BMWモトラッドから展開されるゲレンデ・シュトラッセ(GS)モデルの末っ子マシンとして2000年から展開されていた「F650GS」は、2013年にフルモデルチェンジを実施して本モデル「F700GS」へ世代交代を果たした。モデル名に含まれる数字は「650」から「700」へ大きくなっているが、排気量アップというわけではなく引き続き798ccの水冷パラレルツインエンジンを搭載する。フレームもスチール製のチューブラー仕様で続投。
全体的なスタイリングも従来モデルのイメージを踏襲するが、世代交代と同時に以下のアップデートを受けている。

・出力特性変更
・フロントダブルディスクブレーキ採用
・ABS標準装備
・フロントウィンドシールド小型化
・フロントカウル形状変更

パワーユニットは、ボア・ストロークが82mm×75.6mmのDOHC4バルブ水冷4サイクル並列2気筒エンジンを搭載。排気量798ccの「F」シリーズ共通サイズとなるが、セッティング変更により最高出力は従来の7,000回転71馬力から75馬力まで向上。最大トルクは、4,500回転75Nmから5,500回転77Nmへ高回転高トルク型へと変化している。
重量は装備の変更から先代モデルより10kg重い209kgとなった。
足回りは、フロントにインナーチューブ径が41mmのテレスコピックフォークを装備して19インチアルミキャストホイールを組合せる。ブレーキは今回のフルモデルチェンジでダブルディスクへアップグレードされている。キャリパーは2ピストンフローティング仕様をセットする。
リアはアルミキャスト製のダブルスイングアームにWADサスペンションを組合せる。ホイールは17インチで、ブレーキはシングルディスクにシングルピストンフローティングキャリパーという構造。ABSは標準装備化された。
ライバルモデルとしては、後発マシンとなるがヤマハが2016年に投入した「トレーサー700」が比較対象になるだろう。排気量は格下となるが、196kgの軽量な車体に搭載する689ccの水冷パラレルツインユニットは、9,000回転で74.8馬力に達する。足元は前後17インチでオンロードでのツアラーユースを重視したスタイルを採用する軽量ハイパワーマシンだ。
なおデビュー以降の本モデル「F700GS」は、カラーチェンジを実施しながら2016年モデルで最初のマイナーチェンジを実施。デザイン面での変更を受けたほか、上位グレードの「プレミアムライン」には電子制御サスペンションとASCが標準装備化された。
そして翌2017年モデルでさらに以下のアップデートを実施。

・EURO4適合
・電子制御スロットル採用
・ライディングモード選択機能搭載(プレミアムライン)

環境規制EURO4に対応しつつも出力特性はダウンすることなく75馬力を維持。ライドバイワイヤが新たに採用されたことでスロットルレスポンスのリニア感が増し、メンテナンス性も向上した。
その後は2018年モデルまで展開されて、後継マシンの「F750GS」へ世代交代となった。

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解説記事更新日：2023年02月24日

「F650GS」の正常進化形として2012年10月に登場した2013年モデルの「F700GS」。
モデル名に採用される数字は先代モデルから大きくなっているが、排気量を表しているわけではなく、引き続き798ccのDOHC4バルブ水冷4サイクルパラレルツインエンジンを搭載している。ただ、セッティングは変更されており最高出力は7,000回転で75馬力を発揮。従来モデルの71馬力からパワーアップを実現。
ちなみに兄貴分モデルにあたるオフロード性能を重視した「F800GS」も同排気量のエンジンを搭載するが、最高出力は85馬力のハイパワー仕様に仕上げられている。
出力アップでポテンシャルが高められた「F700GS」だが、エンジンスペックの向上だけでなく足回りの強化も実施された。フロントフォークは41mmのテレスコピック正立タイプで19インチアルミキャストホイールをセット。ここまでは従来モデルと同じ構造となるが、ブレーキは先代モデルのシングルディスクからダブル仕様へアップグレード。さらにABSも標準装備化されたことで、安全性も大幅に向上している。
リアは、ダブルスイングアームにモノショックを組み合わせて17インチキャストホイールとシングルディスクブレーキという構造。
デビューモデルとなった2013年式の「F700GS」は、3カラーバリエーションで展開。「オストラグレーメタリックマット」、「グレイシャーシルバーメタリック」、「レッドアップルメタリック」で、価格は124万円(税込)。先代モデル「F650GS」最終仕様となった2012年式「ハイライン」グレードより0.5万円高くなっている。

