851ストラーダ【1988~92年式】毎週更新の買取査定相場
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851ストラーダ【1988~92年式】 の買取査定相場
最も高く売れるカラーリングは赤となっています。
因みに事故車や不動車の買取査定相場は修理工数に応じて20.8~64.6万円です。
851ストラーダ【1988~92年式】 買取査定に役立つ車両解説
ドゥカティの歴史を紐解く上で、これほど重要な存在は他にありません。851ストラーダは、ただの速いバイクではないのです。それは、ドゥカティというブランドそのものが、古き良き空冷2バルブ(デスモドゥエ)の時代から、現代に続く水冷4バルブ(デスモクワトロ)へと大きく舵を切った、まさに革命の狼煙でした。このバイクの心臓部が持つ普遍的な技術的価値は、今日のドゥカティLツインエンジンの祖として、脈々と受け継がれています。そして、その歴史的意義は、現在の市場での価値に明確に反映されています。公道仕様である851ストラーダは堅実な需要に支えられ、良好なコンディションを保っていれば安定した再販価値が期待できるでしょう。一方で、レース出場に必要な台数として限定生産されたSPモデルは、その希少性と特別な装備から、収集品として圧倒的な特別価値を形成しています。ストラーダとSPでは、その市場価値に数倍の開きがあるのが実情です。
851の物語は、ドゥカティが旧態依然とした空冷2バルブエンジンの限界に直面していた1980年代後半に遡ります。そこで救世主として現れたのが、ドゥカティを買収したカジバ社の潤沢な資金と、エンジニアのマッシモ・ボルディが大学時代に温めていた革新的な構想でした。ボルディは、自身のアイデアである4バルブのデスモドロミック機構に、当時最先端だった液冷システムと電子制御燃料噴射(EFI)を組み合わせることで、後のドゥカティLツインの基礎となる「デスモクワトロ」エンジンを生み出しました。このエンジンはボア92mm、ストローク64mmというショートストローク設計が採用され、高回転域での性能を追求したことがわかります。この技術は、大排気量の2気筒エンジンに効率的な燃料供給を行う上で、当時の常識だった巨大なキャブレターを不要にした点で、まさに時代の転換点を示すものでした。
この革新的なエンジンを搭載した851は、1988年に新たに始まった世界スーパーバイク選手権(WSBK=市販車レースの最高峰)という格好の舞台でデビューを飾ります。初年度の開幕戦ドニントン・パークでマルコ・ルッキネリの手によっていきなり勝利を収め、ドゥカティが新しい時代に突入したことを世界に強く印象付けました。
1989年から1992年にかけて、851はレースからのフィードバックを受けて、毎年その姿を進化させていきました。まず、851シリーズの始まりである1988年式は、イタリア国旗の3色(トリコロール)をまとった外装が特徴で、前輪には16インチホイールを装備していました。この初期型は、1気筒あたり2個のインジェクター(燃料を噴射する装置)を備えている点もユニークな特徴です。しかし、この16インチホイールが不評だった操縦性を改善するため、1989年式はフロントホイールを17インチへと拡大しました。外装も、このモデルからレース用車両を彷彿とさせる象徴的な「ドゥカティレッド」が基本色となり、今日のドゥカティのブランドイメージを確立する上で重要な役割を果たしました。この年の851ストラーダは、最高出力109 hp(約110 PS)を誇っていました。
翌1990年には、レース出場に必要な台数を満たすために、限定生産の高性能モデル「851SP2」が登場します。このモデルは、ストロークはそのままにボアを2 mm拡大し、排気量を888 ccに引き上げました。最高出力は一気に120 hp(約122 PS)にまで向上し、現在のドゥカティのハイエンドモデルにも採用されるオーリンズ製倒立フォークや、強化されたブレンボ製ブレーキといった専用装備が初めて搭載されました。
1991年には、SP2の路線を継承した「851SP3」が発売されます。SP2と同じ888 ccエンジンを搭載し、前後オーリンズ製のサスペンションを標準装備した、これも特別なモデルでした。出力は116 hp(約118 PS)と若干異なりますが、紛れもないレースの精神を宿していました。
そして、851シリーズの最終形となる1992年式では、ストラーダモデルが再び改良を重ねました。1991年式で最高出力93 hp(約94 PS)まで抑えられていたものが、この年式で105 hp(約106 PS)まで引き上げられました。さらに、それまでのアルミ製からスチール製燃料タンクに変更されるなど、細かな仕様変更が施され、より熟成されたモデルとなりました。
