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ブレイクアウト2023年モデル買取査定事例|バッテリー上りの極上車

買取させて頂きましたのは2023年モデルのFXBR 117 ブレイクアウト。
使用したのは1回だけという走行距離の浅いの極上車ですが、8カ月放置されていたためバッテリーが上がっており軽度な使用感が出ておりました。
2023年現在の相場に照らすと216万円が利益ぎりぎりの査定額となるところ、日本一中古ハーレーを売っている系列販売店の仕入れ値として240万円の査定額で買取致しました事例です。

FXBR 117 ブレイクアウト買取価格実例

事故不動
新車
  • 7

総合評点:7点

エンジン 7 車体フレーム 8 外装 7 電装保安部品 6 フロント周り 8 リア周り 8

【評価点の目安】
8点以上:新車 7点:超極上車 6点:極上車
5点:良好車 4点:多少の使用感 3点:難有 2点:劣悪
1点:事故不動
  • バイク名
  • FXBR 117 ブレイクアウト
  • 買取価格
  • 2,400,000円
  • 年式
  • 2023年モデル
  • 走行距離
  • 22km
  • 車台番号
  • 5HD1YEZ57P
  • カラー
  • ブラックデニム
  • エンジンの状態
  • オイル漏れや異音等無し
  • エンジンの種類
  • MilwaukeeEight117
  • 外観の状態
  • 色艶よく極上車
  • 損傷や事故転倒歴
  • 目立つ損傷無し
  • カスタムや改造
  • フルノーマル(エンジンガード装着)
  • 買取年月
  • 2023年11月5日

ブラックデニム・ノーマル構成 FXBR117の査定内容

「バッテリーが上がってエンジンが掛からなくなったハーレーを買取って欲しい」とのご依頼を受けて査定させて頂くことのなったのは2023年モデルのFXBR 117 ブレイクアウトです。
「納車時にディーラーから乗って帰ったのが最初で最後の乗車で。。8カ月くらい放っていたらバッテリーが上がっていて。。ディーラーに電話したら220万円で買取可能とのことだったけど、 持っていくにも動かせないのでそれ以上の金額で引き取ってもらえないかと。。」と売却の経緯と希望額を教えて下さったオーナー様。

バッテリー上りの最新2023年モデル・ブレイクアウト。はたして220万円超えの査定額は可能なのか?
先ずはその前提となる買取相場からご紹介をさせてください。

2023年モデル・ブレイクアウトの買取相場

ハーレー屈指のリセールバリューを誇るブレイクアウト。
ハーレーを代表する売れ筋機種ですが、その歴史は比較的新しく、初代ブレイクアウトであるFXSBSE(1801cc CVOブレイクアウト)が発売されたのは2012年9月のこと。翌年4月にはツインカム96(1584cc)搭載のFXSBが登場しシリーズ化。
以降、ハーレー ビッグツインの進化に合わせて順次排気量を拡大し、2023年現在の現行機はミルウォーキーエイト117(1923cc)を搭載したFXBR117となっています。
登場から僅か10年で既に6つの排気量と、1つのバリエーションモデルが展開されているブレイクアウトですが。高年式となる高排気量モデルの買取率が高いのでしょうか?
年間に約20万台のバイクが取引される業者間オークションのデータを使用して、歴代ブレイクアウトの買取率を比較してみましょう。

歴代【ブレイクアウト】の参考買取率比較
参考買取率 平均落札額 取引台数 新車価格
FXSBSE
2013~14年
63% 176万円 12台 281万円
FXSB
2013~15年
77% 163万円 36台 213万円
FXSB103
2016~17年
90% 198万円 32台 220万円
FXSE
2016~17年
67% 209万円 6台 314万円
FXBR107
2018~19年
78% 177万円 4台 228万円
FXBRS114
2018~22年
85% 214万円 57台 253万円
FXBR117
2023年~
80% 237万円 23台 297万円
業者間オークションの取引履歴を2023年11月時点で12ヵ月間遡った数字
業者間オークションとは、買取業者の最大の転売先であり、販売業者の最大の仕入れ先として年間に約20万台のバイクが取引される会員業者間の市場
価格はすべて税抜
新車価格は、各排気量で登場イヤーモデルのベースカラーを千円単位で四捨五入。
上記は歴代ブレイクアウトの参考買取率を比較した表です。
参考買取率とは『業者間での平均取引額÷当時の新車価格』で算出した数字で、100%であれば当時と同じ値段で、50%であれば当時の半値で業者間にて取引されていることを示します。
※尚、業者間の取引額は、買取業者にとっては転売額(販売業者にとっては仕入れ額)に相当しますので、査定現場での買取額で換算すると3~5%ほど率は下がります。

