125cc/150ccシリーズとして最も流通している車種の1つであるPCX/PCX150。
爆発的なヒット車種に相応しく買取相場も高値で推移しています。ただしフルモデルチェンジによって型落ちとなったモデルの相場は下落傾向。
以下にPCXシリーズの買取相場について詳しくご案内差し上げます。
【125cc】PCXの変遷|モデルチェンジと新車価格
PCX125の変遷|モデルチェンジと新車価格 |
年式モデル |
仕様変更 |
車台番号 |
新車価格 |
2010年 |
国内新登場 |
JF28-10 |
29.9万円 |
2012年 |
エンジン改良 |
JF28-11~ |
29.9万円 |
2012年12月 |
限定カラー/SE |
JF28-11~ |
30.6万円 |
2014年 |
フルモデルチェンジ |
JF56E-10 |
32.9万円 |
2015年 |
カラー追加 |
JF56E-11 |
32.9万円 |
2016年 |
カラー変更 |
JF56E-12 |
32.9万円 |
2016年4月 |
限定カラー/SE |
JF56E-125 |
34.0万円 |
2017年 |
カラー変更 ツートン投入 |
JF56E-13 |
32.9万円 (34.0万円) |
2018年 |
フルモデルチェンジ |
JF81 |
34.2万円 |
2018年9月 |
タイプ追加 PCX HYBRID |
JF84 |
43.2万円 |
(新車価格は、メーカー希望小売価格、カッコ内の下段の価格は上位カラー/ツートンの価格)
2回のフルモデルチェンジによってJF28⇒JF56⇒JF81型に
2019年3月時点で過去1年間を遡ると、日本で最も中古市場で流通台数の多い原付2種であるPCX。
その流通数はライバル車であるアドレス125やシグナスX/SRをも圧倒しています。
アドレスやシグナスに比べると後発であるPCX。
「クラスを超えた質感の高さと先進スタイリング」「高い動力性能と環境性能の両立」「スクーターに求められる快適さと使い勝手の良さ」をキーワードに、ワンランク上の次世代125ccスクーターとして開発されたPCX。
発売当初から前/後輪連動ブレーキを標準装備し、125ccクラスとしては国内初のアイドリングストップ・システムを搭載するなど、洗練されたスタイリング、ホンダタイ生産による比較的廉価な価格設定等と相まって爆発的なヒット車種となりました。
新登場した2010年モデルの年間販売計画数は8,000台でのスタートしたが、2012年モデルは19,000台、2014年には17,000台、そして最新の2018年モデルでは15,000台とロングセラーにつきものの尻すぼみの兆候は殆どなく勢いは継続しています。
2019年時点では、2014年と2018年にフルモデルチェンジが実施されて、新車価格設定と型式が変更されています。
なぜ、モデルチェンジに言及したかといいますと、オートバイの買取相場は型式変更を伴うフルモデルチェンジ前後で大きく動くのが通例なためです。
新型が中古市場に流入してくるに従って、型落ちとなった旧仕様モデルの買取相場が下落するのがオートバイ買取業界の「あるある」なのですが、PCXはどうでしょうか?
フルモデルチェンジに伴って新車価格が大きく動いているわけではないので、その影響は軽微と思われますでしょうか?
気になるPCXの型式(年式モデル)別の買取相場は
【型式/年式別】PCXの買取相場でご参照いただけます。 その前に、PCXの主な仕様変更の変遷を振り返ってみましょう。
- ▼PCX150の仕様変更/モデルチェンジ
- 2012年:一部改良
低摩擦化を徹底したエンジン改良によって燃費性能向上(53.2km/L)、シートのバックレストの形状変更、燃料タンクリッドの開口方向の変更
- 2014年:フルモデルチェンジでJF56型に
全灯火器にLEDを採用、新設計のフロント・リアカウル、eSPエンジンの一部を改良し燃費性能向上(52.9km/L)、リアタイヤに低燃費タイヤを採用、バックレスト一体型のシート形状へ変更、タンク容量の拡充(5.9Lから8.0L) 時計・平均燃費計を装備した新デザインのメーターを採用、ハンドルロック時に、キーシャッターが自動的に閉まる機構を採用、ハザードスイッチを装備
- 2018年:フルモデルチェンジでJF81型に
外観スタイリング・デザインを一新、エンジンの一部仕様を変更、フレームをダブルクレードル構造に変更、 前後ホイールの軽量化、タイヤのワイド化、リアサスペンションのストローク量を増加、スマート・キーを新採用、携帯端末などの充電ができるアクセサリーソケットを装備、ABS装備モデルをラインナップ
- 2018年:PCX HYBRID(型式JF84)をタイプ設定
- ▼PCX150のカラー変更
- 2010年:パールヒマラヤズホワイト、アステロイドブラックメタリック
- 2012年:キャンディーライトニングブルー(新色追加)
- 2012年12月:特別カラーの「PCX Special Edition」
マットガンパウダーブラックメタリックにゴールドのストライプ、パールヒマラヤズホワイトにトリコロールのストライプが入りゴールドのホイールを履いた特別カラーを合計4000台限定発売
- 2014年:キャンディーノーブルレッド、ポセイドンブラックメタリック、パールジャスミンホワイト(新色)
- 2015年:マットテクノシルバーメタリック(新色)