SPモデルとストラーダモデルは、外観上にも明確な違いがあります。SPモデルがレースでの軽量化を追求した結果、基本的に一人乗りを前提としたモノポストシートと、タンデムステップを廃した車体構造を採用していました。対照的に、ストラーダモデルは公道での実用性を重視し、タンデムシートやタンデムステップが装備されたビポスト仕様が用意されていました。このシートと足掛け周りの違いは、両モデルの設計思想の違いを象徴しており、所有者にとってカスタマイズの余地が残るポイントでもあります。
当時の851には、対峙する強力な競争相手たちがいました。ホンダVFR750RやヤマハFZR750Rといった、日本のメーカーが威信をかけて送り出したメーカー直属のレーサー直系のモデルたちと、851は真っ向から戦いました。興味深いのは、851が仕様書上の最高出力でVFR750Rに約20 hpも劣っていたにもかかわらず、サーキットでは勝利を重ねたという事実です。なぜ、この「非力な」イタリア車は勝つことができたのでしょう。その秘密は、数値では測れないバイクの本質的な性能、つまり「トラクションとパワーパルス」にありました。Lツインエンジン独特の力強い鼓動と、後輪にしっかりと荷重をかけ、路面を掴んでいく特性が、特にタイトなコーナーからの立ち上がりで圧倒的な優位性を生み出したのです。851の乗り方は、現代のバイクのような電子制御に守られたスムーズさとは対極にあり、乗り手を選ぶ厳しさがあります。しかし、その身体的な操縦を乗りこなした時に得られる感動的な高揚感は、他の追随を許しません。
ドゥカティ851の文化的価値を決定づけたのは、偉大なF1ドライバー、アイルトン・セナとの特別な絆でしょう。当時ドゥカティのオーナーだったクラウディオ・カスティリオーニが、セナに851SPを贈ったことから二人の交流が始まり、バイクへの情熱を共有する特別な関係へと発展しました。この絆は、悲劇的な事故の後も、彼の名を冠した「916セナ」や、現代に続く「モンスター・セナ」といった特別モデルとして受け継がれ、ドゥカティが単なる工業製品を超えた「魂」を持つブランドであることを証明しています。
このバイクには、知っておくべき弱点や整備の注意点があります。まず、多くのドゥカティ乗りが愛してやまないドライクラッチの「カラカラ」という音は、故障ではありません。それは湿式クラッチとは異なる、このバイクの心臓が脈打つ情熱の象徴なのです。しかし、旧車ゆえの経年劣化は避けられません。初期型で報告されたクランクケースのひび割れは1989年式以降に改良されましたが、レギュレーター/レクチファイアや配線といった電気系のトラブルは、旧世代ドゥカティの弱点としてよく知られています。また、フォークシールからのオイル漏れや、定期的なタイミングベルトの交換など、現代のバイクよりもこまめな整備が求められます。こうした整備が必要な手間は、このバイクと向き合い、自ら手をかけることで、ライダーとマシンとの間に深い対話を生み、その魅力をより深く理解する機会となるでしょう。
当時の日本の競争相手たちもまた、それぞれ独自の技術を詰め込んでいました。例えば、FZR750Rは、当時最高峰の技術を結集したモデルです。アルミニウム製のデルタボックスフレームに、チタン製のコネクティングロッド、2本リングピストンといったレーシングパーツを惜しみなく採用し、最高出力121 hpを誇る水冷並列4気筒エンジンを搭載していました。対する851は、空冷エンジンをルーツとするLツインのデスモクワトロエンジンで対抗。851に乗ると、まるでバイクの「内部に座っている」ような感覚があり、VFR750Rや916のような「上に乗る」感覚とは一線を画します。これは、操縦性の厳しさとともに、乗り手とバイクとの間に独特の一体感を生み出すのです。
そして、この851が持つ市場価値は、とても興味深いものです。まず、ドゥカティ・ジャパンが設立されたのは1998年であり、851の生産終了後です。したがって、日本国内に正規販売された851は存在せず、流通している車両はすべて、海外から輸入された「逆輸入車」となります。この背景から、国内での取引台数は欧米に比べて少なく、一概に相場を定めることは難しいのが現状です。しかし、海外の競売データを見ると、その価値の「階層構造」が明確にわかります。良好なコンディションの851ストラーダは、海外で約8,000〜11,000ドル(約125万円〜172万円)で取引されている事例が確認できます。一方で、限定生産のSPモデルは桁違いの価値を持ち、SP3が約17,000〜48,000ドル(約265万円〜750万円)という驚くべき高値で落札されています。(尚、上記の買取相場は2025年時点の情報です。最新相場は下段のグラフでご確認して頂けます。)これは、SPモデルが持つレース出場に必要な台数という特別な背景に加え、オーリンズサスペンションやよりパワフルなエンジンといった専用装備、そして何より限られた生産台数による「希少性」が、市場価値を決定的に押し上げていることを物語っています。もし、この851がストラーダであれば、それはコレクション性と実用性を兼ね備えた堅実な財産です。もし、それがSPシリーズであれば、それはもはや芸術品に近い投機的な価値を持つ収集品と言えるでしょう。
