クラシカルな前後ディープフェンダーでソフテイルファミリーのスプリンガーモデルとして2005年モデルから展開されてきた「FLSTSC スプリンガー クラシック」が、2007年モデルを最後に姿を消した。
そして、新たなスプリンガーモデルとして2008年にデビューしたニューカマーが「FLSTSB クロスボーンズ」である。
2008年モデルのソフテイルファミリーは外観上から判断することは容易ではないが、フレームやスイングアームが強化されている。本モデルは、そのアップデートされた車体をベースにレイトモデルとして2008年2月に発売された。
フロントサスペンションこそスプリンガーフォークだが、そのスタイリングは従来までのクラシカルなコンセプトとは全く異なるデザインで登場。
車体の各部はブラックアウトされておりクロームパーツは控えめな印象。むしろ、エンジンカバー類にはポリッシュ仕上げを採用することで渋めのダークトーンでまとめられている。
パワートレインには、バランサーを内蔵した空冷Twin Cam 96エンジンをフレームにリジットマウント。デビューモデルの最大トルクは、2,750回転で110Nmというスペック。
ちなみに前年の「FLSTSC クラシック」は、3,000回転112Nmを発揮していた。トランスミッションは6速仕様で継続。
足回りは、フロントにグロスブラックにペイントされたフォークにクロームスプリングを組合せる。ホイールは16インチのスチールレースにブラックリム仕様。ブレーキは292mmのシングルディスクに1ピストンキャリパーをセット。
リアは、シャシーの下部に水平マウントでダンパーをセットしたリジットスタイル。ホイールは17インチで292mm径のディスクブレーキ2ピストンキャリパーを組合せる。
デザイン面では、ミニエイプハンガーハンドルにスプリングサドルレザーシートとボブテールリヤフェンダーを採用してカスタムチョッパースタイルに仕上げられている。
同じ「FL」スタイルのファミリーメンバー「FLSTN デラックス」と比較すると、車両重量は3kg重い333kgで、シート高は54mmも高い676mmとなる。
それでもシート形状がコンパクトでフロント部分も絞り込まれたデザインになっているため、足つき性が特別悪いという印象は受けないだろう。ただ、スプリンガーフォークとも相まって乗り心地は硬めであることは覚悟しておいたお方が良いだろう。
ちなみにソロシートが純正スタンダードだが、タンデムシート化も可能で2名乗車仕様で登録することもできる構造となっている。
タンクやテールに施されるピンストライプはハンドペイント仕様。
デビューモデルとなった、2008年モデルはモノトーン仕様のみで展開され221万円(税込)で発売。
デビュー以降は、2009年モデルで意匠変更を行いサイドのオイルタンクカバーにWillie Gのサイン入りスカルグラフィックが採用された。
2010年モデルでは、フューエルタンクセンダーやミッションギヤといったメカニカルな部分にアップデートが加えられた。
そして、2011年モデルは最終仕様となるが、BCMの採用やスイッチ系統のリニューアルで操作性が向上。出力特性に関してはモデルライフ中の変化は無かった。この2011年モデルは219.8万円(税込)で展開され、デビュー時から1.2万円安となっていた。

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解説記事更新日：2022年06月20日

スプリンガーフォークを採用した「FLSTSC スプリンガークラシック」に代わって、2008年モデルで登場したのが、本モデル「FLSTSB クロスボーンズ」だ。フロントサスペンションがスプリンガー仕様という点は共通だが、そのルックスは大きく異なる。「FLSTSC」がディープフェンダーやクロームパーツの多様でクラシカルな重厚感のあるオーラを放っていたのに対して、本モデルは各部がブラックアウトされた車体にエイプバーを装着したチョッパースタイルだ。
デビューモデルとなる2008年モデルのパワートレインには、バランサー内蔵型の空冷Twin Ca 96B エンジンをソフテイルフレームにリジットマウント。最大トルクは、2,750回転で110Nmというスペック。トランスミッションは6速仕様だ。
エンジン本体はブラックのパウダー仕上げでポリッシュ仕様のカバー類を装着してダークなスタイリング。
フロントサスペンションは、グロスブラックのスプリンガーフォークにクローム仕上げのスプリングを組みあわせて高い質感を演出。ホイールサイズは16インチだ。
リアはホリゾンタルマウントダンパーに17インチホイール組合せる。タイヤ幅は200mmのワイド仕様で迫力のリアビューとなっている。
ボディカラーは、モノトーン仕様のみを展開。「ビビッドブラック」、「ブラックデニム」、「オリープバール」、「ダークブルーデニム」、「ダークブルーパール」、「ピューターデニム」の6っバリエーションで、価格は221万円(税込)で登場。07年モデルのFLSTSC スプリンガークラシックが241～244万円の設定であったことから廉価な価格設定となっている。
なお、シートはスプリンガー付きのソロタイプを装着しているが、タンデムシート仕様に変更して2名乗車登録も可能な構造となっている。

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解説記事更新日：2022年06月20日

前年モデルでソフテイルファミリーに加わったダークテイストなスプリンガーモデル「FLSTSB クロスボーンズ」は、2009年モデルで各部のアップデートが施されている。

