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データ最終更新:2024年04月26日

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KH250 買取査定事例|1977年B2型のエンジン不調車

BEET製サイドカバーなどで定番スタイルにまとめあげたカスタムにB5カラーが印象的なKH250 1977年モデル。
B5型外装にオールペンされた外装は綺麗で評価を高めた一方、要修理のエンジン不調や純正パーツ欠品などのマイナス材料も認められた1台。2024年現在の相場に車両コンディションを照らし合わせ、利益ギリギリとなる92万円の査定額で買取致しました事例です。

KH250買取価格実例

事故不動
新車
  • 4

総合評点:4点

エンジン 3 車体フレーム 4 外装 4 電装保安部品 3 フロント周り 4 リア周り 4

【評価点の目安】
8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車
5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪
1点:事故不動
  • バイク名
  • KH250
  • 買取価格
  • 920,000円
  • 年式
  • 1977年モデル
  • 走行距離
  • メーター読み10,831km(ただしメーターに開封の痕跡があり巻き戻しの可能性大)
  • 車台番号
  • KH250B-001
  • カラー
  • オールペン(B5カラーのライムグリーン)
  • エンジンの状態
  • 始動はするもののアイドリング不調でエンスト多発
    エアクリーナー欠品で内燃不良気味
  • 外観の状態
  • B5カラーへのオールペンで遠目に見る分には綺麗(再塗装が入っていない素の部分には使用感があります)
  • 損傷や事故転倒歴
  • 傷が各所に入っていますが重篤な修正痕や外傷はありません
    フレームに若干キズあるもオールペンでお化粧されています
  • カスタムや改造
  • ゼンシンエンジニアリング製集合チャンバー/BEET製サイドカバー
    絞りハンドルなどメーカー不明社外品多数
  • 買取年月
  • 2024年2月5日
  • ジャンル
  • プレミアム旧車 絶版車

ライトカスタムKH250 B2の買取査定内容

「KAWASAKIの旧車を売りたいので見て欲しい」というご依頼を頂き、拝見させて頂くことになったのはKH250 1977年モデル。
フレームナンバーから判別できる年式は77年モデルですが、オーナー様の愛車は80年モデルのB5カラーとなっておりオールペン仕上げが施されているようです。
「昔好きだった漫画の影響もあって購入したけど思ったより維持が難しくてなかなか乗れていない。乗らずに税金だけ嵩むのも嫌なのでいいお値段がつくなら手放したい」と手放す経緯と高額での売却希望であることを教えて下さったオーナー様。はたして2024年現在、KH250の高額査定とは幾らを指すのでしょうか?先ずはその答えとなる相場情報からご紹介させてください。

KH250の買取相場

ネイキッドスタイルの250ccとしては最も高く売れる機種に君臨しているKH250。
ネイキッドという制約を外すと250ccで最も高く売れるバイクラのンキング(2024年現在)は以下の様になります。
高く売れる250ccの最新ランキング)

250ccで高く売れるバイクBest7
平均落札額 最高落札額 取引台数 参考買取率
TZR250R SP 165万円 203万円 4台 199%
NSR250R SE (MC28型) 126万円 229万円 328台 175%
NSR250R SP (MC28型) 156万円 211万円 19台 195%
RGVガンマ250SPV (J23A型) 101万円 139万円 15台 130%
KH250 99万円 130万円 14台 367%
TZR250SPR 94万円 110万円 3台 121%
RZ250 79万円 120万円 27台 223%
業者間オークションの取引履歴を2023年12月時点で12ヵ月間遡った数字
業者間オークションとは、買取業者の最大の転売先であり、販売業者の最大の仕入れ先として年間に約20万台のバイクが取引される会員業者間の市場
参考買取率とは『業者間での平均取引額÷当時の新車価格(該当機種・型式の登場イヤー)』で算出した数字
上位を占めたのは、1980年代後半~90年代前半にかけてブームを巻き起こした2stレプリカの代表機で、とりわけ完成度を高めた上位グレードの最終モデルが席巻。
次点でランクインするのがレーサーレプリカブーム以前 70~80年代前半のネイキッド(規制によってカウル装着が認められなかった時代)の旧車。
因みに、7位にランクインしているRZ250は、GPレーサーTZ250を公道用に市販化した元祖レプリカです。スタイルは当時の規制でネイキッドですがレーサーレプリカブームを引き起こした第1号機です。
RZ以前の機種で10位圏内にランクインしているのはKH250(4位)、マッハ250SS(8位)、CB250Tホーク(10位)です。

