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トライデント900【1991~98年式】

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トライデント900【1991~98年式】毎週更新の買取査定相場

トライデント900【1991~98年式】 買取査定に役立つ車両解説

【車両解説】トライデント900【1991~98年式】
トライデント900【1991~98年式】
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トライデント900【1991~98年式】

トライデント900は、1991年に新生ヒンクリー・トライアンフが市場へ送り出した最初期モデルの一つである。実業家ジョン・ブロアが1983年に倒産していた英国トライアンフを1990年に再興させ、レスターシャー州ヒンクリーに新工場を構えてから、まず投入された製品群(トロフィー1200・デイトナ1000・トライデント750/900)の中で、トライデント900は最も「素」のかたちでブランドの存在を世に問う一台となった。1990年9月のケルン・モーターショーで発表され、1991年7月に正式生産が開始されている。「トライデント」という名は、1968年にメリデン工場で生まれた空冷750cc並列3気筒の伝説的モデルに由来する。3気筒というメーカーのアイデンティティを象徴する名称をネイキッド・ロードスターに与えたこと自体が、ブロア体制のトライアンフが「我々は何者か」を市場に宣言する所信表明であった。当時のネイキッド市場はカワサキ・ゼファー750/1100の独擅場で、伝統回帰のレトロロードスターという土俵にあえて新興ブランドが参戦する構図は、商業的にも文化的にも野心的な賭けであった。スタイリングは飾り気のない正統派ストリートロードスター。大径ラウンドヘッドライト、その上に載るシンプルな計器パネル、ワンピース・デュアルシート、左右両出しのデュアル・サイレンサー、3スポーク・アルミホイール ― 1980年代日本車の正統派ストリートを思わせる佇まいだが、内容物はまったく別物の英国製プレミアムであった。

885ccトリプルとモジュラー・コンセプトの基礎トライデント900の心臓は、水冷4ストロークDOHC12バルブ並列3気筒885ccエンジンである。ボア76mm×ストローク65mm、120度クランクの等間隔爆発を採用し、カウンターバランサーを必要としない本質的にスムーズな回転特性を持つ。最高出力98〜100bhp(73〜74kW)/9,000rpm、最大トルク83Nm(61ft-lbs)/6,500rpmを発生する。このエンジンは、ブロアが導入した「モジュラー・コンセプト」と呼ばれる共通部品戦略の中核を成すユニットで、デイトナ900・トロフィー900・後年のサンダーバード900・スピード・トリプル・タイガー900など、ヒンクリー初期世代のほぼ全ての3気筒モデルと基本骨格を共有する。750cc版(749cc・ボア76×ストローク55mm)も同時設定されたが、結果的により扱いやすい長ストロークの900のほうが市場で支持を集めた。吸気系はミクニ製36mmフラットスライド・キャブレター3基、点火はデジタル誘導式、ミッションは6速、クラッチは湿式多板、ファイナルドライブはOリングチェーン。フレームはトライアンフ独自の大径バックボーン(スパイン)型スチール製で、4気筒モデル(トロフィー1200/デイトナ1000)とも共有される、いわゆるモジュラー・シャシーである。エンジンを応力部材として使う構成で、当時としては合理的かつ堅牢な設計であった。サスペンションはフロントが43mmテレスコピックフォーク(プリロード調整なし、ホイール・トラベル150mm)、リアがトライリンク式モノショック(プリロード・伸側調整、ホイール・トラベル120mm)。ブレーキはフロントに296mmダブルディスク+2ピストンキャリパー、リアに255mmシングルディスク+2ピストンキャリパー。ホイールは3ダブルスポーク・キャストアルミ(フロント17×3.5インチ、リア18×4.5インチ)で、タイヤサイズはフロント120/70-17、リア160/60-18。寸法はホイールベース1,510mm、シート高775mm、乾燥重量212kg、タンク容量25リットル ― 大柄ながら平均的な英国人ライダー(180cm前後)にぴったりフィットする実用本位の車格を持つ。当時のメーター類はアナログ・スピード/タコメーターのツインクロックに簡易インジケーターを備える、装飾を排した機能優先のレイアウトであった。

