XT600E【1990~2002年】毎週更新の買取査定相場
- 買取査定に役立つ豆知識
- 過去5年間の買取相場の推移
- 状態別の取引額
- 走行距離別の取引額
- カラー別の取引額
- 取引価格帯
- 表示金額について
- 上位20台の取引額
XT600E【1990~2002年】 に関するこのページの内容
XT600E【1990~2002年】 買取査定に役立つ豆知識

パリダカールラリー第1~2回大会を連覇した歴史的名機 XT500を初代に据えるビッグシングルのオフローダー XTシリーズは、1983年から3代目となるXT600シリーズを展開している。
1991年にリリースされた本機XT600Eは、シリーズで初めてセルスターターを搭載したバリエーション機である。多様なバリエーションを揃えたXT600は以下の様なラインナップを誇った。
・XT600テネレ(1983-89年)30Lの大型タンクを搭載したYAMAHA初のアドベンチャー機
・XT600(1984-89年)2代目XT550の後継機となった3代目ビッグシングルオフローダー
・XT600E(1990-2002年)セルスターターを搭載したバリエーション機
・XT600K(1990-94年)キックスターター専用モデル
YAMAHA初の公道向けラリー仕様となったTenereがスタンダード機XT600に先行して投入された点にアドベンチャーバイク胎動期の様子が現れているが、XT600Eはスタンダード機にセルスターターを搭載したのみならず以下のアップデートを受けている。
・セルスタータ機構採用による乾燥重量増140kg ⇒ 155kg
・黒からシルバー仕上げとなったサイレンサーカバー
・一体型となったテール&サイドカウル
・除去されたシートベルト
・タンク下部に配されたエアダクトカバーの形状変更
・小振りとなったXTのタンクデカール、600から模様となったサイドカバーデカール
・ゴールド仕上げのアルミホイールからシルバー仕上げのスチールホイール
・ブラック塗装となったアンダーカバー
・Teikei製キャブレターはY27PV⇒Y26PVに
・最低地上高265mm⇒230mm
(※上記は英国仕様であるが仕向け地によって仕様は異なる)
多くのアップデートは外装に集中しているが、エアダクトカバーの形状変更はXT600時代から継続的に受けてきた変更であり、要諦は機種名に負荷されたE(Electric Starater)が示すセルスターター搭載にある。
セルモーターが追加された物理的な重量増の他、電装系の強化や鋼鉄製ホイールへの変更などによって乾燥重量は1988年モデルXT600比で15kg増となった。
基本的にはXT600を踏襲しており、4スト4バルブOHCの595cc単気筒は引き続き最大50Nm/45馬力を発生。オフローダーらしく小振りな13Lタンクは継続され、225mmストロークの正立フォークに235mmストロークのモノショックにも変更は無いのだが、最低地上高が35mm下がっていることからスペックデータには表記されていないリアサスのセッティング変更があったのかもしれない。足元は浅目のブロックタイヤを履き、1987年モデルで前後ディスク化されたローターの径や、半円状のディスクブレーキカバーもXT600から変更は無い。
欧州、北米、豪州、南米と幅広い地域で展開されたXT600E。仕向け地によってフレーム型式をはじめ細かな違いが存在するが、英国仕様では1990年の登場以降、以下の様なアップデートを受けている。
・1998年 タンク15L化、デチューンの48Nm/43馬力化、最低地上高5mmアップの235mm
・1999年 欧州仕様のフレーム型式は3TB型⇒DJ02型
・2000年 デチューンの40馬力化、乾燥車両重量9kg増の164kg
・2002年 乾燥車両重量4kg現の160kg
スペックデータに現れない外装のアップデートは毎年のように受けており、エアダクト形状やグラフィック&カラーリングはイヤーモデルによって異なる。
12年に渡るロングセラーとなった本機XT660Eだが期中のアップデートはデチューンが中心となった。パリダカ優勝機XT500をルーツに持つXTビッグシングルとしてはディフェンシブなアップデートに終始した印象だが、ライバル機の進化はどうなっていたのか。
XT500が連覇した翌1981年のパリダカールラリーはアドベンチャーバイクの草分けR80G/Sベースのレーサーが制しているが、82年大会のXR550を挟んで以降は、1998年大会までビッグタンク&2気筒のアドベンチャーが16連覇している。
16連覇を打破したシングルは1999年大会の優勝機F650RRで、BMWが外注したaprilia製のエントリーGSことF650GSのレーサー仕様であった。
・F650GS:652cc4ストDOHC水冷単気筒、60Nm/50馬力、17.3Lタンク、乾燥192kg
2001年以降は、KTMのLC4エンジンを搭載したビッグシングルがパリダカ7連覇を達成しているが、1998年には公道向け640 LC4 ADVENTUREがリリースされている。
・640 LC4 ADVENTURE:625ccOHC水冷単気筒、52Nm/49馬力、28Lタンク、乾燥154kg
オフローダー寄りのラリーレース・バハ1000ではカワサキKX500、ホンダXR600R/650Rが1990年代の表彰台上段を独占していた。XT600Eが登場した1990年の公道向けビッグシングルオフローダーは下記の様な顔ぶれとなっていた。
・KLR650:651cc水冷DOHC、52Nm/40馬力、乾燥153kg、11.5Lタンク
・XR600R:591cc空冷4OHC、52Nm/46馬力、乾燥134kg、10.5Lタンク
・DR650R:640cc空冷4OHC、57Nm/46馬力、乾燥147kg、21Lタンク
・XT600E:595cc空冷4OHC、50Nm/45馬力、乾燥155kg、13Lタンク
(※1990年モデルの数字)
拮抗した出力でしのぎを削っていたが軽量化で秀でたXRがバハレースでは強かった。尚キック始動専用機はXR600R、DR650Rの2機であったが、DRは1991年のSEの登場を機にセルスタート化されており、後継XR650Rでもキック専用を踏襲したXRがオフローダー特性が最も色濃い機種であったといえるだろう。
本機XT600Eに話を戻す。2004年には水冷化を果たした4代目ビッグシングルXT660Rが登場し世代交代を果たすこととなった。
最後に買取査定相場について。ヒット機となった初代テネレの恩恵もありセールスでも成功を収めたXT600シリーズ。特にロングセラーの本機XT600Eは欧州市場で累計9.2万台を販売する大ヒット機に輝いている。しかしながら海外専用機とあって日本に還流を果たした個体は少ない。
直近10年で業者間市場で取引された個体は実働車が4台、不動車が1台である。実働車に関しては距離が少なく使用感の少ない個体が高額査定に繋がりやすい一方で、不動車に関しても実働車に遜色ない金額で取引されておりコンディションよりも使用感が査定額に物を言う機種となっている。
XT600Eの売却や買い替えをお考えなら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに。

