「レッツバスケット」は、スズキのロングセラー50ccスクーター「レッツ」のフロント部分に大型の「バスケット」を装着したバリエーションモデルである。発売は2015年5月だが、ベースモデルの「レッツ」は2015年3月に発売されていたので、約2ヵ月遅れで本モデルがデビューした形である。
既に販売されていた「レッツ4」CA46A型にも同タイプの「レッツ4バスケット」CA43A型が展開されていたため、実質的には従来モデルの後継車種という位置づけになる。
デビューモデルは、「アイボリーNo.2」、「ダークモカブラウン」、「キャンディダーリングレッド」の3カラー展開で、価格は144,000円(税別)だった。
「レッツバスケット」の最大の特徴はモデル名からも外観デザインからも一目でわかるように、樹脂製のバスケットを装備していることだ。容量は25Lとスーパーの買い物かごと同程度の容量がある。最大積載量は5kgとなっている。走行中に荷物が飛び出したり周囲の視線を遮るためのロール式シャッターまで付いている。
またフロントポケットは2リットルの角型ペットボトルがスッポリ収まるサイズで、さらに持ち手が太いバッグも掛けられる大型「カバンホルダー」も装備。まさにお買い物ユースに特化したモデルである。
本モデルが登場するまでは、ホンダ「Dio チェスタ」がライバルモデルとして台頭していたが2014年モデルをもって生産終了となっていたので、「レッツバスケット」は今でも新車で買えるお買い物スクーターとして貴重なモデルだ。
パワートレインには、スズキの低燃費エンジンSEPを搭載。発売当時のスペックは、最高出力が8,500回転4.1馬力で、燃費性能はリッターあたり73kmだった。
2018年には排ガス規制に対応するためのマイナーチェンジを実施し僅かにパワーダウンした。2019年以降はカラーラインアップを3パターンから2パターンに変更して販売を継続している。

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解説記事更新日：2021年09月24日

同2015年に発売されていたレッツの派生系モデルとして登場したレッツバスケット。
その名の通り、大型の蓋つきフロントバスケットに加えてフロントインナーラックが新設されており、エンジンは共有されており出力などの変更は無い。
カラーバリエーションにはアイボリーNo.2、ダークモカブラウン、キャンディダーリングレッドの3色を設定。
新車販売価格は16.6万円だった。
ちなみにスタンダードモデルとの違いとしてフロントライトがハンドル部からバスケット下へ移動されている。従来ライトがあったハンドル部のフロントマスクがのっぺりとしてしまったものの、もともと実用性重視のモデルとしてライトの照射範囲を広げて安全面を高めるのは必然の選択だったと言えるだろう。
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解説記事更新日：2021年10月28日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された2018年モデルのレッツバスケット。
平成28年の排ガス規制に対応。燃費は先代の74km/L→66km/Lにまた、最高出力は4.1PS/8.500rpm→3.7PS/8,500rpmに低下した。
カラーバリエーションにはソリッドスペシャルホワイトNo.2、キャンディダーリングレッド、ダークモカブラウンの3色を設定。
新車販売価格は16.9万円だった。
ライバル車にはヤマハのファッションスクーターであるVinoに前カゴをつけたVino モルフェが挙げられる。2017年モデルの最高出力は4.3kg/8,500rpm、燃費は68.3km/L(30km/h)、装備重量は81kgで、新車販売価格はレッツバスケットより約2万円高い19万円だった。
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解説記事更新日：2021年10月28日

カラーチェンジを受けて発売された2019年モデルのレッツバスケット。
カラーバリエーションにはキャンディダーリングレッド、ソリッドスペシャルホワイトNo.2の2色を設定。
新車販売価格は16.9万円だった。
前カゴがついているスクーターで当時現行のライバル車とすればホンダのBENLY PROもその1台であると言えるだろう。レッツバスケットと同じ前カゴに加えて大型のリアキャリアを採用。そしてナックルバイザーも搭載されており冬の冷たい外気から乾燥しやすいマダムの手を守るのにはもってこいである。2019年モデルの最高出力は4.4PS/7,750rom、装備重量はビジネスバイクということもありレッツバスケットより30kg以上重い110kg、燃費は65.2km/L(30km/h)だった。
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解説記事更新日：2021年10月28日

カラーチェンジを受けて発売された2019年モデルのレッツバスケット。
カラーバリエーションにはグラスミッドナイトブラウン、ソリッドスペシャルホワイトNo.2の2色を設定。
新車販売価格は16.9万円だった。
余談ではあるが、前カゴについたロールシャッター式のフタは、DioチェスタやVinoモルフェなど前カゴ付きのスクーター全般に2000年頃から採用されたもので、採用の理由として荷物の飛び出し防止に加えて当時激増していたひったくり対策という憂い多き宣伝がなされていた。しかしこの2019年モデル レッツバスケットのフタはあくまで荷物の飛び出しを防止するものであるとされ防犯性に関する文言はなくなっており、ひょんなところからひったくり被害が減っていることが窺えたのであった。
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解説記事更新日：2021年10月28日

仕様変更はなく発売された2021年モデルのレッツバスケット。
カラーバリエーションも引き続きグラスミッドナイトブラウン、ソリッドスペシャルホワイトNo.2の2色を設定。
新車販売価格は先代から据え置きの16.9万円だった。
レッツバスケットの見逃せないポイントとしてメットインが挙げられる。表向きにはフルフェイスがすっぽり入る大容量であることがウリだが、見逃せないのは容量ではなくなんとメットインの内側には抗菌、防臭が施されているのである。これは先代モデルのレッツ4バスケットの時代、世界初として鳴り物入りで採用された代物だ。さすがスズキ、目の付け所がシャープである。
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解説記事更新日：2021年10月28日