ホンダが社内の若手人材を起用して立ち上げた「Nプロジェクト」の第一弾モデルとして2001年に登場したのが「エイプ50」だった。そして、その翌年には兄貴分モデルにあたる100㏄マシンがデビュー。それが、2002年2月に発売された「エイプ100」である。
デザインは、弟モデル同様の親しみやすいスタイリングを採用したスポーツバイクスタイル。
ダイヤモンド型フレームの車体は「エイプ50」と共用しているが、排気量アップに応じて強度アップが図られている。搭載するパワーユニットは直立型シリンダーの空冷4ストロークOHC単気筒ユニットHC07E型を採用。ボア・ストロークが53.0mm×45.0mmの99㏄エンジンである。デビュー時の最高出力は8,000回転で7馬力というスペック。エンジン始動方式はキックペダルのみのシンプル設計で、トランスミッションには5速リターン式を採用した。
シンプルなデザインとオーソドックスな構造は、オートバイを操る楽しさを手軽に楽しめる仕上がりで、かつ社外カスタムパーツも豊富に出回っていたためファッション性を重視したカスタムから走行スペックをアップさせるチューニングなど幅広いユーザーに受け入れられた。
足回りは、フロントにテレスコピックフォークを装備して12インチホイールとドラムブレーキを組合せる。リアはスイングアームにツインショックをセットし、フロントと同サイズの12インチホイールにドラムブレーキという仕様。
ライバルモデルとしては、カワサキの「KSR110」が比較対象にできるだろう。乾燥重量84kgの車体に搭載する111㏄の空冷OHCユニットは8.4馬力を発揮した。トランスミッションは自動遠心クラッチタイプの4速仕様で、フロントサスペンションは倒立フォークを装備していた。対する本モデルの乾燥重量は82kgと僅かに軽い。
パワーの差は僅かなので、スタイリングやミッション、足回りスペックの好みに応じてチョイスできるだろう。
なお、デビュー以降の「エイプ100」は、カラーチェンジを実施しながら豪華な外装仕上げを施したデラックスバージョンを設定するなどバリエーションの充実を図りながらラインアップ。2008年には当時の排ガス規制に対応するためのマイナーチェンジを実施。さらに前後にディスクブレーキを採用した「Type D」も追加設定。この2009年モデルが最終仕様となって生産終了に至った。

買替や売る際の買取査定は、エイプ100の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年06月27日

新登場となった2002年モデルのエイプ100．
原付二種になりダブルシートを採用。カラーはホワイトをスタンダードタイプとして設定しながら、1万5千円高いカラーオーダープランは燃料タンク7色、フレーム3色、フェンダー・サイドカバー・ヘッドライトカバーの組合せ2色で合計42パターンと幅広いユーザーの好みに対応した。
若者層を中心にカスタム需要を喚起させ、ヨンフォアカスタムやz400FXカスタムと言ったレプリカスタイルから、アメリカンカスタムカフェレーサーカスタムなど、エイプの見た目を完全に変えてしまうものまで多くのユーザー愛され様々なカスタムが施された。生産終了から10年以上経った今でも堅調な相場で取引されていることから、エイプ100の人気が見て取れる。

解説記事更新日：2021年10月04日

2003年モデル、エイプ100は車体色はブラックに変更、ヘッドライト、ハンドル、トップブリッジにメッキパーツを採用するとともに、燃料タンクのロゴは先代モデルのApeロゴからウイングマークに変更された
さらにクランクケース、シリンダーヘッドカバー、フロントフォークボトムケースにはバフがけを施し、名前にはデラックスを冠した上位モデルとなっている。新車販売価格も24.9万円から25.9万円になった。

解説記事更新日：2021年10月04日

2004年モデルではカラーチェンジがあり、スタンダードカラーはホワイトと、新たにリバーサイドブルーを追加した2色になり、さらに人気の高かったカラーオーダープランには既存の42パターンに加え、新たに15パターンが追加、2003年発売のエイプ100デラックスのスタンダードカラーであるブラックも継続し、幅広いカラーバリエーションでターゲットをさらに多くのユーザーに広げた。

解説記事更新日：2021年10月04日

2006年モデルではスタンダードカラーに鮮やかなプラズマイエローを追加、これまでのクラシカルホワイト、リバーサイドブルーと合わせて３色になり、カラーオーダープランは廃止された。
また、同時に発売された上位モデルのエイプ100デラックスはフレームにファイティングレッド、ホイールにはマグテックゴールドメタリックの2色を採用。また、前後のフェンダーや燃料タンク、サイドカバーにシャスタホワイトとブラックの2色を設定、ストライプパターンも追加しスポーティなデザインになっている。燃料タンクのロゴもウイングマークからHONDAに変更となった。

解説記事更新日：2021年10月04日

2007年モデルの変更はカラーチェンジで、新たに鮮やかなファイティングレッドと精悍なグラファイトブラックを採用、清涼感漂うクラシカルホワイトと合わせてスタンダードカラーは3色に設定された。
同時に発売された上位モデルのエイプ100デラックスは、燃料タンクとサイドカバーにツートーンカラーを採用。それぞれシャスタホワイトとファイティングレッド、プラズマイエローとブラックという組み合わせで、よりスポーティーな印象に仕上げている。
シートもブラックとグレーのツートーンカラー、さらにホイールもブラックのカラーリングとすることで、上位モデルとしての高級感を出すと共に、足回りの見た目を引き締めた。