レトロロードスター市場の英国流応答1991年当時、ネイキッド・レトロロードスター市場の絶対王者はカワサキ・ゼファー750/1100(空冷4気筒、72/87bhp)であり、ヤマハXJR1200/1300、ホンダCB1000スーパーフォア、スズキGSX1100Sカタナ、BMW R1100Rなどがこのカテゴリーで覇を競っていた。これら日本製の空冷・4気筒・伝統スタイルに対し、トライデント900は「水冷・3気筒・現代設計」という独自の差別化軸で挑んだ。最も近いライバルはカワサキ・ゼファー1100で、両者ともに「飾らないネイキッド」を旗印にしていたが、トライデントは100bhpの3気筒トルクとより精緻な足回り(ゼファーの古式ツインショックに対しトライデントはモノショック)で技術的優位を主張した。一方、ゼファーは扱いやすい車重と空冷の鼓動感、そして圧倒的に手頃な中古市場での値段で大衆的支持を得ていた。トライアンフ社内の兄弟車は極めて充実していた。同じ885ccトリプルを共有するスポーツ仕様の「デイトナ900」(フルカウル、フルアジャスタブル・サスペンション、約100〜108bhp)、ツアラー仕様の「トロフィー900」(フルカウル、ハイハンドル、ロー・ステップ)、1992年末から登場したハーフカウル・スポーツツアラー「トライデント・スプリント900」(1995年に「スプリント900」へ改名)が並立した。1995年にはこの885ccトリプルをデチューンして米国市場向けに投入された「サンダーバード900」(クラシック・ルックの空冷風レトロ、69bhp)が登場し、1997年の「サンダーバード・スポーツ」(82bhp)、同年の初代「スピード・トリプル」(T509、ストリートファイター、108bhp)へと派生していく。このように、トライデント900はモジュラー・トリプル・ファミリーの「素」を担う中核モデルであり、ここから派生したラインナップが1990年代のヒンクリー・トライアンフ全体を支えた。

モデルの変遷 ― 1991年から1998年までの7年間1991年7月、初代トライデント900生産開始。米国市場向けには1992年モデルから本格輸出が始まる。トリプル・キャブレター仕様、6速ミッション、シングル・ヘッドライト、3スポーク・アルミホイールという基本構成が確立される。1992年から1993年にかけては実質的なメカニズム変更はなし。ただし、1993年に派生モデルの「トライデント・スプリント900」(ハーフフェアリング装着のスポーツツアラー)が追加され、ファミリーが拡張される。1993年にはヒンクリー工場内に新塗装施設が建設され、これ以降のモデルは初期型の「塗膜の薄さ」という弱点が解消された。1994年11月のアップデートでは、3スポークホイール(より洗練された造形)と前ブレーキの強化が施された。この時期から塗装品質が大幅に向上し、3スポークホイールと前ブレーキ強化を含む複数のアップグレードが導入された。1995年には派生モデルの「トライデント・スプリント900」が「スプリント900」へと改名され、トライデント本体も1995年型から成熟期に入る。
1995年には885ccトリプルをデチューンしたサンダーバード900(米国市場進出の先兵)が、1996年〜1997年にはアドベンチャーやサンダーバード・スポーツが続々と派生し、トライデント本体は「ファミリー全体の母体」としての位置を保つ一方、新規顧客の関心はより個性の強い派生モデルへと移っていった。
1998年8月、トライデント900の生産終了。後継は同じ885cc/955cc世代を継承するスプリントSTおよびスピード・トリプルへと役割を引き渡し、ヒンクリー・トライアンフの「素のネイキッド」というジャンル自体は2007年のスピード・トリプル1050、2013年のストリート・トリプル675まで脈々と受け継がれる。

2020年代後半の中古市場において、登場から20年以上を経た現在、走行距離10万km超の個体も珍しくないが、ヒンクリー製885ccトリプルの耐久性は伝説的で、適切なメンテナンスがされた個体なら今後も数万キロを走り続ける素地を持つ。
注意すべき既知の問題は明確で、最大のものはスタータースプラグクラッチ(一方向クラッチ)の摩耗である。バッテリーが弱った状態でセル始動を繰り返すとスプラグクラッチの寿命を縮めるため、購入前に始動の確認は必須である。初期型はリコール対応で簡易交換が可能だったが、後期型ではエンジン全分解が必要となるため修理費用が嵩む。点火コイルの不調、初期型(1993年以前)の塗膜剥がれ、フォークインナーチューブの錆や腐食も典型的な経年症状である。

