ハーレーダビッドソンの熟練工によって最高級の純正カスタムを施される「CVO」ファミリー。その中でも最上級グレードに位置するのが、本モデル「FLHTKSE CVO リミテッド」だ。前年モデルでパワーユニットの刷新を受け、それまでのツインカム構造からシングルカム仕様に変更され8バルブとなった「Milwaukee Eight 114」が与えられていた。スクリーミンイーグル製の1,868㏄エンジンだ。
その大きなアップデートから僅か1年というタイミングの2018年モデルで、「CVO」ファミリーは、さらなる進化を遂げモアパワーを与えられた。エンジンが117キュービックインチ(1,923㏄)まで拡大された「Milwaukee Eight 117」ユニットを採用したのだ。
ボア・ストロークは103.5mm×114.3mmで、従来モデルの102.0mm×114.3mmからボアアップされている。最大トルクは前年の3,250回転165Nmというスペックから3,500回転167Nmへ向上。重量は428kgで2017年モデルよりも3kg軽くなった。重量級マシンの「FLHTKSE CVO リミテッド」からすれば、僅か1%にも及ばない重量差ではあるが、エンジンの出力特性の向上とも相まって、そのパワー感の差は乗り比べれば十分に体感できるレベルだ。
ちなみにニューエンジンお披露目イヤーとなった2018年モデルの「CVO」ファミリーは、3車種でラインアップされ全車Milwaukee Eight 117が与えられたが、167Nmの最大トルクを発揮するのは本モデルのみで、他2車種「FLHXSE CVO ストリートグライド」と「FLTRXSE CVO ロードグライド」は166Nmにとどまっていた。
このヘビーでハイパワーなボディをサポートする足回りは、フロントにSHOWA製デュアルベンディングバルブフォークを装備。ストロークスピードに応じで最適な減衰力を発揮することで快適な乗り心地と安定したコントロール性能を実現。リアはオリジナルカスタムペイントが施されたハードサドルバッグ内側にプリロードを手軽に調整できるエマルジョンショックを組み込んでいる。
さらなる排気量アップで進化した2018年モデルの「FLHTKSE CVO リミテッド」は、525.7万円(税込)で登場。以降は、2019年モデルでホイールが2インチ大径化されグリップやフットボードのアクセサリーパーツにはカフナコレクションを採用。その翌年にはライダーを安全面で電子的にサポートするRDRSを装備するなど、各部ディテールをアップデートしながら展開。最終仕様となる2021年モデルは550万8,800円(税込)だった。

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解説記事更新日：2022年05月17日

ハーレーダビッドソンにとって、そして「CVO」ファミリーにとっても2018年というモデルイヤーは一つの節目の年となった。ハーレーという世界的モーターカンパニーが創業115年を迎える年となったこと、「CVO」ファミリーはパワートレインの刷新により新たな世代へと進化した年である。
2018年のハーレーのラインアップの中には、115周年アニバーサリー記念モデルを展開した車種がある。「CVO」ファミリーに関しては、フラッグシップモデルとして君臨する本モデル「FLHTKSE CVO リミテッド」のみに設定された。
専用カラーリングとなる「オデッセイブルー」を採用。そしてハンドペイントによるメタルリーフとピンストライプが配されるカスタムペイント仕様だ。スタンダードカラーモデルが各部をブラックアウトされていたのに対して、アニバーサリーモデルはフォークカバーやエンジンガード、コンソールインサートはクローム仕様で煌びやかな仕上げ。そして、シートはダイヤモンドステッチキルトデザインの特別仕様だ。価格は545.4万円(税込)で展開。
スタンダードカラーは、フロントフォーク、ハンドル、リアキャリア、インナーフェアリング等がブラックアウトされダークな印象にまとめられた、「ブラックアースフェード」と、エンジンやエキゾーストはクローム仕様の「バーガンディーチェリーサングロフェード」の2バリエーションを展開。価格は525.7万円(税込)に設定された。
ちなみに2017年モデルは525万7,600円(税込)だったので、600円の値下げということになる。
なお、パワートレインは前年に採用された「Milwaukee Eight 114」からボアアップされた1,923ccのMilwaukee Eight 117エンジンを新たに搭載。最大トルクは従来の3,250回転165Nmから3,500回転167Nmへ向上。車両重量は前年比で3kg減の428kgとなった。そして最低地上高は10mmダウンの125mだ
加えて2018年モデルの装備面ニューフィーチャーとして、ヒーター付きプレミアムハンモックシートやリモートロックが可能なラゲッジスペースを採用した。
デザイン面ではタンクバッジやエアクリーナーカバーのデザイン変更が施されている。

