2000年モデルの「ソフテイル」ファミリーは、前年に「ダイナ」や「ツーリング」ファミリーに導入されたニューエンジンが与えられた。
他のビッグツインファミリーより1年遅れのパワートレインアップデートとなるわけだが、車体の構造上から「ダイナ」や「ツーリング」に載せられたエンジンとは仕様が異なる部分がある。それが、バランサー内蔵型ビッグツインという点だ。
「ソフテイル」は、エンジンをフレームにリジットマウントするという設計。フレームパイプとパワーユニットの隙間が狭く、リアセクションもミッション下にダンパーを隠すことで全体的にスッキリとしたハードなイメージに仕上げられている。これはルックス面では格好良いのだが快適性はどうしても犠牲になってしまう。そこで大排気量エンジンの振動がライダーに直に伝わるのを低減するためにエンジン内部にバランサーを組み込むことにした。それで、「ソフテイル」に搭載される1,450ccのツインカムニューエンジンはバランサー内蔵しようということで、ネーミングの末尾に「B」が付されたTwin Cam 88Bとなる。
この刷新されたパワートレインの導入と同時に登場した「ソフテイル」のニューファミリーメンバーが、本モデル「FXSTD デュース」だ。従来モデルの「FXST スタンダード」や「FXSTB ナイトトレイン」とは、また違ったテイストに仕上げられており以下の特徴的なディテールを採用している。

・ブラックパウダーコート&クロームカバー仕上げエンジン
・ストレッチタンク
・クローム仕様41.3mmフロントフォーク
・クロームライザー&ローラライズフラットトラックハンドルバー
・砲弾型クロームウィンカー
・クロームタンクコンソール
・17インチディスクリアホイール&160mmワイドタイヤ

車体の各部を見て気付くのが、クロームパーツの多さだ。フレームにリジットマウントされる空冷Twin Cam 88Bエンジンはブラックとクロームのコントラストが映える煌びやかな仕上がり。エキゾーストパイプもショットがタイプのクローム仕上げだ。
デビューモデルとなった2000年式の出力は5,200回転63hpを発揮、最大トルクは3,500回転106Nmというスペック。
ちなみにEvolutionエンジンを搭載した1999年式の「FXST スタンダード」は、5,000回転56hpという仕様だったので、大排気量ツインカムユニットへアップデートされることでモアパワーを手に入れることに成功した。
車両コントロール系統は、ハンドルがプルバックライザーにフラットトラックタイプのバーをセットして足元はフォアードコントロール。
スタイリング面で特に目を引くのはリアセクションだろう。他のファミリーメンバーが16インチホイールを装着しているのに対して、本モデルは17インチの大径ディスクタイプを採用。タイヤも160mmのワイド仕様だ。ちなみに2000年の「ソフテイル」でディスクホイールは「FXSTB ナイトトレイン」や「FLSTF ファットボーイ」も履いているが、いずれも16インチの130mmという仕様だった。
純正カスタムチョッパーとして華々しいデビューを飾った「FXSTD デュース」は、カラーチェンジと仕様変更を受けていく中で2002年モデルの国内向けが177.8万円(税込)で販売されていた。
以降は、2003年モデルで創業100周年アニバーサリーモデルを設定してブレーキキャリパーのアップデートを実施。
翌2004年式は、マシンの耐久性アップを中心に以下の仕様変更を受けている。

・テールライト変更
・ブレーキパッド変更
・エンジンシール変更
・ホイールスポーク&ニップル耐腐食性仕様へ変更
・シートデザイン変更
・エンジンヘッドボルト変更など

消耗パーツの素材や耐久性が見直されたことでマシンの信頼性が向上し、デザイン面ではシートが薄型に変わりシート高が36mm下がって660mmとなった。
その後もカラーチェンジや出力特性の変更を受けながら2006年式まで展開。そして2007年モデルで燃料供給方式がインジェクションモデルに一本化され96キュービックインチ(1,584cc)のニューエンジンTwin Cam 96Bと6速ミッションを搭載する次世代マシンへと進化した。