絶対額で比較するとレーサーレプリカが上位を独占していますが、参考買取率(当時の新車価格に対する、現在の業者間での取引額の比率)では、以下の様にランクインする機種が様変わりします。

【買取率の高い250cc】Best5
参考買取率 平均落札額 取引台数 新車価格
KH250 367% 99万円 9台 27万円
DT1 347% 67万円 1台 19.3万円
250SS 330% 72万円 7台 21.8万円
RZ250 223% 79万円 27台 35.4万円
CB250T HAWK 221% 66万円 21台 29.9万円
業者間オークションの取引履歴を2023年12月時点で12ヵ月間遡った数字
上位はRZ以前の旧車で占められる結果に。
レーサーのテクノロジーを取り入れたことで元来の売値が高かったレーサーレプリカはメーカー間の熾烈なアップデート競争と物価上昇よって年次を追うごとに売値が上がっていきましたが、物価安の時代にシンプルな構成でリリースされた当時の名機がランクインしています。

「KH250」「250SS」「CB250T」は、国産初の世界最速(に連なる)機種として1969年に登場した500SSやCB750FOURの流れを汲んでおり、 量産オフロード車の第1号機となった「DT1」やレプリカ1号機「RZ250」など歴史に名を刻んだ名機が連なっています (因みに、AMAを制覇したZ1000MK2やZ1000Rのデザインを受け継ぐ角Zの末弟Z250FTは154%です)

HAWKはCCB750FOURとは遠縁の親戚の様な関係ですが、500SSの弟250SSとその子供であるKHはカワサキトリプルという血縁関係にあります。
カワサキトリプルのリセールバリューを比較してみると

高く売れるカワサキトリプルはどれだ
平均落札額 最高落札額 取引台数 参考買取率
750SS 175万円 267万円 13台 455%
500SS 105万円 141万円 11台 352%
350SS 104万円 115万円 4台 456%
400SS 101万円 130万円 9台 337%
KH400 101万円 142万円 12台 337%
KH250 99万円 130万円 14台 367%
250SS 72万円 81万円 7台 330%
KH500 (95円) (232万円) (7台) (241%)
業者間オークションの取引履歴を2023年12月時点で12ヵ月間遡った数字
KH500は直近1年間のデータが無かったため、72ヵ月間のデータを採用
2024年現在、最もプレミアムが付いているのは元祖マッハ500SSではなくスケールアップと全面改良を受けた750SSで、ここ10年以上に渡ってカワサキトリプルにおいてNo1プレミアム機の座を維持しています。
上位は元祖であるマッハシリーズが占め僅差で後継機KHシリーズが続く構図となっています。

以上、世界的にはマイナーである250cc市場においてKH250がどのようなプレミアム価値を形成しているのか見て参りました。
続きましては、本題であるKH250単体の買取相場に焦点を当ててまいります。

まずは直近10年で相場がどう動いてきたのかを振り返りたいと思います。

相場が高騰圏内にあるKH250

右欄下段一番上のグラフをご覧ください。
2016年までは業者間で50万円平均で取引されていた本機。2017年から緩やかに上昇していきますが、新車供給が細った事で発生したコロナ禍バブルの波に乗り2021年には127万円まで急騰。
新車胸腹の回復とともに弾けたコロナバブルの反動で2022~23年にかけては100万円を切る水準まで反落しますが、2024年の取引履歴は未だ1台ながら高価格での取引を記録しており、過去10年の相場変動からは 引き続き絶好の売り時が続いていることが示唆されています。
直近で大きく相場が動いていることから、足元の直近2年間に焦点を当てて見て参ります。

