シャープでショートなリアフェンダーでダートトラックレーサーの様なスタイルを魅せつつも、240mmの極太リアタイヤにロングホイールベースでドラッグレーサーのオーラも放つ異色のニューモデルが2019年ラインアップに姿を現した。それが「FXDRS」である。
車体はカーボンスチール製のソフテイルフレームにアルミ製の専用スイングアームを組み合わせるという、他のソフテイルモデルとは異なる構造を採用。そこに搭載するパワートレインは空冷ビッグツインのMilwaukee Eight 114である。
ボア・ストロークが、102mm×114mmの1,868ccエンジンで最大トルクは3,500回転160Nmというスペック。「FXFBS ファットボブ」、「FXBRS ブレイクアウト」、「FLFBS ファットボーイ」も同じエンジンを搭載しているが、スペックは3,000回転155Nmと差がある。これは、本モデルがフロントに向けて剥き出しレイアウトで設置されたエアクリーナーを採用していることも関係しているだろう。
足回りには、フロントに倒立フォーク34度のレイク角で寝かせてセット。ホイールベースは、1,735mmと現行ラインアップで最もロングな仕様。
足元はグロスサテンブラックで19インチ5スポークデザインのエースキャストアルミホイールと120mmタイヤをセット。リム部分には「HARLEY-DAVIDSON」のロゴがレーザー彫りされる。
ブレーキは300mm径のダブルディスクに4ピストンキャリパーを組合せる。
リアはシート下にモノショックを組み込みハードテイルルックに仕上げる。シート脇からアクセスできるノブでプリロード調整が可能だ。ホイールはディッシュタイプの18インチで、240mmの超ワイドタイヤを履く。
足元ステップはフォアードコントロールでハンドルはセパレートタイプ。シート高は720mmで足つき性が問題になることはないだろうが、両手両足を前方に投げ出すようなライディングポジションとなり身体を「くの字」形に折り曲げるスタイルとなる。ただ、ハンドルはスポーツバイクの様なローマウントではなくアップライトなレイアウトなのでそれほど前傾姿勢はきつくならないだろう。
スタイリング面では、LEDヘッドライトにスピードスクリーンを装着。計器類はミニカウルの内側にフィットする5インチサイズのデジタルディスプレイを設置して、スピードや回転数、ギアポジションなどを表示。すっきりしとした視界となる。
シートはソロ仕様だが後方のカウルには小物入れが設置されており、ちょっとした荷物は収納可能だ。
個性的なスタイルとディテールでデビューした2019年式の「FXDRS」は、ベーシックカラーの「ビビッドブラック」が、286.2万円(税込)で登場。
翌年には、カラーチェンジを実施。継続された「ビビッドブラック」は、267万6,300円(税込)で、18万5,700円の値下げが実施された。
そして、この2020年式が最終仕様となり「FXDRS」は、ラインアップから姿を消して短いモデルライフを終えた。
ちなみに2020年8月にインディアナポリスで開催されたドラッグレースNHRAの「Pro Stock Motorcycle」クラスでは、 Angelle Sampeyが本モデルで1/4マイルを6.855秒で駆け抜け、優勝するという快挙を遂げている。

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解説記事更新日：2022年07月20日

2019年モデルでインパクトのあるデビューを飾ったニューカマーが「FXDRS」だ。
そのスタイリングは、ドラッグレーサーを彷彿させるデザインでロングホイールベースとファットなリアタイヤが強烈な存在感をアピール。
フロントの34度というレイク角は「FXBRS ブレイクアウト」と同じ構造だが、本モデルのホイールベースは1,735mmで、「ブレイクアウト」の1,695mmより長い。実のところ、これまで「ブレイクアウト」が現行ラインアップで最もロングなホイールベースだったが、今回「FXDRS」がデビューしたことで、本モデルが最長マシンとなった。
パワートレインには、1,868ccのMilwaukee Eight 114エンジンを搭載する。最大トルクは3,000回転で155Nmいうスペック。
エアクリーナーには、高効率でフレッシュエアを取り込める構造のドラッグレーサータイプを装着することでレーシーなタイリングを演出。ソロシートという設定も実用性よりも走行性能を重視する意気込みを感じさせるディテールだ。
足周りは、フロントにシングルカートリッジタイプの倒立フォークを装備して19インチホイールをセット。リアはアルミ製のスイングアームに18インチホイールと240mmのファットタイヤを装着。直進安定性に優れた直線番長スタイルだ。
デビューモデルとなった2019年式は、モノトーンの6カラーバリエーションを展開。
「ビビッドブラック」は、286.2万円(税込)で登場。「ボンネビルソルトデニム」、「ブラックデニム」、「インダストリアルグレーデニム」、「ウィキッドレッドデニム」、「ローハイドデニム」の5カラーは、290.4万円(税込)に設定された。

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解説記事更新日：2022年07月17日

ロングホイールベースにソロシートとセパレートハンドルという個性的なスタイルで前年にデビューした「FXDRS 114」は、2020年モデルでカラーチェンジを実施している。
2019年式はトータル6カラーバリエーションを用意して登場したが、今年度モデルでは5カラーへラインアップを縮小した。
ベーシックカラーとなる「ビビッドブラック」は、18万5,700円の大幅値下げとなる267万6,300円(税込)で展開。「リバーロックデニム」、「バラクーダシルバーデニム」、「ブラックデニム」、「パフォーマンスオレンジ」は、271万9,200円(税込)に設定された。こちらは18万4,800円の値下げが実施された。
パワートレインには、3,500回転で160Nmを発揮する1,868ccのMilwaukee Eight 114エンジンを搭載。出力特性は従来モデルから変更されていない。
足回りには、フロントにSHOWA製デュアルベンディングバルブ仕様の倒立フォークを装備。ソフテイルファミリー内で同じく倒立フォーク仕様でMilwaukee Eight 114エンジンを搭載するマシンは、「FXFBS ファットボブ」が台頭していたが、2020年モデルでは「FXLRS ローライダーS」も登場。その3車種の中でも本モデルは303kgと最も軽い重量で圧倒的なパフォーマンスを誇る。アルミ製のスイングアームやショートデザインのリアカウルなど実用性よりも走行性能を追求しているディテールがアグレッシブな雰囲気を放つ。そして、剥き出しタイプのエアクリーナーを装着することで最大トルクは、他2モデルより5Nmハイパワーなスペックだ。
ドラックレーサールックでファミリー内でも独特のオーラを放つ「FXDRS 114」だが、今回の2020年モデルが最終仕様となってラインアップから姿を消すことに。短いモデルライフとなった。

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解説記事更新日：2022年07月17日