2002年から16年に製造販売されたバンバン200は、1960～70年代に人気を博したバンバンシリーズ（排気量90、75、50）の名前を復活させたものです。ただし復活したのは名前のみであり、スタイリングやエンジンレイアウトは異なります。
かつてのバンバンは、Tバックボーンフレームに2ストエンジン、シート下タンクでしたが、復活したバンバンはエンジンをフレームの一部としたダイヤモンドフレーム、4ストエンジン、通常の位置のタンクとなっています。
スタイリング上の特徴は、極太リアタイヤ、サイレンサーのボリュームのあるアップマフラー、タンデムでも余裕のある長いシートなどで、ボリュームの中心はリア回りにあります。
つまり車名が「バンバン」であっても、70年代のバンバンとはかなり異なるバイクとなっています。それが2002年に登場したきっかけとなったのは、2000年に放送された人気テレビドラマです。ドラマ中ではヤマハの【TW200】が使用されていました。そのため【TW200】が大ヒット車種に躍進。
結果、ホンダ【FTR223」、カワサキ【250TR】、そして本機など、極太リアタイヤでアクセサリーを極限まで減らした70年代のフラットトラックレーサーイメージのバイクが投入されました。
カラーリングは《グリーン》《ブラック》《シルバー》《ホワイト》《イエロー》などバリエーションに富んでいます。
何度かマイナーチェンジを受け、
・2003年、タックロールシートを装着した【バンバン200Z】を追加発売
・2005年、「トライバルパターン」グラフィックのモデルを追加
・2011年、スイングアーム塗色を黒に変更
・2012年、にはタックロール風テイストを残したフラットシート仕様を発売
・2016年、メーターカバーやフォークブラケットが黒塗装となった最終型を発売
りました。生産終了となった最大の理由は、2016年の排ガス規制です。この年はバンバン200だけではなく、【GSR400】なども生産中止となっています。
その最大の理由は排ガス規制で、当時の多くのモデル、空冷のみならず水冷も生産中止となっています。21世紀の15年間にわたってバンバン200はバイクの一つの楽しみ方を提案してくれたと言えます。ライバルの【TW200】は【TW225】になって2007年まで生産されました。
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解説記事更新日：2022年07月25日

2002年にスズキから発売されたバンバン200。
1970年代に同スズキで販売されていた同名のバンバンシリーズ同様にワイドシートやアップマフラー、リアのワイドタイヤなどを搭載し、機動力を伺わせる個性的な外観が特徴的な本車。エンジンにはジェベル200から流用した空冷4ストロークOHC単気筒を搭載、最高出力は16PS/8,000rpm、最大トルクは1.5kg-m/7,000rpmを発揮し、フレームには同スズキのボルティーから流用したダイヤモンド型を採用。
カラーバリエーションにはフェアウェイグリーンメタリック、ソリッドブラック、ソニックシルバーメタリックの3色を設定。
新車販売価格は32.9万円だった。
ビューティフルライフのキムタク、そしてヤマハのTW200が起こしたストリートカスタムブームの中に投入されたバンバン200はその排気量はもちろんタイヤのサイズもフロント130/80-18、リア180/80-14でしっかりTW200に合わせていた。
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解説記事更新日：2021年11月15日

カラーチェンジを受けて発売された2003年モデルのバンバン200。
カラーバリエーションにはパールスズキライトブルーNo.3、フェアウェイグリーンメタリック、ソリッドブラック、パールフロスティホワイトの4色を設定。
新車販売価格は先代から据え置きの32.9万円だった。
同年にはバンバン200のメーカーカスタムモデルとして、タンクの形状を変更、タックロールシートの採用、フロントブレーキレバーのアジャスターを新設したバンバン200Z(画像)も発売。
新車販売価格は36.6万円だった。
ライバル車にはホンダのFTR223が挙げられる。2003年モデルの最高出力は19PS/7,000rpmで排気量が若干多いこともありバンバンより高く、乾燥重量はバンバンより1kg重い119kgだった。また、燃費性能ではFTRが42km/Lなのに対し、バンバンは49km/Lで軍配が上がっている。
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解説記事更新日：2021年11月15日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された2004年モデルのバンバン200。
エンジンへ新たにメッキシリンダーを採用し放熱性を向上した。
カラーバリエーションにはプラムパープルメタリック、マーブルアステカオレンジ、ソリッドブラック、パールフロスティホワイトの4色を設定。
新車販売価格は34.5万円だった。
バリエーションモデルのバンバン200Zも同様にメッキシリンダーを採用。
新車販売価格は36.6万円だった。
ライバル車には同じく70年代のモデルから外観のデザインを得たカワサキの250TRが挙げられる。2004年モデルの最高出力は19PS/7,500rpm、乾燥重量は134kgで2台のパワーウェイトレシオを比較すると250TRは7.05kg/PS、対するバンバンは7.37kg/PSとなり、加速性能では車重では16kg重いものの最高出力が3PS高い250TRが優っていた。逆に燃費では軽量かつ排気量の低いバンバンが49km/Lなのに対して250TRはやや劣る43km/Lなっていた。
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解説記事更新日：2021年11月15日