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解説記事更新日：2023年01月17日

バランサー内蔵型のニュービッグツイン、空冷Twin Cam 88Bエンジンを与えられた2000年式の「ソフテイル」ファミリーだが、チョッパースタイルの「FX」モデルにニューカマーが登場。それが、本モデル「FXSTD ソフテイル デュース」だ。
カスタムベースにも人気のスタンダードなチョッパーマシン「FXST スタンダード」や各部をブラックアウトしたダークテイストの「FSXTB ナイトトレイン」とは異なり本モデルはクロームパーツを多用して煌びやかなファクトリーカスタム仕様に仕上げられている。
パワートレインは、ブラックパウダーコート仕上げにクロームカバーを組み合わせたコントラストの映えるTwin Cam 88Bエンジンをフレームにリジットマウント。
最高出力は5,200回転63hpというスペックでデビュー。最大トルクは3,500回転で106Nmを発揮する。トランスミッションは5速仕様でEvolution世代と同様。
燃料供給方式は、キャブレター仕様だけでなくインジェクション仕様も並行ラインアップされている。
デザイン面では、フロントフォーク、ローライズハンドル&ライザー、ふぇんdナーサポート、砲弾型ウィンカー、タンクコンソールといった各部がクローム仕上げ。
そして、ファミリーメンバーの「FX」モデルがフロント21インチ・リア16インチのタイヤサイズを採用しているのに対して、本モデルのリアタイヤは17インチの大径サイズで160mmのワイド仕様となる。
ニューエンジンを搭載するニューマシンが加わったことで今年度の「ソフテイル」ファミリーはトータル7車種のラインアップとなった。

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解説記事更新日：2022年11月16日

ニューエンジンの採用と同時デビューしたニューカマー「FXSTD デュース」は、2001年モデルも継続ラインアップ。全7機種のファミリーメンバーのうち、4マシンがチョッパースタイルの「FX」モデルとなる。
その中でもクロームパーツを車体の各部に装着してカスタムテイストと存在感をアピールしているのが、本モデル「FXSTD デュース」だ。
今回の2001年モデルはスペックの変更は無く、5,200回転で63hpを発揮する1,450ccの空冷Twin Cam 88Bエンジンを搭載。最大トルクは3,500回転106Nmでこちらも前年同様のスペックとなる。
エンジンの仕上げはブラックパウダーコート仕上げにクロームカバーを組み合わせて煌びやかなオーラを放つ。ちなみにエントリーモデルとも言える「FXST スタンダード」は、シルバーパウダーコートにシルバーポリッシュカバーを組合せる。そして、ダークな「FSXTB ナイトトレイン」は、ブラックパウダーコートにウィンクルブラック&テクスチャーブラックのカバーという仕様。
フロントフォークにスプリンガーを採用してクラシカルで重厚感のある独特な存在感を主張する「FXSTS スプリンガー」は、本モデルと同じブラックパウダーコート&クロームカバー仕上げ。
「FXSTD デュース」の機能面では、4.9L(18.5L)のストレッチタンクを採用してフルサイズのクロームタンクコンソールを装着する。ハンドルは、ローライズタイプのフラットトラックスタイルで足元はフォアードコントロール。
リアホイールは17インチのディスクタイプで16インチ仕様の「FXSTB ナイトトレイン」と比較するとリア周りがボリューミーなルックスとなる。タイヤも160mm幅なので直進安定性に優れている。

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解説記事更新日：2022年11月16日

デビューから3年目を迎えるファクトリーカスタムソフテイル「FXSTD デュース」は、2002年モデルで以下のアップデートを受けた。

・出力特性変更
・カラーチェンジ

マシンの心臓部は、デビューと同時にファミリーに導入された1,450㏄のバランサー内蔵型ビッグツイン、Twin Cam 88Bをフレームにリジットマウントで架装する。最大トルクは、3,000回転で107Nmを発揮。前年モデルの3,500回転106Nmからパワーアップ。
ただ、日本国内向けは3,500回転106Nmという仕様で導入されていた。エンジンスペックや車体の各部ディテールに関しては、仕向け地の法規内容に応じてモディファイされているので世界共通というわけではないということである。
ボディカラーは、モノトーン5パターンとツートーン3パターンの8バリエーションで展開。
「ビビッドブラック」は、222.8万円(税込)。「ラグジュアリーブルー」、「コンコードパープル」、「ラグジュアリーリッチレッド」、「リアルティール」は、224.8万円(税込)。
ツートーンタイプの「ラグジュアリーブルー×ダイヤモンドアイス」、「ラグジュアリーリッチレッド×ビビッドブラック」、「リアルレッド×ダイヤモンドアイス」は、227.8万円(税込)に設定された。なおフューエルインジェクション仕様は、それぞれのカラーが10万円高で展開されていた。

