ソフテイルファミリーにとってモデルイヤー2018は大きな転換期となった。これまでダイナファミリーとしてラインアップされたきたマシン群がソフテイルファミリーに統合されたのだ。それだけでなくフレームからパワートレインに至るまでリニューアルが実施されたことで、モアパワーを追求するカンパニー精神に則ったアップグレードが図られている。
同ファミリー前年ラインアップの中で、最軽量モデルだった「FLS ソフテイル スリム」は、「FLSL ソフテイル スリム」として登場。
車体は、新設計のカーボンスチール製で筒型形状のフレームを採用。パワートレインはフレーム同様に新開発の「Milwaukee Eight 107」エンジンを搭載。先代ユニットのツインカムからシングルカムに変更され、各気筒4バルブのトータル8バルブ仕様のエンジンである。ちなみにユニット名の「Eight」は、バルブ数の「8」に由来する。そして、「Milwaukee」は、ハーレー生誕の地である米国ウィスコンシン州ミルウォーキーから取られている。
ニューエンジンは107キュービックインチ(1,745㏄)で、最大トルクは3,000回転で145Nmを発揮する。Twin Cam 103B世代の最終仕様2017年モデルは、3,000回転126Nmだった。排気量が拡大しパワーアップしていることに加えて、カーボンスチール製フレームの恩恵もあり車両重量は、321kgから304kgへ大幅な軽量化に成功。よりハイパワーなマシンに仕上がっているわけだ。トランスミッションは6速リターン式を採用。なお、足元は従来までのシーソーペダルが廃止されている。ただ、フットボードは健在である。
スタイリングは、フロントに油圧式テレスコピックフォークを装備し16インチスポークホイールとシングルディスクブレーキを組合せる。リアはチョップドフェンダーに16インチホイールと150mm幅タイヤを装着する。シートはタックロールタイプのソロ仕様でボバーカスタムスタイルを踏襲している。
ちなみに2018年モデルのソフテイルファミリー13車種中、ソロシートを採用して登場したのは、本モデルと「FLDE デラックス」、「FXBB ストリートボブ」の3モデルのみだった。
なお、ニューエンジンを与えられ新世代へと突入した「FLSL ソフテイル スリム」は、2021年モデルまで展開されラインアップから姿を消した。

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解説記事更新日：2022年04月22日

ソフテイルファミリーのFLシリーズで、コンパクトスリムに車体をまとめたボバースタイルモデルが2012年からラインアップされていた「FLS ソフテイル スリム」だった。そして、2018年に新設計フレームと新エンジンを与えられモデル名を「FLSL ソフテイル スリム」へ改め登場。
デビューモデルとなった2018年式は、モノトーン仕様の5カラーバリエーションが設定された。乗り手やシーンを選ばず馴染みやすい「ビビッドブラック」は、226.8万円(税込)で発売。他4カラーの「ウィキッドレッド」、「ブラックデニム」、「インダストリアルグレーデニム」、「ボンネビルソルトパール」は、231万円(税込)で展開された。
フロント・リアに16インチスポークホイールを履き、ソロシートにチョップドフェンダーというスタイルは踏襲しつつ、カーボンスチール製の新設計フレームを採用し各部のアップデートにより車両重量は321kgから304kgへ大幅な減量を実現。そして、ニューエンジンのMilwaukee Eight 107は、3,000回転で145Nmを発揮する。従来モデルの126Nmから大幅なパワーアップだ。
シート高は前年の650mmから10mm高い660mmとなったが、同じくソロシート仕様の「FLDE デラックス」や「FXBB ストリートボブ」より低く、足つき性の良さも健在だ。

