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NSR250R SE買取査定事例|1996年モデルのフルノーマル車

買取させて頂きましたのは1996年モデルのNSR250R SEです。
走行距離は浅く、オール5点判定となったコンディション良好のフルノーマル車です。 2023年現在の相場に照らすと、180万円以上の査定額は損失を覚悟する勝負手となるところ、相場を知り尽くした弊社ならではの読みとテクニックをフル活用し200万円で買取致しました事例です。

NSR250R SE買取価格実例

事故不動
新車
  • 5

総合評点:5点

エンジン 5 車体フレーム 5 外装 5 電装保安部品 5 フロント周り 5 リア周り 5

【評価点の目安】
8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車
5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪
1点:事故不動
  • バイク名
  • NSR250R SE
  • 買取価格
  • 2,000,000円
  • 年式
  • 1996年モデル
  • 走行距離
  • 1,222km
  • 車台番号
  • MC28-120
  • カラー
  • 白/赤/青 ロスホワイト×ウラヌスバイオレット
  • エンジンの状態
  • 軽い小錆びが浮いていますが、コンディション良好です
  • 外観の状態
  • 色艶よく綺麗です
  • 損傷や事故転倒歴
  • 目立たない小傷が数か所ありますが目立つ外傷はありません
  • カスタムや改造
  • フルノーマル
  • 買取年月
  • 2023年10月4日
  • ジャンル
  • プレミアム旧車 絶版車レーサーレプリカ

オール5点判定となった1996年型NSR250R SE

「パッションさんの横浜店にあるバイクの購入を考えているんだけど、手持ちのNSRが幾らくらいになるか見て欲しい」とのご依頼を受けて拝見させて頂くことになったのはNSR250R 最終96年モデルの中間グレードSEです。
「殆ど乗ってはいないけど、愛着はあるんで売るかどうかはまだ決めていない。。それでも相場が上がってるって耳にしたんで。気になってるハヤブサが乗出しで買えるくらいの価格になれば考えても良いかな」 と180万円が最低売却ラインであることを教えて下さったオーナー様。

パッと見て40年近く前のマシンとしては非常に綺麗な輝きを放っていた最終型SE。コンディションも良ければ希望額超えもあると瞬時に判断できた査定員。何故そう判断できたのか? 先ずはその根拠となった買取相場について、2015年からの右から上りとなっている相場の推移も交えながらご紹介させてください。

1996年モデル NSR250R SEの買取相場

NSR250Rシリーズの中間グレードに位置するNSR250R SE。買取相場も中間グレードなのか? 先ずは歴代シリーズ機の買取率(リセールバリュー)を比較してみましょう。

歴代【NSR250R vs SE vs SP】の参考買取率比較
参考買取率 平均落札額 取引台数 新車価格
MC16型
1986年~
61% 34万円 12台 56万円
MC18型
1988年~
73% 42万円 41台 58万円
MC18型 SP
1988年~
70% 46万円 3台 66万円
MC21型
1990年~
100% 61万円 24台 61万円
MC21型 SE
1991年~
106% 69万円 18台 65万円
MC21型 SP
1990年~
139% 100万円 9台 72万円
MC28型
1994年
194% 132万円 1台 68万円
MC28型 SE
1994年~
189% 136万円 27台 72万円
MC28型 SP
1994年~
208% 166万円 18台 80万円
業者間オークションの取引履歴を2023年9月時点で12ヵ月間遡った数字
業者間オークションとは、買取業者の最大の転売先であり、販売業者の最大の仕入れ先として年間に約20万台のバイクが取引される会員業者間の市場
価格はすべて税抜
新車価格は、同型式の登場イヤーモデルで千円単位を四捨五入。
販売期間中に3度のフルモデルチェンジが実施されたことで4つのフレーム型式が存在するNSR250R。
上記は、型式を更にグレードで分類し、各々の参考買取率を比較した表です。

