レトロデザインの50ccスポーツバイクが注目を集めていた1990年代半ばにスズキが展開したのが「コレダスクランブラー」だ。1996年9月に19.9万円(税抜)で発売された。
3ヵ月前には、往年のロングセラービジネスバイク「K50」をベースにクラシカルな要素を取り入れたファッショナブルな50ccスポーツ「コレダスポーツ」が発売されていた。
本モデルと車両の基本コンポーネントは共用しているので共通点が多いものの、フロントフォーブーツやブロックパターンタイヤを装着することでオフロードルックなスクランブラースタイルに仕上げることで一味違った趣を放っている。
車体はプレスバックボーンフレームにケースリードバルブの空冷2ストローク単気筒49ccエンジンを搭載。最高出力は6,000回転で4.5馬力というスペック。トランスミッションは4速リターンで、乾燥重量は74kgだった。
同年4月にはライバルモデルとなるホンダ「ベンリィ50S」がデビューしていた。ビジネスバイクをベースにレトロスタイルに仕上げられており、空冷2ストロークエンジン仕様で7馬力を発揮した。「コレダスクランブラー」よりは非力だが乾燥重量が71kgと本モデルより3kg軽かったので取り回しが楽だった。
「コレダスクランブラー」の足回りは前後17インチホイールを履きブレーキはドラム仕様。左出しのアップタイプマフラーが特徴的なディテールだった。
デビュー以降のモデルチェンジは行われることなく1999年まで販売され生産終了となった。なお、最終年式1999年モデルの車両価格は21万円(税抜)でデビュー時より1.1万円(税抜)値上がりしていた。

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解説記事更新日：2021年11月29日

1996年にスズキから新発売されたコレダスクランブラー 。
同年に登場したコレダスポーツを60〜70年代のスクランブラー風に仕立てたバリエーションモデルで、左出しのアップマフラー、ブロックパターンタイヤやタンクのニーパットが特徴となっている。
エンジンは空冷2ストローク単気筒で最高出力は4.5PS/6,500rpmを発揮した。フレームにはプレスバックボーン型を採用。専用の丸型ブランドエンブレムや鋲打ちのロングシート、バータイプハンドルなどエクステリアは50ccながらこだわったものとなっていた。
新車販売価格は19.9万円だった。
ストリートカスタムとも言える個性的な外観は発売から年数が経っても色褪せることなく、中古車の乗り出し価格は当時の新車販売価格を上回るものも少なくない。
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解説記事更新日：2021年11月19日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された1998年モデルのコレダスクランブラー 。
フェンダーにクロームメッキ加工が施され、リアコンビネーションランプブラケットはシルバーにカラーリングされた。
ライバル車としては50ccのMTタイプとして販売時期が被るヤマハのYB-1が挙げられる。1998年モデルの最高出力は4.6PS/6,000rpm、装備重量は84kgとなっており、2台のパワーウェイトレシオを比較するとYB-1が18.26kg/PS、対するコレダスクランブラーは17.77kg(4.5PS/装80kg)で、数値上の加速性能では4kg軽量なコレダスクランブラーが優っていた。また、燃費性でもYB-1が80km/Lなのに対して87.7km/Lのコレダスクランブラーに軍配が上がっている。
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解説記事更新日：2021年11月19日