・エアクリーナーカバーデザイン変更
・ニューデザインのオイルタンクグラフィック
・カラーチェンジ

デビューから約半年という間もないタイミングということもあり、今年度モデルはデザイン面での小変更にとどまっている。
グロスブラックやポリッシュ仕上げのカバー類を採用してシックなイメージ仕上げられたメカニカルな部分は、エアクリーナーカバーのデザインが変更されている。そして、シート下に配されるオイルタンクカバーのグラフィックはニューデザインを採用。従来のバー&シールドのロゴ仕様からコミカルなスカルデザインへイメージチェンジ。そして、そのスカル部分には、Willie Gのサインが配されている。
タンクやテールにもレイアウトされるハンドペイントのピンストライプなど、特別感のあるカスタムグラフィックが各部に採用されている。
パワートレインにはブラックパウダーコート仕上げのフューエルインジェクション仕様Twin Cam 96Bエンジンを搭載。最大トルクは、2,750回転110Nmで、前年モデルと同じスペックとなる。
ボディカラーは、モノトーンカラーのみで従来の6バリエーションから4パターンに絞り込まれている。「ビビッドブラック」、「ブラックデニム」、「ダークブルーパール」、「ピューターデニム」で、価格は221.9万円(税込)。0.9万円の値上げとなった。
なお、2009年モデルのソフテイル「FL」シリーズでは、本モデルが唯一の650mmオーバーの676mmというシート高だが、フロント部分が絞り込まれたシンプルデザインのサドルシートの恩恵で足つき性はそれほど悪くない。

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解説記事更新日：2022年06月20日

ラインアップモデル唯一のスプリンガー仕様であり、スプリングソロシートやチョップドフェンダー、グロスブラックのミニエイプハンガーハンドルでカスタムチョッパー仕上げの「FLSTSB クロスボーンズ」は、2010年モデルでメカニカル面でのアップデートも含む以下の仕様変更を実施。

・フューエルタンクセンダー変更
・ミッション5段ギアにヘリカルギアを採用
・カラーチェンジ

今回のアップデートは外観上から判別できる内容ではないが、燃料の残量を読み取るためのセンダーがリニューアルされたことで、より正確な燃料レベルを計測できるようになった。そして、6速トランスミッションの5速ギヤにはヘリカルギアを採用することでミッションの作動音が低減されライディング時の快適性が向上している。
パワートレインには引き続き1,584ccの空冷Twin Cam 96Bユニットを搭載。最大トルク2,750回転で110Nmというスペックは従来モデルから変化していない。ただ、燃費性能が市街地数値で前年の16km/Lから14.9km/Lへダウンしている。
スプリンガーフォークの足元はスチールスポークにブラックリムを組み合わせた16インチホイールを装着し、292mmのシングルディスクにシングルピストンキャリパーをセットする。スプリンガーフォークは、通常のテレスコピックフォークと比べストローク量が少なく固めの印象だ。その特徴に伴って制動力もやや弱めに感じることは否めない。この辺りは、可能であれば実際に試乗してみて確認できると良いだろう。
2010年モデルのカラーラインアップは、前年モデル同様にモノトーン仕様を4パターン展開。「ビビッドブラック」、「ブラックデニム」、「ブラックアイスデニム」、「ブリリアントシルバーパール」で、価格は0.9万円の値下げが実施され221万円(税込)となった。

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解説記事更新日：2022年06月20日

2011年ソフテイルファミリーの中で唯一のソロシートモデルでもあり、スプリンガーフォークで圧倒的な存在感を放っている「FLSTSB クロスボーンズ」は、デザイン面を含む各部のディテール変更を受けている。

・BCM採用
・ハンドルスイッチ変更
・ニューオドメータートリップスイッチ採用
・メーターデザイン変更
・グラフィック変更
・カラーチェンジ

今年度モデルは電子的な部分にアップデートが施されてマシンの熟成が図られている。ソフテイルファミリー共通の変更ポイントでもあるBCM(ボディコントロールモジュール)の採用によってリレーや配線などがシンプル化されたことで、各部のレイアウトがスッキリとした。また、トリップメータースイッチの移設やハザードスイッチの増設などにによってハンドルコントロール部分がリニューアルされて操作性も向上している。
デザイン面では、2009年モデルから採用されていたオイルタンク部分のWillie Gのサイン入りスカルマークグラフィックが廃止されている。さらにタンクグラフィックもリニューアルされている。
パワートレインはTwin Cam 96Bユニットで変更は無く、出力特性も2,750回転110Nmという仕様で変わっていない。
ボディカラーは、「ビビッドブラック」、「ブラックデニム」、「クールブルーパール」、「セドナオレンジ」の4バリエーションを設定。価格は、219.8万円(税込)で1.2万円の値下げとなった。
なお2008年モデルで、それまでの「FLSTSC スプリンガー クラシック」と入れ替わる形で登場した唯一のスプリンガーマシン「FLSTSB クロスボーンズ」だが、今回の2011年モデルを最終仕様としてラインアップから姿を消すこととなった。

買替や売る際の買取査定は、2011年式　FLSTSB クロスボーンズの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年06月20日