- 2016年:パールダークアッシュブルー(新色)
- 2016年4月:特別カラーの「PCX Special Edition」
ポセイドンブラックメタリックに赤のストライプ、ポセイドンブラックメタリックに赤のストライプ/赤色のリアショック
- 2017年:クリッパーイエロー、キャンディーロージーレッド/ツートーン、ポセイドンブラックメタリック/ツートーン(新色)
- 2018年:キャンディラスターレッド、ポセイドンブラックメタリック、パールジャスミンホワイト(新色)
PCX150の変遷|モデルチェンジと新車価格
PCX150の変遷|モデルチェンジと新車価格 |
年式モデル |
仕様変更 |
車台番号 |
新車価格 |
2012年 |
国内新登場 |
KF12-10 |
32.9万円 |
2013年 |
新色追加 |
KF12-11~ |
32.9万円 |
2014年 |
フルモデルチェンジ |
KF18-10 |
36.0万円 |
2015年 |
新色追加 |
KF18-11~ |
36.0万円 |
2016年 |
カラー追加 |
KF18-12 |
36.0万円 |
2016年4月 |
限定SE投入 |
KF18-12 |
37.1万円 |
2017年 |
カラー変更 |
KF18-13 |
36.0万円 (37.1万円) |
2018年 |
フルモデルチェンジ |
KF30 |
37.3万円 (39.5万円) |
(新車価格は、メーカー希望小売価格、カッコ内の下段の価格は上位カラー/ツートン・上位タイプ/ABSの価格)
2回のフルモデルチェンジによってKF12⇒KF18⇒KF30型に
上述のPCX125に遅れること2年、2012年に新登場したPCX150。
2010年モデル(JF28型)のPCX125の新車価格が29.9万円だったのに対して、2012年モデル(KF12型)PCX150のそれは32.9万円。
3万円高いPCX150の最大の魅力は高速道路走行が可能な排気量と最高出力。ホンダタイで生産される車体はPCX125と共通仕様となっています。
発売時期こそ前後したPCX125とPCX150ですが、車体は共通仕様のためモデルチェンジのタイミングや内容は同一となっています。
2014年のフルモデルチェンジでは新車価格が3.1万円上がり型式がKF18に。2018年のフルモデルチェンジでは新車価格が1.3万円上がり型式はKF30に。
中古市場での流通数はPCX125の3分の1程度に留まるPCX150ですが、150CCのスクーターとしては群を抜く流通数となっています。
さて、2回のフルモデルチェンジを経て、型式別に買取相場は異なるのでしょうか?
旧仕様となったKF12型やKF18型の相場は一段落ちるのでしょうか?
気になるPCXの型式(年式モデル)別の買取相場は
【型式/年式別】PCX150の買取相場でご参照いただけます。
その前に、PCX150の主な仕様変更の変遷を振り返ってみましょう。
仕様変更の内容は上述のPCX125と共通している内容が多いため、PCX150特有の内容だけをピックアップしております。
- ▼PCX150の仕様変更/モデルチェンジ
- 2014年:フルモデルチェンジでKF18型に
eSPエンジンの一部を改良し燃費性能向上(52.9km/L)
- 2018年:フルモデルチェンジでJF81型に
ABS装備モデルをラインナップ
- 2018年:PCX HYBRID(型式JF84)をタイプ設定
- ▼PCX150のカラー変更
- 2010年:パールヒマラヤズホワイト、ミレニアムレッド
- 2012年12月:マットガンパウダーブラックメタリック(新色)
- 2014年:マットテクノシルバーメタリック、ポセイドンブラックメタリック、パールジャスミンホワイト(新色)
- 2015年:キャンディーノーブルレッド(新色)
- 2016年:パールダークアッシュブルー(新色)
- 2016年4月:特別カラーの「PCX Special Edition」
ポセイドンブラックメタリックに赤のストライプ、ポセイドンブラックメタリックに赤のストライプ/赤色のリアサスペンション
- 2017年:クリッパーイエロー、キャンディーロージーレッド/ツートーン、ポセイドンブラックメタリック/ツートーン(新色)
- 2018年:キャンディラスターレッド、ポセイドンブラックメタリック、パールジャスミンホワイト(新色)
【型式/年式別】PCXの買取相場
上段では、2010~2019年現在までのPCXの仕様変更の変遷を見てまいりました。 新カラーやカラーチェンジを含めてほぼ毎年、新モデルが投入されてきたPCX。その中でも買取相場に与えるインパクトが大きいのは新車価格が動いた2回のフルモデルチェンジです。
2010年の新登場時はJF28であった型式は2014年のフルモデルチェンジでJF56に、そして2018年のフルモデルチェンジでJF81に、同年には新タイプであるPCXハイブリッドが型式JF84としてラインナップされています。
新車価格が若干高く設定されることが多い記念モデルや限定モデルを除くと、通常のカラーリング変更によって買取相場が変動することは殆どありません。
買取相場が動くのは、新車価格が値上がりする仕様変更、とりわけ型式変更を伴うフルモデルチェンジの前後で大きく動く傾向があります。
はたしてPCXはフルモデルチェンジによってどの程度 売れる金額である査定額は異なるのか?