ツインカム搭載機の買取率が高く、CVOは低い

参考買取率が最も高いのは、2016~17年モデルのFXSB 103で90%
次いで2018~22年モデルのFXBRS 114が85%
そして現行機のFXBR117の80%が第3位。
下位に目を転じるとCVOの2機種(FXSEとFXSBSE)が60%台でワースと1・2となっており、高年式(高排気量)モデルの買取率が高い結果とはなりませんでした。

FXSB 103の買取率がTOPとなった理由には様々考えられますが、M8(ミルウォーキーエイト)搭載機よりもロー&ロングスタイルが際立っている上に、先代であるツインカム96に比べ評価されるカスタム車比率が高い点が挙げられます。 FXSB 103においても特に買取率が高いのはタービンホイールを履いた2017年モデルで93%となっています。

逆にCVOシリーズの買取率が低い原因としては、元の売値が高い点、そしてカスタム比率が低い点、さらにハーレー共通の傾向として買取率が高いビビッドブラックが設定されていない点が挙げれます。

今回買取致しました現行機FXBR117が、先代FXBRS114に比べて5%も買取率が劣る原因ですが、これは生産国である米国と日本の物価上昇率の差、そして円安の影響が大きいと考えられます。
生産国である米国の物価は2022年に7%以上も上昇しました。更に円の価値は米国ドル換算で2割も下落しています。伴い2023年のブレイクアウトは2022年モデル比で24万円値上がりしました。
対して日本国内の物価上昇率は3%に留まっていますので、国内の中古市場では新車価格の急激な上昇幅を吸収できなかったと見るのが自然です。
事実、業者間の平均取引額は2023年モデルの方が23万円も高くなっていますが、2021年モデルから2023年モデルに掛けて2年間で37万円(カラーチェンジの2022年モデルで13万円)も新車価格が値上がりしたことに国内の中古相場が追随できなかったと読めます。

冒頭で「ハーレー屈指の人気機種であり買取率が高いブレイクアウト」と申し上げましたが、業者間オークションにおける各排気量区分別の取引台数はFXBRS114が1位。 FXSB103とFXBR117が2位となっており圧倒的な人気(中古流通数)を示しています。
各排気量区分の平均取引額でも、FXSB103とFXSBとFXSB103が1位。FXBRS114はソフレイルファミリーの1位、FXBR117はソフテイルファミリーの2位と、圧倒的なリセールバリューを誇っています。 因みにM8 117排気量区分で最も高く売れるのはローライダーS/STとなっており、ブレイクアウトとローライダーS/STが近年のハーレーの人気とリセールバリューにおいて2大巨頭となっています。
排気量別に高く売れるハーレーの機種ランキング

売り時であるFXBR117

続いて現行機FXBR117の売り時について探っていきたいと思います。
右欄下段一番上から6番目までのグラフをご覧ください。(発売年式が新しい順に)歴代ブレイクアウトの直近8年間の相場(業者間での取引額)推移を示しているのですが。
2023年モデル発売のFXBR117を除くと、いずれの機種も2021年に急上昇していることが分かります。2021年とはコロナ禍で新車供給が細り中古バイク全体がバブル化した時期ですが、人気機種のブレイクアウトはこの期間に他のハーレーの機種よりも 大きく値を上げました。その事実は上から7番目のグラフ(ハーレー全体の8年間の相場推移)と対比することで鮮明となります。

2021年に上がり過ぎた相場はコロナバブルが弾けた2022年から反落に転じているのも共通している現象ですが、2020年以前の相場と比べると未だ高水準で維持しており、ブレイクアウト全体の相場は未だ売り時であることを示しています。

