1998年4月、『もっと自由に、気軽に!』という開発コンセプトのもと、市街地からトレッキング走行まで幅広く楽しめるスポーツバイク「ホンダSL230」が発売されました。1970年に誕生した「ホンダ ドリームSL350」、1972年発売の「SL250S」以来のSLを冠したモデルの久々の登場となりました。
SL230は、より気軽にオフロード走行を楽しめるスポーツバイクとして開発されました。“もっと自由な感覚でオフロードライディングを楽しむ”ことを表現するために、既存のオフロードバイクのデザインにとらわれない新感覚のデザインとカラーリングを取り入れたSL230は、軽量でスリムな車体に粘り強い出力特性の空冷４サイクル・単気筒230ｃｃエンジンを搭載。足着き性に優れた低シート高（810ｍｍ）を実現し、初心者はもとよりベテランライダーまで幅広いユーザーが楽しめるものでした。
その特徴は、新開発の軽量ピストンやスロットル操作荷重が軽いCV型キャブレターに加え、6速ミッションの採用とあいまって、中・低速域を多用する都市やアウトドアでのトレッキング走行から高速道路を使用するツーリングまで幅広い用途で扱いやすい出力であること。また、フレームは、エンジンを強度メンバーとするダイヤモンド型を採用することで、スリムな形状と乾燥重量105㎏の軽量な車体を実現しています。さらに悪路走行で威力を発揮する十分な最低地上高（260ｍｍ）を確保。
その後98年にフレーム強化、99年に排ガス規制への対応を施し、2004年のカラーチェンジを以ってSLの名に幕を降ろしました。
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解説記事更新日：2021年04月28日

1997年にホンダから新発売されたトラッカーモデルのSL230。
「より気軽にオフロード走行を楽しめるスポーツバイク」として売り出され、エンジンには新設計の軽量ピストン、ＣＶ型キャブレターを採用した新型の空冷4ストロークOHC単気筒を採用、最高出力は20PS/7,500rpmを発揮した。
ハンドルはレンサル社のアルミ製で、フレームにはエンジンを剛性メンバーとするダイヤモンド型を採用。
足廻りではフロントフォークにテレスコピック式、リアショックにはプロリンクタイプのスイングアームを採用。また、リアタイヤのみチューブレスとなっていた。
カラーバリエーションにはスパークリングシルバーメタリック、シンシアグリーンメタリック、イタリアンレッドの3色を設定。
新車販売価格は35.9万円(税抜)だった。
ちなみにSL230のために新開発されたエンジンであるMD33型は、後に改良されながらFTR223、CB223Sなどに採用されるマイナーながらも息の長いエンジンとなる。
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解説記事更新日：2022年03月31日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された1998年モデルのSL230。
新たにフレームの剛性向上、シート前方の肉厚化、キャブレターのセッティング変更を受けた。また、ヘルメットホルダーの位置がシート左側に移設されている。
カラーバリエーションには新色としてブラックを追加、既存色からはスパークリングシルバーメタリック、シンシアグリーンメタリックを継続採用した計3色となった。
新車販売価格は35.9万円(税抜)。
ホンダのオフロードモデルはXR250などの250系と、SL230やXR230といった200系に分かれており、本格派、上級ライダーのための250系に比べて200系はエントリーオフモデルに徹している。分かりやすいのがシート高で、XR250が880mmあるところSL230は810mmと70mmも低く、ハイリフトが苦手な人にとってシートも敷居も高すぎないモデルとなっていた。
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解説記事更新日：2022年03月27日

1999年の国内排ガス規制に対応、型式をMD33型からBA-MD33型に変更して発売されたSL230。
マフラー内にエアインジェクションシステムを内蔵、さらにエキゾーストシステムの内部拡大によって排ガス規制と同時に騒音規制にも対応している。
また、エンジンはキャブレターのセッティング変更によって燃費を43.0km/L→48.0km/Lへとアップした。
カラーバリエーションには新色であるブーンシルバーメタリック、ロスホワイトの2色を設定。
新車販売価格は37.9万円(税抜)だった。
ライバル車にはもちろんヤマハのセローが挙げられる。1998年式、セロー225WEの最高出力は20PS/8,000rpm、乾燥重量は106kgで2台のパワーウェイトレシオを比較するとセローは5.3kg/PS、なんと対するSL230も同じ5.3kg/PS(20PS/乾106kg)となっており、最高出力の発生回転数ではセローの8,000rpmよりSL230は僅かに低く7,500rpmとなっていた。
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解説記事更新日：2022年03月27日

カラーチェンジを受けて発売された2001年モデルのSL230。
ボディカラーはブーンシルバーメタリック1色となり、フレームのカラーが従来のシルバーからブラックになった。
新車販売価格38.9万円(税抜)だった。
ライバル車のセロー223WEは2000年にモデルチェンジを受け、新型キャブレターの搭載に伴い乾燥重量が2kg増加し108kgに。これまで最高出力(20PS)と乾燥重量(106kg)が同じだったことから、奇しくもライバル車同士でパワーウェイトレシオが同数値になっていたが、これでセローのパワーウェイトレシオは5.4kg/PS、対するSL230は5.3kg/PSと僅かに差がついた。また、ガソリンやオイルを充填した装備重量ではセローが122kgなのに対しSL230は116kgとなっている。
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解説記事更新日：2022年03月27日

カラーチェンジを受けて発売された2004年モデルのSL230。
カラーバリエーションにはロスホワイトとブラックの2色を設定、ボディーのカラーによってホイールリムのカラーリングも異なっていた。
新車販売価格は38.9万円(税抜)だった。
SL230は燃料タンクにホンダのウイングマークが追加されたこの2004年を最終型として、有終の美を飾り生産を終了。2005年からは後継モデルとしてXR230が登場、
230ccクラスにはヤマハのDT250 LANZA(97-98)、KDX220SR(94-99)といった2st末期のハイスペックトレイルも存在していたが、SL230はホンダのオフロード車の中でも大人向けのエントリーモデルとしてそのシート高と敷居の低さで人気を博した。
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解説記事更新日：2022年03月31日