型式によってPCXの査定金額はどの程度異なるのでしょうか?。
買取相場の前提指標である買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引データを使用して【PCXの型式別】の買取相場比較したのが下記表です。
年式モデル別の取引相場|PCX125実働車 |
年式モデル |
平均落札額 |
最高額 |
最高額 |
取引台数 |
JF28 2010~ |
11.7万円 |
26.2万円 |
5.2万円 |
1,556台 |
JF56 2014~ |
17.9万円 |
25.0万円 |
9.0万円 |
1,070台 |
JF81 2018~ |
26.5万円 |
33.8万円 |
19.4万円 |
117台 |
JF84 ハイブリッド |
31.8万円 |
35.4万円 |
29.2万円 |
9台 |
事故車・不動車 |
JF28 |
8.3万円 |
13.0万円 |
0.1万円 |
430台 |
JF56 |
14.1万円 |
18.1万円 |
5.1万円 |
81台 |
JF81 |
19.6万円 |
25.6万円 |
10.3万円 |
3台 |
JF84 |
|
|
|
0台 |
(2019年3月時点で、買取業者の転売先である業者間オークション市場の落札データを過去1年間遡った数字)
最新の相場情報は、10秒で査定額が出る
個人情報不要の自動査定でチェックして頂けます。
JF28型初代PCXの買取相場は大幅下落、2代目JF56型も下落傾向
上記は、買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引金額の推移をまとめた表です。
125ccのPCXで実施されたフルモデルチェンジの区分である型式別に取引額を比較しています。
平均取引額を比較すると、初代JF28型は11.7万円、2代目JF56型は17.9万円、現行の3代目JF81型は26.5万円、ハイブリッドは31.8万円となっています。
当時の新車価格を振り返ると、初代JF28型は29.9万円、2代目JF56型は32.9万円、現行の3代目JF81型は34.2万円、ハイブリッドは43.2万円となっていました。
業者間市場で最も流通数の多い原付2種だけあって、現行3代目の平均取引額の高さには目を瞠るものがあります。とはいっても取引されている多くの車両は未使用・未走行の新車である点は割り引く必要はあるのですが。
2代目JF56型は17.9万円と堅調なものの、初代JF28型は大きく値崩れしていることが見て取れます。2010年の発売から2014年と2018年と4年ごとにフルモデルチェンジが実施されているPCX125。
旺盛な販売台数から今後もモデルチェンジが実施されることが予想されます。そうなると初代JF28型は更に相場が落ち込み、2代目JF56型は初代の水準まで落ち込み、現行の3代目JF81型は2代目の水準まで下落していくことが予想されます。
また3代目PCXは中古市場にこれから多く出てくることが予想されますので、3代目が中古市場で多く流通するに従って初代と2代目の相場下落に拍車がかかると思われます。
PCX125のご売却をご検討されているオーナー様に置かれましては、次回のフルモデルチェンジが実施される前、現行モデルが中古市場に多く出回る前のタイミングで売るのが高額査定の秘訣といえそうです。
続いて査定上限額の仕様である最高取引額についても触れますと、初代は26.2万円、2代目は25万円、3代目は33.8万円となっています。
取引台数は初代が1556台、2代目が1070台、3代目が117台となっています。
上記の数字だけでは見えない部分を補足しますと、JF28型で20万円以上で取引された個体は僅かに2台、率にすると0.1%と非常に狭き門であることが分かります。17万円以上で取引されている個体は10台で0.6%。
JF28型の実質的な取引上限は16万円程度との認識で間違いはなさそうです。
JF56型は22万円以上で取引されている個体は走行0kmの未使用・未登録の新車で占められています。実質的な上限取引額は21万円程度と見ることが出来ます。
JF81型も24万円以上で取引されている個体は走行0kmの未使用・未登録の新車で占められています。実質的な上限取引額は23万円程度と見ることが出来ます。
ただし、高価な社外品を多数装着しているようなフルカスタム車は、PCX本体の価値にプラスアルファで社外品の価値が計上され上限以上の金額で取引されることも珍しくありません。
さて、上記はいずれも買取業者の転売先である業者間オークション市場における取引金額です。査定現場での正味の査定額を逆算するには、買取業者の経費(出品手数料や運送費など)と儲けを差し引く必要があります。
年式モデル別の正味の平均査定額は下記のようになります。
- ▼正味の平均買取額|PCX【125cc】
- JF28型:9~10万円|上限15万円
- JF56型:15~16万円|上限20万円
- JF81型:24~25万円|上限22万円
- HYBRID:20万円台後半|上限30万円台
事故車・不動車も十分に高く売れるPCX125
事故車や不動車のPCX125の取引相場についても触れておくと、他のライバル車種に比べても高く売れます!
