ホンダのモトクロスレーサー「CRF」シリーズを公道走行できるようにモディファイしたモデルの一台が「CRF250L」である。2012年の5月に発売を開始した。
モデル名末尾に付されている「L」の文字は「LEGAL」の頭文字で「合法」の意味合いが込められている。ホンダの250㏄クラスで公道を走れるオフロードマシンとしては、2007年に排ガス規制の関係で生産が終了した「XR250」以来のことだった。
競技用モデルと比較すると、保安基準に適合するためのパーツが取り付けられているので雰囲気は幾分か違うものの「CRF」シリーズのレーシーなデザインとシャープな印象はしっかりと残している。競技車両ベースながらも公道でのオンロード・オフロードというデュアルパーパスバイクとして使いやすいように仕上げられている。パワートレインは同年にデビューした「CBR250R」系エンジンを扱いやすく仕上げたMD38E型を採用。初心者からベテランライダーまで幅広い層が楽しめるように走りと操縦性能のトータルバランスが重視されている。
2017年モデルでは、シート高を下げて足つき性を良くしたローダウン仕様の「TypeLD」がラインアップに加えられた。そして、2021年モデルでは、サスペンションセッティングを変更してよりオフロード性能を高めた「s」グレードも登場した。
2021年モデル以降の「CRF250L」は、標準タイプと「s」タイプの2モデル構成になっている。
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解説記事更新日：2021年07月16日

「XR250」が2007年式で生産終了となってから5年の月日が経過したタイミングで待望の後継モデルが登場。それが、本モデル「CRF250L」だ。
デビューモデルの2012年式は、同年5月に42.8万円(税別)で登場。カラーリングは、アグレッシブなスタイルの「エクストリームレッド」、そしてクールで爽やかな印象の「ロスホワイト」の2バリエーションを展開。ちなみに「XR250」の2007年モデルは52万円(税別)だったので、10万円近くリーズナブルな価格設定となった。
パワーユニットは、オンロードからオフロードまで様々なシーンでの扱いやすさを重視した水冷4ストローク単気筒エンジンを搭載。
最高出力は、8,500回転で23馬力を発揮。「XR250」の28馬力からは大きくパワーダウンとなる。重量も10kg増えて143kgとなった。
ただ、燃料供給方式は従来のキャブレターからフューエルインジェクション仕様へ変更されているので、環境性能が高まっていることはもちろん、季節を問わず安定した始動性を実現している。燃費性能はリッター40kmから44.3kmまで向上した。
足回りは、フロントに43mmの倒立フォークを装備してリアはプロリンク式サスペンションを採用。
モトクロッサー「CRF」の基本思想「マス集中“トライアングルプロポーション”」を継承したスタイリッシュなマシンだ。

買替や売る際の買取査定は、2012年式 CRF250Lの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年08月31日

モトクロッサー「CRF」のスタイリングを継承したオン・オフロードマシン「CRF250L」は、2015年2月にデビュー後、初となるカラーチェンジを実施。
ホンダのイメージカラー「エクストリームレッド」は継続だが、2015年モデルのモトクロッサー「CRF450R」や「CRF250R」をイメージさせるストライプをタンクシュラウドに採用した。そして、「ロスホワイト」に変わって精悍でストリート映えする「ブラック」が登場。フロントに装備する43mm径の倒立フォークアウターチューブや前後ホイールのリム部分もブラックで仕上げることで統一感のあるスタイリング。
パワートレインには、引き続き8,500回転で23馬力を発揮するDOHC4バルブ水冷単気筒エンジンMD38E型を搭載。
価格はカラーリングで差があり、「エクストリームレッド」が据え置きの42.8万円(税別)、「ブラック」は1万円高の43.8万円(税別)に設定された。
なお、同じタイミングで2013年4月に登場したモタードスタイルの兄弟モデル「CRF250M」もカラーチェンジを実施している。こちらは、本モデルをベースに前後タイヤを17インチに小径化してオンロードタイプを装着。フロントブレーキは、フローティングタイプの大径ローターをセット。リアサスペンションも専用セッティングを施すことでオンロードでの扱いやすさを追求した設計となる。
価格は46.6万円(税別)で「CRF250L」よりも高額車両となっていた。

