「レッツ2」は、先行発売されていた「レッツ」とはコンセプトが異なり、スタンダードタイプの廉価スクーターという位置づけで1996年に登場した。
デビュー時のパワーユニットは、横置きレイアウトの空冷2ストローク単気筒エンジンを搭載し、足回りはフロントがグリース封入式テレスコピックサス仕様で、ブレーキはフロント・リア共にドラム仕様とベースモデルの「レッツ」と同じである。しかしながら、その外観デザインは全くと言っていいほど別モデルのような作りになっている。特に明確な違いは、フロントデザインだ。「レッツ」はフロントカウル下部にヘッドライトを配置しているのに対して、本モデルはハンドルマウントだった。これは、「レッツ2」のヘッドライト周辺やその他主要部分の多くが、既に販売が終了していた「セピア」から流用しているためで、専用パーツを新たに設計しないことで開発と生産コストを抑えることに成功している。
その結果、初代モデルのCA1KA型「レッツ2」は車両価格が99,800円(税抜き)というリーズナブルな設定とすることを可能にした。この販売戦略は大成功をおさめ、メインの「レッツ」を上回る人気となり「レッツ2」は当時のスズキのスクーターで代表的モデルとなった。
しかし、1999年に初のモデルチェンジを実施しCA1PA型へ進化した際に低価格路線から装備の充実を図り価格アップに転じた。この変化は市場の支持を得ることができず、瞬く間に2代目「レッツ2」は不人気スクーターに陥落してしまった。それで、2002年にマイナーチェンジを行った際に状況を打開すべく再びコスト削減と装備の簡略化を図り、低価格帯の価格へ変更したことで徐々に販売打数も伸びて行った。その後は、排ガス規制の壁に阻まれ2ストエンジンを継続することが難しくなり2007年に生産終了となった。
なお、「レッツ2」はモデルライフ期間中にローシート仕様の「L」タイプやフロントディスクブレーキを装備した「S」など、いくつかの派生モデルも展開している。

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解説記事更新日：2021年11月20日

「レッツ2」は1996年2月に発売された2ストエンジン搭載スクーター「レッツ」の廉価版モデルという位置づけで同年の5月に発売された。
当時の価格は、通常モデルの「レッツ」が144,000円(税別)で、「レッツ2」が99,800円(税別)と46,000円もの差があった。あくまでもメインは「レッツ」だったが、車両価格が100,000円を切るスクーターということで予想外の大ヒット。一躍スズキの50ccスクーター代表モデルとなりロングセラーバイクになる。なお、本モデルの人気に押されて初代「レッツ」は1998年モデルでカタログ落ちするという結果になった。
基本コンポーネントは「レッツ」と共通で、デビューモデルのエンジンは空冷2ストローク単気筒のA148型を搭載。最高出力は7,000回転6.8馬力と、スペックも通常モデルと同様。型式に至ってもCA1KA型と同じであった。足回りの仕様も基本的には「レッツ」と同じである。
では、どのように低価格化を実現しているのかという点だが、採用する外装パーツの選択によって可能にしていた。「レッツ」と「レッツ2」を見比べると兄弟モデルとは思えないほどのデザイン差がある。「レッツ2」に採用されていた外装パーツの多くは1995年モデルを最後に生産終了となっていた「セピア」の部品を流用しているのだ。数多くの部品をあえて販売終了したモデルから流用することで、開発設計そして製造コストの削減を実現していたわけである。
その後は、1999年にモデルチェンジを実施した際に、低価格路線から一変しライバル車種と競合する価格帯まで値上げし人気は低迷。2002年のマイナーチェンジで再び低価格路線へ変更。いくつかのバリエーションモデルを展開するも、排ガス規制の壁に阻まれ2007年に生産終了となった。

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解説記事更新日：2021年09月24日

スズキの50ccスクーター代表モデル「レッツ」の廉価版というポジションで販売されていた「レッツ2」は、1999年にモデルチェンジを実施して2代目モデルのCA1PA型へ進化した。
主な変更ポイントは、平成10年の排ガス規制に対応することと、外観デザインの変更を実施したことだ。
従来モデルは、スタンダードタイプ、「S」、「G」、「L」、「Lコンビネーションブレーキ」など複数のグレードが展開されていたが、今回のモデルチェンジでシンプル化され1999年モデルスタンダードタイプ、「コンビネーションブレーキ」、「Lコンビネーションブレーキ」の3タイプが展開された。
なお、このタイミングで従来モデルでセールスポイントだった98,000円(税別)という低価格バイクという販売戦略から方向転換し、価格を139,000円(税別)へ値上げを実施している。この路線変更に対する市場の反応はイマイチで、従来モデルまで好調だった販売台数は落ち込み一転不人気モデルへ転落することになった。そのため、2002年に値下げのためのコストダウンを実施し低価格路線へ回帰することになる。
また、1999年モデルで環境規制に適合したタイミングで、最高出力は従来の6.3馬力から6.1馬力にダウンしている。CA1PA型「レッツ2」はデビュー後、カラーチェンジやマイナーチェンジを実施しながら2003年モデルまで展開されたが、再び排ガス規制の壁に阻まれ2ストエンジンモデルの存続が難しくなったため、2007年に生産終了となった。

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解説記事更新日：2021年11月07日