ビジネスバイクの代名詞的存在の「スーパーカブ」は、原付1種の50ccモデル、そして原付2種クラスの90㏄モデルをメインに展開されてきた。しかし、2009年6月に「スーパーカブ90」の実質的後継モデルとして「スーパーカブ110」が登場。国内専用モデルとして展開された。
全体的な車両デザインは、ひと目見てホンダの「スーパーカブ」と識別できるスタイルを踏襲。フレームは新設計のバックボーンタイプの角型断面パイプフレームを採用した。そこにマウントされるエンジンは、SOHC2バルブの空冷4ストローク単気筒JA07E型となる。
ボア・ストロークが50.0mm×55.6mmのロングストロークタイプ109㏄ユニット。
デビューモデルの最高出力は、7,500回転で8.2馬力を発揮した。トランスミッションは4速リターン式で、エンジン始動はキックとセルフスターターの併用仕様。
「スーパーカブ」と言えば、その優れた燃費性能が特徴がだ、本モデルはフューエルインジェクション仕様でコンピューター制御により走行シチュエーションに応じて最適な燃料供給を実現。従来モデルとなる「スーパーカブ90」のリーター当たり60kmという数値を上回る63.5km/Lという優れた燃費性能となっている。
足回りは、ボトムリンクフロントフォークに代わってテレスコピック式正立フォークを装備。17インチワイヤースポークホイールにドラムブレーキを組合せる。リヤは、引き続きスイングアームにツインショックをセットして、フロントと同径の17インチホイールにドラムブレーキというスペック。
実用装備面ではメインスイッチとハンドルロックを一体化して簡単操作とすることで利便性が向上。さらに直結防止回路を採用してセキュリティ面の強化も図られている。
デビュー後の「スーパーカブ110」は、カラーチェンジを繰り返していく中で2012年に最初のフルモデルチェンジを実施。最高出力は8馬力へダウンし、生産拠点が中国に移管された。デザイン面では角型ヘッドライトを採用することで外観スタイルが大きく変化。
しかし、その後2018年に再びフルモデルチェンジが行われ生産拠点は国内へ戻された。このタイミングで、「スーパーカブ」の田てう的ディテールとなる丸形ヘッドライトが復活。
2022年モデルでは、最新の排ガス規制に適合しキャストホイールを採用することでビジネスバイクという枠を超えてファッショナブルなスタイリングへ変化しラインアップを継続している。

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解説記事更新日：2022年06月27日

平成28年の排ガス規制対応に伴い外観を一新して登場したスーパーカブ110の2018年モデル。
これまでの角形ヘッドライトは丸目タイプに、ウィンカーも見慣れた丸型オレンジタイプとなり、サイドカバーを採用し、ボディからテールまで丸みを帯びたラインの構成など日本人には見慣れたカブスタイルを取り戻した。
最高出力、最大トルクに変更は無かった。
カラーバリエーションにはグリントウェーブブルーメタリック、クラシカルホワイト、バージンベージュ、タスマニアグリーンメタリック、アーベインデニムブルーメタリックの5色を設定。
新車販売価格は25.5万円(税抜)だった。
ちなみにこの外観の変更については日本に次いでカブの人気が高いタイや、それに続くインドネシア、カンボジアのヤング層に「丸目のカブがレトロでおしゃれ」という新たな風潮が生まれたことが起因となっていた。
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解説記事更新日：2021年12月15日

スーパーカブシリーズの生誕60周年を記念して登場したアニバーサリーモデル。
ボディカラーは1963年に米国で行われたカブの宣伝広告でありカブファンならご存知であろう「ナイセスト・ピープル」のイラストをベースにしたマグナレッドを設定。スーパーカブ誕生60周年の記念エンブレムをサイドカバーとキーに配している。
新車販売価格は26.5万円
また、2019年モデルとしてはおしゃれなカブというイメージを押し出すスペシャルカラーモデルのスーパーカブ110 ストリートも登場。
カラーバリエーションにはボニーブルーとハーベストベージュ」の2色を設定。レッグシールドはボディと同色とし、サイドカバー、クランクケースカバー、リアキャリア、スイングアーム、チェーンケースにはブラックを設定。フロントカバーのエンブレムやメーターカバーにクロームメッキ加工が施され、シートの後部側面やキーには専用のデザインが描かれていた。
こちらの新車販売価格も26.5万円だった。
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解説記事更新日：2021年12月15日