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解説記事更新日：2022年05月17日

「CVO」ファミリーの中でも堂々の風格でフラッグシップモデルとしての存在感を際立たせている「FLHTKSE CVO リミテッド」は、2019年モデルでイメージチェンジが図られている。
2018年モデルではクロームパーツを控えめにする代わりに車体の各部をブラックアウトすることでシックでダークなスタイリングを演出していた。それが、今年度モデルでは、フォクカバーやヘッドライトケース、ハンドルはクローム仕様に変更。エンジンガードもクローム仕様だが形状も変更されている。
新採用ディテールとしてカフナコレクションのシフターペグ、ブレーキペダルカバー、マフラーエンドキャップ、グリップやフットボードがある。フットボードは従来の丸みを帯びたデザインから角型に近い形状に変更。マフラーエンドにもハーレーロゴがレイアウトされる。カフナコレクションの採用で細部のデザインがリニューアルされた。
そしてエンジンのロッカーボックスにはブレイズレッドのラインがワンポイントカラーになっている。シート表皮のレッドステッチは配されてブラックとなっている。
足元は、ホイールサイズがフロント・リア共に2インチの大径化を実施。フロント19インチ・リア18インチのトマホークホイールを新たに装着している。ウルトラシリーズは厚めのタイヤが特徴的なディテールだったが、ここにきて扁平タイプの薄型タイヤを装着することで、よりカスタム色の濃いスタイリングへと変化している。
カラーラインアップは、「オーバーンサングロ×ブラックホール×リッチバーボン」、「マグネティックグレーフェード」、「マグネティックグレー×ワインベリー×レッドペッパー」の3バリエーションで価格は537万5,600円(税込)。11万8,600円の値上げが実施された。
なお、パワーユニットはロワーフェアリング内にラジエターを設置したツインクールドシステムのMilwaukee Eight 117エンジンを搭載。最大トルクは、3,500回転167Nmで全モデルから変わっていない。
ちなみにベースモデルのツーリングファミリー「FLHTK ウルトラ リミテッド」は、今回の2019年で排気量を拡大し1,868㏄のMilwaukee Eight 114が採用された。最大トルクは3,000回転で164Nmを発揮した。

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解説記事更新日：2022年05月17日

2020年モデルの「CVO」ファミリーには、新メンバーとして初のトライクが登場。「FLHTCUTGSE CVO トライグライド」がデビューし、前年からラインアップを1台増やし4車種で展開された。そして、本モデル「FLHTKSE CVO リミテッド」に関しては、車両制御電子デバイスのアップデートやカラーチェンジが実施されている。今回2020年モデルで採用されたRDRS(リフレックス・ディフェンシブ・ライダー・システム)は、加速・減速・ブレーキング時のマシンをライダーがコントロールしやすいようにサポートする電子制御システムだ。このシステムには前後連動ブレーキやコーナリングABS、コーナリングトラクションコントロール、スリップコントロールなどヘビー級ハイパワーマシンにとって万が一のシチュエーションで頼りになる機能が含まれている。
また2020年モデルのデザインは、煌びやかなクロームパーツを多用したスタイルとは異なり各部がブラックアウトされており、サテンクローム仕様のエキゾーストやグロスブラックにサテンカラーを組み合わせたトマホークホイールを装着し、ギラつきを抑えたクールな印象に仕上げられている。そして、タンクバッチやシートステッチのデザインもリニューアル。装備面では、エンジンガードの形状が変更された。

マシンの心臓部はツインクールド仕様のMilwaukee Eight 117エンジンを搭載し、3,500回転で167Nmを発揮する。
ボディカラーは、「スモーキーグレー×ストームクラウド」、「マサンドデューン」、「ムーンライトブルー×ディープシーブルー」の3バリエーションを展開。価格は550万8,800円(税込)に設定された。前年モデルから12万4,400円の値上げが実施された。

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解説記事更新日：2022年05月17日

前年モデルで、リフレックス・ディフェンシブ・ライダー・システム(RDRS)を採用し、ライダーをサポートする安全技術が強化された「FLHTKSE CVO リミテッド」は、2021年モデルでニュータイプのLEDコンソールライトの採用やカラーチェンジを実施。
ボディカラーは2バリエーションで、クロームパーツを組み合わせた「ロイヤルパープル×ロイヤルブラックフェード」と、スモーククロームフィニッシュでクールに仕上げた「ブロンズアーマー」を設定。価格は550万8,800円(税込)で、据え置きとなった。
ヒーター付きグリップ、シフターペグ、ブレーキペダルカバー、マフラーエンドキャップやフットボードはカフナコレクションを装着。Apple Car Playにも対応したナビゲーションシステムは日本語にも対応しており国内でもその機構を十分に堪能することが可能だ。
パワートレインには3,500回転で166Nmを発揮する
ツインクールド仕様1,923ccのMilwaukee Eight 117エンジンを搭載。前年モデルは167Nmというスペックだったので、僅かにパワーダウンしているがハイパワーであることには変わりはない。
ちなみにベースモデルでMilwaukee Eight 114を搭載した「FLHTK ウルトラ リミテッド」の2021年モデルは、164Nmだった。
また出力特性の他に2021年モデルでは、デザイン面で小変更が加えられている。タンクバッジのデザインンはリニューアルされ従来モデルでエンジンのロッカーボックスに配されていていたレッドのラインは廃止となった。そして、シートバックレストのレッドステッチもスモーククロームテイストの「ブロンズアーマー」には採用されていない。
なお、2014年モデルから「CVO」ファミリーに加わりフラッグシップモデルとして継続ラインアップされてきた「FLHTKSE CVO クラシック」だが、今回の2021年モデルを最後にラインアップから姿を消すことになった。そして、2022年モデルでは新たな最上級モデルとして「FLTRKSE CVO ロードグライド リミテッド」が登場した。

買替や売る際の買取査定は、2021年式 FLHTKSE CVO リミテッドの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年05月17日