参考買取率とは『業者間での平均取引額÷当時の新車価格』で算出した数字で、100%であれば当時と同じ値段で、200%であれば当時の2倍の値段で業者間にて取引されていることを示します。
※尚、業者間の取引額は、買取業者にとっては転売額(販売業者にとっては仕入れ額)に相当しますので、査定現場での買取額で換算すると3~6%ほど率が下がります。

高年式・高グレードほど買取率が高い

参考買取率が100%を超えてくるのはMC21型以降で、型式が新しいほど参考買取率が高い結果となっています。
歴代最速の異名を持つハチハチ(88年モデル)を含むMC18型は最上位グレードのSPも含めて70%台となっており、現在の中古相場からはアップグレードを重ねマシンとしての成熟度を重ねた高年式モデルへの評価が高いことが読み取れます。

グレード別の買取率も(取引台数が少ないベースグレードMC28型を除けば)最上位グレード「SP」が最も高く、次いで中間グレードの「SE」と順当な結果を示しています。

11年間のラインナップで約11.7万台が生産されたNSR250Rですが、最も売れたのはMC18型の約4.6万台。次いでMC21型の約4万台です。対してレプリカブームが終焉を迎えつつあった時期のMC28型は約1万台です。
生産台数は少ないMC28型ですが、業者間では他の型式と同水準の取引台数となっています。交換部品の入手の難しさから古い型式ほど現存率が漸減していく傾向にあるとも推測できますが、元々のタマ数が少ないMC28型は現存率が 下がれば更にプレミアム化することも予想されます。

グレードと、型式によって買取相場が異なるNSR250R。
続いては買取致しました、MC28型 NSR250R SEに焦点を当てて参りましょう。

8年で3倍となった96年モデルSE、2倍となった94年モデルSEの相場

ご覧いただきたいのは、右欄下段一番上のグラフです。
MC28型SEについて、2016年~23年現在まで業者間の取引額がどう推移してきたかを示しています。
2016年時点では50万円台平均・80万円台上限で取引されていたMC28型 SEですが、相場は緩やかに右肩上がりを続けます。 コロナ禍バブル(新車供給が細り中古バイクの全体の相場が高騰した時期)真っ盛りの2021年には平均取引額は100万円を超えを果たします。
コロナバブルが弾けた2022年以降は多くの中古バイクの相場が反落に転じましたが、本機NSRは上昇を続け2022年10月には未使用の個体が529万円の取引を記録するなどプレミアム化の濃度を高めていきます。
2023年現在では平均取引額が136万円まで伸びており、高値での売り時を更新続けています。

続いて右欄下段上から2番目の相場推移グラフをご覧いただくと、同じMC28型でも94年モデルと最終96年モデルでは、ここ5年ほど常に96年モデルが高く取引されてきた ことを示しています。

MC28型 SE【年式別】業者間での落札額
平均落札額 最高額 最低額 台数
1994年型 90万円 111万円 61万円 9台
1996年型 157万円 529万円 61万円 18台
業者間オークションの取引履歴を2023年9月時点で12ヵ月間遡った数字
直近1年間に区切っても、圧倒的に最終96年型が高値で取引されています。
NSR250R SEの94年と96年モデルの違いは純粋にカラーリングの違いだけ(グラフィックは同じ)なので、NSR250Rシリーズの最終型という箔がプレミアムに一役買っていると言えそうです。

同型式ながらカラー違いの94年モデルと96年モデルで買取相場が大きく異なるNSR250R SE。
最終96年型に至っては、取引金額が上は529万円、下は61万円と大きな開きがあります。
400万円近くも取引額が異なる理由を探りつつ、買取致しました96年モデルについてさらに掘り下げていきましょう。