右欄下段上から3番目のグラフをご覧ください。
業者間で取引された実働車上位20台の取引額の一覧です。
直近2年間では表から漏れた4台を加えた24台の取引が記録されていますが、最高額は150万円、最低額は50万円、90万円が平均落札額と、幅広いレンジで取引されていることが分かります。
24台について、査定額に占める影響の大きい「年式」「評価点」「カスタム」「カラー」を切り口に掘り下げてみましょう。

コンディションと純正度が査定額の2大要素

(1)年式
登場1976年のB1から82年のB7まで7期にわたってラインナップされていた本機。期中に大きな仕様変更は受けていないことからイヤーモデルによる有意な相場差は認められません。
そのことは年式別の相場変動を示している右欄下段上から3番目のグラフが示唆している通りです。

(2)カラーリング
直近2年間で取引された24台のうち12台がライムグリーンなのですが、面白いのはライングリーンが設定されていなかった1977年B2型以前の個体に、1980年B5型のグラフィックとカラーリングが載っている点です。
その正体は、メーカー塗装とは異なるオールペン車両でり、B5型のカラー&グラフィックが人気であることを示しています。はたしてカラーリングとオールペンの有無で買取相場は異なるのでしょうか?

【B5型ライムグリーン】の相場が高いKH250
平均落札額 取引台数
B5型メーカー塗装 121万円 1台
B5型オールペン 102万円 11台
その他型式のメーカー塗装 80万円 4台
その他型式のオールペン 79万円 8台
業者間オークションの取引履歴を2023年12月時点で24ヵ月間遡った数字
多くの個体にB5型のお化粧が施されている理由は、B5型カラーリングの相場が高いことが挙げられるでしょう。
しかしながらオールペンよりもメーカー塗装を維持した個体の相場が更に高いのは順当な結果となっています。

B5型以外のカラーの取引台数が少ないことから有意な傾向としては薄弱ですが、再塗装であってもライムグリーン(250ccではB5グラフィック)の相場が高いのはKHシリーズの特筆すべき点です。

KH250のカラーリングではB5型のオリジナル塗装が最も高く、次いでB5型オールペンですが再塗装は仕上がりやヤレ感によって評価が変わる点や、B5型純正のKHロゴ入りシートも気持ち価値が高い点も合わせて押さえておきたいポイントです。

(3)車両コンディション
右欄下段上から一番下のグラフは車両コンディションを示す評価点別の取引額を比較したものです。
評価点が高いほど取引額の高い順当な結果となっています。
評価点4(比較的軽い追加整備で再販に回せる状態)、評価点3(重整備を含む追加整備が必要な状態)、 評価点1(実働状態にない不動車や事故車)と、再販に向けて必要となるコストが査定額に大きく影響することを示唆しています。
修理整備コストが高くつくケースはエンジンの不具合とフレームの瑕疵が2大要素となります。例えばエンジンの不具合で特に買取価値が下がる内容としては、2番が焼き付いている、降ろしての分解が必要な多量のオイル漏れなどが挙げられます。 対して不動車であってもキャブ3発の洗浄で実働化が見込めるケースではそのリカバリーコストは知れています。

発売から50年以上が経過しているマシンですから、最善のコンディションとしては使用感が少なく、 追加の軽整備で再販に回せる車両になります(ルーティーン整備のみで再販に回せる車両は更に評価が高まりますが、フルレストアなしでその状態を維持するのは至難の業と言えるでしょう)

(4)カスタム
取引額の上位は、純正度の高い個体で占められています。
例えば取引上位3台は、社外品はサイドカバー・ウィンカーといった一部に留まるフルノーマルに近い車体構成を維持しています。
55年近く前に発売されたKHは、当時物の純正部品自体に価値があります。損傷や不具合の出来によって社外化を余儀なくされる個体が増える一方で、純構成を維持したノーマル車の稀少性が高まることがノーマルが高値で取引される理由です。
損傷隠しに用いられるケースが多いオールペンが、メーカー塗装の価値の及ばないのも同じ理由です。