マイナーモデルチェンジを受けて登場した2020年モデルのスーパーカブ110。
新たな法規制に対応したテールランプを採用。
カラーバリエーションにはパールフラッシュイエロー(新色)、グリントウェーブブルーメタリック(継続)、クラシカルホワイト(継続)、バージンベージュ(継続)、タスマニアグリーンメタリック(継続)アーベインデニムブルーメタリック(継続)の6色を設定。
新車販売価格は25.5万円(税抜)だった。
同年7月には2019年に公開された映画「天気の子」で登場したピンクのスーパーカブを再現したスーパーカブ110・『天気の子』ver.を発売。ボディカラーには映画の制作陣と共同で創り上げたサマーピンクを設定。シートはブラウンに、また、レッグシールド内側上部には『天気の子』ver.専用ステッカーが配された。
新車販売価格は28.5万円(税抜)だった。なお『天気の子』verは中古市場でも取引額は高くなっている。
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解説記事更新日：2021年12月15日

令和2年の排ガス規制に適合するために環境性能を高め、足回りの仕様変更で安全を向上させるべくマイナーチェンジが行われた2022年式の「スーパーカブ 110」だが、カラーバリエーションは従来の6タイプから以下の5タイプへ縮小となった。

・継続「グリントウェーブブルーメタリック」
・継続「パールフラッシュイエロー」
・継続「バージンベージュ」
・継続「タスマニアグリーンメタリック」
・継続「クラシカルホワイト」

2020年式で設定されていた「アーベインデニムブルーメタリック」は廃止となっていた。価格は30万2,500円(税込)で従来モデルから2.2万円の値上がり。

型式変更を伴うマイナーチェンジが行われた2022年式は、エンジン本体も新型へと置き換わっていた。ロングストローク化された109ccの空冷シングルユニットは国内の最新排ガス規制に適合したことで、スペックは以下のように変化していた。

・最高出力　7,500回転8馬力　→　変更なし
・最大トルク　5,500回転8.5Nm　→　8.8Nm
・燃費性能　WMTCモード値　67.0km/L　→　67.9km/L

環境性能を高めるアップデートが行われるとスペックが犠牲になることも珍しくないが、「スーパーカブ 110」はエンジン本体を新型ユニットへ変更することでスペックの向上にも成功した格好だ。
さらに足元はキャストホイールにチューブレスタイヤの採用やフロントぶれーがディスク化されてABSも装着されるなど各部の刷新で安全性やファッション性も高められた。これだけの変更を受けて価格は従来比で2.2万円アップに留められているのは「スーパーカブ」ファンにとっては嬉しい限りだろう。

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解説記事更新日：2024年04月29日

今も昔も変わらないスタイルに豊富なカラーバリエーションを設定することでファッションアイテムの一部としても受け入れられている「スーパーカブ 110」。
2022年にはキャストホイールやディスクブレーキ、ABSを搭載するなど、レトロなデザインながらも最新モデルとしての安全性と信頼性を獲得するアップデートを受けていた。そして2024年式ではカラーチェンジを実施。
既存カラーの「グリントウェーブブルーメタリック」、「タスマニアグリーンメタリック」、「バージンベージュ」、「クラシカルホワイト」はラインアップを継続。そして「パールフラッシュイエロー」が廃止となって、ニューカラーの「フレアオレンジメタリック」が追加された。価格は据え置きの30万2,500円(税込)。

メカニカルな部分は変わっていないため主要諸元は従来通り。
109㏄の空冷4ストロークOHC単気筒ユニットJA59E型エンジンは、7,500回転で8馬力を発生する。最大トルクは5,500回転8.8Nmというスペック。トランスミッションは4速リターンだ。

ちなみに本モデルをベースにアウトドアスタイルへ仕上げた姉妹モデル「クロスカブ 110」もカラーチェンジが行われていた。エンジンは共用しているのでスペックは変わらないが、ホイールベースは本モデルが25mmショートの1,205mmというサイズ。シート高も46mm低い738mmとなっている。とは言っても両マシン共に軽量コンパクトで日常使いを想定したマシンで、老若男女を問わず馴染みやすい設計を採用している。デザインの好みで選択が左右されるところだろう。