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解説記事更新日：2022年04月22日

ハリウッドハンドルバーにタックロールソロシート、チョップドリアフェンダーに前後16インチホイールを履かせたボバースタイルの「FLSL ソフテイル スリム」は、2019年モデルでカラーバリエーションが増え豊富なラインアップとなった。
「ビビッドブラック」は、229万700円(税込)で2万2,700円の値上がり。その他のモノトーンカラーは、「ビリヤードブルー」、「ブラックデニム」、「インダストリアルグレー」、「ウィキッドレッドデニム」、「ボンネビルソルトデニム」、「ラグドゴールドデニム」の6パターンで、価格は233万2,700円(税込)に設定された。
「FLSL ソフテイル スリム」の特徴的なディテールとして挙げられるのは、足つき性の良さだ。2019年モデルのソフテイルファミリーは15モデルがラインアップされたが、その中で最もシート高が低いのは660mmの本モデルだ。続いて、「FXBRS ブレイクアウト」の665mmとなる。車両重量に関しても、新設計のカーボンスチール製フレームが採用されており304kgと軽量な車体となっている。同じMilwaukee Eight 107を搭載して297kgの「FXBB ストリートボブ」には敵わないが、「FLSL ソフテイル スリム」は軽量ハイパワーなマシンで、取り回し性能にも優れたソフテイルファミリーの一員だ。

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解説記事更新日：2022年04月22日

時代の流れとともにバイクのスタイリングやデザインも変化していく中で、「FLSL ソフテイル スリム」は1950年代のボバースタイルを懐古させるようなディテールが特徴的だ。
ハリウッドハンドルバーや丸型ヘッドライト、タックロールデザインのソロシート、そして前後の16インチワイヤースポークホイールといった仕様がクラシカルな印象を演出。そして、フロントフォークやホイールリム、ハンドルバーやライトケースといった各部をブラックアウトすることでシックでスタイリッシュなオーラすら漂っている。そのまま乗っても良し、カスタムベースにしても良しの扱いやすい扱いやすいマシンである。ただ、そのじゃじゃ馬ぶりには注意が必要だ。304kgという車重はソフテイルファミリーの中でも軽量な部類に入る。そこに3,000回転で145Nmのトルクを発生する1,746ccのMilwaukee Eight 107エンジンを搭載するからだ。ちなみに「FXBB ストリートボブ」は、同じパワーユニットを搭載するが車重は297kgとさらに軽かった。
本モデルの2020年モデルは、カラーラインアップが前年の7バリエーションから5パターンまで絞り込まれた。「ビビッドブラック」は236万5,000円(税込)で、7万4,300円の値上げとなった。他3カラーは、いずれもモノトーンで「ビリヤードバーガンディ」、「バラクーダシルバーデニム」、「ブラックデニム」で、240万7,900円(税込)で展開された。

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解説記事更新日：2022年04月22日

前後16インチのファットタイヤにチョップドリアフェンダー、ハリウッドハンドルバーにソロシートと、古き良き時代をイメージさせるボバースタイルが特徴の「FLSL ソフテイル スリム」は、2021年モデルでカラーチェンジを実施。モノトーンとツートーンそれぞれが2パターン設定され、トータル4バリエーションで展開された。
「ビビッドブラック」は、237万9,300円(税込)、「ビリヤードレッド」は、242万2,200円(税込)で、どちらも1万4,300円の値上げとなった。そして、今回新たに設定されたツートーンカラーは「ミッドナイトクリムゾン×ストーンウォッシュホワイトパール」と「リバーロックグレーデニム×ブラックデニム」で246万1,800円(税込)となった。
2021年モデルのソフテイルファミリーは、ラインアップ10車種のうち半分の5モデルがMilwaukee Eight 114エンジンを搭載。「FLSL ソフテイル スリム」は、引き続き1,746ccのMilwaukee Eight 107ユニットを採用しているが、前年モデルと比較すると出力特性に変化があった。2020年モデルでは、3,000回転で145Nmというスペックだったが、今年度は3,250回転145Nmという仕様に変化した。僅かだが高回転寄りでピークパワーを発揮するセッティングだ。
ちなみに「FLSL ソフテイル スリム」のシート高は660mmで2021年モデルのソフテイルファミリー内では最も低い。続くのは、Milwaukee Eight 114エンジンを積んだ「FXBRS ブレイクアウト」の665mmだった。足つき性の良さを重視してソフテイルに乗りたいのなら本モデルが有力候補になるだろう。

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解説記事更新日：2022年04月27日