車名/型式/年式 | XT600E / 3TB型 / 1990年モデル |
---|---|
発売年月 | 1990年 |
車両サイズ(mm)・重量(kg) | (長さ)2,220mm (幅)820m (高さ)1245mm (乾燥重量)155kg |
シート高・最低地上高(mm) | (シート高)855mm (最低地上高)235mm |
エンジン機構・最高出力・燃費 | 595cc空冷 OHC 単気筒 4スト 4バルブ・ 最高 50Nm 45馬力 ・最高時速- ・燃費- |
エンジン始動・燃料供給装置・タンク容量 | セル・キャブ・13L |
ジャンル | オフロード | XT /Tenereシリーズ |

【実働車|過去10年間の買取相場の推移】 XT600E【1990~2002年】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の平均取引価格の推移
査定現場での買取価格は上記取引金額から業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります
※51~125ccの場合、上記転売金額から2万円程度差し引いた金額が正味の買取額となります
2025年6月時点から 10 年 間遡った数字
【平均買取相場の変動】



【2024年間 vs 2025年】



【2022年間 vs 2025年】
取引台数

過去10年間の取引台数÷10
※データ更新:2025年06月13日

【状態別の取引額】 XT600E【1990~2002年】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の平均取引価格
2025年6月時点から 10 年 間遡った数字
【状態別買取額の目安】
平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