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解説記事更新日：2024年03月04日

「スーパーカブ110・HELLO KITTY」は、スーパーカブとサンリオのキャラクター「ハローキティ」がコラボしたバイクです。2024年12月、50ccと110ccモデルが受注期間限定で発売されました。110の国内販売計画は1,000台です。
かつてキティは新幹線とコラボしたことはありますが、バイクとは初めてです。
特徴は、
・スピードメーターは赤いフォント、上部に「HELLO KITTY」の文字
・レッグシールド前面右に「HELLO KITTY」の文字
・メーター内とヘッドライト下にリボンのイラスト
・左サイドカバーはKITTYの顔をプリント、右は浮き彫りのレリーフ
・シート後部にKITTYの絵柄
・リアフェンダー左右に「HELLO KITTY」の大きな文字
・りんご飴のような専用キー中央には「HELLO KITTY 50」のロゴ
・ボディカラーはKITTYのイメージに合わせた《マグナレッド》
・オーナーズマニュアルにはKITTYのイラストがたくさん

エンジンや車体の基本構成・性能はスーパーカブ110と全く同一です。
エンジンは空冷4スト単気筒、ボア×ストローク47.0mm×63.1mmのロングストロークJA59E型を採用。これは2020年排ガス規制に対応し、2022年から110ccカブに搭載されています。トランスミッションはリターン式4速で、停止時のみロータリーになります。
フレームはスーパーカブの伝統どおりバックボーン型、フロントはテレスコピックサスペンションにディスクブレーキ、リアはスイングアーム+2本サス+ドラムブレーキ、前後17インチホイールはシルバーのキャスト製です。
キャストホイールは2022年に採用されており、ディスクブレーキやABSとあいまって安全性も向上しています。
可倒式タンデムステップは右スイングアーム及び左チェーンケースに取り付けられています。シートはタンデム仕様ではなくシングルです。

スーパーカブ110用には、純正カスタムパーツも販売されています。フロントバスケット、リアラゲージボックス、スクリーン、ピリオン（タンデム）シート、マフラーなど、キティカブをカスタムするのも楽しそうです。あるいはノーマルでも、所有するだけで、眺めるだけで、心が華やぎそうなハローキティ110ccカブは、原付二種バイクがある生活を華やかに、楽しくしてくれるでしょう。スーパーカブ50は1958年から製造されてきましたが、2024年12月に「Final Edition」の販売をもって製造中止、実に60年以上の長きにわたって製造されてきました。110ccモデルは今後も製造されますが、同時期に受注生産が発表されたハローキティカブは、スーパーカブの長い歴史に残る1台と言えます。
ただしハローキティカブは非常に人気が高く、一定期間経過しないと中古車として売却できません。バイクパッションならバイクを詳細に査定し、ご満足いただける額を提示できます。スーパーカブ110ハローキティモデルの査定やお乗り換えをお考えの方は、是非バイクパッションへ！

解説記事更新日：2025年03月14日

スーパカブ110の初代モデルとして発売されたのががこのJA07
商用車として買い手が求める基準である、低燃費と実用性を兼ね備えたニューモデルとして国内向けに生産された。
2008年の排ガス規制を考えて作られたJA07は、インジェクション式を採用したことで排ガス規制基準値をクリア、さらに当時新型だった空冷4ストローク単気筒110ccエンジンを搭載し、環境への配慮と性能アップの両立を成功させた。
デザインはスーパーカブの見かけを損なわずに艶のある塗装や滑らかな曲線を含んだボディで、当時まさに新世代のスーパーカブだと評価された。その後2018年に発売されたスーパーカブC125はこのスーパーカブC110JA07のフォルムを復刻するかたちのデザインとなっており、JA07のクラシックな見た目が好きなファンも多い。
中古車としても市場では堅実な人気を誇り、カブシリーズの中でも人気の高い車種と言えるだろう。