派生モデルの「サンダーバード900」「サンダーバード・スポーツ」「アドベンチャー」のほうが希少性とスタイリングで人気が先行しているが、機械としての本質的な完成度ではトライデント900に勝るものはない。注意点として、純正排気系(モタード製)が腐食しやすく、交換部品の入手が年々難しくなっている。アフターマーケットの社外マフラー、または流用可能なスプリント900系の中古純正品で対応するオーナーが多い。

「ヒンクリー・トライアンフの本質」が最も素直に立ち現れた一台トライデント900を一言で表すなら、「ヒンクリー再興期トライアンフの本質が最も飾らない形で現れた一台」である。レトロでもなく、スポーツでもなく、ツアラーでもない ― ネイキッド・ロードスターという「素のかたち」で、新生トライアンフの設計思想と工業的実力を市場に提示した最初の果実である。このバイクの真価は、過剰な装飾も過剰な性能も持たないがゆえに、3気筒エンジンの本質的な美質がストレートに伝わる点にある。120度クランクのスムーズな回転、トリプル特有の「ツインの粘りと4気筒の伸び」を併せ持つフィーリング、ストリートで使い切れる100bhpの出力 ― これらが大袈裟な脚色なしに、毎日のキャブターンから国境を越えるツーリングまで、同じリズムで応えてくれる。中古市場で見かける個体の多くは10万km級の走行距離を持ち、複数のオーナーの手を経てなお現役で走り続けている。これはこのバイクが「コレクター向けの希少品」ではなく、「乗り手の生活に寄り添う実働機械」としてその使命を全うしてきた証である。整備性も極めて高く、ヘインズ・マニュアルと工具と週末さえあれば、機械いじりの素人でも基本整備をこなせる素直な設計が随所に貫かれている。トライアンフが現代に至るまで「3気筒のメーカー」として独自の地位を保ち続けている事実は、このトライデント900が1991年に投じた一石の延長線上にある。スピード・トリプル、ストリート・トリプル、デイトナ675、現行タイガー900/1200、そして2021年に「Trident」の名で復活した660ccも、すべてはこの885ccトリプルが切り拓いた地平の上に成立している。派手な物語を持たないがゆえに、所有者と機械との間にゆっくりと時間をかけて関係性が築かれていく ― それがトライデント900の提供する最大の価値である。30年以上を経た現在、このバイクはもはや単なる「中古のトライアンフ」ではなく、ヒンクリー・トライアンフという物語の起点として記憶されるべき一台となっている。

解説記事更新日:2026年04月30日

【スペック・仕様】
車名/型式/年式 Triumph Trident 900 / TC310型、TC338型 / 1991〜1998年モデル
発売年月 1991~1998年
車両サイズ(mm)・重量(kg) (長さ)2,170 (幅)780 (高さ)1,180 (重さ/乾燥重量)212kg
シート高・最低地上高(mm) (シート高)775mm
エンジン機構・最高出力・燃費 水冷4ストロークDOHC並列3気筒・100馬力(9,000回転)
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 セル・ミクニ36mmキャブレター×3基・25リットル
新車販売価格 北米価格 $7.995USD 約1,080,000円(実勢レート134.6円/USD)
ジャンル 水冷3気筒 ネイキッド
【ライバル・兄弟車】最新買取相場

実働車|過去10間の買取相場の推移】 トライデント900

【平均買取相場の変動】

対前年比
-
%

【2025年間 vs 2026年】

対3年前比
-
%

【2023年間 vs 2026年】

対10年前比
-
%

【2016年間 vs 2026年】

年間平均
取引台数
0

過去10年間の取引台数÷10

※データ更新:2026年05月13日

【状態別の買取相場】 トライデント900

最高額
平均落札額
最低額
【評価点】
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カウンター 
針
No Data
【万円】