ドゥカティ851は、単なる旧車ではありません。それは、ドゥカティというブランドの未来を切り拓いた、語り継がれる存在です。そして、その市場価値は、今日の取引データが明確に証明しています。このバイクが持つ普遍的な価値と、それが生み出す感動的な体験は、仕様書の数値だけでは測りきれません。このバイクを手放す時、それは過去の思い出を売るのではなく、未来へと続く新たな物語の始まりとなるはずです。あなたの愛車が、次のオーナーへと情熱のバトンを渡す日が来た時には、ぜひバイクパッションにご相談ください。あなたのバイクが持つ真の価値を、データに基づき、そして情熱をもって評価させていただきます。
| 車名/型式/年式 | DUCATI 851 Strada / 1989年式 |
|---|---|
| 発売年月 | 1989年 |
| 車両サイズ(mm)・重量(kg) | サイズ不明・180 kg (乾燥) |
| シート高・最低地上高(mm) | シート高 760mm・最低地上高 不明 |
| エンジン機構・最高出力・燃費 | 水冷4ストローク90度Vツイン DOHCデスモドロミック4バルブ・109 hp (約110 PS) @ 10,000 rpm・約15 km/L (参考値) |
| エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セルスターター式・電子制御燃料噴射 (EFI)・20L |
| 新車販売価格 | 不明 (日本国内正規販売なし) |
| ジャンル | DUCATI スーパーバイク | プレミアム旧車 絶版車 | スーパースポーツ |
【実働車|過去10年間の買取相場の推移】 851ストラーダ【1988~92年式】
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ額)の推移
2026年2月時点から 10 年 間遡った数字
【平均買取相場の変動】
【2025年間 vs 2026年】
【2023年間 vs 2026年】
【2016年間 vs 2026年】
取引台数
過去10年間の取引台数÷10
※データ更新:2026年02月06日
【状態別の買取相場】 851ストラーダ【1988~92年式】
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)
2026年2月時点から 5 年 間遡った数字
【状態別買取額の目安】
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
111.6万円
84.8万円
3台
平均
最低
取引
65.1万円
52.6万円
5台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
不動
平均
最低
取引
41.3万円
23.3万円
3台
※データ更新:2026年02月06日
【走行距離別の買取相場】 851ストラーダ【1988~92年式】
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)
2026年2月時点から 5 年 間遡った数字
【走行距離別買取額の目安】
| 0.5〜1万km | 最高 | 84.8万円 | 1台 |
| 平均 | 84.8万円 | ||
| 最低 | 84.8万円 | ||
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| 1〜2万km | 最高 | 164.5万円 | 3台 |
| 平均 | 93.8万円 | ||
| 最低 | 52.6万円 | ||
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| 2〜3万km | 最高 | 68.0万円 | 1台 |
| 平均 | 68.0万円 | ||
| 最低 | 68.0万円 | ||
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| 3〜5万km | 最高 | 85.5万円 | 3台 |
| 平均 | 75.4万円 | ||
| 最低 | 61.2万円 | ||
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※データ更新:2026年02月06日