96年型 SE【評価点別】業者間での落札額
平均落札額 最高額 最低額 台数
8点 529万円 529万円 529万円 1台
5点 172万円 229万円 150万円 4台
4点 138万円 200万円 61万円 11台
3点 70万円 70万円 70万円 2台
1点 70万円 70万円 70万円 1台
業者間オークションの取引履歴を2023年9月時点で12ヵ月間遡った数字
評価点
8点:未使用車または新車同等の状態
5点:ルーティンの整備で再販に回せる良好車
4点:軽い追加補修や整備が必要となる劣化または軽い難がある
3点:追加整備が必要な難がある車両
1点:事故車又は不動車
上記は、直近1年間に業者間で取引された1996年モデル NSR250R SE の実働車18台(+1台の不動車)について、評価点別に落札額を比較した表です。
評価点については上記注釈の通りですが。2023年現在、発売から27年の歳月を経た96年型。18台取引された実働車のうち半数超の10台は4点評価となっており、5点が付く車両はかなりコンディションが良く相対的には比率の低い個体であると言えます。
平均落札額に着目すると評価点が高い(コンディションが良い)ほど落札額も高く、当たり前ですが評価点が査定において重要な指標であることを示しています。

96年型 SE【走行距離別】業者間での落札額
平均落札額 最高額 最低額 台数
~0.1万km 364万円 529万円 200万円 2台
~0.5万km 179万円 229万円 160万円 3台
~1万km 154万円 172万円 115万円 2台
1~2万km 140万円 172万円 95万円 5台
2万km超 92万円 184万円 61万円 6台
業者間オークションの取引履歴を2023年9月時点で12ヵ月間遡った数字
上記は、直近1年間に業者間で取引された1996年モデル NSR250R SE の実働車18台について、走行距離別に落札額を比較した表です。
平均落札額に着目すると、距離が少ないほど落札額が高いことが読み取れます。
突出した落札額となった未使用車を例外としてカウントしないと、0.5万キロ未満が特に高く、2万キロを超えてくると大きく相場が低い結果となっています。

同年式モデルにおいて、査定額に占める2大要素「評価点」と「走行距離」について業者間の取引額傾向を見て参りました。
傾向としてはコンディションが良く、距離の浅い個体が高額取引の基本線であることが分かりました。
しかしながら同じ評価点や走行距離であっても取引額が大きく異なる事象を説明するには至っておりません。

右欄下段一番下の表をご覧ください。
直近1年間に業者間で取引された1996年モデル NSR250R SE の実働車18台について取引額と状態の詳細を 比較したリストです。
例えば2位229万円で落札された個体と、7位161万円で落札された個体は、走行距離こそ0.5万キロ異なりますが、評価点は7位落札の個体が0.1ポイント上回っています。
なぜでしょうか?

出品タイミング・カスタム内容・RCバルブも相場に影響

最大の理由は、オークションという取引形態によるものです。
最終96年型SEの取引は年間に18台ですから、平均すると月間に2台に満たない出品です。
買い手である販売業者が欲しいと思ったタイミングで常に出品されているモデルではありません。そのことから時に入札業者が競った場合に相場以上に値段が跳ねることもあります(逆も然り入札が伸びないこともあります)。
どうしても欲しい最終顧客の要望を受けて青天井に入札が伸びるケースとしては、顧客の依頼を受けた海外の貿易業者や、バックオーダーを持つ国内の販売業者が競る状況です。
この現象は、プレミアムの付く希少車で発生しやすく、毎週購入の機会がある取引の多い機種では発生しません。
事実、529万円で取引された未使用車を落札したのは貿易業者で最終顧客はカンボジアのブルジョアです。2020年にはNチビの未使用車が260万円で落札されていますがコチラも貿易業者の落札です。
96年型 NSR250R SEは同じコンディションの個体であっても、出品のタイミング(競りの需給によって)、落札額に数十万円の開きが発生するため、相場の読みが難しいモデルでもあります。。

次いでの理由は、同じ総合評価点でも再販に掛かる整備コストが異なるケースが挙げられます。
総合評価点は、エンジン・フレーム・前/後足回り・外装・保安電装の6項目の各評価によって決定されますが、エンジンの5点評価と、保安電装系の5点評価では重み付けが変わってまいります。
例えばバッテリー不良で電装の評価が下がっている個体と、エンジン異音で評価が下がっている個体では、修復コストも再販価値も大きく異なります。