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解説記事更新日：2022年11月16日

2003年というモデルイヤーは、ハーレー・ダビッドソンというモーターカンパニーが操業を開始してから100周年を迎えるという大きな節目の年となる。それで各ファミリーは、アニバーサリー仕様として専用のタンクバッヂやカラーリングを採用した記念モデルを展開。もちろん本モデル「FXSTD デュース」も例外ではない。2003年式では以下の仕様変更を実施。

・100周年記念モデル設定
・ブレーキキャリパー変更
・カラーチェンジ

アニバーサリー仕様のディテールとしては、ボディカラーにツートーンの「スターリングシルバー&ビビッドブラック」を採用。タンクにはバー&シールドとウィングをモチーフにした特別デザインのバッジを装着。さらにゴールドとシルバーのピンストライプも配される。
エンジンスペックに変更は無く、国内向けは3,500回転で106Nmを発揮する空冷Twin Cam 88Bユニットを搭載。ブラックパウダーコートにクロームカバーを組合せるエンジンは高級感があり100周年カラーとのマッチングも良く特別感が漂う2003年モデルとなった。
足回りは、フロントに21インチのスチールレースホイールとリアは17インチのディスクホイールという組み合わせで続投。ブレーキキャリパーは従来の4ピストンから2ピストンへ変更。ピストン数が少なくなることが必ずしもグレードダウンというわけではなく、内部構造のシンプル化や軽量化にもつながり性能面では強化されている。
カラーバリエーションは、「スターリングシルバー&ビビッドブラック」が235.8万円(税込)
「ビビッドブラック」は225.8万円(税込)で3万円の値上げとなる。
「ラグジュアリーリッチレッド」、「ホワイトパール」、「ラグジュアリーブルー」は、228.3万円(税込)で3.5万円の値上がり。ニューカラーの「ガンメタパール」は、230.3万円(税込)で展開された。

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解説記事更新日：2022年11月16日

　創業から100周年を迎えて新たな世紀へと突入したハーレーの2004年モデルだが、「ソフテイル」ファミリーにおいては従来まで「FL」と「FX」両スタイルで展開されていたスプリンガーフォークモデルが「FXSTS スプリンガー」のみとなっている。トータル6車種の展開で4マシンがチョッパースタイルの「FX」モデルという展開になった。
その中でもクロームパーツを多めに装着して煌びやかなイメージの「FXSTD デュース」は、各部のブラッシュアップを受けてマシンの完成度を高めている。

・出力特性変更
・長寿命テールライト
・耐腐食性スポーク&ニップル
・ロングライフブレーキパッド
・エンジンシールリニューアル
・クローム仕様のヘッドボルト
・ニュータイプのロープロファイルシート
・カラーチェンジ

主な変更ポイントはマシンの耐久性と信頼性を高めるためのアップデートとなる。消耗品パーツの耐久性アップを図ることでメンテナンス性と実用性が向上。
マシンスペックは、3,100回転で105Nmを発揮する1,450ccのバランサー内蔵型Twin Cam 88Bを搭載。前年の3,500回転106Nmから僅かにパワーダウンしている。
デザイン面ではニューデザインのシートが採用されて、シート高が従来の696mmから660mmまでダウン。もともと足つき性は良好なモデルだが、さらに低くなった。ただ足元操作はフォアードコントロールなので足を伸ばすポジションがキツイということであれば社外パーツのバックキットなどを装着して対応することもできるだろう。
ちなみにブラックエンジンを搭載する「FXSTB ナイトトレイン」のシート高は、640mmでさらに低い。
なお、2004年式の「FXSTD デュース」はトータル9パターンという豊富なカラーバリエーションを用意。
モノトーンタイプの「ビビッドブラック」、「グレイシャーホワイト」、「ラバレッドサングロ」、「ブリリアントシルバー」、「シエラレッド」、「インパクトブルー」が236万400円(税込)。
ツートーンタイプは、「ラグジュアリーブルー×インパクトブルー」、「ラグジュアリーティール×ブリリアントシルバー」、「スモーキーゴールド×ビビッドブラック」の3パターンで、価格は239万1,900円(税込)に設定された。