KH250の代表的なカスタム傾向としては、BEET製アルフィンカバー・集合管・段付きシート・絞りハンドルなどを社外化するライトカスタムが主流です。
ノーマル戻しが可能な純正品付きの社外品化はプラス査定に寄与いたしますが、純正品が無い場合は残念ながらマイナス方向に振れる判定となります。

以上の要素を纏めると直近2年間お取引傾向は下記の様に纏められます。
  • ▼KH250 業者間での取引額傾向
  • 120万円以上の5台
    車両コンディションを良く純正度の高い個体。B5型カラー
  • 100~110万円台の9台
    使用感ありますが重整備を必要とする不具合が無い個体
  • 80~90万円台の4台
    使用感があり一部で重整備を必要とする不具合のある個体
  • 40~70万円台の6台
    ヤレ感が強め、個性の強いカスタム、重篤な不具合が認められる個体
以上の買取相場を踏まえて、カスタムが施されていた1977年モデルKH250の査定内容と買取額についてご紹介させて頂きます。 (尚、上記の業者間市場における落札額は、買取業者の転売額=販売業者の仕入れ額に相当するため、実際の買取額は95%相当となります)

直近10年間【KH250】相場の推移

直近10年間【KH250】相場の推移

直近5年間【年式別】相場の推移

直近5年間【年式別】相場の推移

【KH250】業者間の取引額一覧

【KH250】業者間の取引額一覧

【評価点別】業者間の取引価格帯

【】業者間の取引価格帯
買取業者の最大の転売先であり、販売業者の最大の仕入れ先として年間に約20万台のバイクが取引される業者間オークションの取引データ
spacer for layout

査定のハイライト

Z2こと750RSを始め、絶版車市場では圧倒的な人気を誇る70年代の空冷カワサキ。その中でも今回の現車であるKH250は2スト3気筒エンジンを搭載した数少ないモデルであり、普通二輪免許で乗れることから安定した人気を保ち続けているモデルのひとつです。とは言え、2022年には業者間オークションの場でも50万円止まりの最終落札価格が記録されるなど、2020年から2021年半ばにかけて起こったコロナバブルに伴う異常なほどの高騰ぶりは完全に終焉を迎えました。
そのような状況下で、今回の現車のように多くの難点を抱えた車両はどれほどの値段がつくのでしょうか?まずは車両各部の詳細チェックポイントをご覧ください。

B5カラー&グラフィックのオールペンはプラス査定に

まずは車体の第一ン勝を左右する外装にから査定を進めてまいります。

1977年モデルに設定されたカラーリングはキャンディオリエントブルーとキャンディワインレッドの2色でしたが、現車はライムグリーン。ラインパターンは最終カラーとなった1980年のB5のものでありオールペンと判定できます。
絶版車の買取において、もっとも高評価となるのは純正オリジナルのカラーリングですが、KH250は1979年モデルのB4型以外は同年式のKH400と同じカラーリングを採用しており、このB5カラーもオールペン時に選ばれることが多いカラーリング。カワサキのシンボルカラーでもあるライムグリーンは車両の再販売時に買い手の興味をそそる重要なファクターとなりますので、非純正色ではあるものの十分評価に値するものだと言えるでしょう。

続けてはガソリンタンクですが、キャップを開けて内部を確認したところ、それとわかるサビが発生しており、これを放置しておくとフューエルコックの目詰まりを起こし燃焼系に悪影響を及ぼしてしまうため、再販化にあたっては入念なサビ落としとコーティングが望ましく、マイナス評価対象に。

サイドカバーは純正品の黒ではなく、絶版車カスタムの定番アイテムであるBEET製のもの。純正品があればそっくりプラス評価の対象とすることができるマストアイテムのひとつですがオールペンの車体とは異なる色味の塗装と、純正サイドカバーの欠品が響き少々残念なプラスに留まりました。

