1990年代半ばの国内バイクシーンでは、レーサーレプリカブームが終わりを迎えネイキッドバイク、そしてアメリカンクルーザーに注目が集まっていた時代だ。クルーザーカテゴリに関して言えば、80年代後半にデビューしていたホンダ「スティード」の人気が急上昇していた。そこにヤマハが送り込んだマシンが「ドラッグスター400」である。
実質的には、「XV400ビラーゴ」の後継モデルとなる4TR型「ドラッグスター400」は、1996年2月に発売された。
車体は、ロー&ロングのスタイリングを可能にするダブルクレードル型フレームを採用。パワートレインはSOHC2バルブの空冷Vツインを搭載してデビュー。初代モデルの最高出力は7,500回転で33馬力を発揮。最大トルクは6,000回転3.3kgfmというスペックだった。
トランスミッションは5速リターン式で、メンテナンス性に優れたシャフトドライブ仕様。
足回りは、フロントにテレスコピック式正立フォークを装備し19インチホイールに油圧式シングルディスクブレーキを組合せる。リアはリジットスタイルのモノショック式スイングアームを採用している。
ライバルモデルは、同年デビューのホンダ「スティード400 VSE」が比較対象になるだろう。ファクトリーカスタム仕様という位置付けで力強さとワイルドさを表現したバリエーションモデルだった。乾燥重量203kgの車体に31馬力を発揮する水冷Vツインを搭載。チェーンドライブでシート高は680mmという仕様。対する本モデルは204kgと僅かに重いが33馬力のハイパワー。そして、シート高は650mmと低く足つき性にも優れていた。後発モデルだけありライバルのスペックを意識して開発されたモデルということだろう。
なお、デビュー以降の「ドラッグスター400」は、クラシカルテイストに仕上げたバリエーションモデルを展開するなどラインアップの充実も図られた。そして、カラーチェンジと仕様変更を繰り返しながら2016年モデルまで設定し生産終了に至った。

買替や売る際の買取査定は、ドラッグスター400の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年03月27日

1996年登場モデルの特徴は以下の通り。
・「XV400ビラーゴ」の後継機種として登場
・クロームメッキの400cc空冷Vツインエンジンを搭載
・低シート高＆ロングホイールベースの車体にモノショック式リアスイングアームを採用した「ロー＆ロング」スタイル
・カラーはブラック1色のラインナップ

解説記事更新日：2021年10月03日

1998年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジ、エンブレムの変更を行う
・カラーは新色「シルキーホワイト」、継続カラー「ブラック2」の2色ラインナップ
・燃料タンクには新たに立体エンブレムを採用
・価格は変更なし

解説記事更新日：2021年10月03日

1999年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジを行う
・新色「ダークパープリッシュレッドカクテル3」、新色「ブルーイッシュホワイトカクテル1」、継続カラー「ブラック2」の3色ラインナップ
・新色の「ブルーイッシュホワイトカクテル1」は外装やフレーム部にホワイト色を採用した「クールホワイトバージョン」として設定
・燃料タンクとリアフェンダーの天面にカスタムペイント風のグラフィックを施している
・価格は「クールホワイトバージョン」のみ1万円アップの63.9万円 (通常バージョンは変更なし)

解説記事更新日：2021年10月03日

2000年モデルの変更点は以下の通り。
・マイナーチェンジを行う
・型式が「BC-VH01J」に変更
・排ガス浄化システム「エアインダクションシステム」を搭載 (最高出力 33ps → 32psに変更)
・その他シートレザーの変更や、新型ヘッドライト、燃料計を追加した新デザインの電気式メーターなどを採用
・カラーは新色「ビビッドレッドカクテル7」、継続カラー「ブルーイッシュホワイトカクテル1」、継続カラー「ブラック2」の3色ラインナップ
・「ブルーイッシュホワイトカクテル1」の燃料タンクは、白と黒のツートンカラーに細い赤のストライプが入っている
・価格は64.9万円

解説記事更新日：2021年10月03日

2001年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジを行う
・シリーズ初となるブルー系「ディープパープリッシュブルーメタリックC」、新グラフィックの「ブルーイッシュホワイトカクテル1」、継続カラー「ブラック2」の3色ラインナップ
・ディープパープリッシュブルーメタリックCは外装及びフレームもブルー仕様
・ブルーイッシュホワイトカクテル1はタンクに「DS」ロゴを取り入れた新グラフィックを採用
・価格は変更なし

解説記事更新日：2021年10月03日

2002年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジを行う
・カラーは「ブルーイッシュホワイトカクテル1」、「ディープパープリッシュブルーメタリックC」、「ブラック2」の3色をラインナップ
・ブルーとブラックは前年モデルから特に変更がなく、ホワイトのみ燃料タンクにティアドロップ模様のデザインを追加
・価格は変更なし

解説記事更新日：2021年10月03日

2003年モデルの変更点は以下の通り。
・マイナーチェンジを行う
・新たに騒音規制対応のマフラーを採用
・また盗難抑止装置であるイモビライザーが標準装備となっている
・カラーは新色「ヤマハブラック」、新色「ダークパープリッシュブルーメタリックL」、継続カラー「ブルーイッシュホワイトカクテル1」の3色ラインナップ
・価格は65.9万円

