GSF750は、2011年から欧州向けに、その2年後の2013年から日本国内の販売が開始されています。カテゴリとしては「ストリートファイター」で、ネイキッドモデルの一種です。獲物に飛びかかる寸前の低く身構えた野獣のような、あるいは昆虫のようなスタイリングは、90年代まではなかったスタイリングです。
輸出専用モデルは2012年からABS車と非ABS車がありますが、日本国内仕様は2013年の発売時から全てABS車です。
エンジンはスーパースポーツ【GSX-R750】の水冷化されたものを転用、106馬力を発生します。ただしR750より低回転でのパフォーマンスを重視し、カムプロフィールや吸排気系を変更、ギア比はローレシオ化されています。フレームはエンジンを一部メンバーとするダイヤモンド方式、フロント倒立フォーク、リアKYB製モノサス等を装備しています。
輸出仕様と国内仕様の馬力が全く同じで、1速から6速までのギア比、１次減速比と２次減速比も同じです。ただし国内仕様には180km/hで作動するリミッターがついています。外観は異形ヘッドライトからシュラウドでタンクにつながる形が特徴で、エッジと細かい面を巧みに組み合わせて作られています。
カラーリングは《トリトンブルーメタリック》《パールグレッシャーホワイト》《マットブラックメタリック》で、2014年からトリトンブルーはホワイトとのツートーンとなります。2011年の欧州仕様にのみ、《パールミラレッド》（赤）が設定されています。
2015年にマイナーチェンジが行われ、ハンドルバーの色をチタンからシルバーに、《パールグレッシャーホワイト》のホイールをブラックにする等のカラーチェンジが行われました。
国内では2015年まで、欧州では2016年まで販売されました。
GSR750は、ちょっとワイルドなネイキッドに乗ってみたい、夜の都会を走って絵になるスタイリングがいい、しかも速いエンジンがいいというライダーにはお勧めの1台です。
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解説記事更新日：2021年10月18日

GSR750は2013年から国内販売され、国内仕様は全てABS仕様となっています。もともとは2011年から欧州向け輸出モデルとして製造されていたバイクです。欧州向けも2012年からはABSモデルが設定されており、ABS搭載/非搭載が選べます。
国内モデルでは全てABSが搭載されているため、車名も【GSR750 ABS】となっています。
ABS車の見分け方は簡単で、前後ホイールのブレーキディスクの内側に、ディスクよりさらに小さいスリット入りのディスクがあればABS車です。ここに赤外線など光を当て、ホイールのロックを検出しているのです。車体に「ABS」と書かれている場合もありますが、これはステッカーを貼ればいいだけですから、当てにはなりません。
ABSが設定されていることで、雨の日やパニックブレーキングにおける安心感は高まっています。
エンジンは、スズキ伝統のスーパースポーツ【GSX-R750】の水冷化されたものを転用、R750の150馬力・13,200回転を106馬力・10,000回転と低回転寄りにチューニングしています。
スタイリングは、一見「アク」が強いように思えますが、見慣れると、小さい面を巧みに組み合わせたダイナミックな構成になっていることに気づきます。単なるネイキッドでもなく、夜の都会に溶け込み、イルミネーションを浴びて絵になるスタイリングです。
またエンジン、タンク、ラジエターからタンクにつながるシュラウドなどからは、マスの集中化を感じさせ、ハンドルやシートの位置は自然なライディングポジションを可能にしています。
ナナハン（750cc）は大型二輪免許取得が容易になってからすっかりミドルクラスになってしまいましたが、GRS750ABSは、走れば速い（106馬力）、軽量（乾燥213kg）、ダイナミックなスタイリングと、【GSX-R750】に隠れてしまっていますが、よくまとまったハイパフォーマンスバイクなのです。
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解説記事更新日：2021年09月24日