業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)

2026年5月時点から 10 間遡った数字

【状態別買取額の目安】

8
新車
最高
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0.0万円
0台
7
超極上
最高
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0.0万円
0台
6
極上
最高
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0.0万円
0台
5
良好
最高
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0.0万円
0台
4
軽い難
最高
平均
最低
取引
15.2万円
10.9万円
6.2万円
4台
3
難有
最高
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0.0万円
0台
2
劣悪
最高
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0.0万円
0台
1
事故
不動
最高
平均
最低
取引
4.8万円
4.8万円
4.8万円
1台
トライデント900【1991~98年式】において。直近120カ月間で、最も平均買取相場が高いのは4点(軽い難)のコンディションとなっています。 4点は、ルーティンの整備に加えて軽整備で再販に回せる比較的コンディションの車両です。最高額が突出して高い場合はカスタム車に大きな査定額の伸びしろがある事を示唆しています。

※データ更新:2026年05月13日

【走行距離別の買取相場】 トライデント900

最高額
平均落札額
最低額
バ
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カウンター 
針
No Data
【万円】

業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)

2026年5月時点から 10 間遡った数字

【走行距離別買取額の目安】

1〜2万km 最高 14.0万円 1台
平均 14.0万円
最低 14.0万円
3〜5万km 最高 8.0万円 1台
平均 8.0万円
最低 8.0万円
不明
メーター改
最高 15.2万円 2台
平均 10.7万円
最低 6.2万円
トライデント900【1991~98年式】において。直近120カ月間で最も平均買取相場が高いのは1〜2万kmの走行距離区分となっています。

※データ更新:2026年05月13日

【カラー別の買取相場】 トライデント900

【カラー別 平均買取額の目安】

7.1 万円 2台
14.0 万円 1台
15.2 万円 1台
トライデント900【1991~98年式】において。直近120カ月間で、中古市場で最も多く取引されているカラーは緑系です。最も平均買取相場が高いのは黒系です。

※データ更新:2026年05月13日

実働車の取引価格帯】 トライデント900

【取引価格帯と構成比】

最高
15 ~ 16
万円
%
25
構成比
最多
15 ~ 16
万円
%
25
構成比
最低
6 ~ 7
万円
%
25
構成比
トライデント900【1991~98年式】において。業者間取引額(買取業者の転売額)のボリュームゾーンは上は15 ~ 16万円、下は6 ~ 7万円で複数の価格帯が25%の構成比で並んでいます。

※データ更新:2026年05月13日

自動査定の金額】は査定現場での実際の買取額です。
買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の(年間 約20万台の)取引データを忠実に反映し、業者の最低限の儲けと経費を差し引いた競争力の高い実際の買取額を表示 しています。

【グラフ領域の金額】は買取業者の転売額です。
転売額とは買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場での落札金額に当たります。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引されています。
実は買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
そのため、業者間市場での取引額(業者の転売額)から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を割引いた金額が査定現場での実際の買取額になります。
業者間での取引額から割引かれる金額は、単価の低い原付バイクで0.6万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正かつ競争力の高い割引額と言えます。
率にすると概ね2%~10%の(高額車両ほど率が低い)割引率なので、業者間での取引額の90~98%が実際の買取額となると憶えておけば、査定額の妥当性や競争力を判断する材料になることでしょう。

トライデント900【1991~98年式】 上位20台の取引額 (データ更新:2026年05月13日)

バ
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カウンター 
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落札額 評価点 車台番号 走行距離 カラー
1 トライデント900【1991~98年式】 15.4万円 4.0点 TC310GMP 12,991km
2 トライデント900【1991~98年式】 14.2万円 3.8点 TC338DDM 16,939km
3 トライデント900【1991~98年式】 8.2万円 4.0点 TC338DDN 34,245km
4 トライデント900【1991~98年式】 6.4万円 3.5点 TC338DDN 3,533km
No Data
トライデント900【1991~98年式】において。業者間取引(買取業者の転売額)で、直近120カ月間に最高値を付けたのは15.4万円で黒系・走行距離12,991km・評価4.0点の車両です。

【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)

【走行距離】単位はkm

上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています

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