解説記事更新日：2021年10月03日

2004年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジを行う
・カラーは「ディープパープリッシュブルーメタリックC」、「ブルーイッシュホワイトカクテル1」、「ヤマハブラック」の3色ラインナップ
・「ディープパープリッシュブルーメタリックC」と「ブルーイッシュホワイトカクテル1」にはフレアパターンの新グラフィックを採用
・ヤマハブラックは前年カラーを継続
・価格は69.1万円に変更
・また、「ディープパープリッシュブルーメタリックC」の上質低走行車は高価買取が期待できる

解説記事更新日：2021年10月03日

2005年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジを行う
・新色「ビビッドオレンジメタリック2」、「ブルーイッシュホワイトカクテル1」、継続カラー「ヤマハブラック」の3色ラインナップ
・「ビビッドオレンジメタリック2」は専用デザインの「DragStar」ロゴを採用
・「ブルーイッシュホワイトカクテル1」はフレアパターングラフィックのカラーを変更し、アート感を強調
・価格は69.5万円に変更

解説記事更新日：2021年10月03日

2006年モデルの変更点は以下の通り。
・各カラーのグラフィックを変更
・カラーは「ビビッドオレンジメタリック2」、「ブルーイッシュホワイトカクテル1」、「ヤマハブラック」の3色ラインナップ
・「ビビッドオレンジメタリック2」、「ブルーイッシュホワイトカクテル1」は両カラー共に燃料タンクの「DragStar」ロゴを変更し、フロントフェンダー～リアフェンダーにかけてのセンターラインにブラックカラーを配色、タンクサイドの淵にはブラックのグラデーションラインを採用している
・ヤマハブラックはカラー・グラフィック共に継続
・価格は変更なし

解説記事更新日：2021年10月03日

2007年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジを行う
・カラーは全て新色の「ダルイエローイッシュレッドメタリック2」、「グリニッシュシルバー8」、「ブラックメタリックX」の3色ラインナップ
・「グリニッシュシルバー8」は燃料タンクにフレア模様のグラフィックを採用
・「ダルイエローイッシュレッドメタリック2」は燃料タンク上面にグラフィックを施している
・「ブラックメタリックX」はシンプルながら精悍で高級感のある仕上がり
・価格は変更なし

解説記事更新日：2021年10月03日

2008年モデルの変更点は以下の通り。
・キャブレター仕様の最終モデル
・カラーチェンジを行う
・新色「ダークシアンメタリック8」、新色「マーブルシルバー」、継続カラー「ブラックメタリックX」の3色ラインナップ
・「ダークシアンメタリック8」は黒×茶のツートンカラーのシートを採用
・また「ダークシアンメタリック8」と「マーブルシルバー」は両カラー共にフロントフェンダー～リアフェンダーまでグラフィックを施している
・価格は変更なし

解説記事更新日：2021年10月03日

2010年モデルの変更点は以下の通り。
・マイナーチェンジを行う
・型式は「EBL-VH02J」となる
・排ガス規制対応のためフューエルインジェクションや三元触媒を採用 (最高出力が 32ps → 30ps に変更)
・また各部にクロームメッキパーツを使用し、新たに盗難防止装置のイモビライザー、1インチバーハンドル、新デザインメーターなどを採用
・タンデムフットレスト位置とマフラー形状の変更も行っている
・カラーは「ブラックメタリックX」、「ダルパープリッシュブルーメタリックX」の2色ラインナップ
・価格は81.2万円

解説記事更新日：2021年10月03日

2012年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジを行う
・新色「ディープレッドメタリックK」、継続カラー「ブラックメタリックX」の2色ラインナップ
・「ディープレッドメタリックK」は燃料タンクにフレアパターングラフィックを採用
・「ブラックメタリックX」はグラフィックを廃して立体エンブレムを採用している
・価格は変更なし

解説記事更新日：2021年10月03日

2013年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジを行う
・新色の「マットグレーメタリック3」を追加し、継続カラーの「ディープレッドメタリックK」・「ブラックメタリックX」と併せた3色ラインナップ
・「マットグレーメタリック3」は燃料タンク上部のセンターラインにブラックカラーのストライプを採用し、エンジンや足回りをブラックカラーに変更
・価格は「ディープレッドメタリックK」、「ブラックメタリックX」が81.2万円
・「マットグレーメタリック3」のみ76.0万円

解説記事更新日：2021年10月03日

2014年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジを行う
・新色「セラミックアイボリー」、継続カラー「マットグレーメタリック3」、継続カラー「ディープレッドメタリックK」の3色ラインナップ
・「セラミックアイボリー」はタンクサイドにカジュアルなイメージの2本のストライプを採用
・「ディープレッドメタリックK」はタンク上部やリアフェンダーにストライプを施している
・価格は全色「マットグレーメタリック3」と同じ価格に引き下げられ、76.0万円に統一される

