RF400RVは、【RF400R】の発展モデルとして1994年に発売されました。「RF」すなわちレプリカとネイキッド両車の「いいとこ取り」コンセプトは継続です。
変更点は
・可変バルブ機構を装備した「VCエンジン」搭載
・RFの一色だったグラフィックをツートーンに変更
・ボディカラーと同一だったスチール製フレーム塗色をシルバーに変更
・マフラーのミドルパイプとサイレンサー塗色をブラックからシルバーに変更
最大の特徴はVCエンジンであり、これはカムシャフトに《低中速用》と《高速用》の「山」があり、それをエンジン回転に応じて油圧制御してバルブタイミングを変化させるメカニズムです。
ボディをフルカバードしたカウルはRFと共通で、レプリカとネイキッド双方の性格を持たせたと言うよりは、実質的にはツアラーだと言えます。400ccクラスではカワサキの【ZZR400】がツアラーとして1990年に発売されており、RF400RVのライバルだと言えます。どちらも600ccベースという点では共通しており、それゆえ車格もワンクラス上なのですが、ツアラーとしての人気・完成度はZZRが一歩リードしていました。
過激なまでの速さを求めた【GSX-R400】はレプリカとしての完成度は非常に高く、多くのライダーはそうした傾向をスズキに求めていたのかもしれません。
98年までRF400RVは製造されました。95年に免許精度が改正されて大型取得が容易になったため、その後スズキの400ccクラスツアラーは発売されていません。
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解説記事更新日：2021年09月26日

1993年3月にデビューした「RF400R」に可変バルブ機構付きのVCエンジンを搭載する「RF400RV」のデビューモデルは1994年1月に発売された。価格は699,000円でスタンダードエンジンモデルより50,000円高かった。
イタリアンレッドカラーにサイドカウルは通称「エラ」とも呼ばれるスリットが入り、フェラーリのテスタロッサをイメージしているかのようなデザインが特徴的だ。アンダーカウルには、「Variable valve Control」エンジンを積んでいることがひと目でわかる「VC」のカーボン柄デカールが配されている。
車両コンセプトは、スポーツツアラーで速く走ることよりもロングツーリングでの快適性を重視している。水冷直列4気筒エンジンに6速リターン式ミッションを搭載し、前後17インチホイールにフロントがダブルでリアがシングルのディスクブレーキ仕様。最高出力は、11,000回転で53馬力を発揮。
当時のミドルクラスツアラーモデルとしては、カワサキ「ZZ-R400」がライバルモデルとして比較対象になるだろう。最高出力は53馬力で同じだった。フレームは「RF400RV」がスチール製だったのに対して「ZZ-R400」はアルミ製を採用。それでも重量は220kgと本モデルの204kgより16kgも重かった。

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解説記事更新日：2021年11月24日

1995年にスズキから発売されたRF400RV。
ベース車であるRF400Rにスズキの可変バルブ機構を搭載した本車。もともとGSX-R400Rから流用した高回転型、低回転域に弱いエンジンがベースだったことからツアラーとして不向きであるという意見に応えるかたちで可変バルブ機構を搭載し、低、中速でのトルク向上が図られた。車重は先代比で3kg増している。
カラーバリエーションにはキャンディアンタスレッド、アーバングレーメタリックの2色を設定。カウル下部にはVCのロゴが追加されている。
新車販売価格は69.9万円だった。
当時は80年台に盛り上がりを見せたレーサーレプリカブームが衰退し、カワサキのゼファーが登場したことから一気にネイキッドブームが到来。そんな中、フルカウルのスポーツツアラーという選択となったRF400Rは、開発陣の「流行を追わない」という決断によって生まれた1台であり、RF400RVは可変バルブ機構を採用したことでさらにエンジンを熟成されたモデルとなった。
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解説記事更新日：2021年10月28日

カラーチェンジを受けて発売された1997年モデルのRF400RV。
カラーバリエーションにはキャンディアンタスレッド、バールスズキディープブルー、ワインレッドの3色を設定。
新車販売価格は先代から据え置きの69.9万円だった。
実はRF400R/RVはジブリの名作「耳をすませば」に登場している。ほんの一瞬であるため、気付く人は鈴菌保菌者（スズキマニアの愛称）を除くと少ないと思われるが、主人公の雫が猫追っかけて聖蹟桜ヶ丘駅前の街を歩くシーンでRF400Rのロゴが映ることが確認されている。また、雫の団地にはヤマハのSRX400が停めてあるのも確認されており、ジブリ映画においてのひょんな共演となった。
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解説記事更新日：2021年10月28日

カラーチェンジを受けて発売された1999年モデルのRF400RV。
カラーバリエーションにはレッド×シルバーのツートーンカラーを採用。
新車販売価格は先代からかわらず69.9万円だった。
RF400RVはこの1999年モデルを最終型として2001年頃まで在庫の販売が続いたのち、排ガス規制には対応することなく生産を終了。400ccのフルカウルツアラーといえば競争率は低く、当時国内での選択肢はカワサキのZZR400かこのRF400RVの2択となっていたため以降同ジャンルにおいてはZZR400の一人勝ち、もとい一台勝ちとなった。
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解説記事更新日：2021年10月28日