買替や売る際の買取査定は、2015年式 CRF250Lの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年08月31日

2017年モデルの変更点は以下の通り。
・より扱いやすいエンジン特性とするため、スロットルボディーの口径を大径化、コネクティングチューブの100mm延長、エキゾーストパイプの管径拡大などの改良を行う (高回転域の出力向上、力強い低速トルクの両立を実現)
・マフラー内部を2室構造に変更 (軽量化)
・メーター類にはフルデジタルメーターを採用
・エクストリームレッドのみのラインナップ
・価格は若干変更し、46.1万円で発売
・新たに足つき性を向上させたローダウン仕様の（Type LD）が設定された

解説記事更新日：2021年10月03日

2019年モデルの変更点は以下の通り。
・エクストリームレッドに加え、新たに「ブラック」カラーが復活して2色ラインナップになる
・両カラー共に前後ホイールリムをブラックに、ヘッドライトカウルをボディと同一色に変更
・価格は変更なし

解説記事更新日：2021年10月03日

フルモデルチェンジを受けてマシンの各部が刷新された2021年式の「CRF250L」は、グレード構成もリニューアルされている。従来モデルのMD44型では、標準タイプとローダウン仕様の「Type LD」の2タイプ構成だったが、今回のMD47型からは標準タイプとサスペンションストロークを長くしてオフロード走行性能高めた「s」タイプという2モデルラインアップとなった。
新型デビューイヤーとなった2021年式のカラーバリエーションは、「エクストリームレッド」の1カラーのみ。先代の2カラーからラインアップの縮小となった。価格は通常タイプ、「s」タイプ共に59万9,500円(税込)で、2019年式より10万1,620円の値上がりとなっている。
車体デザインは、モトクロッサー「CRF」シリーズのハイエンドモデル「CRF450R」と共通イメージのシャープなスタイルを採用。フレームはオフロードでのコントロール性と走行安定性を高めるために各部の素材や構造の見直しが行われた新設計モデル。
そこに搭載するエンジンは、DOHC4バルブ水冷4ストローク単気筒ユニット。最高出力は9,000回転24馬力というスペック。最大トルクは6,500回転で23Nmに到達する。
ちなみに従来モデルは8,500回転24馬力、6,750回転23Nmという仕様だったが、低中回転域でのトルク特性を重視したセッティングへ変更されている。この出力特性変更に合わせてミッションのギア比も変更されており使い勝手が向上した。
実用装備面では、フロントに薄型タイプのLEDヘッドライトが採用されてスタイリッシュさが増した。安全装備のABSは標準装備となるが、リア側はキャンセル可能。マシン重量は3kgの軽量化に成功して140kgジャストとなった。
なおシート高は標準タイプが850mmで、「s」タイプは880mmとなる。

買替や売る際の買取査定は、2021年式 CRF250L /Sの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2023年04月20日

モトクロッサー「CRF」のDNAを受け継ぐ公道仕様の250ccオフロード「CRF250L」は、2023年モデルで以下のアップデートを実施。デビューから10年以上が経過したロングセラーマシンだが着実に完成度を高めて進化を続けている。

・排ガス規制適合
・ナックルガード装着
・カラーチェンジ

仕様変更を受けた主な目的は、年月の経過とともに基準が厳しさを増す環境規制に対応することだった。9,000回転で24馬力を発揮する水冷4ストロークDOHC4バルブ単気筒エンジンは今回の2023年モデルで令和2年の排ガス規制に適合。
環境規制を向上させながらもスペックダウンは避けることができた。ただ、燃費性能がカタログ値で従来のリッターあたり34.8km(WMTCモード値)から33.7kmにダウンしている。
その他の主要諸元に変更は無い。このタイミングで型式は2BK-MD47型から8BK-MD47型へ変更されている。
また実用性装備面で、ナックルガードが採用されたことで長距離ライディングやオフロード走行時の安全性と快適性がアップ。
ライバルモデルとしては、カワサキの「KLX230」が比較対象になるだろう。2022年には小柄なライダーでも扱いやすいローダウン仕様のバリエーションモデル「KLX230S」を展開している。本モデルより5kg軽い136kgの車体に搭載するのは、SOHC2バルブ空冷単気筒エンジン。排気量は232㏄で、最高出力は7,600回転19馬力というスペック。パワー面では「CRF250L」が格上となる。シート高は830mmで両モデルとも同じ。価格は「KLX230S」が50.6万円(税込)に対して、「CRF250L」は、62万1,500円(税込)で、10万円以上の差がある。価格重視かスペック重視かで選択が分かれるだろう。
なお本モデルには、サスペンションストロークをロング仕様にしてオフロード走行性能を高めた「CRF250L <s>」もラインアップされている。
2023年式のカラーリングは、「エクストリームレッド」と新色の「スウィフトグレー」の2バリエーション展開。価格はいずれのタイプも62万1,500円(税込)で、2.2万円の値上がりとなった。

