CB650カスタム【1980～81年】毎週更新の買取査定相場

国内バイクシーンにはかつて「ジャメリカン」と呼ばれたアメリカンクルーザースタイルのマシンが存在していた。
その多くはネイキッドバイクをベースにハンドルをプルバックタイプやアップタイプに換装し、シートを低めの段付き仕様に変更したは派生モデルの様なポジションで展開されていることが多かった。そのジャパニーズアメリカンスタイルのマシンに含まれるモデルが「CB650カスタム」である。
ベースになっているのは「CB550FOUR-K」のフルモデルチェンジ版として1979年に登場したRC03型「CB650」である。そのベースモデルが発売された翌年の1980年3月にRC05型「CB650カスタム」がデビュー。
ベースモデルと型式が異なるのは、フレームが新設計となったいることが関係しているが搭載するパワートレインは共通である。
車体はダブルクレードル型フレームにSOHC2バルブ空冷4ストローク直列4気筒エンジンをマウント。ボア×ストロークが、59.8mm×55.8mmの626ccで最高出力は8,500回転53馬力というスペックだった。トランスミッションは5速リターン式を採用。エンジン始動方式は、セルフスターターとキックペダルの併用仕様。乾燥重量は202kgでベースの「CB650」より6kg重くなっていた。
足回りは、フロントにテレスコピック式フォークを装備し、軽量高剛性の19インチアルミ製コムスターホイールを装着。ブレーキは油圧式シングルディスクを装備する。なおフロントフォークはアメリカンスタイルを演出するために「CB650」よりも寝かせ気味にレイアウトされており、ホイールベースは1,480mmでベースモデルより50mmロング仕様だ。
リアはスイングアームにツインショックを組合せる。スピードに応じて減衰力が可変するFVQダンバーを採用。ホイールサイズは16インチでブレーキはドラム式を装備した。
ライバルモデルとしては、ヤマハの「XS650 スペシャル」が台頭していた。乾燥重量205kgの車体にSOHC2バルブの空冷パラレルツイン653㏄エンジンを搭載。最高出力は7,500回転50馬力というスペックだった。走行性能に関しては本モデルが優位だったが、「XS650 スペシャル」のリアブレーキはディスク仕様で制動系統の信頼性は高かった。
なお、デビュー以降の「CB650カスタム」は1981年に仕様変更を実施。このマイナーチェンジモデルが最終仕様となって生産終了に至った。

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解説記事更新日：2022年05月20日