実働車との平均取引額を比較してみると、JF28型の実働車の11.7万円に対して事故車不動車は8.3万円、JF56型の実働車の17.9万円に対して事故車不動車は14.1万円、JF81型の実働車の26.5万円に対して事故車不動車は19.6万円。
ほとんど実働車とそん色ない金額で取引されていることが分かります。
ここまで事故車や不動車が、実働車とそん色のない金額で取引されている車種はなかなかありません。
不動車であれば、実働車から数万円差し引いた査定金額で売れますし、事故車でもオートバイの原型を留めていれば十分な査定額で売ることが可能です。
事故車や・不動車のPCXを売ろうと考えているオーナー様にとっては朗報といえる査定相場となっています。故障していても動かなくても事故車でも、思っているよりも高値で売ることができる相場といえるでしょう!
【型式/年式別】PCX150の買取相場
2012年の新登場以来、新カラーやカラーチェンジを含めてほぼ毎年、新モデルが投入されてきたPCX150。その中でも買取相場に与えるインパクトが大きいのは新車価格が動いた2回のフルモデルチェンジです。
2010年の新登場時はKF12であった型式は2014年のフルモデルチェンジでKF18に、そして2018年のフルモデルチェンジでKF30に、同年には新車価格設定が2万円高いABS装備モデルもラインナップされています。
オーナー様がお持ちのPCX150はどの型式(年年式)なのか?それは売る際に査定価格を左右する重要な情報となります。 なぜなら?買取相場が動くのは、新車価格が値上がりする仕様変更、とりわけ型式変更を伴うフルモデルチェンジの前後に大きく動く傾向があるためです。
はたしてPCX150はフルモデルチェンジによってどの程度 売れる金額である査定額は異なるのか?
型式によってPCX150の査定金額はどの程度異なるのでしょうか?。
買取相場の前提指標である買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引データを使用して【PCX150の型式別】の買取相場比較したのが下記表です。
年式モデル別の取引相場|PCX150実働車 |
年式モデル |
平均落札額 |
最高額 |
最高額 |
取引台数 |
KF12 2012~ |
12.0万円 |
18.0万円 |
5.8万円 |
330台 |
KF18 2014~ |
18.5万円 |
25.4万円 |
7.0万円 |
502台 |
JF30 2018~ |
26.4万円 |
30.8万円 |
19.4万円 |
17台 |
PCX150 ABS |
28.2万円 |
33.0万円 |
23.6万円 |
9台 |
事故車・不動車 |
KF12 |
8.5万円 |
17.8万円 |
1.1万円 |
66台 |
KF18 |
14.1万円 |
18.1万円 |
5.1万円 |
81台 |
KF30 |
19.6万円 |
25.6万円 |
10.3万円 |
3台 |
(2019年3月時点で、買取業者の転売先である業者間オークション市場の落札データを過去1年間遡った数字)
最新の相場情報は、10秒で査定額が出る
個人情報不要の自動査定でチェックして頂けます。
JF28型初代PCXの買取相場は大幅下落、2代目JF56型も下落傾向
上記は、買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引金額の推移をまとめた表です。
PCX150で実施されたフルモデルチェンジの区分である型式別に取引額を比較しています。
平均取引額を比較すると、初代KF12型は12.0万円、2代目KF18型は18.5万円、現行の3代目KF30型は26.4万円、PCX150ABSは28.2万円となっています。
当時の新車価格を振り返ると、初代KF12型は32.9万円、2代目KF18型は36.0万円、現行の3代目KF30型は37.3万円、PCX150ABSは39.5万円となっていました。
型式が新しいほど階段式に相場が高くなるのは人気車種によく見られる傾向ですがPCX150もまさにその通りの相場となっています。
また3代目KF30型のベーシックタイプト上位のABS装備タイプとが新車時の価格差とほぼ同じ水準の相場となっている点も現行モデルならではの特徴といえるでしょう。
中古の買取相場は仕様変更によって大きく変動する傾向があると申し上げましたが、PCX150はまさにその典型的な相場といえるでしょう。
取引台数を比較してみると初代KF12型は330台、2代目KF18型は502台、現行の3代目KF30型は17台、PCX150ABSは9台と、最新の現行モデルが中古市場に出回るのはこれからと見ることが出来ます。
KF12型とKF18型PCX150のオーナー様で売却を考えている方は、現行モデルが中古市場に出回る前の売却が高額査定に繋がるといえるでしょう。
