1983年2月、不整地から市街地まで快適な走行が楽しめる、水冷2サイクル・単気 筒エンジン搭載のオン・オフロードバイク「ホンダMTX200R」が発売されました。これは、前年発売されたMTX125Rの車体に、排気量193㏄のエンジンを搭載しての発売でした。MTX－Rシリーズは、50㏄、80㏄、125㏄、そしてこの200㏄の4機種で展開されました。
このMTX200Rに搭載したエンジンは、国内外のモトクロスレースで得た数々の技術を活 かした軽量・コンパクト設計で、最高出力26PS／7，500rpm、リッター当り130馬 力の高出力を実現。特にホンダ独自のATAC（自動調整トルク増幅排気システム）の採用により、高回転域での力強さと、中・低回転域での粘り強いフラットなトルク性能を有し、これにより、低速から高速までパワフルでスムーズな走りを楽しむことができるモデルとなっていました。
サスペンションには、定評のプロリンク・リアサスペンションとホンダ独自のフォーク機構 （フォークパイプとボトムケースのフリクション低減を計る）をもつフロント・エアアシスト・サスペンションを採用。さらに、オフロード地上高285ｍｍを確保しながらも足つきが良く、オフロード走破性に優れたフォルムで、市街地走行から林道ツーリングまで、さまざまなスポーティ走行が楽しめるオフロード車となっていました。
1985年2月には、マイナーチェンジし、MTX200Rの出力を向上し、前輪にディスクブレーキを採用するなど装備を充実させ「ホンダ・MTX200RII」として発売されました。
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解説記事更新日：2021年04月28日

ピストンリードバルブの2ストロークエンジンを搭載したデュアルパーパス「MTX」シリーズの長男坊モデルに当たるのが、1983年2月に登場した「MTX200R」である。
価格は28.9万円に設定された。
車体はセミダブルクレードルフレームに水冷2サイクル単気筒エンジンを搭載。最高出力は7,500回転で26馬力を発揮。リッターあたり130馬力ということになる。
ベースになっているのが弟モデルの「MTX125R」ということもあって乾燥重量は僅か102kgと軽量だ。パワーウエイトレシオは3.92kg/PSをなり、ホンダのリリースノートでは当時の国産オン・オフロードマシン最小数値とされている。
トランスミッションは6速リターン式を採用。足回りは、フロントには円筒空気バネを併用しテレスコピック正立フォークを装備。リアはプロリンク式スイングアームを採用。アルミリムを採用したホイールは、フロント21インチにリア18インチのオフロードフルサイズ仕様だ。制動系統には前後共にドラムブレーキを装備する。
本モデルがデビューした時点で「MTX」シリーズは、50cc、125cc、200ccの3モデル展開だったが、同年6月には「MTX80R」も追加されたことで4バリエーションシリーズとなった。

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解説記事更新日：2022年01月31日

軽量コンパクト設計の車体で、1983年デビュー当時は国産オン・オフロードバイク最小パワーウエイトレシオを誇っていた「MTX200R」は、1985年2月にモデルチェンジを実施。
型式はMD07型からMD13型へ変更され、モデル名称は第二世代ということで「MTX200R2」へ改められた。
車体は引き続きセミダブルクレードル型フレームにピストンリードバルブの水冷2サイクル単気筒エンジンをマウント。吸排気系の仕様変更で最高出力は8,000回転28馬力と、従来モデルから2馬力パワーアップに成功。エンジン回転数に応じで排気容積が最適化され、排気脈動の調整を行うATAC(自動調整トルク増幅排気機構)を採用することで低~高速域までスムーズに吹け上がり扱いやすい出力特性を実現している。冷却系統には密封式オールアルミ製ラジエターを搭載。
足回りにも変更が加えられており、プロリンク式リアサスペンションは軽量高剛性のアルミ製スイングアームを新たに採用。さらにダンパーはリザーバー付を装備した。
そして制動系統は、従来モデルで前後ドラムブレーキ仕様だったところ、フロントにデュアルピストンキャリパーを組合せる油圧式ディスクブレーキを採用した。
前年には手ごわいライバルとなるヤマハ「DT200R」がデビュー。30馬力の水冷2ストエンジンを搭載し、乾燥重量は100kgアンダーの99kgという軽さだった。「MTX200R2」は装備の変更もあり乾燥重量は従来モデルから1kg増の103kgとなっていたのでスペック争いではライバルメーカーにリードを譲ることとなった。

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解説記事更新日：2022年01月31日