カラーチェンジを受けて発売された2014年モデルのGSR750。
カラーバリエーションにはパールビガーブルー×ミスティックシルバーメタリック、パールグレッシャーホワイト、マットブラックメタリックNo.2の3色を設定。
新車販売価格は96.9万円だった。
また、同年5月にはスペシャルカラーモデルとしてトリトンブルーメタリック×パールグレッシャーホワイトのツートンカラーを発売。フロントフォークアウターチューブはゴールド、ハンドルバーはチタンカラー、そしてドライブチェーンはブルー、リアショックスプリングはレッドにそれぞれカラーリングされていた。新車販売価格は100.2万円。
北米・豪・欧州向けの輸出仕様も存在していたGSR750。国内向けと海外向けでは最高出力など主要諸元は変わらなかったが、エンジンカバーの有無(国内仕様は有り)やカラーバリエーションは同じでも各部のカラーリングが若干異なる(リアカウルやフェンダー)などの違いがあった。
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解説記事更新日：2021年11月15日

カラーチェンジを受けて発売された2015年モデルのGSR750。
カラーバリエーションにはパールグレッシャーホワイト、マットブラックメタリックNo.2の2色を設定。それぞれホワイトはホイールカラーがブラックに、マットブラックはGSRロゴがグレーになった。
新車販売価格は96.9万円だった。
ライバル車にはヤマハのMT-07が挙げられる。2015年モデルの最高出力は73.4PS/9,000rpm、装備重量は182kgで、2台のパワーウェイトレシオを比較するとMT-07は2.47kg/PS、対するGSR750は2kg/PSとなっており、加速性能ではMT-07よりヘヴィーながら最高出力の高いGSR750が優っていた。
また、GSR750はこの2015ん絵のモデルを最終型として国内向けの生産を終了。以降は輸出モデルが継続して販売、後継モデルとしては2017年にGSX-S750が登場している。
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解説記事更新日：2021年11月15日

海外仕様のGSR750は日本国内より2年早く、2011年に欧州および北米向けに発売されました。ジャンルはネイキッドで、スタイリングはストリートファイター系に属しています。
ボディ造型は特徴的で、通気孔つきで彫刻的デザインのフロントフェンダー、ヘッドライトシェルと一体型のメーターパネルをはじめ、タンク、シート、フレームも個性の強さがあります。機械でありながら生き物のようなうねりのあるデザインは、いくつもの小さい面から構成され、ヘッドライトからタンク・リアカウルに至るまでのデザインには斜め後方に向かう躍動感があります。
エンジンは水冷の【GSX-R750】のものを転用、4スト並列DOHC4気筒16バルブ748ccは、最大出力106馬力/10,000回転を発生します。ハイパフォーマンスエンジンらしく圧縮比は12.3：1、ボア×ストロークは72.0mm×46.0mmのショートストロークタイプです。
フレームはエンジンを一部メンバーとするダイヤモンド方式、フロント倒立フォーク、リアはKYB製モノサス等を装備。マフラーは4-1方式、エンジンパワーは6速ギアを経由しチェーンで後輪に伝えられます。
米国のバイクサイトのテストでは、1/4マイル加速11.6秒、最高速223.2km/hというリッタークラスの数値を記録しました。

2012年にマイナーチェンジ、ABSブレーキを搭載したモデルが追加されました。
その結果、特に欧州での評価が高いGSR750は、欧州二輪業界において栄誉ある【MCN賞】の「Machine of the Year」賞を受賞しています。
こうした高い評価となった大きな理由は、ベースが名車GSX-R750だからでしょう。力強い加速、スポーティなハンドリング、鋭敏なスロットルレスポンス、よく考えられたスリムなライディングポジションなどからくるものです。
2014年には2つの特別仕様車が発売されています。
1つは、【GSR750Z Special Edition】（写真）。
・スズキのレーシングカラーを彷彿とさせる青と白のカラーリング
・ヨシムラ製R11サイレンサー
・ゴールドアルマイト加工のフロントフォークアウターケース
・ドライブチェーンをブルーで塗装
・マット（艶消し）仕上げハンドルバー
もう1つは、【GSR750Z YOSHIMURA Special Edition】で、
・80年代のスズキファクトリーレーシングカラー
・日本語の「ヨシムラ」を強調した大型ロゴ
・前後ホイールに赤いストライプ
ライバルは、ホンダ【CB650F】、ヤマハ【MT-07】、カワサキ【Z650（ER650H）】があげられます。GSR750は後継の【GSX-S750】にバトンタッチする形で生産を終了しました。
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解説記事更新日：2024年08月04日