平均
最低
取引
22.6万円
15.0万円
5台

平均
最低
取引
12.8万円
12.8万円
1台

平均
最低
取引
0.0万円
0.0万円
0台

不動
平均
最低
取引
25.5万円
25.5万円
1台

※データ更新:2025年06月13日

【走行距離別の取引額】 XT600E【1990~2002年】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引価格
2025年6月時点から 10 年 間遡った数字
【走行距離別買取額の目安】
2〜3万km | 最高 | 15.0万円 | 1台 |
平均 | 15.0万円 | ||
最低 | 15.0万円 | ||
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3〜5万km | 最高 | 26.4万円 | 2台 |
平均 | 22.6万円 | ||
最低 | 18.8万円 | ||
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5万km〜 | 最高 | 28.6万円 | 2台 |
平均 | 26.4万円 | ||
最低 | 24.2万円 | ||
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不明 メーター改 |
最高 | 12.8万円 | 1台 |
平均 | 12.8万円 | ||
最低 | 12.8万円 | ||
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※データ更新:2025年06月13日

【カラー別の取引額】 XT600E【1990~2002年】
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買取業者の転売先である業者間オークション市場の平均取引価格
2025年6月時点から 10 年 間遡った数字
【カラー別 平均買取額の目安】
■ / ■ | 15.8 万円 | 2台 | ![]() |
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■ | 15.0 万円 | 1台 | ![]() |
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■ | 26.4 万円 | 1台 | ![]() |
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■ | 24.2 万円 | 1台 | ![]() |
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■ / ■ | 28.6 万円 | 1台 | ![]() |
※データ更新:2025年06月13日

【実働車の取引価格帯】 XT600E【1990~2002年】



買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引価格帯
2025年6月時点から 10 年 間遡った数字
【取引価格帯と構成比】






※データ更新:2025年06月13日

買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の(年間 約20万台の)取引データを忠実に反映し、業者の最低限の儲けと経費を差し引いた競争力の高い実際の買取額を表示 しています。
【グラフ領域の金額】は買取業者の転売額です。
転売額とは買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場での落札金額に当たります。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引されています。
実は買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
そのため、業者間市場での取引額(業者の転売額)から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を割引いた金額が査定現場での実際の買取額になります。
業者間での取引額から割引かれる金額は、単価の低い原付バイクで0.6万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正かつ競争力の高い割引額と言えます。
率にすると概ね2%~10%の(高額車両ほど率が低い)割引率なので、業者間での取引額の90~98%が実際の買取額となると憶えておけば、査定額の妥当性や競争力を判断する材料になることでしょう。

XT600E【1990~2002年】 上位20台の取引額 (データ更新:2025年06月13日)



落札額 | 評価点 | 車台番号 | 走行距離 | カラー | ||
1 | XT600E【1990~2002年】 | 28.8万円 | 4.0点 | DJ021000 | 69,962km | ■ / ■ |
---|---|---|---|---|---|---|
2 | XT600E【1990~2002年】 | 26.6万円 | 3.8点 | 3WRT04PA | 32,653km | ■ |
3 | XT600E【1990~2002年】 | 24.4万円 | 3.7点 | DJ021000 | 51,297km | ■ |
4 | XT600E【1990~2002年】 | 19.0万円 | 3.8点 | 3TB-112 | 38,929km | ■ / ■ |
5 | XT600E【1990~2002年】 | 15.2万円 | 3.7点 | DJ021000 | 27,019km | ■ |
6 | XT600E【1990~2002年】 | 12.9万円 | 3.5点 | 3TB-245 | 16,476km | ■ / ■ |
【評価点】8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車 5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪 1点:事故不動
(※3~4点の評価ながら、値段が跳ねているケースの多くは純正品の無いカスタム車です)
【走行距離】単位はkm
上記は買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札金額のデータ
業者間オークション市場では年間に約20万台の中古バイクが取引されています