2005年はスタンダードモデルの仕様変更はなく、バリエーションモデルのバンバン200Zのみカラーチェンジを受けてスペシャルカラーモデルを発売。
ソリッドブラックのボディにトライバルパターンのグラフィックをあしらったデザインとなっており、スイングアーム、前後リム、フロントフォークのアウターチューブをブラックに、シートはブラウンにホワイトの縁どり、チェーンはゴールドになっていた。
新車販売価格は36.6万円、限定300台のみの販売だった。
ちなみに同スズキでは他にも2006年モデルのブルバード400にスペシャルカラーモデルとしてトライバルパターンが施されていた。
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解説記事更新日：2021年11月15日

2006年モデルも引き続きスタンダードモデルの仕様変更はなく、特別仕様車のバンバン200Zのみカラーチェンジを受けて発売。
カラーバリエーションには前年のトライバルパターンを無くしたソリッドブラックを設定。ゴールドのチェーンや畝状のシート、アウターチューブのブラック塗装などバンバン200Zの特別使用感は05年モデルから引き継いでいる。
新車販売価格は36.6万円だった。
ライバル車1台としてはヤマハのTW225Eが挙げられる。2006年モデルの最高出力は18PS/7,500rpm、乾燥重量は120kgとなっていた。ストリートカスタムブームの火付け役となったキムタク、ではなくTW200の後継モデルとして登場したTW225Eは、アドベンチャーモデルという性質を持ち合わせているため255mmという最低地上高に加えてシート高も790mmと高め。また、オフロード感が出るキックスターターが付いているなど利便性も高いのだが、街乗りのストリートスタイルを求める若者には軽量で乗りやすいバンバンの方がニーズに合っていたと言えるだろう。
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解説記事更新日：2021年11月15日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された2008年モデルのバンバン200。
平成19年の排ガス規制に対応しすると同時にエンジンはインジェクション化され型式はNH41AからNH42A型に変更された。最高出力は変わらず16PS/8,000rpmだったが最大トルクは1.5kg-m/7,000rpm→1.5kg-m/6,500rpmとなっていた。
カラーバリエーションにはグラススプラッシュホワイト、キャンディマックスオレンジ、ソリッドブラックの3色を設定。
同年3月にはマーブルデイトナイエロー(画像)をスペシャルカラーモデルとして追加。
どちらも新車販売価格は39.7万円だった。
2006年モデルまで設定されていたメーカーカスタムの特別仕様バンバン200Zはこの2008年モデルからは設定されず、代わりにスタンダードモデルにバンバン200Zの特徴であったタックロールシートを採用。車名にこそZは無くなったものの、実質的にはバンバン200Zが名前を変えて継続販売されたモデルと言っていいだろう。
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解説記事更新日：2021年11月15日

カラーチェンジを受けて発売された2010年モデルのバンバン200。
カラーバリエーションにはソリッドブラック、パールミラージュホワイト、スモーキーシルバーメタリックの3色を設定。
2011年ではソリッドブラックブラック無くなり、パールミラージュホワイト、スモーキーシルバーメタリックの2色の設定となった。
新車販売価格は共に39.7万円だった。
ちなみに読者の方々はバンバンという車名の由来をご存じであろうか、実はバンバンは「どんなところでもバンバン走る」というコンセプトから来ている。可愛らしさがありながら一度聞いたら決して忘れないインパクトはスズキでしか考えつかないであろう奇抜なネーミングであった。
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解説記事更新日：2021年11月15日

マイナーモデルチェンジを受けて発売された2012年モデルのバンバン200。
2008年のモデルチェンジ以降採用していたタックロールシートをフラットシートに変更しながらタックロールのステッチだけ残すという奇抜な変更を受けた。
カラーバリエーションにはグラススプラッシュホワイト、パールミラレッド、ソリッドブラックの3色を設定。
新車販売価格は39.7万円だった。
そして2016年のマイナーモデルチェンジでは再びタックロールシートを採用。
カラーバリエーションはトリトンブルーメタリック、ソリッドブラックの2色を設定。フレームカバー、フロントフォークブラケット、ハンドルホルダー、メーターブラケットのカラーリングはブラックとなった。
新車販売価格は43.7万円。
最終となった2016年モデルは2017年まで販売された後、平成28年の排ガス規制に対応することなく生産を終了している。
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解説記事更新日：2021年11月15日

