カワサキが1989年に「ゼファー」を発売してからというもの、国内オートバイ界の中型クラスではネイキッドブームが巻き起こっていた。ホンダは1992年に「CB400スーパーフォア」、スズキは1994年に「GSX400 インパルス」を展開。その中で、ヤマハが投入していたのが1993年3月に発売された「XJR400」である。
「空冷最速ネイキッド」を目指して設計された車体はダブルクレードル型フレームにDOHC4バルブの空冷4ストローク並列4気筒エンジンを搭載。ボア・ストロークが55.0mm×42.0mmのショートストローク399㏄ユニットとなる。最高出力は、11,000回転で53馬力というスペックでデビュー。トランスミッションは6速リターン仕様。
同クラスのライバルで空冷エンジンだった「ゼファー」は、2バルブエンジンで46馬力というスペックだった。水冷エンジン仕様のスズキ「GSX400 インパルス」は、197kgの車体に53馬力というスペック。ホンダ「CB400スーパーフォア」は、192kの車体に53馬力エンジン。対する本モデルの重量は175kgと軽量で、同世代ライバルの中でもハイスペックなマシンだった。
足回りには、フロントに41mmの大径インナーチューブ径の正立フォークを装備し、17インチホイールとダブルディスクブレーキを組合せる。リアは、スイングアームにツインショック仕様で、フロントと同径の17インチホイールにシングルブレーキという仕様。
デビュー以降は、カラーチェンジを繰り返していく中で1994年モデルで上級グレードの「XJR400S」を追加。リアサスペンションにはオーリンズ製ショックを装備して走行性能を高めたグレードである。
翌年には初のマイナーチェンジを実施してエンジンの改良を受けている。そして、このタイミングでオーリンズ製リアサスペンションに加えてフロントにブレンボ製キャリパーを装備した「XJR400R」が登場。
その後は、1996年モデルまで設定され生産終了に至った。

2020年以降相場が急上昇している80～2000年代ネイキッド。絶版車として旧車プレミアムの価値が乗ってきています。買替や売る際の買取査定は、XJR400の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年06月27日

XJR400は、1993年に発売されました。
かつて1980年代に販売されていたXJ400（愛称はペケジェイ）に非常によく似たスタイリングで、丸形ヘッドライトからメーター回りの造型、後端を絞った流線型のタンクからテールカウルまで、現代に甦ったXJという趣です。
エンジンは399ccの空冷並列4気筒DOHC4バルブ、オイルクーラーを標準装備、ヤマハらしいスタイリッシュさがある中にも、一見してヤマハと分かるアイデンティティが感じられます。砲弾型メーター、丸ヘッドライト、角形ミラー、ややボリュームのあるリアカウルなどにも、XJ400、上位モデルのXJR1300などと共通したデザインモチーフが感じられます。
カラーリングは、《ディープレッドカクテル2ブ》《ブラック2》《ベリーダークバイオレットカクテル2》のそれぞれ単色です。中でも、サイドカバーとリアサスリザーバータンクのゴールドがアクセントです。

解説記事更新日：2021年10月09日

1994年のXJR400は、カラーリング変更の変更を受けています。カラーリングは、《ディープバイオレットメタリック1》が新色、《ディープレッドカクテル2》《ブラック2》は継続です。

解説記事更新日：2021年10月09日

1995年、XJR400Rが発売されましたが、XJR400もマイナーチェンジを受けて平行販売されています。
・ピストンの形状変更と軽量化等により慣性マスの低減
・キャブレターのチョークレバーをハンドルスイッチ位置に変更
・ゴールドだったサイドカバーをボディと同色に変更
カラーリング変更の変更を受けています。カラーリングは、《ディープレッドカクテル2》《ブラック2》です。
XJR400とXJR400Rとの違いは主にサスペンションとブレーキで、「400R」ではリアのオーリンズサス+フロントブレーキのブレンボキャリパーです。ただしヤマハの車内OEM生産のため、「ヤマリンズ」「ヤマンボ」とも揶揄されました。

解説記事更新日：2021年10月09日

1996年、XJR400は最終型を迎えます。実質的に400ccネイキッドの主役をXJR400Rに譲った形となりました。
最終型では、ヤマハ独自の衝撃吸収材「ワイラックス」をシートに内蔵し、乗り心地を向上させるとともにフィット感と10ミリの低シート高化を実現しています。
の変更を受けています。カラーリングは、《ディープレッドカクテル2》《ブラック2》で、変更はありません。

解説記事更新日：2021年10月09日