シートは逆ソリタイプのアンコ抜きシートが装着されており、オーナー様にお断りした上で外して裏側を確認してみたところ、非純正のメーカー不明品でした。KHシリーズはシート形状も全体のスタイリングに関わる重要なファクターとなっており、買い手側の好みが分かれやすいポイントのひとつですが、70年代スタイルも王道的なものであるため決して悪いものではありません。よく磨かれた純正タンデムバーとリアキャリアとの調和も良いことから、差し引きでは若干の加点対象とさせていただくことに。

前後フェンダーは共にオリジナルの純正品であったものの、製造から半世紀近くも昔のものだけに、細かいキズ・凹み・曲がりなどが生じた状態。それでもメッキを傷めない形で丁寧なサビ落としを施していたと見られ、マイナスは軽微なレベルに留まりました。

これらの外装が81年式の外装をそのまま載せ変えたオリジナル、ガソリンタンク内のサビ処理、純正サイドカバーとシートであれば「極上」に近いレベルの採点となりますが、1977年モデルという年式や現車状態、純正パーツ欠品等を考慮した結果、外装に関する評価点は「良好」を示す4点となりました。
最終型であるB5カラーへオールペンされた車体

程よいヤレ感で綺麗目もエンジンコンディション悪く大きなマイナス査定に

続けて査定させて頂く箇所は絶版車における最重要ファクターであるエンジン関連。
目視できる範囲から査定を進めていくと、最初に目に入るのはやはりエンジンの外観状態。エンジンヘッド部や空冷フィン、ジェネレーターカバー等にサビ磨きの痕跡や小さめのキズがあるものの、力任せに磨いたようなものではなく適度なヤレ感が残るよう手作業で丁寧に磨かれたものだという印象を受けました。この「適度なヤレ感」というのもまや再販時における買い手の興味をそそるポイントになるだけに、外観上の評価は「程よい使用感と味がある状態」として好意的な評価をさせていただきました。

キャブレターは純正品が装着されていましたが、表面がザラつくほどの白サビが生じており、エアクリーナーが外されてファンネルのみが接続されている状態。この状態では大気内の埃などを吸い込んでしまい、内燃機関に悪影響を及ぼす可能性が高いため、再販化にあたってはエアクリーナー装着が必須条件だと言えます。オーナー様にエアクリーナーの保有を確認したところ、「購入時にはこの状態で保管しているパーツ類はない」とのことで減点対象に。

最後にエンジンの始動性等の確認を行うため、イグニッションをONにしてキックレバーを踏み込んでみたところ、始動自体はしたもののアイドリングは不調そのもので、吹け上がり不良で数秒でエンスト。前述のガソリンタンク内のサビ流入、エアクリーナー除去による大気中の埃を吸い込んだことなどによる内燃不良が考えられる状態でした。
原因の手がかりになるものがないかと詳細をチェックしてみると、シリンダーヘッドのプラグホール付近からオイル漏れが生じていることを視認。これは未燃焼オイルが多いことを示す顕著なもので、オイルポンプ不良やプラグガスケットの劣化などが考えられますが、吹け上がりの悪さなどを踏まえるとオイルポンプ不良の可能性が高く、いずれにせよ再販化にあたっては工数の多い整備を要する状態と判断。
かなり大きめのマイナス査定となってしまいました。

場合によってはエンジンの全分解まで視野に入るレベルのエンジンコンディションでしたが、トータルでのエンジン評価は「難あり」を示す3点に。これはエンジンの始動性が確認できたことにより、絶版車整備にも強い弊社メカニックによる整備で万全の状態に持っていける可能性を踏まえたもので、程よいヤレ感を出した味のあるエンジン外観などがプラスに働いての採点結果となりました。絶版車のエンジン不具合はかなりの確率で「劣悪」を示す2点クラスとなるケースが多い中、メカニックの知識を有する査定スタッフと絶版車にも強い弊社メカニックの整備力あってこそのもので、同業他社にはない弊社バイクパッションならではの強みと言えるものです。
程よいヤレ感で綺麗目もエンジンコンディション悪く大きなマイナス査定に