解説記事更新日：2021年10月03日

2016年ファイナルモデルの変更点は以下の通り。
・最終モデル
・カラーチェンジを行う
・新色「ブルーイッシュホワイトパール1」、継続カラー「マットグレーメタリック3」の2色ラインナップ
・「ブルーイッシュホワイトパール1」はタンクサイドにゴールドの「DRAG STAR」ロゴとフレアパターンの新グラフィックを採用
・最終モデルとして、そしてドラッグスター生誕20周年を記念したモデルとして、特別感のあるラインナップとなっている
・価格は78.1万円

解説記事更新日：2021年10月03日

「ドラッグスター400」は、1996年2月に登場したアメリカンタイプのクルーザーである。1987年から販売されていた「XV400 ビラーゴ」の後継モデルに当たる。
ダブルクレードルのフレームに空冷4サイクルOHC2バルブV型2気筒の26M型エンジンを搭載。最高出力は7,500回転で33馬力というスペック。
フレームは新設計で「XV400 ビラーゴ」よりもロースタイルになっており、リアはモノショック式のスイングアームを採用していたことで、一見するとリジットサスのようにも見える。
駆動方式はシャフトドライブで、チェーンタイプと比較するとメンテナンス性が良かった。シャフト部のカバーは、あえて装着されておらず無骨な雰囲気を醸し出している。全体的にロー&ロングのアメリカンらしいスタイリングにまとまっており、素直なハンドリング特性も好評で女性ライダーからの支持も熱かった。
「ドラッグスター」シリーズは排気量が異なるモデルも展開されたが、本モデルがシリーズ最初のマシンとなる。登場から2年後の1998年には、派生モデルとなる「ドラッグスタークラシック400」もデビューした。基本コンポーネントは共用だがタイヤサイズや装備面が異なり、趣の違ったスタイルに仕上げられていた。価格は、本モデルが649,000円(税別)で「クラシック」は669,000円(税別)だった。
初代モデルとなる4TR型「ドラッグスター400」は、2000年にマイナーチェンジを実施しVH01J型へ世代交代を果たした。

売る際の買取査定は、4TR型 ドラッグスター 400の中古価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年08月31日

1996年の登場以来、ロー&ロングのスタイリングと扱いやすさで幅広いライダー層からに支持を得ていた「ドラッグスター400」が2代目となるVH01J型へマイナーチェンジを実施。エアインダクションシステムを採用することで、環境規制に対応させている。
エンジンスペックは従来モデルの33馬力から1馬力ダウンの32馬力となった点を除けば大きな変更は加えられていない。変更ポイントは装備面が主となる。
シートは本モデルよりディンプル加工が施され滑りにくくなり、デザイン面でも高級感が増している。ヘッドライト形状には砲弾型が新たに採用され、車体をサイドから眺めるとライト部が前方に突出しているレイアウトになっており、アメリカンクルーザーらしい雰囲気がより強調された。
「ドラッグスター400」の特徴でもある、タンクに設置されたメーターは今回のマイナーチェンジで電子式に変更されたことで、フロントホイールから延びるメーターケーブルも無くなりスッキリした。また、新たに燃料計が搭載されたことで利便性とツーリング時の安心感が増している。
兄弟モデルの「ドラッグスタークラシック 400」は9か月遅れの12月にマイナーチェンジを実施。2003年には、騒音規制に対応するためのマフラー変更やイモビライザーの標準装備などを伴う仕様変更が行われた。その後は、カラーチェンジを繰り返していくものの、時を追うごとに厳しくなる排ガス規制に対応することができず、2008年に生産終了となった。

売る際の買取査定は、VH01J型 ドラッグスター 400の価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年08月31日

2008年に排ガス規制に対応できず、惜しまれつつ生産終了となった「ドラッグスター400」が、約1年3か月ぶりに復活した。型式変更を伴うマイナーチェンジという扱いで2009年11月に再デビューを果たした。
今回の主な変更点は、排ガス規制に対応するために燃料供給方式をキャブレターからフューエルインジェクションに変更し三元触媒を装備したことである。パワートレインには、H602E型の空冷4ストロークV型2気筒エンジンを搭載。最高出力は、7,500回転30馬力と従来モデルから2馬力ダウンとなる。環境規制に対応するためのモデルチェンを実施するたびに僅かなながらパワーダウンを余儀なくされており、初代モデルの4TR型からは3馬力ダウンしたことになる。
他にもメーターデザインの変更や各部にメッキパーツを使用することで高級感に磨きがかかっている。また一見すると気付きにくいポイントであるが、タンデムステップの位置やマフラー形状も変わっており実用性の向上も図られた。
その後は、カラーチェンジを繰り返し2016年モデルには、誕生20周年記念カラーとなる「ブルーイッシュホワイトパール1」が設定された。同年モデルを最後に、平成28年の排ガス規制へ対応することができず生産終了となった。

売る際の買取査定は、VH02J型 ドラッグスター 400の中古価値に精通しているパッションに！

解説記事更新日：2021年08月31日