さて、上記はいずれも買取業者の転売先である業者間オークション市場における取引金額です。査定現場での正味の査定額を逆算するには、買取業者の経費(出品手数料や運送費など)と儲けを差し引く必要があります。
年式モデル別の正味の平均査定額は下記のようになります。
- ▼正味の平均買取額|PCX150
- KF12型:9~10万円|上限16万円
- KF18型:15~17万円|上限20万円
- KF30型:22~25万円|上限28万円
- PCX150 ABS:22~26万円|上限30万円
上限金額が業者間市場の取引額よりも大幅に低くなっているのは、KF18型とKF30型で上位で取引されている個体は走行0kmの未使用・未登録車であることが理由です。
走行がある実質的な中古車の上限取引額から2万円程度差し引いた金額を上限買取額としているためです。
事故車・不動車も十分に高く売れるPCX125
事故車や不動車のPCX150の取引相場についても触れておくと、マジェスティSなどのライバル車種に比べても高く売れます!
実働車との平均取引額を比較してみると、JKF12型の実働車の12.0万円に対して事故車不動車は8.5万円、KF18型の実働車の18.5万円に対して事故車不動車は14.1万円、KF30型の実働車の26.4万円に対して事故車不動車は19.6万円。
ほとんど実働車とそん色ない金額で取引されていることが分かります。
事故車や・不動車のPCX150を売ろうと考えているオーナー様にとっては故障していても動かなくても事故車でも、思っているよりも高値で売ることができる相場といえるでしょう!
【PCX150 vs PCX125】買取率が高いのは?
PCX125とPCX150の最大の違いは排気量と最高出力の違いによって高速道路で走行できるかどうか? 逆に言えばそれ以外には殆ど差異が無いとも言えます。 PCX150のオーナー様にはご購入時にPCX125とどちらにするか?迷われた方もいらっしゃるのではないかと思います。 売却に際してはPCX150 vs PCX125どちらが高く売れるのか? 同じ販売期間で取引台数が多い2014~2017年モデルに区切って、 買取相場の前提指標である買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引データを使用して【PCX150 vs PCX125】の買取相場比較したのが下記表です。
【PCX150 vs PCX125】買取率が高いのは? |
|
参考買取率 |
平均落札額 |
新車価格 |
取引台数 |
PCX125 JF56 |
54% |
17.9万円 |
32.9万円 |
1070台 |
PCX150 KF18 |
51% |
18.5万円 |
36.0万円 |
502台 |
(2019年3月時点で、買取業者の転売先である業者間オークション市場の落札データを過去1年間遡った数字)
最新の相場情報は、10秒で査定額が出る
個人情報不要の自動査定でチェックして頂けます。
買取率はPCX150よりもPCX125が若干高い
上記は、買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引金額の推移をまとめた表です。
2010年発売のPCXと2012年発売のPCX150。型式によって買取相場が異なるのは上段でご案内した通りです。
したがって同じ発売期間で比較するのがベストということで、流通台数が多く期間もぴたりと一致するKF12型(2014~2017年モデルのPCX150)とJF28型(2014~2017年モデルのPCX125)を対象として比較しています。
その結果、PCX125の方がPCX150よりも若干ですが買取率が高い結果となりました。
流通数が倍近くあり、中古市場でもより捌きやすいPCX125に軍配が上がったものと思われます。
上記は、買取業者の転売先の業者間市場での平均取引額÷新車価格=参考買取率として算出しています。
厳密には、転売金額から業者の経費(出品手数料や運送費など)と儲けとして2万円ほど低い金額となるので正味の平均買取率はKF18型が45%、JF28型が48%程度といえます。
以下に型式別の実働車の正味の買取率を纏めてみました。
- ▼正味の平均買取率|PCX実働車
- JF28型:32%
- JF56型:48%
- JF81型:71%
- HYBRID:68%
- KF12型:30%
- KF18型:45%
- KF30型:65%
- PCX150 ABS:66%
平均買取率で見ても型落ちの仕様となったモデルの率がグッと下落していることが明らかとなっているPCXシリーズ。
平均買取率を参考にして今後の相場推移も予測できるでしょう。
売り時を逃さず、適正な査定額でのご売却の参考になれば幸いです。
【限定】PCX Special Editionは高く売れるのか?
