V9 ボバースポーツ【2019~20年】毎週更新の買取査定相場
- 買取査定に役立つ車両解説
- 買取相場の推移
- 状態別
- 走行距離別
- カラー別
- 取引価格帯
- 表示金額について
- 上位20台の取引額
V9 ボバースポーツ【2019~20年】 の買取査定相場
最も高く売れるカラーリングはオレンジとなっています。
V9 ボバースポーツ【2019~20年】 買取査定に役立つ車両解説

- マットオレンジ 2019年
- 当時の新車価格
- 税抜 122万円 (税込131.8万円)
- 現在の上限買取相場指標
-
52.0万円
- 現在の平均買取相場指標
-
52.0万円
- 上限参考買取率
- 42.6%
- 平均参考買取率
- 42.6%
イタリア北部、コモ湖畔マンデッロ・デル・ラリオに拠点を構えるモト・グッツィは、2016年に新設計の空冷853cc縦置き90度Vツインを搭載する「V9」シリーズを世に問うた。同社のミドルクラスクルーザーとして位置づけられたこのプラットフォームは、伝統のシャフトドライブと縦置きVツインというモト・グッツィ独自のフォーマットを継承しつつ、新設計エンジンと軽量化された車体で「日常使いできる本格Vツイン・クルーザー」の新たな回答として市場に投入された。V9は当初、フロント19インチ・スリムタイヤの穏やかなクラシック仕様「Roamer(ローマー)」と、フロント16インチ・幅広タイヤでボバースタイルを打ち出した「Bobber(ボバー)」の2グレードで展開された。
その2年後の2018年9月、マンデッロ本社で開催された「Open House 2018」において、モト・グッツィはV9 Bobberをより攻撃的に仕上げた派生モデル「V9 Bobber Sport(ボバースポーツ)」を発表する。日本市場では2019年2月8日から全国のモト・グッツィ正規販売店で受注が開始され、同年3月下旬より納車が始まった。生産期間は2019年から2020年の2年間、日本市場への導入もこの期間に限定される。2021年にV9シリーズが欧州Euro 5規制対応で全面刷新され新型65馬力エンジンへ移行する直前まで、Bobber Sportは第一世代V9系(Euro 4仕様)の中で最も個性的な派生モデルとして存在感を放ち続けた。
Bobber Sportの立ち位置は明確で、「1950年代のダートトラックレーサーが自らの手でカスタムしたボバースタイル」を21世紀のイタリアン・ファクトリーカスタムとして再現するというコンセプトに集約される。ベース車両V9 Bobberに対して、Öhlins製リアショックアブソーバー、アルミ製スリップオン・サイレンサー、アルミ製フロントフェアリング、アルミ製サイドカバー、ロープロファイル・シングルシート、ショートライザーに装着されたドラッグバーハンドル、そしてマットオレンジ塗装の専用色「スポルト(Sport)」というカタチで、ベース車から明確に一線を画す装いを得た。
心臓部は2016年V9登場と共に新設計されたモト・グッツィ流の90度Vツイン、縦置き空油冷単カムシャフト・OHV 4バルブ(シリンダーあたり2バルブ)ユニット。排気量853cc、ボア×ストローク84×77mmのスクエア寄り設計で、圧縮比10.5:1、最高出力55馬力(40.4kW)を6,250rpm、最大トルク62Nmを3,000rpmという驚くほど低い回転数で発揮する特性を持つ。この「最大トルクを3,000rpmで叩き出す」設定こそ、V9系エンジンの本質を規定する要素であり、都市部での常用域から低速旋回まで、扱いやすく余裕のあるトルク特性を実現する。吸気バルブにはチタン素材を使用し、その軽さを活かしたシャープなクランクシャフト・プロファイルを実現している点も、この新設計ユニットの意欲的な設計思想を示す。
燃料供給は電子制御スロットル付きの電子燃料噴射(Ride-by-Wire)を採用し、電子制御による吸気管中央スロットルボディが応答特性を制御する。トラクションコントロール(MGCT)、ABSは標準装備され、当時の欧州Euro 4規制に完全適合していた。変速機は6速リターン式で、駆動はモト・グッツィ伝統のシャフトドライブ、乾式単板クラッチという構成である。始動はセルスターター、シリンダー配置とクランクシャフト方向は縦置きという同社伝統フォーマットを継承する。
車体はALS(Ah lls Sti gzi)スチール製ツインチューブ・クレードルフレームを軸に、ボバースポーツ固有のアップグレード装備を組み合わせる。フロントはKYB製Ø40mmテレスコピック・フォーク(ストローク130mm)を継承しつつ、フォークガイター(伸縮式ダストブーツ)が追加され、レトロ感と防塵性を両立している。リアは本モデル最大のトピックであるÖhlins製ツイン・ショックアブソーバー2本を装備し、ベース車のKYB製から大幅に格上げされた減衰特性と乗り心地を実現する。ブレーキはフロントに320mmシングルディスク+Brembo製4ピストン浮動キャリパー、リアに260mmディスク+2ピストン浮動キャリパーを組み合わせる。ホイールは前後16インチのスポーク仕様で、タイヤはフロント130/90-16、リア150/80-16の幅広ボバースタイル・タイヤを標準装着する。
