前後10インチホイールのコンパクト設計で取り回し性能に優れたヤマハの原付2種スクーター「アクシス トリート」が世代交代を実施。
平成28年度の排ガス規制に対応するニューモデル「アクシス Z」となって2017年4月に発売された。生産拠点は台湾ヤマハが担当する。
車体は新設計のアンダーボーン型フレームでパワートレインには、「走りの楽しさ」と「環境性能」を高次元で両立するBLUE COREエンジンを搭載。ボア・ストロークが、52.4mm×57.9mmのSOHC2バルブ空冷4ストロークエンジンで、最高出力は6,500回転8.2馬力というスペック。車両重量はジャスト100kgに仕上げられている。
従来モデル「アクシス トリート」の最終仕様は110kgの車体で8.1馬力というスペックだったので環境性能を高めながらもパワーアップに成功していることになる。燃費性能は、従来のリッターあたり46km/Lから58km/Lと大幅な向上。少ない給油回数で長い距離を走行することができ実用性もアップしている。
足元はフロント・リア共に10インチホイールのコンパクト設計で、ブレーキはフロントのみディスク仕様でリアはドラムというスペック。
通勤や通学といった毎日の移動にちょうど良いマシンといったポジションだ。
シート下には37.5L容量の収納スペースがあり、ジェットタイプヘルメットなら2個収容可能。シートは前後長が666mm確保されているのでちょっとしたタンデム走行であれば十分快適な座り心地である。
ライバルモデルとしては、ホンダの「リード125」が比較対象にできるだろう。114kgの車体に搭載する水冷125ccエンジンは11馬力を発揮。燃費性能は51km/Lというスペック。フロント12インチ・リア10インチのホイールサイズはスタイリッシュで全体的に洗練された印象に仕上がっている。パワーやスタイル重視なら「リード125」、経済性を求めるなら「アクシス Z」が良いだろう。
デビュー以降の本モデルは、カラーチェンジを繰り返しながら2022年に最初のマイナーチェンジを実施。最新の排ガス規制に対応し、前後連動型ブレーキを装備して安全性能が高められている。

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解説記事更新日：2022年07月23日

2017年にヤマハから新登場したアクシスZの初期モデル。
先代モデルは同2017年まで販売されていたアクシストリートで、環境性能に優れた空冷 4ストローク単気筒のBLUE COREエンジンは最高出力8.2PS/6,500romを発揮、燃費は60km/hとなっていた。
フレームには軽量化を図ったアンダーボーン式を採用、装備重量は100kgで先代から10kgとなっていた。
カラーバリエーションにはグレーイッシュブルーメタリック8、ダルレッドメタリックD、ホワイトメタリック1、ダークグレーメタリックMの4色を設定。
新車販売価格は22.5万円(税抜)だった。
ライバル車にはスズキの原付二種でアクシスZ同様に通勤用としても人気が高いアドレス125が挙げられる。スペックで比較すると同じ2019年モデルのアドレス125の最高出力はアクシスZより1.2PS高い9.4PS/7,000rpm、車重はアクシスZより9kg重い109kgとなっていた。
また、アドレス125の新車販売価格は20.5万円(税抜)とアクシスZに比べて2万円安く、「スタイリッシュで値段も悪くないアクシスZ」、「それより安い上にリアキャリア付きの実用的なアドレス125」と棲み分けが図られながらもライバル関係として比較対象に挙がりやすかった。
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解説記事更新日：2022年01月31日

カラーチェンジを受けて発売された2019年モデルのアクシスZ。
カラーバリエーションには新色としてダークグレーイッシュマゼンタメタリック1、マットダルパープリッシュブルーメタリック2、マットダークブルーイッシュグレーメタリック3、ブラックメタリックXの4色を追加、既存色のホワイトメタリック1を合わせて計5色の設定となった。
新車販売価格は先代から据え置きの22.5万円(税抜)だった。
ライバル車にはホンダの原付二種であるリード125が挙げられる。2018年モデルの最高出力は11PS/8,500rpmとアクシスZより約3PS高く、エンジンも水冷を採用しているため走行性能ではリード125に分があったといえるが、新車販売価格もアクシスZより約6万円高い28.7万円(税抜)と中々なお値段になっていた。
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解説記事更新日：2022年01月31日