最後の理由は、数字からは読み取れない部分で、カスタム内容や機種特性による不具合の有無が挙げられます。
カスタムについては社外品を装着している個体は、純正品の欠品扱いで評価点が下がるものの、人気且つ高価な社外品は(例えばT2 Racingチャンバーなどは)取引額が伸びる傾向があります。
また最上位グレード「SP」のマグネシウムホイールを履いた個体も取引額が伸びます。対してMC21型外装や社外外装を纏ったダウングレードの個体は取引額が伸び悩む傾向があります。

機種特性としてはRCバルブの劣化が挙げられます。こちらはエンジンの評価点には加味されない項目ながら取引額が下がる傾向がございます。MC18型と比べればMC28型では出現比率が低いものの査定の前にRCバルブが 正常に稼働しているかを確認しておきたいところです。

同じコンディションながら出品タイミングで業者間での取引額(買取業者の転売額)が数十万円も開くケースも珍しくないMC28型 SEですが、 基本的な落札額の傾向は下記のようになっています。
  • ▼MC28型 SE 業者間での落札額の傾向
  • 500万円台の1台
    走行距離0kmの未使用車
  • 200万円台の2台
    走行0.04万kmで4.3点評価、走行0.3万kmで4.7点評価のフルノーマル車
  • 160~180万円台の4台
    走行0.9万kmで4.8点評価のノーマル車と、アップグレードカスタム車
  • 140~150万円台の3台
    RCバルブ不良の走行1.4万キロで4.5点評価のノーマル車、MC21型外装、配線改造車
  • 110万円台の1台
    走行1.3万キロで4点評価ながら外装に目立つ割れ有
  • 60~90万円台の4台
    要加修判定となる3点交じりで走行距離2万キロ超の個体
以上の買取相場を踏まえて、フルノーマル仕様であった1996年モデル NSR250R SEの査定内容を以下にご紹介させて頂きます。 (尚、上記の業者間市場における落札額は、買取業者の転売額=販売業者の仕入れ額に相当するため、実際の買取額は95~98%相当となります)

【MC28型 SE】相場の推移

【MC28型 SE】相場の推移

【94年型 vs 96年型 SE】相場の推移

【94年型 vs 96年型 SE】相場の推移

型式別【 SP 】相場の推移

型式別【 SP 】相場の推移

型式別【 NSR250R 】相場の推移

型式別【 NSR250R 】相場の推移

【MC28型 SE】年式別の取引価格帯

【MC28型 SE】年式別の取引価格帯

【1996年型 SE】業者間の取引価格帯

【1996年型 SE】業者間の取引価格帯

【1996年型 SE】評価点別の取引価格帯

【1996年型 SE】評価点別の取引価格帯

【1996年型 SE】業者間の取引額一覧

【1996年型 SE】業者間の取引額一覧
買取業者の最大の転売先であり、販売業者の最大の仕入れ先として年間に約20万台のバイクが取引される業者間オークションの取引データ
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フル純正完備で綺麗な外装

先ずは車体の印象を左右する外装から査定を進めてまいります。
フルカウルを纏ったレーサーレプリカ機は外装の構成点数が多いうえに、当時のGPレーサー グラフィックが入ったフルカウルが機種のアイコンとなっていることから、ネイキッドバイク等と比べると買取額に占める外装の比重はグンと高くなります。

オーナー様の1996年モデルNSR250R SEのカラーリングはロスホワイト×ウラヌスバイオレット。 最終96年モデルではロスホワイト×スパークリングレッドとの2色展開でしたがグラフィックと配色は全く同一です。違いはバイオレットとレッドの構成比に尽きますが、タンク上部やアッパーカウルのカラーで識別ができます。

右欄下段の表は、業者間での取引額をカラーリング別に比較したものです。
平均落札額比では純正バイオレットが大きく高くなっているのは、529万円を付けた未使用の個体が平均を押し上げているためですが、それを差し引いても20万円ほど高くなっています。
台数が少なくカラーリング以外の要素が大きいため参考程度ではありますが、集計期間を直近2年に広げても純正バイオレットの方が若干高く、オーナー様の愛車のカラーリングは査定において若干アドバンテージを発揮します。