解説記事更新日：2021年10月04日

2008年モデルの変更点はカラーチェンジのみで、前年の2007年モデルで採用されたファイティングレッドとグラファイトブラックを廃止し、2006年モデルのプラズマイエローとクラシカルホワイトの2色が再びスタンダードカラーとして設定された。ちなみに2006年モデルの3色目であったリバーサイドブルーは採用されなかった。
同時に発売された上位モデルのエイプ100デラックスは燃料タンクとサイドカバーにスポーティなストライプパターンを追加し、クラシカルな雰囲気を持たせた、デジタルシルバーメタリック、インディーグレーメタリック、グラファイトブラックの3色を新たに設定。ホイールをゴールドカラーにすることで、上位モデルとして高級感を出している。

解説記事更新日：2021年10月04日

2009年モデルではキャブレター性能を向上し、排気ガスを減らすキャタライザーをエキゾーストパイプ内に取り付けた事で平成19年の排ガス規制に対応、燃費も先代モデルから1.8km/L向上し、55.0km／Lになった。新車販売価格も29.9万円と先代モデルより4.4万円上がっているのは全体的な性能の向上があったからだと言えるだろう。
また今回新たにバッテリーも装備して、盗難抑止のアラームキットが装着可能になっている。
カラーチェンジはシャスタホワイトとファイティングレッドの2色を追加、シートもツートーンカラーになり、フェンダーとサイドカバーをブラックとすることでさらに引き締まった印象を感じさせるモデルだ。

解説記事更新日：2021年10月04日

「Nプロジェクト」の第一弾マシンとして「エイプ50」がデビューしてから約1年、2002年2月に兄貴分モデルとなるHC07型「エイプ100」が発売された。
車体自体は「エイプ50」譲りのダイヤモンド型フレームを採用している。パワートレインには、ボア・ストロークが53mm×45mmの空冷4ストロークOHC単気筒エンジン99ccユニットを搭載。最高出力は8,000回転7馬力というスペック。トランスミッションは5速リターン式で、バッテリーレスのキック始動のみとなる。
ちなみにモデル名の「エイプ」は猿人を意味する英語であり、人類と最も近い動物ということから、幅広いユーザーにとって身近なマシンととなるようにシンプルな構造と扱いやすさを重視して開発されている。
100ccエンジンを採用することで原付2種クラスに該当するため、タンデム走行が可能だ。排気量アップと2人乗りユースを想定してフレームやスイングアーム、そしてリアホイールは強度アップの最適化が図られている。
ライバルモデルとしては後発マシンとなるが、2003年モデルで登場したカワサキの「KSR110」を比較対象にできるだろう。エンジンはSOHEC2バルブの空冷単気筒111㏄ユニットを搭載。最高出力は8,500回転で8.4馬力を発揮。トランスミッションはクラッチレバー操作が不要な自動遠心式4速仕様。足回りは、フロントに倒立フォークを装備しブレーキは前後ディスク仕様という本格的なスペックを誇っていた。走行性能を重視するなら「KSR110」、カスタムを施してストリート映えするファッショナブルなマシンで個性を主張したいなら「エイプ100」といったところだろう。
なお、デビュー以降の「エイプ100」はカラーチェンジを繰り返しながら2008年に当時の排ガス規制に対応するためのマイナーチェンジを実施。その際に前後ディスクブレーキ仕様でアルミキャストホイールを装着した「エイプ100 Type D」も展開。この2008年モデルが最終仕様となり生産終了に至った。

買替や売る際の買取査定は、HC07型 エイプ100の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年05月11日

「Nプロジェクト」の第一弾モデルとして2001年にデビューした「エイプ50」の兄貴分に当たるのが、2002年2月に発売された「エイプ100」だ。車体は、弟モデルと共用しているが排気量が99㏄のユニットを搭載するので、タンデム走行が可能。その為、ダブルシートやタンデムステップといった専用装備が装着されている。デビュー以降は、「エイプ50」と歩調を合わせる形で仕様変更の実施がされてきたが、2008年9月に当時の排ガス規制に対応するためのマイナーチェンジを実施。このタイミングで足回り装備をアップグレードした豪華バージョンが設定された。それが、「エイプ100 Type D」である。
2008年9月に34.9万円(税別)で発売された。ちなみにスタンダードタイプは29.9万円(税抜)だったので、5万円の価格差だったことになる。ただ、装備の違いはこの価格差以上のものだと言える。
車体の基本コンポーネントは通常グレードと共用しており、ダイヤモンド型フレームにボア×ストロークが53mm×45mmのOHC空冷単気筒エンジンをマウント。最高出力は8,000回転で6.3馬力を発揮する。トランスミッションは5速リターン式で、始動はキックペダルのみ。
足回りはフロントにテレスコピック整理フォークを装備するというところまでは、従来モデルと同様。ホイールはスチールではなくゴールドカラーのアルミキャスト仕様へ変更されている。さらにブレーキはドラムから油圧式ディスクへアップグレードされた。リアに関しても同等の専用装備を採用。スイングアームにツインショックという構造は踏襲されるが、ホイールはアルミキャストでブレーキはディスク仕様。足回りスペックの違いから車両重量はスタンダードモデルより2kg軽い88kgに収まっている。これだけの仕様違いで5万円の価格差はお買い得感すらあるだろう。
まだ、今回のマイナーチェンジのタイミングでバッテリーが装着されたので、ホンダの純正アラームキットを取り付けることができるようになった。
「エイプ100 Type D」のカラーリングは、「グラファイトブラック×ナッソーブルーメタリック」、「グラファイトブラック×マグナレッド」、「シャスタホワイト×グラファイトブラック」の3バリエーションが展開された。ちなみにフューエルインジェクション仕様となった弟分モデルも2ヵ月遅れで「Type D」を展開した。
なお、HC13型「エイプ100 Type D」は、発売後の仕様変更を受けることなくデビューモデルが最終仕様となり生産終了に至った。

買替や売る際の買取査定は、HC13型 エイプ100 TypeDの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年04月27日