解説記事更新日：2020年08月14日

2011年にホンダは一部のバイクの生産拠点を海外へ移す計画を発表した。その計画とフルモデルチェンジが同時に実施されたのがJA10型「スーパーカブ110」である。ベースになっているのは「ドリーム110i」で生産は中国のホンダが担当することになった。海外生産とすることで、部品調達から製造に至るまでのプロセスを高効率化することに成功し、各部のアップデートを図りながらも車両価格は従来モデルよりも安く設定することができた。
エンジン回りはPGM-FIとキャタライザの採用で実現していた排ガス浄化機構を継続している。また、オフセットシリンダーやローラーロッカーアームによる低フリクション技術も引き続き採用。
フレームは従来通りバックボーンタイプのパイプフレームだが、ホイールベースが20mm延長された。僅かな変化だが積載時の走行安定性は向上している。
外観デザインは、これまでのレトロな雰囲気から一転しシンプルながらもどこか新しさを感じさせるスタイリングに仕上がっている。開発コンセプトの「ニューベーシックカブ」に相応しいデザインだった。全体的に丸みおびた四角のような形状でフレンドリーさも演出されているので、ビジネスシーンだけでなく日常ユースにも違和感なく溶け込める見た目になっている。カラーラインアップは、5パターンと豊富なバリエーションで展開された。
発売開始から6ヶ月後となる2012年9月には、よりビジネスユースに特化した「スーパーカブ110 プロ」も発売された。弟モデルとなるAA04型「スーパーカブ50 / プロ」は、本モデルをベースにしており多くのコンポーネントを共用している。
JA10型「スーパーカブ110」は、2017年にJA44型へモデルチェンジするまで販売された。

売る際の買取査定は、JA10型 スーパーカブ110の価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年08月26日

2017年11月にJA44型へのモデルチェンジを果たした「スーパーカブ110」は、生産拠点を先代モデルの中国から国内(熊本製作所)に移管された。同時に外観デザインの一新や時を追うごとに厳しくなる排ガス規制への対応も行った。
外観デザインは、どこか懐かしさを感じさせる「スーパーカブ」伝統のスタイルが復活している。ヘッドライトは丸形に戻りウィンカーレンズはアンバー色を採用。ヘッドライトはLEDタイプになっているのでレトロな印象を醸し出しているが古臭さは感じられず、むしろ洗練されたスタイリッシュなデザインだ。メーターパネル内にもLEDタイプのインジゲーターランプを採用することで、視認性とデザイン性の両方を兼ね備え、タイムスリップしたかのような趣の中にも確実にアップデートされたディテールが見受けられる。
ボディサイドに配置されたサイドカバーは取り外し可能でメンテナンス性と利便性を図っている。その内側には右側が電装パーツの配置スペースになっており、左側にはメンテナンスノートなどの小物を収納できる。
メカニカル面においては、マフラーに2段式キャタライザーを装備することで平成28年排ガス規制に対応している。
兄弟モデルとしてタイヤサイズを14インチに小径化し大型のフロントバスケットとリアキャリアを装備したビジネスモデル「スーパーカブ110 プロ」も同時展開された。デビュー後は毎年のように限定モデルや派生モデルの展開やカラーチェンジを実施し豊富なバリエーションで販売を継続している。

売る際の買取査定は、JA44型スーパーカブ110の価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年08月26日

数々のバリエーションモデルを展開してビジネスバイクの枠を超え、幅広いユーザー層へのアプローチに成功している「スーパーカブ110」は、2022年4月にマイナーチェンジを実施。型式変更も行われ、JA44型からJA59型へ進化した。
今回の仕様変更はエンジンから足回りまで大幅なアップデートが施されている。
パワートレインには、新設計のOHC2バルブ空冷4ストローク単気筒エンジンを採用。ボア・ストロークが従来の50.0mm×55.6mmから47.0mm×63.1mmへロングストローク化されたJA59E型となる。最高出力は、7,500回転8馬力で変わっていないが、最大トルクが5,500回転8.5Nmから8.8Nmへ向上している。このニューエンジンを搭載することで平成32年の排ガス規制にも適合した。
環境性能と出力特性を高めることに成功し、燃費性能もWMTCモード値で従来の67.0km/Lから67.9km/Lまで向上した。
また、足元には新たに前後17インチのキャストホイールを装着。タイヤはチューブレス仕様だ。そして、ブレーキはフロントを従来のドラム式から油圧式ディスクタイプにアップグレード。さらにフロントのみ動作するABSも標準装備となり安全面での信頼性が大きく向上した。
実用装備面では、メーター内に時計、平均燃費計、ギアポジションといった情報表示機能が追加されている。車両価格は従来モデルから2万円高となる27.5万円(税別)で展開された。
なお、メカニカル機構を共用する兄弟モデル「クロスカブ110」も同じ内容で仕様変更を実施している。

買替や売る際の買取査定は、JA59型 スーパーカブ110 の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年06月21日