電装保安系はプラス査定とマイナスが混在する状態

機関そのものはあまり良好とは言えない状態でしたが、エンジンそのものの始動性は確認できたため、続けて電装系の査定に移ります。

ハンドルとZ2ミラーはカワサキ絶版車向けパーツをリーズナブルに販売しているゼットファーザーブラザーズ製と思われるもので、純正品ほどの評価とはならなかったものの、新しめで美観を損ねないチョイスであったことを考慮し甘めに判定。ヘッドライトは純正品のそれではなかったものの、絶版車カスタムでは定評のあるシビエ製であり、純正ウインカーとの相性も悪くないものであることから純正品相当とさせていただき、こちらに関しては差し引きでプラマイゼロという形に。また、純正では四角形の鋳鉄製であるフロントブレーキマスターシリンダーがニッシン製のΦ17へと換装されており、若干のプラスがつく形となりました。

続けてヘッドライト・ウインカーの動作確認を行ったところ、かなり光量が弱々しい状態。オーナー様からご相談をいただいた際、「思ったより維持が難しくてなかなか乗れていない」とおっしゃられていたことに思い至り、バッテリーが弱り切っている可能性ありと判断しシート下のバッテリーをチェックしてみたところ、バッテリー液が変色を起こし、寿命を迎えかけていることが判明しました。当然ながらこの状態では再販化はできないため、バッテリーに関しては要交換判定。

少々気になったのは左右のメーター内の針の色が異なっているところで、メーター開封の痕跡があるため、場合によっては走行減算の疑いを持たせることもあり、慎重な判断を要するもの。その場で断定するのはなかなか難しく、査定を担当するスタッフにとっても勇気がいるものでしたが、オーナー様のお人柄を信じることに。
電装保安系はプラスとマイナスが混在する状態

プラスとマイナスが混在する電装保安系は社外チャンバーが評価の決め手に

最後にチャンバーの確認ですが、現車に装着されていたのは純正品の3本出しチャンバーではなく、オーダーメイド製作方式を採用しているゼンシンエンジニアリング製集合チャンバー。2ストエンジンの特性上、気筒の数だけチャンバーを分けるのがセオリーであり、集合タイプは出力や排気の面で悪影響となるケースが多く、買い手側の好みが分かれやすいというのが絶版車市場での定説。純正チャンバーが欠品しているため、高価なオーダーメイド品ではあるもののそこまで大きな加点在庁とはできなかったのが非常に残念でした。

これらの各項目を踏まえた上で、査定スタッフが現車の電装保安部品に対してつけた評価点は、「難あり車両」を示す3.2点。
要交換判定のついたバッテリーや買い手の好みが分かれやすい社外ハンドル・ミラーなどに加え、カワサキトリプルの象徴とも言える純正チャンバー欠品状態など多くの難点はあるものの、なかなか中古バイク市場ではお目にかかれないゼンシンエンジニアリング製チャンバーが注目を集めることを期待しての評価となりました。
プラスとマイナスが混在する電装保安系は社外チャンバーが評価の決め手に

丁寧なサビ落としとオールペンで仕上げられたフレームは高評価の対象に

続きましての査定ポイントは、中古バイクの安全性における最重要ポイントであるフレーム関連。
物によっては100年前、ということもありえる絶版車の場合、基本設計の古さと現存数の少なさにより、フルレストアに際し事故歴等を持つフレームをオールペンで誤魔化すこともしばしばあるため、気を抜くことが許されない項目でございます。

現車はメインフレームに小さめのキズが多少あったものの、過去に事故等による衝撃が加わった際に生じる接合部のシワ等もなく、1977年製であることを踏まえると良好な部類に入る状態。黒にオールペンされているだけに、ステム部・フレームネックといった主要箇所をひとつひとつ入念にチェックしてみましたが、不自然な盛り上がりといった疑われるようなところもなく、丁寧なサビ落としを施した上で塗り直された見事な出来映え。

非純正品のサイドスタンドに加え、センタースタンド欠品という点で若干のマイナスが入ることになってしまったものの、社外チャンバー装着車には珍しいことではなく、純正サイドスタンドもサビによる腐食で社外品に付け替えられているケースが大半となっている相場状況を鑑み、マイナスはごくごく軽微なレベルに留めさせていただくことに。

