250㏄クラスのフルカウルスポーツブームの火付け役とも言えるのが、カワサキ「Ninja250」シリーズだろう。そして、「Ninja250」といえばパラレルツインエンジンのイメージが強いが、実は単気筒エンジンモデルも展開していた。それが、2014年2月に登場した「Ninja250SL」である。
生産拠点は、パラレルツインの「Ninja250」と同じタイの現地法人だ。デビュー時は、タイ本国やインドネシア、中国やフィリピンといったアジア諸国に展開され日本国内への正規ラインアップは無かった。ちなみに海外では「Ninja RR mono」の名称で販売されていた。
しかし、デビュー翌年の2015年4月には「Ninja250SL」のモデル名を採用して日本仕様が発売された。
車体は新設計の鋼管トレリスフレームが採用され、パワートレインにはDOHC4バルブの水冷4ストローク単気筒エンジンBX250AE型を搭載。最高出力は9,700回転で29馬力を発揮する。ちなみに同年式の「Ninja250」は31馬力エンジンを搭載していたが車両重量は172kgで本モデルより23kgも重かった。パワーウエイトレシオに換算すると「Ninja250SL」のほうが優れたスペックとなる。フレームの違いからホイールベースは80mm本モデルが短く、タイヤ幅もフロント・リアともに1サイズスリムタイプを履いている。
モデル名末尾に付された「SL」は、スーパーライトの略であり、そのネーミングに相応しいスタイリングに仕上げれれているわけである。
他メーカーライバルモデルとしては、同じくフルカウルの250㏄シングルスポーツとなるホンダの「CBR250R」が比較対象となるだろう。同じく29馬力エンジン仕様だったが、車両重量は161kgあり本モデルの149kgより10kg以上も重かった。
なお、「Ninja250SL」はデビュー以降マイナーチェンジを実施しながら2016年モデルでABS搭載モデルの「KRT エディション」を設定。翌2017年に排ガス規制の壁に阻まれる形で販売終了となった。

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解説記事更新日：2022年03月27日

2015年にカワサキから発売されたNinja250SLの初期モデル。
海外向けのグローバルモデルとして2014年に登場、2015年に国内販売が始まった本車。エンジンにはKLX250と同型の水冷4サイクルDOHC単気筒を搭載。最高出力は29PS、燃費は31.3km/Lとなっていた。
車名のSLはSuper Liteの略で、単気筒エンジンを採用しベースとなったNinja250と比べ20kg以上軽くなった車重はまさに車名通りスーパーライトと言うに相応しくパワーウエイトレシオではNinja250が5.54kg/PS、Ninja250SLが5.13kg/PSとなった。
カラーバリエーションにはライムグリーン×エボニー、パッションレッド×エボニーの2色を設定。
新車販売価格は40.5万円だった。
ライバル車には同じ2015年モデルとしてヤマハから投入されたフルカウルモデルのYZF-R25が挙げられる。最高出力は1992年の馬力規制以降の250ccクラスではトップクラスの36PS、車重はNinja250SLより17kg重い166kgとなっており、パワーウエイトレシオではYZF-R25が4.61Kg/PS、Ninja250SLが5.13kg/PSでYZF-R25に軍配が上がっている。
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解説記事更新日：2021年07月27日

カラーチェンジを受けて発売された2016年モデルのNinja250SL。
カラーバリエーションにはキャンディプラズマブルー、エボニーの2色を設定。
新車販売価格は先代モデルから据え置きの42.5万円だった。
ライバル車としては同排気量で同じく単気筒のエンジンを積んだホンダのCBR250Rが挙げられる。最高出力は29PS、車重はNinja250SLより12kg重い161kgとなっており、パワーウエイトレシオではCBR250RR が5.55Kg/PS、Ninja250SLが5.13kg/PSで、シングルスポーツの性能争いではNinja250SLがリードしていた。
Ninja250SLとしてはこの2016年モデルを最終型として国内発売から2年という短いモデルライフを終えており、後継モデルは登場していない。
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解説記事更新日：2021年07月26日