「フリーウェイ」は1989年6月に登場したホンダの250ccスクーターである。1984年から販売されていた「スペイシー250フリーウェイ」の後継モデルに当たる。
特徴的な四角形のヘッドライトや大まかなデザインは受け継がれていたが、大きな違いはシート下のトランクルームだった。「フリーウェイ」は、32Lもの大容量収納スペースを搭載していた。これはヘルメットを2個も収納できるサイズで当時としては画期的な装備だった。実にシート下にトランクスペースを設置するのは250ccスクーターとしては史上初のことだった。このスペースを確保するために「フリーウェイ」は車体を設計し直し燃料タンクを足元のフロア下に配置した。限られたスペースではあるものの9.2リッターという大型タンクを設置することに成功している。これにより、ロングツーリングも不安なく楽しめることが可能になった。
フレームやエンジンマウント周辺にも快適性に繋がる工夫がいくつもなされていた。フレームはループ式でエンジン回りにはダブルリンク式のエンジンハンガーリンクにアシストダンパーも追加。単気筒エンジン特有の振動が伝わるのを低減し、走行時の静粛性や快適性を向上させていた。
「フリーウェイ」は既に販売されていたロングホイールベースに独特なスタイリングが特徴的な「フュージョン」と排気量は同じであったが、全く趣の違う実用的で手軽に乗れるスクーターだった。
大きなモデルチェンジは無くマイナーチェンジが数回行われ1999年まで生産された。
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解説記事更新日：2024年02月20日

OHC4ストローク単気筒エンジンを搭載したスクーター「スペイシー」シリーズの最上位モデルに位置するのが、「スペイシー250 フリーウェイ」だ。
デビューモデルとなる1984年モデルは同年8月に33.8万円で発売された。
車体は低床バックボーン型フレームで、パワートレインは水冷式250ccエンジンを搭載。マシン全体の重量バランスを考慮してラジエターはフロントノーズ部にレイアウトされている。最高出力は、5,500回転で20馬力を発揮した。トランスミッションはVマチックで滑らかでフラットな加速でスムーズな走行フィーリングを実現。
ちなみに今となっていは250㏄クラスのスクーターは一般的だが、当時の国内メーカーが展開するスクーターカテゴリでは「スペイシー250 フリーウェイ」が最大排気量だった。つまり、元祖ビッグスクーターといったところだろう。
足回りは、フロントにトレーリングリング式サスとアンチダイブ機構を組み合わせたTLADを装備。ホイールは小径の10インチのアルミ製コムキャストタイプで、ブレーキはデュアルピストンキャリパー仕様のシングルディスクを採用していた。
今回、「スペイシー250 フリーウェイ」がデビューしたことで同シリーズは、50cc、80cc、125㏄、250㏄の4バリエーション展開となった。

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解説記事更新日：2022年02月24日

水冷エンジンを搭載した「スペイシー」シリーズの最上位モデル「スペイシー250 フリーウェイ」は、1987年モデルで最初で最後のマイナーチェンジを実施した。
価格は、34.9万円で従来モデルから1.1万円の値上げとなった。
今回の仕様変更では、メカニカルな部分に変更は加えられておらず、主の実用装備面の充実が図れている。
本モデルの外観上の特徴としてフロントカウル先端にエアダクトが設置されているが、従来モデルでボディ同色だったこの部分とバンパー部分がブラックに変更された。ちなみにこのダクトはラジエターグリルである。「スペイシー250 フリーウェイ」のラジエターは、車両の重量配分を最適化するためにフロントノーズ部分い格納されているのだ。
また、厚めのクッションを採用した段付きシートは快適なタンデム走行を可能にしていたが、今回新たにパッセンジャー用のサイドグリップをリアキャリア部分に装備することで、さらに快適性が向上している。
「スペイシー250 フリーウェイ」は、デビュー当時は国内メーカー内で最大排気量のスクーターモデルとしての地位を確立していたが、1986年4月に本モデルと同型エンジンを搭載した「フュージョン」がデビュー。ロー&ロングスタイルで後のビッグスクーターブームで再注目されたモデルだ。オートバイとしては初となるカラー液晶デジタルメーターを採用したマシンだった。
価格は49.9万円で本モデルより15万円も高かった。
ちなみに1987年モデルの「スペイシー250 フリーウェイ」もデジタルメーターを新たに採用していた。
なお、本モデルは今回のマイナーチェンジモデルが最終仕様となりカタログ落ちとなった。

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解説記事更新日：2022年02月24日

1989年にホンダから発売されたフリーウェイの初期モデル。
ヘルメットを2個収納できる32Lの大容量メットインを250ccクラスとして初めてシートの下に設けた本車。エンジンには新型の前傾タイプ水冷4ストローク単気筒を採用、最高出力20PS/7,000rpmを発揮した。フレームにはループ式フレームを採用、足廻りではダブルリンク式エンジンハンガーリンクとアシストダンパーを組み合せて搭載し、ライダーに伝わる振動低減が図られた。
カラーバリエーションにはホワイト、ブラックの2色を設定。
新車販売価格は39.9万円(税抜)だった。
ベースとなったモデルはスペイシー250フリーウェイでそれまでの角ばった近未来的なフォルムから丸みを帯びて親しみやすくなったが、ライトの位置やストラトノーズ風の角度などフロントマスクの雰囲気はスペイシーらしさを継承していた。
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解説記事更新日：2022年01月30日