装備面での特徴として、まずアルミ製スリップオン・サイレンサーはマットブラック仕上げで、ベース車の丸型サイレンサーとは異なる直線的で切り立った造形を採用する。ロープロファイル・シングルシートは着座位置をやや前傾させ、シート先端が絞り込まれることで足つき性と一体感を高める。メーターパネル上部に装着される小型のアルミ製フロントフェアリング(バイザー)は、ヘッドライトとメーターを一体化するように前方下方へと位置を再配置し、ライダーの視覚的焦点を凝縮する役割を担う。ショートライザーに取り付けられたドラッグバー・ハンドルは、標準V9 Bobberのハンドル位置よりも低く前方にオフセットされ、明確に「ローライドポジション」を構成する。ステアリングヘッド下部にはUSBポートが装備され、当時普及期にあったスマートフォンの充電を可能にした。全長2,215mm、全幅870mm、シート高785mm、ホイールベース1,463mm、燃料タンク容量15リットル、湿重量200kgという寸法がV9 Bobber Sportの物理骨格を規定している。
社内の兄弟車として最も近い関係にあるのは、当然ながらベース車両であるV9 Bobber(無印)である。両者はエンジン、フレーム、駆動系、基本装備を共有しつつ、Bobber SportはÖhlinsリアショック、アルミ製スリップオン・マフラー、アルミ製フェアリング、ロープロファイル・シングルシート、ドラッグバー・ハンドル、専用マットオレンジ色といった攻撃的装備で差別化される。もう一つの兄弟車V9 Roamerは、フロント19インチのスリムタイヤと二人乗り分割シート、アップライトなハンドルポジションで、より穏やかなクラシック・クルーザーの性格を打ち出す。同じシリーズ内で三者三様の個性を持たせる展開は、モト・グッツィが多品種少量生産で顧客の個性に応える姿勢を示す好例である。
より広い範囲での兄弟車としては、744ccの縦置きVツインを搭載するV7 III STONE/Special/Racerシリーズがある。V7シリーズはV9より一回り小さいエンジンとスリムな車体で、より軽量・軽快な性格を持つ。V85 TT(アドベンチャー)は同時期に登場したモト・グッツィの縦置きVツイン・アドベンチャーで、853ccユニットを共有する近縁関係にあるが、車体骨格と用途性格は大きく異なる。
社外のライバルとしては、まず英国のTriumphから同時期に投入されたBonneville Bobber、Bobber Black、Speedmasterが最も直接的な競合となる。両者ともに「1950年代ダートトラック風のカスタムスタイル」というコンセプトを共有しつつ、Triumphが並列2気筒+270度クランクの近代化古典を打ち出すのに対し、V9 Bobber Sportは縦置きVツン+シャフトドライブという独自フォーマットで応じる。イタリア勢ではDucati Scrambler 1100シリーズが同排気量帯で競合するが、Scramblerがオンオフ折衷のスタイルに対し、V9 Bobber Sportは明確に舗装路志向のボバースタイルを打ち出す。
米国勢からはHarley-Davidson Iron 883、Forty-Eight、Streetシリーズが、そしてIndian Scout Bobberが同カテゴリーの直接ライバルとして立ちはだかる。日本製ではKawasaki Vulcan S、Yamaha Bolt(XV950)が価格性能比の面で競合したが、シャフトドライブ、縦置きVツイン、Öhlinsサスペンションといったヨーロピアン・スペックの積み重ねにおいてV9 Bobber Sportは独自の魅力を確保した。BMWからはR nineT PureおよびScramblerが「近代的ヨーロピアン・ボバースタイル」の直接競合として位置し、水平対向2気筒に対する縦置きVツインという構造的違いが両者の性格を明瞭に分けた。
市場動向と中古車としての価値
V9 Bobber Sportは新車販売時代においても限定的な生産台数の派生モデルであり、日本国内での正規流通量は決して多くなかった。同時期に販売されていたV9 Bobber(無印)およびV9 Roamerと比較しても、Bobber Sportは「Öhlinsリアショックとアルミ製専用装備、そして専用マットオレンジ色」という差別化要素の価値を認めた層に限定的に選ばれる存在であった。ピアッジオ・グループ・ジャパンの正規販売網は同時期のハーレーやトライアンフに比べて店舗数が限定的で、地域によっては最寄りの正規販売店まで距離を要する購買層向けの車両でもあった。それでも、Vツイン・シャフトドライブ・イタリア製という組み合わせを求める層には確実に響き、コアな支持を集めた。
