Z1000LTDで開拓した北米市場をにらみ、ハーレーの牙城を崩すべく投入されたのがエリミネーター900（ZL900）。
これまでの和製アメリカンモデルとは異なり、当時最強のスペックを誇った初代ニンジャことGPZ900Rの水冷4気筒エンジンを搭載し、独自色の強いドラッグレーサースタイルでまとめあげました。
何といっても圧巻なのがゼロスタート時からの暴力的な加速力で、オリジナルであるGPZ900Rよりパワーダウンした105PSながら、初速は本家を上回る強烈さを誇ります。
発売年の1985年は奇しくも同じドラッガースタイルのヤマハ・VMAX1200と同年で、日本製バイクの異色作として北米市場を中心に評価されました。
兄弟車としてはGPZ750Rのエンジンを搭載したエリミネーター750があり、近年になって注目されつつあります。
生産期間が短く玉数が少ないということもありますが、同一エンジン搭載のGPZ900Rが絶版車としてステータスを高めているのに呼応するように中古車相場も上昇中。
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解説記事更新日：2020年09月28日

1985年にカワサキから発売された輸出モデルのエリミネーター900 ZL900-A1。
エリミネーターシリーズではZL1000に続く2番目の大排気量モデルであり、前年に登場していた「元祖Ninja」であるGPZ900Rと同型、最高出力105PSの水冷4ストロークDOHC4気筒を搭載。当時の世界最速マシンからローアンドロングなアメリカンに衝撃的ともいえる流用をされたエンジンは駆動方式にシャフトドライブを採用、低中速寄りのセッティング施されたことで発進時の加速性においてGPz900Rを超えるガチガチのドラッガー仕様となっていた。
ズバ抜けた走行性で国産アメリカンの覇権を握ろうとした本車だが、同年にはヤマハからVmax1200が登場。人気は二分されるどころか大排気量でさらにハイパワーなVmax1200が大ヒットを飾り出鼻を挫かれてしまうかたちとなってしまった。
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解説記事更新日：2021年07月12日

1986年のエリミネーター900は、前年モデルから変更されていません。
エリミネーターシリーズとしてはZL1000のほうが後発で、「エリミネーター」の名前もついていません。そのせいかどうか、現在においても900のほうが人気は高く、独特のスタイリングと雰囲気から一部に熱烈なファンも多いです。
ロング＆ローのスタイリングで最も特徴的なのは、意外なことにナンバープレートの位置です。それはリアフェンダーの上にあり、他の国産車種ではちょっと思いつかない位置です。すなわちエリミネーターの900と750は、後ろから見ると、白い弁当箱を積んでいるように見えるナンバープレートが特徴なのです。
「神は細部に宿る」と言いますが、これはエリミネーター最大の特徴、アイコンです。
最大のライバルはヤマハの【VMAX】です。85年発売のVMAXがヤマハを代表するバイクの1つになったのに対し、エリミネ―ター900は短命でした。
が、だからと言って不人気車とは言い切れないのがバイクの面白いところ。エリミネーター900は隠れた人気車種となっています。最大の理由は、カワサキ車唯一無二のドラッグマシンスタイルであることでしょう。その独特のスタイリングから放たれるオーラは、他のバイクには決してないものです。
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解説記事更新日：2021年08月26日