カラーチェンジを受けて発売された1993年モデルのフリーウェイ。
カラーバリエーションには新色としてパールマルベリーレッドとムーンリットシルバーメタリックの2色を設定。また、ロゴエンブレムはゴールドに変更となった。
新車販売価格は先代から2万円高の41.9万円(税抜)だった。
フリーウェイは発進からの加速力に定評があり、先代のスペイシー250フリーウェイ(MF01型)の時代には冗談ではなく「ナナハンキラー」と呼ばれたほどで、ビギナーライダーの事故も多発したという。そしてこのMF03型となってからはMF01型に比べてマイルドになったと評されながらもエンジンは同系列でありその加速力で引き続きライダー達を魅了していた。
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解説記事更新日：2022年01月30日

カラーチェンジを受けて発売された1994年モデルのフリーウェイ。
カラーバリエーションにはグレー、ブラックの2色を設定。
新車販売価格は先代からほぼ据え置きの43万円(税抜)となった。
1994年当時は、同じくスペイシーの後継モデルでああり、かつ兄弟車とも言えるフュージョン(MF02型)が併売されていた。全体的に丸みを帯びて外観を一新したフリーウェイに比べ、フュージョンはスペイシーから角ばったスタイルを維持しており、ドレスアップされたかのような外観で人気を博した
ちなみにフュージョンとフリーウェイは外装パーツこそ異なれどエンジンや駆動系、リアホイールなど多くのパーツが流用可能である。
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解説記事更新日：2022年03月27日

カラーチェンジを受けて登場した1997年モデルのフリーウェイ。
カラーバリエーションには新色としてダークグリーンとダークブルーの2色を設定。初期モデルからボディの上下でツートンカラーのデザインが施されている本車だが、今回ボディ下部には初めてホワイトが採用され全体的に明るいイメージとなった。
新車販売価格は先代から据え置きの43万円(税込)だった。
1995年にはヤマハから初期型のマジェスティが発売され、ビッグスクーターブームがじわりじわりと近づいてきていたところだが、フリーウェイはこの1997年モデルを最終型として生産を終了。以降ホンダのビッグスクーターとしてはこれまでも人気があった兄弟車のフュージョンに加えて同1997年にフォルツァの前身となるフォーサイトが登場している。
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解説記事更新日：2022年01月30日

初代「スペイシー250 フリーウェイ」となるMF01型は1984年8月に「スペイシー」シリーズの最上位モデルとして登場した。同シリーズは50cc、80cc、125ccと異なる排気量でラインアップを展開しており、独特のデザインが当時は好評だった。今でこそスクーターカテゴリでは主要なクラスとなっている250ccモデルだが、1980年代前半はスクーターモデルのほとんどが50ccクラスの原付カテゴリであった。それで、「スペイシー250 フリーウェイ」はデビュー時、国内モデルのスクーターとしては最大排気量のモデルになった。
低床バックボーンフレームに水冷4サイクルOHC単気筒のMF01E型エンジンを搭載。最高出力は7,500回転で20馬力というスペックだった。トランスミッションはワイドレシオタイプのトルクセンサー付きVマチックで、低回転から高回転までフラットなトルクの滑らかな走りが特徴だった。エンジンマウントはオレオリンク式にすることで不快な振動が車体に伝わりにくくなっている。
足回りにはトレーリングリンク&アンチダイブサス(TLAD)を採用することで、ブレーキング時のフロント沈み込む量を低減させる仕組みになっており、制動時の挙動の安定性が図られていた。
登場から2年後の1986年にはマイナーチェンジを実施し、デジタルメーターの採用やデザイン変更がなされた。その後は、1989年にMF03型「フリーウェイ」が登場するタイミングで販売終了となった。

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解説記事更新日：2021年08月20日

MF03型「フリーウェイ」は、既に販売されていた「スペイシー250フリーウェイ」のフルモデルチェンジ車両という位置づけで登場した。
外観デザインは従来モデルを踏襲しているが、大きな違いはシート下の大容量メットインスペースである。今でこそ当たり前のメットインだが、250ccクラスのスクーターで初めてシート下収納を設置したのは、このMF03型「フリーウェイ」だった。ほとんどのスクーターはシート下に燃料タンクを設置していたが、「フリーウェイ」はステップ下に設置することでスペースを確保していた。容量は9.2Lと大型で燃費はリッター40.1kmと経済性も優れており、少ない給油回数でロングツーリングを可能にしていた。
パワートレインは新設計のMF03E型。水冷4サイクル単気筒でシリンダーは水平にマウントされている。最高出力は7,000回転で20馬力。トランスミッションはVマチックを採用していた。エンジンハンガーはダブルリンク式でアシストダンパーを併用することで、エンジンの振動がフレームに伝わりにくく、高回転を常用する高速走行を長時間続けていても疲労感が軽減され、快適な乗り心地と静粛性に一役買っていた。
フロント足回りには、アンチダイブ機構を搭載したサスペンションに190mmの大径ディスクブレーキを装備していた。
発売時の新車価格は399,000円で、速度警告灯が装着されたタイプも10,000円高でラインアップされた。1993年、1994年と1997年にカラーチェンジを行い、1999年まで生産された。

売る際の買取査定はMF03型 フリーウェイの価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年08月16日