中古選びで押さえるべきポイントは三つある。第一に、Öhlinsリアショックの状態。Bobber Sportを買う最大の価値がこの装備にあるため、オイル漏れやロッド摩耗の有無を必ず確認すべきである。特に長期屋外保管歴のある個体ではOリング劣化からのオイル滲みが発生している場合があり、Öhlinsショック単体のオーバーホール費用は決して安くないため、購入前点検が重要である。第二に、アルミ製専用装備の状態。アルミ製フロントフェアリング、アルミ製サイドカバー、アルミ製スリップオン・サイレンサーは、経年により腐食や打ち傷が発生している場合がある。特にサイレンサーは走行中の飛び石や倒立からのダメージを受けやすい部位で、交換時には純正部品の入手性を意識する必要がある。第三に、専用マットオレンジ塗装の状態。マット塗装はグロス塗装以上に紫外線や洗車傷の影響を受けやすく、屋外保管歴のある個体では色ムラや白化が進行している場合がある。以上の点を踏まえて選び抜けば、「2年間限定生産のモト・グッツィ・ファクトリーカスタム」という希少性の高い一台を手に入れられる、極めて魅力的な選択肢となる。
V9 Bobber Sportの本質は、「モト・グッツィが伝統の縦置きVツイン+シャフトドライブというフォーマットを守りつつ、2010年代後半のヨーロピアン・ボバー・スタイルの潮流に自らの回答を提示した派生モデル」という一点に集約される。同時期に登場したTriumph Bonneville BobberやIndian Scout Bobberが「近代技術で古典スタイルを再構築する」というコンセプトを共有していた中、モト・グッツィはそれらとは違う独自の切り口——縦置きVツン、シャフトドライブ、Öhlins製ハイエンド・サスペンション、アルミ製専用外装、そしてマットオレンジという単一色戦略——で市場に問いかけた。生産期間わずか2年という短命ぶりが、逆説的にこの車両の希少性と個性を際立たせている。
乗り手にとっての意味は、性能や装備の絶対値ではなく「他人と違うヨーロピアン・ボバーを、他人と違うマットオレンジ色で、他人と違う縦置きVツンで、他人と違うシャフトドライブで乗る」という選択そのものへの誇りにある。派手なマーケティングや大衆的な販売数とは無縁ながら、コモ湖畔マンデッロ・デル・ラリオの伝統ある工場で組み上げられた独自の造形とメカニカルな存在感が、日常のオーナーシップに確かな彩りを与える。生産期間わずか2年、日本市場では600台前後という限定的な販売実績でありながら、その希少性ゆえに中古市場では静かに評価を保ち続けている。「派手ではないが本物であり、そして他と違う」というモト・グッツィのブランド哲学を、2010年代末という時代の中で最も凝縮された形で体現した一台がこのV9 Bobber Sportである。
| 車名/型式/年式 | Moto Guzzi V9 BOBBER SPORT / LHK01型 / 2019〜2020年 |
|---|---|
| 発売年月 | 2019~2020年 |
| 車両サイズ(mm)・重量(kg) | (長さ)2215 (幅)870 (高さ)1120 (重さ)200 |
| シート高・最低地上高(mm) | (シート高)785mm (最低地上高)-- |
| エンジン機構・最高出力・燃費 | 空油冷4ストローク縦置き90度Vツイン OHV 4バルブ・55馬力・(6,250rpm) |
| エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・FI(Ride-by-Wire電子スロットル)・15リットル |
| 新車販売価格 | 新車価格 1,317,600円(税込) |
| ジャンル | ボバースタイル | ネオクラシック |
【実働車|過去10年間の買取相場の推移】 V9 ボバースポーツ
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ額)の推移
2026年7月時点から 10 年 間遡った数字
【平均買取相場の変動】
【2025年間 vs 2026年】
【2023年間 vs 2026年】
【2016年間 vs 2026年】
取引台数
過去10年間の取引台数÷10
※データ更新:2026年07月24日
【状態別の買取相場】 V9 ボバースポーツ
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)
2026年7月時点から 10 年 間遡った数字