2010~2019年現在で、限定カラーのスペシャルエディションが販売されたのは2012年と2016年の2回
- ▼限定Special Edition|PCX
- 2012年の特別カラーはパールヒマラヤズホワイト×赤のストライプ、マットガンパウダーブラックメタリック×金のストライプの2パターンが合計4000台限定で発売されました。 新車価格は同型式の通常モデルよりも7,000円高い設定の30.6万円。
- 2012年の特別カラーはパールジャスミンホワイト×赤のストライプ、ポセイドンブラックメタリック×赤のストライプの2パターンが合計17000台限定で発売されました。 新車価格は同型式の通常モデルよりも11,000円高い設定の34.0万円。
はたして新車価格も少し高く設定されていた限定のPCX Special Editionは高く売れるのか?
買取相場の前提指標である買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引データを使用して【PCX Special Edition】の買取相場比較したのが下記表です。
ベーシック vs スペシャルエディションの取引相場|PCX125 |
年式モデル |
平均落札額 |
最高額 |
最高額 |
取引台数 |
JF28 ベーシック |
11.7万円 |
26.2万円 |
5.2万円 |
1,525台 |
JF28 Special Edition |
13.3万円 |
16.2万円 |
10.8万円 |
31台 |
(2019年3月時点で、買取業者の転売先である業者間オークション市場の落札データを過去1年間遡った数字)
PCX Special Editionの買取相場は高い
上記は、買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引金額の推移をまとめた表です。
2010~2014年のJF28型のべーシックモデルと2012年発売のPCX スペシャルエディションの取引金額を比較しています。
(本来は2016年発売のSpecial Editionについても同型式のベーシックモデルと比較したかったのですがJF56型では上位カラーリングのツートンカラーも存在し集計が煩雑なことから割愛させて頂きました)
結果、限定のPCX Special Editionは同型式のベーシックカラーリングに比べて平均で1.6万円ほど高い相場となっています。
このことは買取時の査定額にも直結しますのでスペシャルエディションは高くれると考えてよいでしょう。
玉数が非常に多くカスタム車も少ないPCXは、販売店の視点からすると価格以外に差別化できるカラーリングは売りやすく重宝する存在です。
その意味では比較的レアな上位のツートンカラーもベーシックカラーに比べて若干高い査定額となります。
弊社パッションでは、年間に2,000台の中古車を販売する販売店を併設しています。ハーレーやリッタークラスの大型車も多数販売していますが、台数的な売れ筋は原付2種でとりわけPCXは多く販売しています。
売りやすいすスペシャルエディションやツートンカラーは、業者間史上への転売ではなく、販売店の仕入れ価格で買取の可能性が非常に高くなります。
弊社販売店の仕入れ価格で買取となる場合は、業者間市場での転売をベースとした買取額よりも15%程度程高く設定るることが出来ます。
PCXスペシャルエディションやツートンカラーの買取査定は弊社パッションにお任せください!
【国内仕様 vs 海外仕様】高く売れるのか?