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解説記事更新日：2022年11月16日

リアに17インチの大径ディスクホイールと160mmのワイドタイヤを組合せるファクトリーカスタムチョッパー「FXST ソフテイル デュース」の2005年モデルは、以下のアップデートを受けた。

・出力特性変更
・カラーチェンジ

フレームにリジットマウントされる1,450ccの空冷Twin Cam 88Bエンジンは、3,100回転で109Nmを発揮。前年モデルの105Nmからパワーアップしている。
スタイリング面では、ファミリー内の「FX」モデルがボブテールフェンダーをリアに採用しているのに対して、本モデルはドラッグスターにインスパイアされたオリジナルチョップドフェンダーを採用してスッキリしたラインを描いている。
フロントフォークは41.3mmのテレスコピックでクローム仕上げ。プルバックライザーとローライズハンドルバーもクローム仕様だ。ライディングポジションは足元がフォアードコントロールなので両手両足を前方に投げ出すスタイルだが、ドラッグバーを装着する「FXSTB ナイトトレイン」と比較するとプルバックライザーを介する本モデルの方がハンドルグリップは手前になる。
なお2005年式の「FXSTD デュース」のカラーバリエーションは、モノトーン6タイプにツートーンが4タイプの10パターンで展開。
「ビビッドブラック」、「ラバレッドサングロ」、「ブリリアントシルバーパール」、「シエラレッドパール」、「チョッパーブルーパール」、「グレイシャーホワイトパール」が236万円(税込)。前年から400円の値下げが実施された。
「ビビッドブラック×ラバレッドサングロ」、「ブラックチェリーパール×ブラックパール」、「リッチサングロブルー×チョッパーブルーパール」、「スモーキーゴールド×ビビッドブラック」は、900円の値下げで239.1万円(税込)となった。

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解説記事更新日：2022年11月16日

2006年モデル「ソフテイル」ファミリーの「FX」モデルは、大きな変化があった。従来までは本モデル「FXSTD デュース」がリアに17インチホイールと160mmタイヤを装着することで、カスタムテイストを強調して存在感をアピールしていた。しかし今回のラインアップで、16インチのスチールレースホイールを装着していた「FXST スタンダード」、「FXSTB ナイトトレイン」、「FXSTS スプリンガー」が17インチのディスクホイールへアップグレード。それだけでなく、タイヤサイズは200mmのファットタイプを装着することで迫力のリア周りにイメージチェンジを図ったのだ。
その一方で、本モデル「FXSTD デュース」は2000年のデビュー以来からのスタイルを継続。2006年式ではカラーチェンジのみの実施となる。カラーバリエーションは、モノトーン8タイプ、ツートーン4タイプの全12カラー。前年の10カラーからラインアップが増強された。
「ビビッドブラック」、「ブラックパール」、「ブランディーワインサングロ」、「ディープコバルト」、「ブラックチェリー」、「ブリリアントシルバー」、「リッチサングロブルー」、「グレイシャーホワイトパール」が、236万円(税込)で据え置き。
「ディープコバルト×ブリリアントシルバー」、「ブラックチェリー×ブラックパール」、「ファイアーレッドパール×ビビッドブラック」、「リッチサングロブルー×チョッパーブルー」も据え置き価格の239.1万円(税込)となった。
なお、エンジンのリニューアルと同時デビューした本モデル「FXSTD デュース」のTwin Cam 88Bモデルは今回の2006年が最終仕様。
翌年からはボアアップで排気量を1,584㏄まで拡大したTwin Cam 96Bエンジンと6速ミッションを与えらえて次世代へと進化を遂げた。

買替や売る際の買取査定は、2006年式 FXSTD デュースの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年11月16日