【カラー別の買取相場】 851ストラーダ【1988~92年式】
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業者間オークションの平均取引価格(買取業者の平均転売額=販売業者の平均仕入れ額)
2026年2月時点から 5 年 間遡った数字
【カラー別 平均買取額の目安】
| ■ | 71.9 万円 | 6台 | ![]() |
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| ■ | 64.4 万円 | 1台 | ![]() |
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| ■ / ■ | 164.5 万円 | 1台 | ![]() |
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※データ更新:2026年02月06日
【実働車の取引価格帯】 851ストラーダ【1988~92年式】
業者間オークションの取引価格帯(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格帯)
2026年2月時点から 5 年 間遡った数字
【取引価格帯と構成比】
※データ更新:2026年02月06日
買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の(年間 約20万台の)取引データを忠実に反映し、業者の最低限の儲けと経費を差し引いた競争力の高い実際の買取額を表示 しています。
【グラフ領域の金額】は買取業者の転売額です。
転売額とは買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場での落札金額に当たります。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引されています。
実は買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
そのため、業者間市場での取引額(業者の転売額)から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を割引いた金額が査定現場での実際の買取額になります。
業者間での取引額から割引かれる金額は、単価の低い原付バイクで0.6万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正かつ競争力の高い割引額と言えます。
率にすると概ね2%~10%の(高額車両ほど率が低い)割引率なので、業者間での取引額の90~98%が実際の買取額となると憶えておけば、査定額の妥当性や競争力を判断する材料になることでしょう。
851ストラーダ【1988~92年式】 上位20台の取引額 (データ更新:2026年02月06日)
| 落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
| 1 | 851ストラーダ【1988~92年式】 | 164.7万円 | 4.2点 | 851S1850 | 15,358km | ■ / ■ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | 851ストラーダ【1988~92年式】 | 85.7万円 | 4.2点 | 851S3000 | 29,988km | ■ |
| 3 | 851ストラーダ【1988~92年式】 | 85.0万円 | 4.3点 | 851S3001 | 5,813km | ■ |
| 4 | 851ストラーダ【1988~92年式】 | 79.7万円 | 3.3点 | 851S3001 | 35,822km | ■ |
| 5 | 851ストラーダ【1988~92年式】 | 68.2万円 | 3.0点 | 851S3001 | 22,512km | ■ |
| 6 | 851ストラーダ【1988~92年式】 | 64.5万円 | 3.3点 | 851S1850 | 10,887km | ■ |
| 7 | 851ストラーダ【1988~92年式】 | 61.3万円 | 3.3点 | 851S3001 | 31,358km | ■ |
| 8 | 851ストラーダ【1988~92年式】 | 52.7万円 | 3.3点 | 851S3000 | 16,716km | ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています





02月11日〜02月17日