カラーチェンジを受けて発売された2021年モデルのアクシスZ。
カラーバリエーションには新色としてマットダークグレーイッシュリーフグリーンメタリック2を追加、既存色からは、ブラックメタリックX、ホワイトメタリック1、マットダークブルーイッシュグレーメタリック3、ダークグレーイッシュマゼンタメタリック1が継続採用された計5色となった。
新車販売価格は先代から据え置きの22.5万円だった。
ライバル車にはホンダの原付二種であるDio110が挙げられる。2021年モデルの最高出力は8.7PS/7,500rpm、装備重量は96kgとなっており、アクシスZ(8.2PS/装100kg)とほとんど変わらず、リード125やアドレス125などパワーで超えてくるモデルに比べてDio110運動性能で言えばより近いモデルとなっていた。しかしながら使い勝手という面ではフットスペースやメットインが広いアクシスZが優っていたと言えるだろう。
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解説記事更新日：2022年01月31日

走行性能やファッション性よりも実用性を重視して開発された原付2種スクーター「アクシス Z」のデビューモデルSED7J型は、2017年4月に発売された。
実質的には2015年モデルまで展開された「アクシストリート」の後継モデルというポジション。
搭載するエンジンは、平成28年の排ガス規制に適合するインジェクション仕様のSOHC2バルブ空冷4サイクル単気筒ユニット。排気量124ccのパワートレインは、6,500回転8.2馬力というスペック。最大トルクは、5,000回転9.7Nmという仕様。重量はジャスト100kgとなる。
ちなみに先代モデル最終型の2015年式「アクシストリート」は、重量が110kgで最高出力は8.1馬力、最大トルクが8.9Nmというスペックだったので、世代交代によって軽量ハイパワー化を実現している。また、燃費性能はWMTCモード値でリッターあたり55.7kmという優れた数値。
シート下には、約37.5Lのトランクスペースを確保。形状にもよるがジェットヘルメットを2個収納できるという大容量設計を採用する。
ライバルモデルとしては、2018年式でスズキが投入した「アドレス125」が比較対象になるだろう。109kgの車体に搭載するエンジンは、9.4馬力仕様のOHC2バルブ空冷ユニット。最大トルクは6,000回転10Nmというスペック。エンジンのスタート方式は、本モデルがセルフスターターのみに対して「アドレス125」は、キックペダル併用タイプ。足元は「アクシスZ」が前後10インチに対して、「アドレス125」はフロント12インチ仕様。
実用性やスペックなど譲れないポイントは人ぞれぞれだが、どちらも毎日の移動手段として扱いやすいマシンだろう。
なおデビュー以降のSED7J型「アクシスZ」は、カラーチェンジを繰り返しながらラインアップを継続。2022年に新たな排ガス規制に適合するSEJ6J型へマイナーチェンジするまで販売された。

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解説記事更新日：2023年05月13日

リーズナブル価格と前後10インチのコンパクトサイズで普段使いにちょうど良い原付2種スクーター「アクシス Z」は、2022年モデルで型式変更を伴うマイナーチェンジを実施。従来のSED7J型からSEJ6J型へ変更されて以下のアップデートを受けた。

・排ガス規制適合
・SMG採用
・ブレーキ仕様変更
・ヘッドライト光量アップ

仕様変更が行われた主な理由は、時代の流れと共に厳しさを増していく環境規制に対応することだった。環境性能を重視する125ccの空冷単気筒「BLUE CORE」エンジンは、令和2年の排ガス規制に適合。新たにジェネレーターとセルモーターが一体構造のSMG(スマートジェネレーター)を採用することで静粛性がアップしている。最高出力は7,000回転8.3馬力、最大トルクが5,000回転9.8Nmで、従来の8.2馬力、9.7Nm仕様からパワーアップも実現した。
足回りの構造に大きな変更は無いが、安全装備としてリアブレーキレバーの操作をすると制動力がフロントにも配分される前後連動型ブレーキ「Unified Brake System(UBS)」が搭載された。そして実用性面においては、ヘッドライトが35/25Wタイプから60/55Wに光量アップされたことで夜間の視認性が向上。各部のアップデー度を受けたことで、安心感と信頼性が向上している。
競合マシンとしては、同型エンジンを採用してヤマハ2022年11月に投入した「JOG 125」が比較対象になるだろう。前後10インチというホイールサイズも同じだが、フロントブレーキは本モデルがディスク仕様に対して「JOG125」は、ドラム仕様となる。重量は95kgで「アクシスZ」より5kg軽い。そして価格は1万6,500円安い25万2,200円(税込)でデビュー。コストパフォーマンス最優先であれば「JOG125」でも十分だろう。
なお、SEJ6J型に世代交代となった「アクシスZ」は、2022年モデルで5カラーバリエーションを設定してラインアップを継続している。

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解説記事更新日：2023年05月13日