高額査定の基本は当時物のメーカー塗装を維持した綺麗な純正外装ですが、GPレーサーを模した質の高い社外外装は仕上がりによっては純正品と同等の価値を持つことも、そして上位グレードであるSP外装を纏った個体は価値が上がる傾向があります。 対してMC21型カウルを纏った個体や、安価な社外外装に好感した個体の価値は下がってしまいます。

その点、オーナー様の愛車は当時のメーカーカラーを維持した純正外装であり色艶も良好であることから高評価となりました。
惜しかったのは、変色が見られたスクリーンの曇り、タンクやテールカウルやアッパーカウルに入った小傷、アンダーカウルに軽い色褪せが見られた点です。
しかしながら40年近く前の車両としては非常に良い色艶を保持しており、外装の評価は5点判定に値するコンディションでした。
「ロスホワイト×ウラヌスバイオレット」カラーのセンターカウルは非常に綺麗です
96年型 SE【カラーリング別】業者間での落札額
平均落札額 最高額 最低額 台数
純正バイオレット 213万円 529万円 70万円 6台
純正レッド 131万円 229万円 70万円 7台
社外外装 100万円 160万円 61万円
MC21型外装 147万円 147万円 147万円 1台
MS28型SP外装 184万円 184万円 184万円 1台
業者間オークションの取引履歴を2023年9月時点で12ヵ月間遡った数字
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RCバルブも正常動作。エンジンの査定評価は5点

続いてはエンジン回りの査定です。
NSR250Rのエンジン回りで特に注意してチェックしたいのは、RCバルブの動作確認です。
実は先月(2023年9月)にもバッテリー上りの96年モデルNSR250R SEを買取したのですが、その際にRCバルブの動作確認を怠ったことで、買取額に対して損失を出してしまった査定員。 しかも、買取後に持ち帰るとPGM警告灯が点灯しています。。RCバルブが作動しない原因がコンピューターのPGM-4ユニットにあったことで損失は大きなものに。。

RCバルブ自体は動作しなくても日常使用は可能で、敢えて任意の位置で固定する(パワーバンドを微調整する)ライダーもいるほどです。またカーボン噛みで固着することもありますが清掃で回復が可能です。
しかしモーターやワイヤーや電装など周辺部品に原因がると修理が必要です。さらに原因が大元のPGM-4ユニットにあると、リビルド品への交換、故障した基盤の修理(数万円~)が必要となってしまい買取価値に影響します。

今回はその轍を踏まえ、RCバルブの動作確認を入念に行うことに。
PGMメモリーカードを挿すと、RCバルブの正常な動作音(モーター音)が聞こえてきます。 エンジンはキックで一発始動。カウルの隙間から覗き込んでRCバルブが正常に動作していることを確認いたしました!

肝心のエンジン機能ですが始動後のアイドリングも安定しております。
吹け上りも良好です。暫くアクセルを開け閉めして、ヘッド・腰上・腰下に耳を近づけて異音の有無をチェックいたしましたが不調を示す音は出ていません。
ギアチェンジもストレスなくスムーズです。ミッションオイル(エンジンオイル)の滲みや漏れも認められません。
エンジンコンディションは良好です。

残念であったのは、エンジンジ本体やラジエーターに錆びや腐食の使用感が出ていた点。カウルで覆われていることから手が入り難く劣化が出やすいエンジン回りですが、見た目の使用感が軽く評価を下げることに。
しかしながら40年前の車両としては使用感も控えめでコンディションも良好です。伴い文句なしで5点評価をお付けするに至りました。
カウル底部も綺麗でミッションオイルの漏れ跡もありません
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非常に綺麗な純正ホイール

続いては中間グレードSEのエッセンスが詰まった足回りの査定です。
現行SSでは上位グレードに電子制御のOhlins製サスペンションを装備するのが通例となっていますが、その先駆けとも言えるのが乾式クラッチにマグネシウムホイールと調整機構付きの前後サスペンションを装備した1988年型 NSR250R SPでした。
本機SEは3期遅れた1991年モデルで登場。SP比でマグネシウムホイールを履かない点で中間グレードに位置します(MC28型ではフロントフォークもSPにのみアップグレードが入っています)。
そのため、最上位グレードSPのマグネシウムホイールを履いたアップグレードカスタムは査定額が伸びるカスタムの1つに挙げられます。

