レーサーレプリカブームにあった1980年代後半、過激なスペックではなく「誰もが乗りやすい普通のオートバイ」をコンセプトに市場投入されたホンダ・ブロス プロダクト2（ブロス400）。
いわゆるネイキッドスタイルながら、VFR400Rら同様の片手持ちスイングアーム・プロアームを採用し、気軽に乗れるパワー感と最新ロードスポーツの技術を合わせて作られたひと味違う個性の持ち主です。
エンジンはアメリカンのNV400カスタムの狭角Vツインエンジンで、最高出力は37PSと当時の400ccバイクとしてはかなり穏やかな部類。
このエンジンはスティード400とも同系列であり、アメリカンベースのネイキッドといった素性ですが、実は位相クランクを採用し低振動でフラットなパワーカーブを発揮します。
販売面では不振に終わってしまいましたが、回して乗ると高回転域のトルクが意外にしっかりしており、味のあるワインディングが楽しめるマシンです。
程度のよい個体は年を重ねるごとに上昇傾向にあり、連続で平均相場が上昇している今は買取査定のチャンスです。

解説記事更新日：2020年09月29日

1988年にホンダから発売されたブロス プロダクト2の初期モデル。
個性派ロードスポーツパイクとしてエンジンシリンダーの狭角を52度に設定した水冷4ストロークV型2気筒を採用、最高出力は37PS/8,500rpmを発揮した。
フレームには、アルミ製ツインチューブフレームを採用。足廻りではリアにプロアーム(片持ち式スイングアーム)を搭載。
ボディからにはブラックとレッドの2色を設定。
新車販売価格は55.9万円(税抜)だった。
ちなみに本車発売の5日前には兄弟車で大排気量モデルのブロス プロダクト1が先駆けて発売されており、エンジンの排気量が647cc(本車は398cc)であることと、それに伴いパワーや燃費、車重が異なることを除いて視覚的な違いはロゴのみとなっている。プロダクト1の新車販売価格は58.9万円(税抜)だった。
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解説記事更新日：2022年01月30日

カラーチェンジを受けて発売された1989年モデルのブロス プロダクト2。
カラーバリエーションには既存色のブラック、レッドに加えて新色としてグレーを追加。
新車販売価格は先代から据え置きの55.9万円(税込)だった。
また、’98年11月には新たにアップハンドル仕様がタイプ追加されている。
ちなみに本車のホンダによる公式な車名は、BROS(PRODUCT TWO)とされているものの、排気量違いの兄弟車が存在している関係からブロス400という呼ばれ方をされることも多い。ちなみに車名のブロス(Bros)は兄弟という意味のBrother’s の略である。
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解説記事更新日：2022年01月30日

マイナーモデルチェンジを受け発売された1990年モデルのプロスプロダクト2。新たにPGMイグニションシステムを採用、足廻りではサスペンションの設定を変更、ホイールのデザインを中空3本スポークタイプに変更するとともにラジアルタイヤを採用した。カラーパリエーションにはブラック、キャンディブルゴーニュレッド（受注生産）の2色を設定。新車販売価格は先代から2万円安の53.9万円（税抜）となった。またセミアップハンドルタイプとローフラットハンドルタイプの2タイプが設定されており販売価格は同じ。
初めてのマイナーモデルチェンジを受け、同時に新車販売価格を低下させるもブロスプロダクト2はこの1990年モデルを最終型として生産を終了。モデルライフとしては短命に終わったが、以降プロスに採用されていた新設計の挟角Vツインエンジンは進化を遂げながら同ホンダのスティード、トランザルプ、VRXロードスター、シャドウなどのアメリカンモデルに受け継がれていった。
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解説記事更新日：2022年01月31日