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解説記事更新日：2023年02月24日

BMWモトラッドのパラレルツインエンジンを採用するミドルクラス「F」シリーズの中でスペック面から末っ子的ポジションに位置するのが、本モデル「F700GS」である。1993年に登場した「F650 ファンデューロ」にルーツを発するマシンで、2000年デビューの先代モデルでゲレンデ・シュトラッセ(GS)のネーミングを与えられた。
搭載するパワートレインは格上マシン群の「F800」シリーズと同じ排気量の798ccエンジンである。ボア・ストロークが82mm×75.6mmのDOHC4バルブ水冷並列2気筒ユニット。最高出力は7,000回転75馬力というスペック。兄貴分となる「F800GS」の85馬力と比較するとロースペックだが、8kg軽い209kgの車体に820mmの低めのシート高で扱いやすい。さらにオプションで790mmのローシート仕様も選択可能なので、アドベンチャーモデル初心者にもチャレンジしやすいマシンだろう。
ライバルモデルとしては、カワサキの「ヴェルシス 650」が比較対象になる。
209kgの本モデルと同じ重量の車体は、8,000回転で64馬力を発揮する水冷パラレルツインエンジンを搭載。「F700GS」よりもローパワーだが、フロントサスペンションは倒立フォークの豪華仕様だ。対する本モデルは41mm径の正立フォークとなる。
なおデビュー2年目となる2014年式は、大きな仕様変更を受けることなくラインアップを継続。
カラーリングも「オストラグレーメタリックマット」、「レッドアップルメタリック」、「グレイシャーシルバーメタリック」の3パターンで続投となる。価格は北米仕様が、9,990USドルで展開されていた。

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解説記事更新日：2023年02月24日

街乗りからロングツーリング、そしてちょっとしたオフロードでも十分な走行性能を発揮するBMWモトラッドのデュアルパーパスマシン「F700GS」。デビュー3年目となる2015年モデルでは最初のカラーチェンジが実施された。
メカニカル機構の変更は行われていない。スチール製のチューブラーフレームに搭載する798ccの水冷並列2気筒エンジンを搭載。最高出力は7,000回転75馬力というスペック。
フロントの異径サイズ2灯式ヘッドライトがアドベンチャーモデルの雰囲気を高めている。
アグレッシブなデザインでオフロード感が強めだが、足回りはフロントが41mmのテレスコピック正立フォーク仕様でホイールは19インチのアルミキャストタイプ。どちらかというとオンロードでの走行性能を重視した設計と言えるだろう。ブレーキはダブルディスクを装備する。リアはダブルスイングアームにモノショックを組み合わせて、17インチホイールとシングルディスクブレーキを採用する。ABSは標準装備となる。
ライバルモデルとしては、国内メーカーのホンダから展開されている「NC750X」が台頭する。搭載するエンジンは745㏄の水冷SOHC4バルブ並列2気筒エンジン。最高出力は6,250回転54馬力で本モデルよりローパワー。ただ、6速ミッションタイプの他にDCTグレードも用意されている。快適なツーリング性能を重視するなら「NC750X」もアリだろう。
なお2015年式「F700GS」のカラーバリエーションは3タイプ。いずれもニューカラーで「アルピンホワイト」、「ブラックストームメタリック×レーシングレッド」、「レーシングブルーメタリックマット」を設定。価格は124万円(税込)で据え置かれた。

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解説記事更新日：2023年02月24日

オフロード色の濃いスタイリングにオンロードでの走行性能を追求する構造を採用したBMWモトラッドのミドルクラスデュアルパーパスが、本モデル「F700GS」である。
今回の2016年モデルでは、2013年のデビューから初となるマイナーチェンジが施された。
デザイン面を中心に以下のアップデートを受けている。

・メタル調サイドカバー採用
・イグニッションロックカバーデザイン変更
・エアボックスカバーデザイン変更
・ツートーンシート採用
・電子調整サス&ASC標準装備化(プレミアムライン)
・カラーチェンジ