2002年に発売されたバンバン200は、60年代から70年代にかけてスズキが販売していたバンバンシリーズ（発売順に90、50、75）の名前を復活させたものです。2022年にはホンダが【ダックス125】をかつてと同じスタイルで復活させていますが、バンバンの場合は「ぬめっ」とした漫画キャラの「ウナギイヌ」に似たスタイリングは共通していますが、各部位は20年以上の時を埋める進化を遂げています。
復活した理由の一つには、2000年に放映されたテレビドラマが挙げられます。ドラマの主人公が乗っていた単気筒・軽量・リアの極太タイヤのバイク：ヤマハ【TW200】に視聴者が釘付けになりTWは一躍大ヒット車種に。結果、70年代のフラットトラックレーサーイメージのバイクが突如流行しました。
ベースとなったのはジェベル200に使われていた199cc・空冷4スト単気筒エンジンで、5速リターン式ミッションを搭載しています。
バンバン200の特徴は、
・エンジンは空冷4ストOHC単気筒199cc
・最大出力16馬力を8,000回転で発生
・極太リアタイヤは180/80-14サイズのチューブタイプ
・前後スポークホイール
・フロントディスクブレーキ
・アップマフラー
などです。
199ccですから原付二種に分類され、車検はありません。高速道路や自動車専用道路を走ることができます。
太いリアタイヤは迫力ありますが、路面の凹凸や轍の影響を受けやすく、理論バンク角と実際のバンク角の差が大きくなるため、乗りにくいと感じる場合もあります。速く走るというより、のんびり、レジャー気分で走るのが合っているバイクです。
カラーリングは《グリーン》《ブラック》《シルバー》《ホワイト》《イエロー》などバリエーションに富んでいます。
2003年、タックロールシートを装着した【バンバン200Z】が追加発売されています。
2005年には「トライバルパターン」グラフィックのモデルが発売されていますが、他はイヤーモデルとしてのカラーチェンジにとどまっています。
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解説記事更新日：2022年07月17日

2008年、バンバン200はマイナーチェンジを受けています。
変更点は、
・インジェクションを採用
・オイルクーラーを標準装備
・タックロールシートを標準装備
前者2つは当時の排ガス規制に対応するためで、燃料噴射量をコンピューターで制御するインジェクションは、燃焼の質向上、燃費改善（49.0→51.5km/リットル）、始動性向上、高度の影響を受けないなどのメリットがあります。空冷エンジンの熱ダレもオイルクーラーによって防止を努めています。2008年以降のNH42A型の外観上の識別点は、オイルクーラーが最も分かりやすいです。
エンジンそのものには変更なく、空冷4ストOHC単気筒199ccで、最大出力16馬力を8,000回転で発生します。
さてバンバン200の特徴＆魅力は、家にあるだけで楽しくなりそうなスタイルでしょう。リアタイヤのサイズは14インチ幅180サイズで、リッターバイク並みの太さがあります。加えて、ボリュームのあるサイレンサーはエキパイ部分から車体中央を経てアップマフラーとなっています。オフ車テイストも備えたストリートバイクとなっています。
一方、それでいてミッションは5速リターン式と本格的なのが不思議なアンバランスさであり、やはり単なるレジャーバイクではないと主張しているかのようです。
2008年には限定カラーリングで《マーブルデイトナイエロー》が設定され、2009～2011年まではイヤーモデルのカラーリング変更が行われています。
2011年からスイングアームが黒くなりました。
2012年にはタックロール風テイストを残したフラットシート仕様が発売されました。
2016年モデルが最終型となり、メーターカバーやフォークブラケットが黒塗装となりました。生産終了となった最大の理由は、2016年の排ガス規制です。この年はバンバン200だけでなく、水冷の【GSR400】などを含め、たくさんのモデルが同じ運命をたどっています。生産中止は悲しいことですが、21世紀に「バンバン」の名前が復活したこと、それもストリートバイクのテイストを取り入れたスタイリングだったことは、大きな功績だったと言えるでしょう。
なお最大のライバルであるヤマハの【TW200】は2003年から【TW225】に排気量アップしており、最大出力は18馬力/7,500回転と若干有利。価格は35.8万円でバンバンより低額です。しかし200ccもあればバイクチョイスはスタイリングやスペックを総合して決めるものであって、いわば「どっちに乗りたいか」という直感で決めることになります。
NH42A型バンバン200の買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年07月23日