これらを総合的に踏まえた上で、弊社査定スタッフがフレームに対してつけた評価点は4点。1977年製という年式を考慮すると手を加えていない車両がほぼないこと、過去に深刻な事故歴がないことが伺える状態の良さを最大限に評価させていただく形となりました。
丁寧なサビ落としとオールペンで仕上げられたフレームは高評価の対象に

メーカー不明ホイール装着も状態良好なフロント周り

フレームのチェックに続きまして、フロント周りの詳細確認に移ります。
現車に装着されていたのは77年式の純正フォークそのもので、トップブリッジはメーカー不明の社外品でしたが、ハンドルの切れも違和感なく正面から見た際のねじれもなく正常そのもの。加重すると適度なコシが感じられ、フォークのO/Hもしっかりと行われていたことが確信できる状態。インナーにポツンポツンと小さめの点サビが4つほどあったものの、研磨剤でソフトに磨けば除去可能なレベルに留まっており、アウター部も丁寧にサビを落として磨かれたもので、エンジンの外観と同様に「適度なやれ感」のある状態だと言えるでしょう。

ステム部のハンドルストッパーに凹みがあったため減点が入りはしたものの、これは80年代以前の絶版車ではさほど珍しいものではなく、過去の整備などの際に据え置き工具などとの接触が考えられる真四角の打痕であったため、そこまで深刻なマイナスとはしないことに。

ハンドル周りの拝見させて頂いた際、フロントブレーキマスターシリンダーが交換されていたため、ブレーキディスクの状態に関しては入念なチェックを実施したものの、よく磨きこまれたディスクを始め引き摺りといった症状もなく、年式を考えると状態良好。ホイールは一見純正品のように見えましたが、リム等を入念にチェックしてみた結果、形状がよく似たメーカー不明品ということが判明。少々細かいキズや軽度のサビがあったものの、全体としては決して悪いレベルではなく、軽めのケアで十分再販売可能な状態であったことを評価しマイナスの度合いは若干控えめの判定。

弊社査定スタッフがフロント周りに対してつけた評価点は4点。1977年式ということを考慮すると一段上の「極上」に近く、フレームと合わせての高評価がつく結果となりました。
メーカー不明ホイール装着も状態良好なフロント周り

シンプルにまとめられたリア周り

最後のチェックポイントはこちらのリア周り。
スイングアームはフレームと同じようにサビ落としとオールペンが施されており、様々な角度からチェックしてみたものの、不自然な痕跡は特になく、信頼性は高いと判断。

ヘッド部やリフレクターがない非純正リアショックはスプリング裏から表側へと茶サビが侵食し始めており、オイル漏れを起こしているのが残念なポイントですが、そもそこがメーカー不明品であるため、欠品状態よりはまだ良好といった扱い。

ホイール・スプロケット・チェーンケースもメーカー不明の社外品ですが、KH250のシンプルなリア周りにはよくマッチしており、カスタムのポイントとして好意的に評価させていただくことに。

弊社査定スタッフがリア周りに対してつけた評価点は4点。フレームとフロント周りに引き続いての高評価となり、全体としては車両状態良好という総評となりました。
シンプルにまとめられたリア周り

総合評価と買取額

ポジティブな査定項目
  • 買い手側からの人気が高い最終型のB5カラー
  • サビ落としとオールペンで綺麗に仕上げられたフレーム
  • 有名ブランド製品は少なめながら定番スタイルでまとめあげられたカスタム内容
  • 高価なオーダーメイド方式で知られるゼンシンエンジニアリング製集合チャンバー
ネガティブな査定項目
  • 始動可能ながら不調そのもののエンジンコンディション
  • 開封痕跡があることで走行減算がつき忌避されやすいメーター
  • 非純正色へのオールペン
  • 要交換判定がついたバッテリー
  • 前後ホイール・リアショック・サイドカバーなど各種純正パーツの欠品
以上、定番の70年代スタイルでまとめられたカスタム内容の1978年式KH250 B2型の出張買取査定、弊社バイクパッションにおける総合評価は3.6点となりました。

