KTMの「DUKE」シリーズで2013年以降フラッグシップとして君臨してきたのが、「1290 スーパーデュークR」だった。そのデビューから10年を迎えようとしていた2022年に、さらなる上位モデルが登場。それが本モデル「1290 スーパーデュークR EVO」だった。日本国内向けは同年4月に導入された。

車体の基本設計はベースとなる「1290 スーパーデュークR」と共用している。
クロモリ鋼管製のスペースフレームに搭載されるエンジンは、ボア・ストロークが108mm×71mmのDOHC4バルブ水冷V型ツインユニットとなる。1,301ccの心臓部は、最高出力が9,500回転180馬力、最大トルクは8,000回転で140Nmを発生する。
ライドバイワイヤで制御されるスロットルは、「ストリート」・「スポーツ」・「レイン」の3タイプからモード変更が可能となっている。加えて、オプションで「トラック」・「パフォーマンス」も用意されている。
エンジン性能に関してはベースマシンと共通だが、本モデルは「EVO」タイプということで足回りが豪華仕様となっている。
フロントサスペンションは、インナーチューブ径48mmの高剛性WP製APEX倒立フォークを装備。そして、リアは最大20mm幅で11段階調整可能な自動プリロードアジャスタ機能を備えるモノショックをセットする。そして本モデルには、第2世代となるセミアクティブサスペンションが採用された。ダンピングモードは、「ストリート」・「スポーツ」・「コンフォート」の3タイプから設定可能。
セッティングに関しては、大型カラー液晶メーター内からも設定可能なメニューもあり、ライダーの好みやシーンに応じた足回り特性へ変更できる。

ライバルモデルとしては、国内メーカー「カワサキ」が2021年モデルで展開したスーパーネイキッド「Z H2 SE」が比較対象になるだろう。既に2020年にベースマシンとなる「Z H2」が展開されていて、その上位モデルというポジションでデビューしたモデルだった。本モデルと同じく、上位グレードとしての専用装備でショーワ製のスカイフックテクノロジーを採用する電子制御式サスペンションが与えられていた。エンジンは998㏄の水冷並列4気筒ユニットで、スーパーチャージャーを組み合わせることで最高出力は11,000回転で200馬力を発生した。最大トルクは8,500回転137Nmだった。超ハイスペックエンジンを搭載するが、マシン重量は241kgで「1290 スーパーデュークR EVO」のジャスト200kgより41kgも重かった。

なおデビュー以降の本モデルは2023年式まで展開されて、「DUKE」シリーズの登場30周年となる2024年にボアアップエンジンを与えられた「1390 スーパーデュークR EVO」へ世代交代となった。

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解説記事更新日：2024年04月17日

KTMは2022年ラインアップで、ネイキッドシリーズ「DUKE」に新たなフラッグシップモデルを投入。それが本モデル「1290 スーパーデュークR EVO」だった。日本国内向けのデビューモデルは、2022年3月に発売された。
モデル名称からも分かる通り、ベースは既存モデルの「1290 スーパーデュークR」となるが、「EVO」の称号が与えられており上級グレードであることが分かる。

シャシーやエンジンはベースマシンと共用しておりスペックも変わらない。クロモリ鋼管製のフレームに搭載されるパワーユニットは、1,301㏄のDOHC4バルブ水冷Vツインエンジンとなる。最高出力は9,500回転で180馬力を発生する。最大トルクは8,000回転140Nmというスペック。電子スロットル制御が可能にするライディングモードは、「ストリート」・「スポーツ」・「レイン」の3タイプが標準仕様で、「パフォーマンス」と「トラック」もオプションで用意されている。
ここまでは「1290 スーパーデュークR」と同じだが、本モデルは「EVO」仕様ということで足回りが豪華な構成となる。
前後にWP製APEXサスペンションを組み込むが、第2世代の電子制御セミアクティブタイプとなっている。ダンピングモードは、ワンタッチ操作で「ストリート」・「スポーツ」・「コンフォート」から選択できる。
エンジン出力特性と足回り特性を好みのセッティングにカスタマイズすることで、ストリートからサーキットまで幅広いシーンで刺激的なライディングを楽しむことができるだろう。
なお日本仕様の2022年式「1290 スーパーデュークR EVO」は、以下のカラーリングが設定されていた。

・「ブルー×ブラック」
・「シルバー×オレンジ」

ベースモデルが1カラー展開だったのに対して本モデルは2カラーバリエーションで登場。価格は、いずれのカラーも249.9万円(税込)で、「1290 スーパーデュークR」より21.9万円高だった。

買替や売る際の買取査定は、2022年式 1290 スーパーデュークR EVOの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2024年04月23日

「DUKE」シリーズの新たなフラッグシップとして、前年に展開された「1290 スーパーデュークR EVO」は、直感的なセミアクティブサスペンションシステムを標準装備する豪華足回りが特徴の「BEAST」である。
デビュー2年目となった2023年モデルは目立ったアップデートを受けることなく従来通りの仕様でラインアップ継続となった。日本国内向けに設定されたカラーリングと価格は以下の通り。

・継続「ブルー×ブラック」　261.9万円(税込)
・継続「シルバー×オレンジ」　261.9万円(税込)

2023年式のカラーバリエーションは前年同様の2タイプ構成で続投。グラフィックデザインも変わっていない。価格に関しては、前年比で12万円の値上がりとなった。
マシン設計やメカニカルも変わっておらず主要諸元は前年通り。
重量がジャスト200kgという形状な車体に搭載されるエンジンは、1,301ccの水冷75度V型ツインユニットとなる。最高出力は9,500回転で180馬力を発生する。最大トルクは8,000回転140Nmというスペック。
ちなみに同クラス重量のマシンとしては、格下排気量となる955ccのドゥカティ「ストリートファイター V2」が、本モデル同じジャスト200kg。エンジンスペックは153馬力。本モデルが、いかに軽量ハイパワーなマシンであるかがお分かりいただけるだろう。

サイズ感だが「1290 スーパーデュークR EVO」のシート高は835mmとなる。ハンドルバーは760mmワイド幅で、前後22mm以上の4段階ポジションからリーチの調整を可能にすることで、幅広い体格のライダーに対応している。

なお2022年ラインアップでデビューした本モデルだが、今回の2023年式が早くも最終仕様となり、2024年モデルでは排気量アップした「1390 スーパーデュークR EVO」へ世代交代となった。

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解説記事更新日：2024年04月16日