タイホンダで製造されているグローバルモデルであるPCX/PCX150。世界各地の仕向け地で輸出販売されていますが、 国内で流通しているPCX/PCX150の大多数は国内仕様ですが、ごくわずか海外仕様のPCX/PCX150も中古市場で流通しています。
国内仕様と海外仕様の大きな違いは最大出力。国内仕様は国内の規制に合わせて最大出力が制御されていますが、海外の仕向け地によってはフルパワーとなっています。
さて、国内仕様と海外仕様ではどちらが高く売れるのでしょうか? 買取相場の前提指標である買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引データを使用してPCX【国内仕様 vs 海外仕様】の買取相場比較したのが下記表です。
PCX【国内仕様 vs 海外仕様】相場の比較 |
年式モデル |
平均落札額 |
最高額 |
最高額 |
取引台数 |
JF28 国内 |
11.7万円 |
26.2万円 |
5.2万円 |
1,419台 |
JF28 海外 |
10.4万円 |
16.6万円 |
5.2万円 |
137台 |
KF12 国内 |
12.0万円 |
18.0万円 |
5.8万円 |
314台 |
KF12 海外 |
11.6万円 |
14.2万円 |
7.4万円 |
16台 |
(2019年3月時点で、買取業者の転売先である業者間オークション市場の落札データを過去1年間遡った数字)
PCX Special Editionの買取相場は高い
上記は、買取業者の転売先である業者間オークション市場の取引金額の推移をまとめた表です。
2010~2014年のPCX JF28型とPCX150 KF12型について国内仕様と海外仕様の取引金額を比較しています。
初代のPCX/PCX150に区切った理由については、2代目以降については海外仕様の取引が殆どないためです。特にPCX125については海外で先行発売されたPCXが国内に入ってきたことが台数の多い主な理由で、 年式も古いことが相場が軟調な理由になっているとも考えられます。
さて結論から申し上げると、国内仕様の方が若干ですが高い相場となっています。
YZF-R1のように戦闘マシンでありフルパワーの需要が高いスーパースポーツなどでは海外仕様の相場が高くなる傾向が強いのですが、街乗り中心のPCX/PCX150は国内向けにセッティングされた安心感なども評価の対象となっているのかもしれません。
流通している海外仕様の中心は初代PCXとなっていますが、新モデル・型式が続々誕生して流通していくなか、初代の海外仕様も相場が下落傾向にあることに変わりはありません。
売却を考えているオーナー様に置かれましては早めの売却が高額査定の秘訣となりそうです。
最新の買取相場をチェック!
上記の相場情報は2019年3月時点の内容です。
たびたび繰り返される仕様変更によって、その前後で買取相場が大きく変動しているPCX/PCX150・・・
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2009年にタイホンダによってリリースされた初代PCXは、「クラスを超えた質感の高さと先進的スタイリング」、「高い動力性能と環境性能の両立」、「スクーターに求められる快適さと使い勝手の良さ」という3つのコンセプトの元に生み出されました。
流形を基調としたフォルムにウインカー一体型のデュアルハロゲンヘッドライトを採用し、野暮ったいイメージのあった東南アジア製スクーターのイメージを刷新。
それを受けてPCXに対するデザイン評価は非常に高く、2010年のグッドデザイン賞を獲得しました。
新車販売価格も\299,250と手頃で、250ccビッグスクーターと遜色ないルックスが世代を問わず人気となりました。
PCXはルックスもさることながら、基本性能の高さも十分考えられており、最高出力12ps/8,500rpm、最大トルク12Nm(1.2kgf)/6,500rpmとなっています。
(※PCX150は最高出力13ps/8,500rpm、最大トルク14Nm(1.4kgf)/5,500rpm)
足回りも東南アジア各国の交通事情を研究されただけあり、3ポットキャリパー採用のFブレーキとドラム式のRブレーキを組み合わせた「コンビブレーキシステム」を搭載。
車体重量126kg(PCX150は129kg)の軽い車体に抜群の制動性能を持たせ、非常に高い安全性を確保しています。
14インチタイヤの採用により、シート高は760mmとやや高めですが、前方が絞り込まれた形状で足つき性にも配慮されています。
これは欧米と比べ体格の劣るアジア車らしい工夫のひとつで、ホンダらしい「ちょうどよさ」を追求した表れとも言えます。
エンジンの出力特性が中速仕様であるため、走行フィーリングはフラットな加速力と静粛性が大きな特徴です。
大きな幹線道路でも自分で交通の流れを作れるだけの加速力は担保されており、扱いやすく乗りやすい見事なバランスと言えるでしょう。
車体サイズも全長1,915mm×全幅740mm×全高1,090mmと、二種クラス向けの収まりの良さが際立ちます。
ホンダならではのハンドリングの軽快さも特色のひとつで、街乗りからツーリングまでこなせるクセのなさは初心者でも安心。
PCXは日常での利便性も高水準で、シート&燃料タンクのカバーはスイッチ操作式。
これにより、乗り手は着座したままで給油を可能とし、セキュリティ面でも安心が持てる仕様となっています。
