高(加重時)は、690mmで22mm高くなった。車両重量に至っては、従来の345kgから368kgへアップ。重量増に伴って燃費性能も市街地数値で14.9Lと僅かにダウンしている。
ちなみに今回ツーリングファミリーには、よりカスタムテイストを強調したマシン「FLTRX ロードグライド カスタム」がデビュー。ローダウン仕様で最低地上高は125mm、シート高は本モデルと同じく690mmで価格も同じ264.4万円(税込)だった。

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解説記事更新日：2022年03月27日

ロー&ロングのスタイリッシュなスタイリングでバガーカスタムをコンセプトにしたツーリングファミリーの一員「FLHX ストリートグライド」は、2011年モデルでカラーチェンジを実施。前年モデルの5カラーバリエーションからニューカラーの追加も行って6パターン展開となった。ブラック系は「ビビッドブラック」と「ブラックデニム」を継続。他4カラーは、「ホワイトホットデニム」、「スカーレットレッド」、「メルローサングロ」、「セドナオレンジ」となる。また、フロアボードのデザインも変更されている。
価格は269.8万円(税込)で、5.4万円の値上げが実施された。
専用設計のミラー一体型フロントフェアリングは、スモークタイプのショートスクリーンが採用されており風防効果に関してはロング仕様の他モデルより劣るが、都会的で洗練された存在感に一役買っている。その内側に搭載された純正オーディオには外部接続端子も用意されていた。ちなみに純正スピーカーは2つだが、同ファミリーでローダウンスタイルの「FLTRX ロードグライドカスタム」は4スピーカー仕様だった。
なお、2006年にキャブレター仕様のTwin Cam88エンジンを搭載してデビューした本モデルは、翌年にフューエルインジェクションを採用したTwin Cam 96エンジン仕様にモデルチェンジ。以降もABSや電子スロットルの装備などを経て進化を続けてきた。そして、今回の2011年モデルは、2,500回転で118Nmを発揮するTwin Cam 96ユニット搭載の最終イヤーとなった。

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解説記事更新日：2022年03月27日