1980年代前半から90年代前半にかけ、ハイスペックをウリとしたレプリカモデルが大多数を占める中、カワサキより登場したゼファーによって「ネイキッド」というジャンルが確立。これにより、オートバイの基本に立ち返ったシンプルさと、剥き出しのエンジンによるメカ感が共感を呼び、国内各メーカーから次々にネイキッドモデルが販売されました。
そんな中、車検不要で気軽に楽しめる250ccネイキッドとして、スズキからBandit250(250)バンディットが発売。兄貴分のバンディット400と同一車体による車格の良さと質感の高さで支持を得ることに成功。そのバンディット250をベースとし、1991年1月にカフェレーサースタイルでリリースされたのが本機バンディット250 LTD(バンディット250リミテッド)です。

1991年モデルは最高出力45PSのGJ74A前期型をベースとしており、レトロスタイルのハーフロケットカウルとセパハンが最大の特徴。
GSF250ZM型の1990年モデルは、オリジナルのバンディット250とは異なり、ツートーンカラーとそれぞれに対応した個別のホイールカラーにて特別感を演出し、目の肥えたマニア層を中心に好評を博しました。1990年モデルはスペースブラック&レガートゴールドNo.2(黒/金)とキャンディジプシーレッド&トラディショナルシルバーメタリック(赤/銀)の2色設定。前者はフレームがブラック、ホイールがゴールド塗装で、後者は銀色のフレームと黒ホイールが特徴となっております。その後、1993年には最高出力40PSとなったGJ74A中期型ベースのGSF250ZP型もリリースされ、ハーフロケットカウルとセパハンは同一ながら、カラーリングは単一色1パターンのみ。ボディとフレームはルージュレッド、シルバーホイールとなり、標準のバンディット250に近い配色に。
単なるロケットカウル装着車ではなく、水温計を加えた3連メーター、減衰調整機構付リアサスペンションなど走りを追求したスタイルも注目に値するポイント。クラッチカバーやスプロケットカバーなど、パーツの一部にバフ仕上げが施され、クラシカルなスタイリングを引き立てる見事な設計が目を惹きます。

買取業者の最大の転売先であり、販売業者の最大の仕入れ先として年間に約20万台のバイクが取引される業者間オークションの取引データを見ると。
見事な質感のロケットカウル、250cc4気筒という点が評価され、絶版車ブームを追い風に「手頃な価格で入手可能な90年代絶版車」として注目を集めるようになりました。2022年4月時点で直近1年間の取引履歴を抽出したところ、実動車4台、不動車1台の記録があります。注目に値するのは実動車の最高取引価格で、フルノーマルで走行距離5000km台という点が高く評価され、落札価格は36万9000円に。次点には走行距離2700km台の使用感がやや濃いノーマル車が28万円にて成約しており、2019年時と比べ3倍近くの高値で取引されております。平均取引価格202,600円という数値は、対前年比にして+81%、対3前年比では+105%にも及ぶものであり、まさしく今が絶好の売り時。現役当時は非力な250ccといった扱いで酷使されるケースが多かったため、現存車両は傷みが目立つ個体が多く、程度状態が良い車両は高額買取に期待してよいでしょう。

傾向的にはフルノーマルで低走行、かつ外観上の傷みが少ないほど評価が上がりますが、すでに絶版となって久しいため、JMCAプレート付の社外マフラーであればプラスアルファに期待できます。ノーブランド品のモナカ管などでは弱いものの、スズキ車鉄板の組み合わせとなるヨシムラ管やRPM管、ヤマモトレーシング製エキゾーストは評価が伸びやすい傾向にあり、該当されるオーナー様は期待値大となります。

90年代250ccネイキッドとして、カフェレーサースタイルによる独自の立ち位置を築いたバンディット250リミテッド。高額買取を狙うならば、90年代ネイキッドを知り尽くし取引実績多数を誇る弊社バイクパッションへぜひお任せを！

解説記事更新日：2022年04月30日

1991年にスズキから発売されたバンディット250 LTD(リミテッド)の初期モデル。
バンディット250にハーフタイプでフレームマウントのFRP製ロケットカウルを搭載したモデルとして登場した本車。メーターは速度計、回転計、水温計の3連メーターとなり、シート表面にはメッシュ素材が採用された。
カラーバリエーションにはスペースブラック×レガートゴールドNo.2(ブラックフレーム×ゴールドホイール)、キャンディジプシーレッドNo.3×トラディショナルシルバーメタリック(シルバーフレーム×ブラックホイール)の2色を設定。クラッチケースシリンダーフィンの先端部分やクランクケースなどはバフ加工を施されるなど高級感をアピールしていた。
新車販売価格は58.5万円。
通称「山賊」とも呼ばれているバンディット。1990年代には強面のお兄さんたちのファンも多く、そんなバンディットシリーズの中でもロケットカウルを搭載し、黒×金、赤×銀という派手な外観が特徴的なLTDモデルはもちろんその方面からの人気が高かった。
売却、買い替えをお考えなら買取査定は是非 【 Suzuki Bandit250 LTD 1991モデル】の中古価値に精通しているバイクパッションへ！

解説記事更新日：2021年10月28日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された1993年モデルのバンディット250 LTD(リミテッド)。
ベースモデルであるバンディット250同様に馬力規制に沿って最大出力を45PS/14,000rpm→40PS/13,500rpmに低下。
ボディカラーはルージュレッドNo.2を設定。フレームはボディと同色、ホイールはシルバーとなった。
新車販売価格は58.5万円。
バンディット250は継続販売されたものの、ロケットカウル付きのLTDモデルはこの1993年モデルを最終型として生産を終了。また、大排気量モデルのバンディット400LTDは可変バルブを搭載したLTD Vとして後継モデルが登場したが、流通量で勝っていた250ccモデルには設定されずじまいとなった。
売却、買い替えをお考えなら買取査定は是非 【 Suzuki Bandit250 LTD 1993モデル】の中古価値に精通しているバイクパッションへ！

解説記事更新日：2021年10月28日