シート下の収納は25リットルとなっており、車体サイズ比ではかなり大きめの容量を確保している点も見逃せません。
2012年にはマイナーチェンジを実施し、新開発のグローバルエコエンジン「eSP」を搭載。
それに加え、マスバランスを考慮したエンジンマウント位置の見直しや、バックレスト形状の変更などで乗り心地の底上げを行いました。
これによってさらに支持層を獲得し、2014年のフルモデルチェンジまで高い人気を維持し続けました。
カラーリングバリエーションと型番は以下の表記載の通りとなっています。
年式 |
カラーバリエーション/型番 |
諸元・仕様 |
2010年 |
パールヒマラヤズホワイト キャンディーロージーレッド アステロイドブラックメタリック |
タイホンダ生産車両として2009年に誕生。 翌10年には日本での販売も決定し、ホンダの次世代スクーターとした大きな注目を集める。 |
2012年 |
パールヒマラヤズホワイト キャンディーライトニングブルー アステロイドブラックメタリック パールヒマラヤズホワイト(スペシャルエディション) マットガンパウダーブラックメタリック(スペシャルエディション) |
マイナーチェンジ実施。 新開発となる環境エンジン「eSP」を搭載し、シート形状の変更などで乗り心地を改良。 12月には限定色のスペシャルエディションを追加販売。2014年のフルモデルチェンジまで継続販売。 |
あまり一般的な認知度はありませんが、平成22年製造(2010年モデル)のPCXは、リコール届出とまではいかない燃料ポンプの不具合が公表されています。
その内容はバッテリー収納ボックス内の水抜き穴位置が不適切なため、バッテリー液の酸性分を洗い流し、燃料ポンプの配管に吐出し劣化されるというものです。
現在はホンダwebサイトで公表されておりますが、雨天時の走行が少なかった方は洗車を重ねた今になって起こる可能性があるためご注意ください。
対策方法としては配水管を追加した対策済みバッテリーボックスへの交換が最適です。
該当する車両は型番JF28-1000004~JF28-1007456まで(平成22年2月25日~平成22年7月31日)の7,453台が対象となっており、お心当たりのある方はホンダへの問い合わせを行っておくことをおすすめいたします。
ホンダ PCX&PCX150 (2012年モデル)
全長×全幅×全高 |
全長1,915mm×全幅740mm×全高1,090mm |
エンジン形式 |
水冷4ストロークSOHC単気筒 |
総排気量 |
124cc (PCX150は152cc) |
最高出力 |
12ps/8,500rpm(PCX150は13ps/8,500rpm) |
最大トルク |
12Nm(1.2kgf)/6,500rpm(PCX150は14Nm(1.4kgf)/5,500rpm) |
登場以来の高い人気に応え、PCX&PCX150は2014年にフルモデルチェンジを実施しました。
タイホンダからベトナムホンダへ生産拠点が移ったこともありますが、利便性に重きを置いた改良が施されています。
初代PCXからの変更点としては各種ランプのLED化、燃料タンクが8リットルにサイズアップ、グローブボックス内の電源ソケットなどが挙げられます。
特に電源ソケットは「ホンダ Dunk(ダンク)」で好評を博した現代的な装備のひとつで、若年層を強く意識した改良と言えます。
シート下の収納スペースにも開閉途中で止めることが出来るストッパーが実装され、小物類の取り出し時に役立つ工夫が目立ちます。
さらにカウリングもシャープに切れ上がったデザインへ変更され、全体的にすっきりとしたシルエットに変化しました。
このモデルチェンジでエンジンの出力特性も見直され、より低中速域でのトルクを重視した仕様となりました。
街乗り時の常用域が強化された形となり、スムーズに回るエンジンは初代PCXにあった時速40km付近での加速の谷を解消。
誰もが扱える身近な使いやすさを追求し、さらに多くのファンを獲得する作り込みがセールスポイントになっています。
2代目PCX&PCX150のカラーリングバリエーションと型番は以下の表記載の通りとなっています。
年式 |
カラーバリエーション/型番 |
諸元・仕様 |
2014年 |
キャンディーノーブルレッド ポセイドンブラックメタリック パールジャスミンホワイト |
カラーリング一新化と合わせてモデルチェンジ。 ヘッド・テール・ウインカー等の各種ランプ類をLED化し、カウリングやエンジン出力まで見直し熟成化。 国産125ccスクーターとは思えない完成度で人気に。 |
2015年 |
キャンディーノーブルレッド ポセイドンブラックメタリック パールジャスミンホワイト マットテクノシルバーメタリック |
2014年のカラーリングに新色となる「マットテクノシルバーメタリック」を追加。 諸元変更はありません。 |
2016年 |
パールジャスミンホワイト ポセイドンブラックメタリック マットテクノシルバーメタリック パールダークアッシュブルー |
諸元変更はありません。 |
ホンダ PCX&PCX150 (2016年モデル)
全長×全幅×全高 |
全長1,930mm×全幅740mm×全高1,100mm |
エンジン形式 |
水冷4ストロークSOHC単気筒 |
総排気量 |
124cc (PCX150は152cc) |
最高出力 |
12ps/8,500rpm(PCX150は14ps/8,500rpm) |
最大トルク |
12Nm(1.2kgf)/5,000rpm(PCX150は14Nm(1.4kgf)/5,000rpm) |