ストリートファイターネイキッド「MT-09」をベースにツアラー要素を盛り込んだ「MT-09 トレーサー」が、2018年にマイナーチェンジを実施するタイミングでモデル名を変更。
RN51J型「トレーサー900」として新たなスタートを切った。
今回のマイナーチェンジによって登場した本モデルは、従来モデルから乗り心地性能とツーリング機能のアップデートを実施。
フロントカウルに装着される調整式のスクリーンは、形状の最適化が施され得ことで高速走行時などライダーへの風の影響が低減されている。
また、マシンのコントロール性を高めるべく、新設計のハンドルバーを採用しブラッシュガードを採用。シートも快適性を高めるためにリニューアルされた。
車体構造面では、サイドカバーの形状とデザインにマッチしたサイドケース用マウントを新設。高剛性リアアームは従来比で60mm延長することで走行安定性や旋回時のトラクション性能が向上し様々な走行シチュエーションでの操作性がアップした。
搭載するパワートレインは、DOHC4バルブの水冷4ストローク直列3気筒ユニット845ccを搭載。最高出力は、10,000回転で116馬力を発揮する。出力特性に関しては、「MT-09 トレーサー」最終モデルとなった2017年式から変わってはいないが、重量が4kg増の214kgとなっている。
足回りは、フロントに倒立フォークを装備して17インチホイールとダブルディスクブレーキという組合せ。リアはスイングアームにモノショックをセットし、17インチホイールとシングルディスクブレーキ。ABSは標準装備となる。
電子デバイス機構としては、トラクションコントロールやアシスト&スリッパークラッチを継続採用している。
ライバルモデルとしては、前年にフルモデルチェンジを実施したスズキのVU51A型「Vストローム 1000」が比較対象になるだろう。232kgの車体に搭載する水冷Vツイン1,036ccエンジンは100馬力という仕様。スペック争いでは本モデルが有利だ。
なお、モデル名変更で新たなデビューとなった「トレーサー900」は、デビュー2ヶ月後に上級グレードの「トレーサー900 GT」を展開。
以降は、カラーチェンジを繰り返しながら2021年にフルモデルチェンジを実施して「トレーサー9 GT」へモデル名を再び変更して「GT」グレードに一本化される形で販売終了となった。

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解説記事更新日：2022年06月27日

2018年、MT-09トレーサーは、マイナーチェンジされて【トレーサー900】となりました。
主な変更点は
・最高出力を110から116馬力にアップ
・形状変更／表面積の拡大でライダーの疲労を軽減する新型フロントスクリーン
・新設計ハンドルバー／ブラッシュガードの装備
・新しい前後シート
・サイドケースの装着に配慮したサイドカバー形状・サイドケースマウント
・60mm延長し、高速走行や旋回時の優れたトラクションを支えるスイングアーム
・全体のスタイリング見直し
カラーリングは《マットダークグレーメタリック6》《ブルーイッシュグレーソリッド4》です。
このマイナーチェンジのうち、スイングアーム延長が最も操縦性には貢献しており、直進安定性と旋回時の落ち着きが高まっています。

解説記事更新日：2021年10月09日

カラーチェンジを受けて発売されたトレーサー900。
カラーバリエーションにはブルーイッシュグレーソリッド4、マットダークグレーメタリック6の2色を設定。
2020年モデルでもカラーチェンジを受け、カラーバリエーションはマットブルーイッシュグレーメタリック、マットダークグレーメタリック6の2色となっている。
共に新車販売価格は103万円だった。
ライバル車にはスズキのVストローム650が挙げられる。並列3気筒エンジンを積み、4000rpmからの力強い加速がライダーを奮い立たせる扱いやすくもパワフルなトレーサーと、どの回転数からでも滑らかな加速を生み出すV型2気筒エンジンを積み穏やかで優等生のVストロームは、900ccと650ccという排気量の差を抜きにしても同じアドベンチャーモデルながらそれぞれの色がくっきり分かれている。アドベンチャーモデルといえばアフリカツインを筆頭にリッターオーバーが幅を利かす中、リッター以下のアドベンチャーモデルを狙う購買者の選択肢にはよく挙がる2台だと言えるだろう。
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解説記事更新日：2022年01月09日

市街地ユースからツーリング用途といった多目的なシチュエーションで快適な走行性能を楽しめるモデルとして開発された「トレーサー900」は、2020年モデルでカラーチェンジを実施した。
カラーバリエーションは引き続き2パターン展開となるが、いずれもニューカラーで「マットダークグレーメタリック6」と「マットブルーイッシュグレーメタリック3」が設定された。価格は103万円(税別)で据え置きとなる。
主要諸元に変更は無く、ストリートファイタールックの「MT-09」をベースにしたダイヤモンド型フレームに搭載する水冷4ストローク並列3気筒ユニットは、10,000回転で116馬力を発揮。足元は、フロントに倒立フォークを装備して17インチホイールとダブルディスクブレーキをセット。リアはスイングアームにモノショックを組合せ17インチホイールとシングルディスクブレーキという仕様。ABSは標準装備となり、正式モデル名称の末尾にはABSが表記される「トレーサー900 ABS」となる。
ライバルモデルとしては、2020年4月にスズキから「Vストローム1050XT」がデビュー。247kgの車体に106馬力を発揮するDOHC4バルブ水冷Vツインユニットを搭載。
対する本モデルの重量は214kgで、30kg以上も軽くハイパワーなユニットを積んでおり、スペック面では格上ポジションと言えるだろう。

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解説記事更新日：2022年06月20日