足回りで先ず見たいのはサスペンションからのオイル漏れ。
オイルが漏れていると、フロントフォークはオイルシールの交換が必要となります。工賃と部品代で1本1.5万円、2本で3万円。リアのオーバーホールはモノサスなので脱着込みで2万円が市価となります。
更にオイル漏れの原因となっている錆びの除去や再塗装(再メッキ)が必要となり工賃が嵩んでしまいます。

オーナー様のNSR250R SEはアウターチューブに腐食が出ていますが、オイルシールの状態は良好です。リアサスも細かい錆びが浮いていますがオイル漏れは発症していません。
足回りは細かいパーツが多い手が入り難い上に、路面からの飛び石などで傷が入りやすく、使用感が出やすい部位です。しかしながらオーナー様の純正ホイールは非常に綺麗です。
細かい凹凸が多いキャリパーに使用感が出ているのは40年近く前のマシンとしてはご愛敬ですが、走行距離が浅いことも手伝ってホイールの輝きはMC28型としても最上位に近いコンディションです。
アウターチューブや、片持ちスイングアームにやや目立つ腐食と塗装剥がれが見られましたが、ホイールの綺麗さがカバーして足回りも5点判定となりました。
ホイールは非常に綺麗ですが片持ちスイングアームに腐食が見られます
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電装。保安部品は細かい点も高評価

続いては電装・保安部品回りの査定です。
前回(2023年9月に)買取したバッテリー上りのNSR250R SEではブースターを繋いでエンジンを始動させたものの査定現場で見落としたのか?買取後にエラー2とPGM警告灯が点灯している事が判明するミスを犯した査定員。今回はダブルチェックで確認をいたしました。
14,000回転まで刻むレブカウンターが特徴的なメーターには、エラー表示は点灯していません。シフトインジケーター・タコメーター・スピードメーター・サイドスタンド警告灯も正常に動作します。
MC28型では最高出力こそ45馬力→40馬力化されていますが、エンジン制御システムは大きなアップグレードを遂げたPGM-IVとなったことでトータルの完成度は高められています。それだけに、高額な修理(交換)費用が掛かる PGM-IVの故障は買取価値を下げてしまいます。その点を先ず確認させて頂きましたが、オーナー様の愛車にはエラーランプも含め、PGMが故障している際の症状(RCバルブ不良・エンジン片肺・電装系の不具合)も見当たりませんでした。

電装系では配線の状態も重要視します。特に社外化による分岐や配線の組み換えが無いかを見ていきます。メーカーで敷いた配線に改造が加えられている場合は、 修理の際に改造箇所を把握する必要があり、配線の引き直し作業が必要になる場合に工数が大幅に増えることから嫌気され買取価値が下がる傾向にあります。オーナー様のハーネスは純構成を維持しており高評価です。
バッテリーの電圧も充分で、こちらは再販時に交換の必要もなくその点もプラス材料です。

保安部品とは、マフラー・ミラー・ホーン・灯火類を指します。
当該項目の基幹部品はマフラーとなりますが、細かい傷や軽い傷は認められますが40年近く前のマフラーとしては再塗装も入っていない状態で綺麗なコンディションを維持しています。 オーナー様のマフラーはノーマルですが、社外品でも状態が良く綺麗なT2 Racing製チャンバーなどは査定額が伸びる傾向もあり、純正品付きで更に価値が高まります。

細かいところでは、曇っていると使用感を感じさせるヘッドライトレンズやウィンカーレンズですが、こちらが綺麗であった点も高評価に繋がりました。

純正マフラーも綺麗な状態を維持しています。
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シフトペダル周辺に劣化

