ラリーレイド感あふれるスタイリングで「NXR750」のレプリカモデルとして展開されたのが、「アフリカツイン」である。
デビューモデルとなったRD03型は、1988年5月に500台限定で発売された。
パリダカラリーで1986~88年の3年連続優勝を飾ったワークスマシンのノウハウを市販モデルにフィードバックして送り出されたモデルということもあり、本格的なオフロードバイクに仕上がっている。
車体は軽量高剛性の角型断面を使用したダブルクレードル型フレームを採用。パワートレインには、SOHC3バルブの水冷4ストロークV型2気筒エンジンを搭載。ホンダオリジナル位相クランク構造とすることでバランサーを遣わずにエンジンの振動を低減させることに成功している。ボア・ストロークは79.0mm×66.0mmの647ccで、デビューモデルの最高出力は7,500回転で52馬力を発揮した。最大トルクは6,000回転で5.7kgmというスペック。
大型エアクリーナーや高効率エキゾーストパイプを採用することで中低速域のトルク特性はフラットで扱いやすいフィーリングに仕上がっている。トランスミッションは5速リターン式。
足回りは、フロントに大径インナーチューブ43mm径の正立フォークを装備して21インチホイールと296mmのシングルディスクブレーキを組合せる。リアはプロリンク式スイングアームに17インチホイールと240mmディスクブレーキという仕様。
実用装備面では燃料タンクに24Lの大容量タイプを採用することでツーリング時には少ない給油回数で長い航続距離を実現。さらにデュアルヘッドライトがインストールされるフロントフェアリングは、フレームマウントなのでハンドリングは思いのほか軽快だ。
車体下部にはアルミ製の大型エンジンガードやフォークガードなど悪路での優れた走破性をイメージさせる装備も充実している。
デビュー後は、1990年に排気量を742㏄にアップしたRD04型を国内500台限定で発売。フロントブレーキはダブルディスク化されるなど、大きく進化していた。
さらに1993年には新設計フレームを採用したRD07型が300台限定で展開された。以降もカラーチェンジと仕様変更を実施しながら国内では台数限定で各イヤーモデルが設定され2000年モデルまで販売された。
2016年モデルではフルモデルチェンジによって998ccエンジンを搭載したCRF1000L Africa Twinに、2020年モデルでは1068cc化されてCRF1100L Africa Twinへとなりアドヴェンチャーモデル・アフリカツインのDNAは進化を続けている。
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解説記事更新日：2022年06月27日

パリ・ダカールラリーのワークスマシン「NXR750」のレプリカモデルとして、ダイナミックなスタイリングで1988年に登場した「アフリカツイン」は、1990年2月にモデルチェンジを実施。各部のアップデートが実施されてRD04型へと進化を遂げた。
車体は、セミダブルクレードル型フレームにOHC3バルブの水冷4ストロークV型2気筒エンジンという構成は従来通り。ただ、パワートレインにはボア・ストロークが81.。0mm×72.0mmの742ccユニット搭載。従来の79.0mm×66.0mmで647ccのエンジンから排気量アップしている。
最高出力は、7,500回転57馬力というスペック。先代モデルRD03型の52馬力からパワーアップした。排気量アップのみならず、キャブレターの大径化やオイルクーラーの新設といった変更も行われており、「NXR750」のディテールやノウハウをこれまで以上に取り入れた完成度の高いマシンへと進化している。トランスミッションは5速リターン式を採用。
足回りは、フロントにフォークガードを装着した43mmテレスコピック式正立フォークを装備して21インチホイールを組合せる。ブレーキは、276mm径ディスクをダブルで装備。先代モデルの296mmシングル仕様から強化されている。
リアはプロリンク式スイングアームにモノショックをセットして、17インチホイールを組合せる。ブレーキは、従来の240mmシングルディスクから大径化された256mmディスクを新たに採用。
フルモデルチェンジによって、パワートレインと足回りの熟成が図られてポテンシャルを大きく高めてきた格好だ。
デザインや実用装備面では、フェアリングの大型化やヘッドライトの光量アップ、バッテリー大容量化といった仕様変更も行われている。
従来モデル同様に台数限定で展開されたRD04型「アフリカツイン」は、毎年マイナーチェンジを実施しながら1992年モデルまで設定。
翌93年にはフレームを刷新してフルモデルチェンジを実施。RD07型へと世代交代となった。

買替や売る際の買取査定は、RD04型 アフリカツインの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年06月30日

アフリカツインは1988年にホンダが世界に先駆け、アドベンチャースポーツというコンセプトで、XRV650を発売したことから歴史が始まりました。名前は広大なアフリカの大地を連想させるという理由から命名されました。
アフリカツイン( RD07型 XRV750 ) は三代目に当たり、1992年モデル( RD04型 XRV750 ) の後継モデルとしてフルモデルチェンジしました。
エンジン部では、排気量は同じものの、エアクリーナーボックスの容量を5.4Lから7Lへアップしたほか、キャブレターもVP型へ変更されています。
その他の変更点として、フレームの再設計、人間工学に基づくシート形状変更、シート高の見直し、ホイールトラベル210→220（mm）へ拡大、リアタイヤのラジアル化、EGマッピング＆カウル＆スクリーン見直し(95年モデル以降)となっており、より完成されたアフリカツインと言えるモデルでした。
また、アフリカツイン(XRV750 RD07) は1993年モデルから生産終了の2000年モデルまで販売価格を一貫して89万円で販売していた。
売る際のリセールバリューだが、年式と車種特性から使い込まれた車両が多いながら今も高い買取率を誇っている。RD04型よりもRD07型の方が若干相場が高く、走行が若く状態の良い車両が高額査定に繋がりやすい。

解説記事更新日：2021年01月21日