CBR929RRはCBR900RRシリーズの5代目として2000年に発売された。正式にはCBR929RRという名称は北米仕様のみで、CBR900RシリーズはヨーロッパではFireBladeという名称で販売されている（国内向けとしては2020年の「CBR1000RR-R FIREBLADE」「CBR1000RR-R FIREBLADE SP」からメーカー呼称にファイヤーブレードが付加されている）。国内専用仕様が販売されたのはCBR954RRからである。
1992年から続いていたCBR900Rシリーズ初の大幅フルモデルチェンジが行われたのがこの5代目モデル。エンジンの排気量は929ccに拡大され、最高出力は4代目の130psから152psに跳ね上がっている。
外観としてはヘッドライトが3眼となっていることが特徴的で、ロービームでは真ん中のみが点きハイビームですべてが点くようになっている。
その他変更点としては、燃料供給が負圧キャブ式からフューエルインジェクションに変わったこと、フロントホイールサイズが16インチから17インチに変わり倒立フォークにしたこと、さらにセミピボットレスフレームの採用、スピードメーターが液晶になったことなどが挙げられる。2001年にはカラーチェンジが行われ、2002年には再びフルモデルチェンジしたCBR954RRが6代目FireBladeとして発売されている。
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解説記事更新日：2021年07月27日

先代のCBR900RRから大排気量化を受けて登場したCBR929RRの2000年、初期モデル。
排気量の増加にあたって最高出力は130PS/10,500rpm→152PS/10,500rpmへと大幅にアップ。また、燃料噴射方式にはF.I(フューエルインジェクション)を採用しながらもフレームを新形状のセミピボットレスフレームとしたことで、車重の増加を抑えるどころか乾燥重量は先代から10kg減の170kgとなり、ライバル車でありCBR929RRの登場を前倒しにしたことで知られるヤマハのYZF-R1のスペック(最高出力150PS、乾燥重量は171kg)を上回った。
カラーバリエーションにはヘレスブルーメタリック、ウイニングレッド、サンライズイエロー、ホンダブラックの4色を設定。
このモデルチェンジで軽量化の大部分を担ったセミピボットレスフレームは、フレームからフロントフォークの接続部(ピポット)を省いたもので、フレームの下部を取り払うことができるため大幅な軽量化が実現可能となる。
また、CBR929RRは北米仕様の車名となっており、仕向地によっては車名はCBR900RRのまま販売されていた。
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解説記事更新日：2021年12月31日

カラーチェンジを受けて発売された2001年モデルのCBR929RR ファイアブレード。
カラーバリエーションにはイタリアンレッド(新色)、パールフラッシュイエロー(新色)、アキュレイトシルバーメタリック(新色)、ラピスブルーメタリック(グラフィック変更)の3色を設定。
CBR929RRは先代から引き続きファイアブレードというペットネーム与えられていることはご存知だろうが、ペットネームが設定された由来についてはどうだろうか。当時は大型バイクといえばリッターオーバーが当たり前でパワーと存在感が重視された中、コンパクトさと軽量さで勝負を挑んだCBR900RR/929RRは1000ccを下回る排気量から「パワー不足」と思われがちだった。それを予測したホンダ開発部はファイアブレードといういかにも攻撃的なペットネームを設定、見たものにスピーディーなイメージを持たせると共に排気量から注目を逸らしたのであった。
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解説記事更新日：2021年12月31日