未だに根強い人気があるKHシリーズではございますが、現車はエンジンの始動性こそ確認できたものの、オイルポンプ不具合などが考えられる不調状態。エアクリーナー欠品とキャブレターの状態も踏まえると、 再販売にあたってはエンジンをバラしての重整備を視野に入れる必要があります。
スピードメーターに開封の痕跡があるのも大きめのマイナスポイントで、恐らくはメーター内の針を交換した際のものと推測できるものの、 車検がない250ccクラスの絶版車はメーター戻しなどが疑われる車両は特に忌避されやすい傾向が強く、査定評価の上でかなり厳しいマイナスが入ってしまうこととなりました。

ただしネガティブな要素ばかりではなく、丁寧なサビ落としとオールペンで再生されたメインフレームやスイングアームは見事なものであり、来歴不明な車両が多い250cc絶版車の中では大いに評価に値するレベル。
また、買い手側の好みは大きく分かれますが、ゼンシンエンジニアリング製集合チャンバーは好きな人にとってはハマるニッチな人気があり、純正チャンバーほどではないにせよ、評価すべき対象であることに間違いはございません。
本体との色調は違うものの当時物のBEET製サイドカバー、シンプルな構成でまとめた前後足回りなど、純正パーツ欠品数の多さを補うかのようにすっきりと定番スタイルでまとめられている点で好印象を受けました。

半世紀近くも昔の絶版車らしく、ポジティブな要素とネガティブな要素が混在した今回のKH250 B2型でしたが、弊社バイクパッションがオーナー様へとご提示させて頂いた買取金額は、直球勝負で92万円。
出張買取査定に伺った際の業者間オークションでは、直近12ヶ月内での平均取引価格は999,333円にまで下がっており、出品に伴う陸送費や手数料等を踏まえると利益が出るかどうかは本当にギリギリのラインそのもの。
エンジンコンディションの悪さを考慮すると同業他社では躊躇われる金額ですが、なかなか中古バイク市場では目にする機会が少ないゼンシンエンジニアリング製集合チャンバーがトリガーになって価格が跳ねる可能性に賭けてのものでした。
この弊社からの買取査定価格に対し、オーナー様からは「できれば100万円、と言いたいところだけど、実は二日前に複数業者を呼べるサイトを使って来てもらって、一番高かった業者でも88万円だったんですよ。
その値段をつけた業者もチビチビ釣り上げて食い下がる形だったから一時保留ということで帰ってもらったんだけど、ストレートに最大金額を出して答えてくれたのも気持ちいいし、この値段で持って行ってくれます?」と、 弊社バイクパッションにとって非常にありがたいお言葉と共にご成約へと至りました。

天井知らずの高騰を続け、コロナバブル絶頂期には平均取引価格400万円を超えたZ2も今では240万円という数値まで急落し、絶版車市場の見通しは決して明るいものではなくなりましたが、 評価すべきところはしっかりと評価させていただくという弊社バイクパッションならではの特色により、オーナー様にご納得いただける買取価格をストレートに出せた好例だと言えます。
最終型となったB5カラーが印象的な現車
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KH250の買取相場

1976~82年モデル

【実働車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ

  • 取引台数: 9台
  • 平均価格: 999,333円
  • 最高価格: 1,305,000円
  • 最低価格: 605,000円

【事故車・不動車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ

  • 取引台数: 5台
  • 平均価格: 689,200円
  • 最高価格: 930,000円
  • 最低価格: 301,000円

相場情報:2024年2月5日時点

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上記金額は、買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札データであり、買取業者の転売金額です。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引される市場です。
買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
その事実が、業者間オークション市場の落札金額が買取業者の査定額の基準値である所以です。
査定現場での買取価格は下記の転売(落札)金額から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります。
査定現場での正味の買取額は、転売金額である落札額から5~10%を割り引いた金額が適正で競争力のある価格となります。
金額にすると単価の安い原付バイクで1万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正な割引額です。

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KH250 B2型は売ろうと考え時が一番高く売れます

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