主要諸元の変更は行われておらず、引き続きマシンの心臓部には75馬力仕様の798cc水冷パラレルツインエンジンを搭載する。ただ、各部のアップデートによって重量は3kg増の212kgとなったので実質パワーダウンということになる。
カラーバリエーションは、レッドのフレームを採用する「ライトホワイト」が127万円(税込)。「ミネラルグレーメタリック」と「サキールオレンジメタリック」は126万円(税込)で展開された。
今回の2016年式は、各部のデザインがブラッシュアップされておりサイドカバーは亜鉛メッキ処理が採用されてメタル調の質感に仕上げられている。
またシートはブラックとグレーのツートーンカラーが新たに採用されてスタイリッシュさが増した。
なお国内モデルは、スタンダードグレードとプレミアムラインが展開されているが、サスペンションのセッティング違いからシート高はスタンダードが820mmのロー仕様で、プレミアムラインは850mmとなる。

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解説記事更新日：2023年02月24日

前年モデルでデザイン面のアップデートを受けてスタイリッシュさが増したミドルクラスデュアルパーパス「F700GS」だが、2017年式ではメカニカル機構の仕様変更を受けてマシンの完成度が高められた。今回実施されたアップデートは以下の内容となる。

・EURO4適合
・電子制御スロットル採用
・ライディングモード選択機能搭載(プレミアムライン)
・カラーチェンジ

マイナーチェンジの主な目的は、欧州の排ガス規制であるEURO4に適合することだった。環境性能を高めながらもスペックは従来の仕様を維持している。ボア・ストロークが82mm×75.6mmのショートストローク798㏄並列2気筒エンジンは、7,000回転で75馬力を発揮。今回新たに電子制御スロットルを採用したことでメンテナンス性が向上したうえ、アクセルレスポンスがよりリニアな応答性となりマシンを操る楽しさがアップ。重量は212kgとなる。
ライバルモデルとしてはヤマハがニューマシン「トレーサー700」を投入していた。196kgの車体に搭載する689ccのパラレルツインは、9,000回転で74.8馬力を発揮。格下排気量となるが軽量ハイパワーな設計となる。ベースになっているのはストリートファイターネイキッドの「MT-07」で、足元は前後17インチホイールを装着するツアラー志向のアドベンチャーモデルとなる。
なお2017年式の「F700GS」は、レッド仕様のフレームを採用する「ライトホワイト」と「シンガポールグレーメタリックマット」、ガンメタフレームの「レーシングレッド」の3カラーバリエーションで展開。価格は北米仕様が9,995USドルとなっていた。

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解説記事更新日：2023年02月24日

エンジン上部のダミータンク内にエアクリーナーやバッテリーを設置し、ヘッドライトは異形2灯式を採用する個性的なアドベンチャーモデル「F700GS」。790mmのローシート仕様も選択できるということで、ビギナーライダーにもチャレンジしやすいデュアルパーパスマシンと言えるだろう。2018年モデルでは主要諸元の変更を受けることなくカラーチェンジのみ実施。
従来までは3カラーバリエーションが展開されていたが、今回は「レーシングブルーメタリック」の1カラーに絞り込まれた。
トラス形状のメインフレーム部分はホワイトカラーで車体のアクセントとなっている。そこに搭載されるパワーユニットは、7,000回転75馬力仕様の798㏄ユニット。オフロード色を強めた上位モデル「F800GS」も同排気量のエンジンを搭載しているが、最高出力は85馬力のハイパワー仕様で、倒立フォークとワイヤースポークホイールを装着している。
街中のシーンに溶け込みやすいのはアルミキャストホイールを装着するオンロード志向の「F750GS」だろう。
なお2017年に開催されたミラノ・モーターサイクル・ショー(EICMA)では、次期モデルの「F750GS」が発表されていた。パワートレインには853㏄に排気量アップした77馬力エンジンを搭載。車体の左側にドライブチェーンをレイアウトするという個性的な構造を採用するマシン。
この時期モデルが登場したということもあり、2013年にデビューした本モデル「F700GS」は、今回の2018年式が最終仕様となった。

買替や売る際の買取査定は、2018年式 F700GSの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2023年02月24日