【状態別買取額の目安】
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
67.8万円
67.8万円
1台
平均
最低
取引
76.8万円
76.8万円
1台
平均
最低
取引
55.4万円
52.0万円
2台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
不動
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台
※データ更新:2026年07月24日
【走行距離別の買取相場】 V9 ボバースポーツ
業者間オークションの取引価格(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格)
2026年7月時点から 10 年 間遡った数字
【走行距離別買取額の目安】
| 0〜4999km | 最高 | 76.8万円 | 2台 |
| 平均 | 72.3万円 | ||
| 最低 | 67.8万円 | ||
| 0.5〜1万km | 最高 | 58.8万円 | 1台 |
| 平均 | 58.8万円 | ||
| 最低 | 58.8万円 | ||
| 2〜3万km | 最高 | 52.0万円 | 1台 |
| 平均 | 52.0万円 | ||
| 最低 | 52.0万円 | ||
※データ更新:2026年07月24日
【カラー別の買取相場】 V9 ボバースポーツ
- ■
- ■ ■
業者間オークションの平均取引価格(買取業者の平均転売額=販売業者の平均仕入れ額)
2026年7月時点から 10 年 間遡った数字
【カラー別 平均買取額の目安】
| ■ | 67.8 万円 | 3台 | |||
| ■ / ■ | 52.0 万円 | 1台 | |||
※データ更新:2026年07月24日
【実働車の取引価格帯】 V9 ボバースポーツ
業者間オークションの取引価格帯(買取業者の転売額=販売業者の仕入れ価格帯)
2026年7月時点から 10 年 間遡った数字
【取引価格帯と構成比】
※データ更新:2026年07月24日
買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の(年間 約20万台の)取引データを忠実に反映し、業者の最低限の儲けと経費を差し引いた競争力の高い実際の買取額を表示 しています。
【グラフ領域の金額】は買取業者の転売額です。
転売額とは買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場での落札金額に当たります。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引されています。
実は買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
そのため、業者間市場での取引額(業者の転売額)から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を割引いた金額が査定現場での実際の買取額になります。
業者間での取引額から割引かれる金額は、単価の低い原付バイクで0.6万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正かつ競争力の高い割引額と言えます。
率にすると概ね2%~10%の(高額車両ほど率が低い)割引率なので、業者間での取引額の90~98%が実際の買取額となると憶えておけば、査定額の妥当性や競争力を判断する材料になることでしょう。
V9 ボバースポーツ【2019~20年】 上位20台の取引額 (データ更新:2026年07月24日)
| 落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
| 1 | V9 ボバースポーツ【2019~20年】 | 77.0万円 | 5.8点 | LHK018KM | 4,074km | ■ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2 | V9 ボバースポーツ【2019~20年】 | 68.0万円 | 6.7点 | LHK012KM | 440km | ■ |
| 3 | V9 ボバースポーツ【2019~20年】 | 59.0万円 | 5.0点 | LHK018KM | 8,051km | ■ |
| 4 | V9 ボバースポーツ【2019~20年】 | 52.2万円 | 4.7点 | LHK010KM | 22,409km | ■ / ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています