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解説記事更新日：2023年04月20日

オフロードスタイルを強調しつつ街乗りユースにも十分対応可能なホンダのデュアルパーパス「CRF250L」は、2023年モデルに続いて25年式でもマイナーチェンジが行われた。前回の仕様変更は排ガス規制への対応でモデルライフの延長が目的だったが、今回は機能性と快適性アップのブラッシュアップを実施。以下の内容でアップデートが施された。

・サスペンション仕様変更
・外装パーツ形状変更
・カラーチェンジ

見るからに剛性感がありそうな大径倒立フォークとプロリンク式リアショックはセッティング変更が行われて乗り心地とコントロール性が向上。オフロードマシンでありながらも移動時の快適性も追及されている。
また、サイドカバーやラジエターグリルの形状が見直されたことでエキゾースト周りの熱がライダーの足元に伝わりにくくなった。真夏のロングライドでは廃熱が疲労感や快適性に影響を与える要素となるが、その部分が改善された格好だ。

なおメカニカル面の変更ポイントは無いので主要諸元は従来通り。
DOHC4バルブの水冷シングルユニットは、9,000回転で24馬力を発生する。最大トルクは6,500回転23Nmというスペック。シート高は標準モデルが830㎜となるが、ロングストロークサスペンションに厚みのあるシートを組みわせた「S」タイプは880㎜だった。メインの走行シーンやライダーの体格に合わせて好みのグレードを選べるだろう。ちなみに価格はどちらも同じで以下のカラーリングが設定されていた。

・CRF250L 新色「スウィフトグレー」　64.9万円(税込)
・CRF250L<s> 新色「エクストリームレッド」　64.9万円(税込)

いずれのモデルもカラー名称は2023年式から変わっていないがグラフィックデザインは変更されていて、モトクロスレーサー「CRF」シリーズのスタイルを踏襲する形で「CRF」ロゴが従来の横書きスタイルから縦書きレイアウトに変わっていた。

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解説記事更新日：2025年03月11日

2007年モデルで生産終了となっていた250㏄デュアルパーパス「XR250」の実質的後継モデルにあたるのが「CRF250L」だ。デビューモデルとなったMD38型は2012年5月に発売された。
2012年、「On（日常）を便利に、Off（週末）を楽しむ、ちょうどいい相棒」をキーワードにした低価格なオフロードマシンである。
ビギナーからベテランライダーまで幅広いユーザー層にとって扱いやすく楽しめるようにトータルバランス安定性を重視して開発されたニューモデルとなる。
車体は新設計で、スチール製ツインチューブを採用したセミダブルクレードル型フレーム。そこに搭載されるのはDOHC4バルブの水冷4ストローク単気筒エンジンMD38E型となる。ボア・ストロークが76.0mm×55.0mmのショートストロークユニットで、最高出力は8,500回転23馬力というスペック。
トランスミッションは6速リターン式で、シート高は875mm。足付きの良いセロー 830mmと、シート高の高いKLX250 890mm、WR250R 895mmと2012年モデルのオフ車で比較すると、875mmというシート高は中間であることが見えてくる。
ライバルモデルとしては「闘う4スト」との異名を持つカワサキの「KLX250」が比較対象になるだろう。136kgの軽量ボディに24馬力の水冷単気筒エンジンを搭載。フロントサスペンションは倒立フォークという本格的な仕様。対する本モデルは重量143kgで「KLX250」より重い。ただ、価格は「CRF250L」が10万円近く安く、シート高は15mm低い875mmとなっていた。
なお、MD38型「CRF250L」は、2015年モデルでカラーチェンジを実施して2017年に当時の排ガス規制に対応するためマイナーチェンジを実施してMD44型へ進化するまで販売された。

買替や売る際の買取査定は、MD38型 CRF250Lの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年08月31日

モトクロッサー「CRF」のスタイリングを継承した250ccデュアルパーパスモデル「CRF250L」は、2017年2月にデビュー初となるマイナーチェンジを実施。
型式が従来のMD38型からMD44型へと変更された。
今回の仕様変更の主な目的は時を追うごとにン厳しさが増している環境規制に対応することだった。
車体は楕円断面形状の鋼管フレームにDOHC4バルブ水冷4ストローク単気筒エンジンを搭載。従来モデルのエンジンから扱いやすさを向上させるために以下の仕様変更を実施。

・スロットルボディー大径化
・コネクティングチューブ100mm延長
・エキゾーストパイプ径拡大

各部の形状を見直すことで最高出力は、従来の8,500回転23馬力から24馬力まで向上。最大トルクに関しては7,000回転22Nmから6,750回転23Nmへ変化。より低回転側で大きなトルクを発揮する特性となった。燃費性能は定値走行値でリッターあたり44.3kmから変わっていない。
機能面では、スピードメーターだけでなく回転計や時計、燃料計といった様々な情報を表示可能なフルデジタルメーターを採用。
デザイン面では、リアフェンダーの形状をリニューアルしてスタイリッシュでシャープな印象に仕上げられている。
また、バリエーションンモデルとして専用サスペンションを装備してシート高を45mm下げたローダウン仕様の「CRF250L Type LD」も設定された。
MD44型へと進化した「CRF250L」は、カラーチェンジを繰り返しながら展開を続け2020年12月に初のフルモデルチェンジを実施。MD47型へと進化した。

買替や売る際の買取査定は、MD44型 CRF250Lの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年08月31日

2012年のデビュー以降、マイナーチェンジを実施しながら展開されてきた250㏄オフロードトレール「CRF250L」は、2020年12月に初となるフルモデルチェンジを実施。型式は従来のMD44型からMD47型へと進化した。
フレームは新設計のセミダブルクレードル型を採用。従来モデル比で2,150gの軽量化に成功している。その新型フレームにマウントするパワートレインは、吸排気系統をメインにリセッティングが施されたDOHC4バルブ水冷4ストローク単気筒ユニットMD47E型エンジンだ。最高出力は9,000回転で24馬力を発揮する。先代モデルから馬力数こそ変化はないが、ピークパワーに達するタイミングは従来の8,500回転から僅かに高回転側にシフトした。
トランスミッションは6速リターン式を引き続き採用するが、アシストスリッパークラッチを装備。レバー操作荷重が約20%も軽くなっているので、扱いやすさが向上し街乗りユースでの疲労感軽減にも繋がっている。そして、ギア比は、1~5速までのローレシオ化し、6速をハイレシオ仕様にすることで高速域でのロングクルージングが快適になった。
足回りは、フロントに倒立フォークと21インチホイールを組合せ、リアはプロリンクサスに18インチタイヤを装着。ABSは標準装備となるが、リア側は任意でキャンセル可能。
実用性装備面では液晶メーターの文字サイズが17mmから23mmへ拡大しているので視認性がアップした。さらにギアポジションインジケーターや燃費計も新採用。
そして、ヘッドライトはハロゲンタイプから薄型LED仕様へアップグレードされた。ウィンカーもLEDを採用している。
新型モデルへ進化した「CRF250L」は、2グレード構成で展開。標準タイプはシート高が830mmで、従来モデルの「Type LD」と同じ仕様。そして前後のサスペンションストロークを延長したシート高が880mmの<s>タイプも設定。価格は、同じで54.5万円(税別)でデビューした。従来モデル最終仕様の2019年モデルから8.4万円の値上がりだが、アップデートされた内容を考えれば納得できる価格設定だろう。
ちなみに兄弟モデルの「CRF250 RALLY」も同じタイミングでフルモデルチェンジを実施した。

買替や売る際の買取査定は、MD47型 CRF250ラリーの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年05月30日