トライアンフは、アドベンチャーマシン「タイガー」シリーズの新たなフラッグシップモデルを2012年モデルで展開した。それが本機「タイガー エクスプローラー」だった。日本国内仕様は同年6月に発売された。

車体は新設計のトラス形状スチールチューブフレームを採用。そこに搭載するパワーユニットは、ボア・ストロークが85mm×71.4mmの新型DOHC4バルブ水冷並列3気筒エンジンとなる。スロットル制御はライドバイワイヤで電子化されている。最高出力は9,300回転137馬力仕様。最大トルクは7,850回転で121Nmを発生する
駆動系統は6速トランスミッションとドライブシャフトでエンジンの動力をリヤタイヤへ伝達する。チェーン駆動ではなくシャフト構造を採用することで重量は重くなるがメンテナンス性に優れた設計となっている。

足回りは、フロントにカヤバ製の大径46mm倒立フォークを装備して10本スポークデザインの19インチアルミキャストホイールを履く。ブレーキは305mmのダブルディスクにニッシン製4ピストンキャリパーを組合せる。
リヤは片持ちスイングアームにカヤバ製の調整式モノショックをセット。そこに17インチホイールと282mmディスク&2ピストンキャリパーで足元を固める。ABSは切り替え式で、トラクションコントロールも標準装備。電子制御面では快適な長距離移動を可能にするクルーズコントロールも採用された。

ライバルモデルとしては、BMWモトラッドから展開されるアドベンチャーモデルの世界代表的マシン「R1200GS」が台頭する。フルモデルチェンジを受けた2013年式で比較すると「R1200GS」は、245kgの車体に1,169ccの空水冷DOHC4バルブ水平対向2気筒エンジンを搭載する。最高出力は7,750回転125馬力というスペック。最大トルクは6,500回転で125Nmを発生する。5タイプのライディングモードや電子制御サスペンションが標準装備されるなど、豪華で本格的なアドベンチャーマシン。「タイガーエクスプローラー」は、最高出力こそ「R1200GS」を上回るが、重量は259kgある。シート高に関しては、ロー設定の「R1200GS」が850mmに対して、本機は837mmで足つき性は優れていた。

なおデビュー以降の「タイガー エクスプローラー」は、仕様変更を受けることなく2016年にモデル名称が「タイガー エクスプローラーXR」へ改められるまで販売された。ちなみに2013年にはクロススポークホイールを履くクロスカントリータイプ「タイガー エクスプローラーXC」も登場して並行ラインアップされていた。

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解説記事更新日：2024年07月06日

800㏄と1050㏄の2クラスで展開されていた「タイガー」シリーズだが、2012年モデルで最上位クラスの本機「タイガー エクスプローラー」が登場。日本国内仕様は、同年6月に以下のカラーラインアップで発売された。

・「サファイアブルー」　199万9,200円(税込)
・「クリスタルホワイト」　199万9,200円(税込)
・「グラファイト」　199万9,200円(税込)

カラーバリエーションは3タイプ用意されたが、いずれもスポーティで精悍なイメージに仕上がっている。ちなみにデビューモデルとなった2012年式には、純正アクセサリーを標準装備した豪華グレード「Dパッケージ」も75台限定で設定された。価格は211万5,750円(税込)で、フォグランプ、タイヤ空気圧モニターシステム、ハンドガードやハイスクリーンなどが装着されていた。通常タイプから約12万円アップで多数のオプションパーツが付いてくるお得なパッケージだった。

新設計のトレリスフレームにマウントされるエンジンは、1,215ccの水冷並列トリプルとなる。最高出力は、9,300回転で137馬力を発生する。最大トルクは7,850回転121Nmというスペック。電子制御スロットルでコントロールされるマシンの心臓部は手元の操作に対してリニアに反応する俊敏なユニットだ。
足回りは前後カヤバ製のサスペンションキットを装着して、フロント19インチ・リヤ17インチのアルミキャストホイールを履く。クルーズコントロールも標準装備されるトライアンフの最新ビッグアドベンチャーツアラーである。

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解説記事更新日：2024年07月06日

「アドベンチャー」カテゴリの新たな旗艦モデルとして投入された1,215ccエンジンを搭載する「タイガー エクスプローラー」だが、2013年モデルではバリエーションモデルが追加された。オフロード志向に仕上げた「タイガー エクスプローラーXC」である。本機と異なるディテールは、足元のホイールがアルミキャストタイプではなくクロススポークが採用されたことだった。アルミリム仕様のスポークタイプでチューブレスタイヤの装着も可能。さらに大型スクリーンやフォグランプ、各種ガード類も装着されて未舗装路での走破性が高められていた。

なおデビュー2年目となった本機「タイガー エクスプローラー」に関しては、2013年式でのアップデートポイントは無く、従来通りの仕様で継続ラインアップ。カラーバリエーションも以下の3タイプで変更は無い。

・継続「サファイアブルー」　
・継続「クリスタルホワイト」
・継続「グラファイト」

アドベンチャーツアラーに属する本機だが、直接ライバルとなるBMWモトラッドの「R120GS」のようにアクティブなイメージの配色というよりは、精悍でシャープな印象のカラーとデザインを採用する。この辺りは好みが分かれるところだろう。ちなみに2013年式の「タイガー エクスプローラー」は、北米仕様が15,699USドルで販売された。

本機のエンジンは、9,300回転で137馬力を発生する1,215㏄の水冷並列3気筒ユニット。最大トルクは7,850回転121Nmというスペック。ライドバイワイヤ、クルーズコントロール、トラクションコントロール、ABSといった最新の電子制御システムが標準装備されているというディテールも本機の特徴だった。

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解説記事更新日：2024年07月06日

前年にクロスカントリー(XC)タイプを追加して2グレード構成でのラインアップとなった「タイガー エクスプローラー」だが、無印ベースグレードとなった本機はデビュー3年目を迎えた2014年式で最初のカラーチェンジを実施。以下のカラーリングと価格で2013年7月に発売された。

・継続「サファイアブルー」　199万9,200円(税込)
・継続「グラファイト」　199万9,200円(税込)
・継続「クリスタルホワイト」　199万9,200円(税込)

カラーバリエーション数は従来と同じ3タイプ構成。「ジェットブラック」が廃止となって、新たに「クリスタルホワイト」が追加された。さらに2014年式は、これまでステッカー仕様だったマシン名表示がバッジタイプにアップグレードされ質感アップ。

メカニカル面は変わっておらず、主要諸元に変更は無い。
1,215ccの水冷トリプルは、9,300回転137馬力仕様。最大トルクは7,850回転で121Nmを発生する。メンテナンスフリーのシャフトドライブや20Lの大容量燃料タンク、風防効果に優れたフロントスクリーンなど、アドベンチャーツアラーとして快適なツーリングを可能にするマシン設計だ。さらに収納スペースや安全性向上アイテムなど豊富な純正アクセサリーが用意されているので、好みに応じて機能拡張を施してオリジナリティを主張することも可能である。

なお2012年ラインアップで既存「タイガー」シリーズのフラッグシップとして展開された本機「タイガー エクスプローラー」だが、今期のカラーチェンジモデルが最終仕様となった。2016年からはモデル名末尾にクロスロードを意味する「XR」が付された「タイガー エクスプローラーXR」として販売された。

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解説記事更新日：2024年07月06日