最後は骨組みであるフレーム回りの査定です。
フレーム回りで、最も大事なのはメインフレームの剛性、次いで周辺部位も含めた使用感です。

先ず、アルミ製ツインチューブ・フレームに剛性を損なうような瑕疵や修正痕が無いかを見ていきます。
ここまでの査定で純正外装はおろかグリップエンドにも外傷が無いことから、フレームに痕跡が残るような衝撃を受けていないことは予想できましたが、仮に衝撃痕があった場合には買取価値に多大な影響を与えることから怠れないチェック項目です。
立ちごけなのでハンドル周りに衝撃が入った際に、凹んだり曲がったりして痕跡が残るハンドルストッパーを見ますが綺麗です。
フレームは衝撃を受けた際に、溶接部分に皺寄りや塗装剥離が痕跡として残りますが、それを隠すような上塗りや修正痕も認められません。

ただし、残念であったのはメインフレームの細かい点錆と周辺接合部であるシフトペダル周辺の腐食や塗装剥がれです。
NSR250Rの特徴としてシフトペダルは腐食が出やすい部位でありこの腐食具合はMC28型としては平均的ともいえます。
裏を返せばシフトペダル周辺以外に目立った減点対象が無かったことであり、フレーム回りも5点判定をお付けすることが出来ました。
アルミフレームは綺麗ですがシフトペダル周辺にやや目立つ腐食や塗装剥離が見られます
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総合評価と買取額

以上のように査定させて頂きましたオーナー様の1996年モデルNSR250R SE。
査定の評価は各項目オール5で文句なしの5点判定。走行距離は1,222km。
フルノーマル構成で、主だった減点箇所はアウターチューブ・スイングアーム・シフトペダル周辺の腐食のみで、最終MC28型でも稀に見る高評価となりました。

上段で触れた業者間オークションに出品した場合、想定される落札額は、超強気予想で230万円。弱気予想だと180万円。
予想の幅に大きな開きがあるのは、出品のタイミングによって(入札する貿易や販売業者の競り具合によって)その程度の差が発生してしまうためです。

事実、先月(2023年9月)も96年モデルNSR250R SEを買取し大赤字を計上しています。(PGM不良を見逃していたこともあってなのですが)130~160万円落札を想定して130万円で買取したものの、落札額は120万円に到達しませんでした。
踏まえると今回は、170万円台で購入し確実な儲けを計上したいところです。180万円以上での買取は赤字を背負う覚悟が必要です。

しかしながらNSR250Rに精通している弊社販売店の仕入れ担当に相談したところ「RCバルブもPGM不良も無くオール5点物でその走行距離なら、貿易業者に声を掛ければ200万円アップは堅いから200万円までならOK」との回答がありました。
踏まえて上限の200万円を提示させて頂いたところ。「相場が上っているとは聞いていたけど、買取でそこまで付くとは思わなかった。対応のすごく良かったし売りましょう!」とオーナー様からご快諾を頂けて買取の成約となりました。

大切にされてきたことが伝わってきたNSR。オーナー様に喜んで頂けるのが査定員の仕事の醍醐味です。そして今回こそは黒字買取となることを願う査定員。
お客様に喜んで頂くことはもちろん、高位な次元で高値買取を実現して利益を出すために日々勉強であると心に戒めたのであります。
NSR250R SEのご売却を誠にありがとうございました。
200万円の査定額で買取した1996年モデルNSR250R SE
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NSR250R SEの買取相場

1996年モデル

【実働車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ

  • 取引台数: 18台
  • 平均価格: 1,576,833円
  • 最高価格: 5,290,000円
  • 最低価格: 612,000円

【事故車・不動車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ

  • 取引台数: 1台
  • 平均価格: 702,000円
  • 最高価格: 702,000円
  • 最低価格: 702,000円

相場情報:2023年10月4日時点

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上記金額は、買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札データであり、買取業者の転売金額です。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引される市場です。
買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
その事実が、業者間オークション市場の落札金額が買取業者の査定額の基準値である所以です。
査定現場での買取価格は下記の転売(落札)金額から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります。
査定現場での正味の買取額は、転売金額である落札額から5~10%を割り引いた金額が適正で競争力のある価格となります。
金額にすると単価の安い原付バイクで1万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正な割引額です。

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