2023年モデル発売のFXBR117の相場が今後どう動くかを読むうえで、コロナバブルが既に弾けたタイミングで登場していることは売却時のアドバンテージとなりそうです。
また、新型(高排気量)モデルの登場に伴って型落ちとなったモデルの中古相場が下落するのはハーレーに限らず中古バイクに見られる普遍的な現象ですが、ブレイクアウトに限ってはその傾向が当て嵌まりません。
型落ちとなったモデルも過去8年間において(コロナバブルの反落を除外すれば)堅調若しくはジワリと相場を 上げてきた実績が見て取れることから、現行ブレイクアウトも暫くは高値での売り時が続きそうです。

しかしながら日米の物価差や円安がさらに強まると新車価格は更に高騰し、国内の中古相場との格差が広がることも予想されるので買取率で考えると早めの売却が高いリセールに繋がる可能性は高そうです。

それでは本題である現行ブレイクアウト FXBR117に焦点を絞って相場を見ていきましょう。
直近1年間に業者間オークションで取引されたFXBR117の実働車は23台。
その23台について、同年式モデルの査定額に影響を与える3要素『評価点』『走行距離』『カラー』を切り口に取引額を比較してみましょう。

FXBR117【評価点別】業者間での落札額
平均落札額 最高額 最低額 台数
8点 241万円 270万円 190万円 11台
7点 241万円 252万円 228万円 7台
6点 225万円 268万円 195万円 4台
5点 231万円 231万円 231万円 1台
1点 126万円 150万円 102万円 2台
業者間オークションの取引履歴を2023年11月時点で12ヵ月間遡った数字
8点以上:未使用車や新車同等の状態
7点:プロが見て判別可能な減点がある超極上車
6点:新車比で軽微な使用感がある極上車
5点:ルーティンの整備で再販に回せる良好車
4点:軽い追加補修や整備が必要となる劣化または軽い難がある
3点:追加整備が必要な難がある車両
1点:事故車又は不動車
上記は、直近1年間に業者間で取引された23台(+2台の事故車)のFXBR117について、評価点別に落札額を比較した表です。
発売から1年と経っていない現行モデルとあって、直近1年間で取引された実働車23台のうち65%にあたる15台が7点(超極上車)以上となる高い評価点を付けています。
平均落札額に着目すると、概ね「高評価点=高額落札」となっていますが。。評価点7点と8点が同じでああったり、評価点5点が評価点6点よりも高かったりと、明確な関連性は見えて来ません。

更に新車同等を示す8点評価でありながら、190万円で落札される個体と270万円で落札される個体もあり、買取業者泣かせの読み難い相場となっています。
何故、新車同等の2023年モデルでありながら落札額に80万円もの開きが出るのでしょうか?

最大の理由は、競りによって落札額が決まるオークションの性質です。
例えば、最低売却額に届かず流札した個体が次回の開催日には数十万円以上高く落札されることも珍しくありません。
また同じ開催日でも、落札側である販売店の集中力も高く参加業者数も多い午前中の出品ほど高く落札される傾向も有ります。
この傾向は、出品台数が少ない人気機種で顕著であり、特に新型モデルが業者間市場に出始めのころは、少ない出品数に対して多数の買い手が入札することからご祝儀相場のように値段が跳ねやすいと言えます。
事実、FXBR117でも業者間で初めての落札が記録された2023年の6~7月に落札された個体の相場が高くなっています。

しかながらし80万円もの開きをオークションの性質で片づけてしまうと。 新車同等の2023年モデルの想定落札額は190~270万円ですので、買取業者としては赤字覚悟となる190万円以上での買取にはしり込みしてしまいます。
しかし270万円で落札される可能性もあり、買取業者の赤字リスクを排除する185万円の査定額は、売却するお客様にとっては納得の難しい金額と言えます。
そこでプロの視点でもう少し掘り下げてみましょう。

FXBR117【走行距離別】業者間での落札額
平均落札額 最高額 最低額 台数
0~1km 252万円 262万円 245万円 5台
2~99km 241万円 270万円 227万円 7台
100~999km 230万円 247万円 190万円 9台
1,000km~ 221万円 231万円 211万円 2台
業者間オークションの取引履歴を2023年11月時点で12ヵ月間遡った数字
上記は、直近1年間に業者間で取引された23台のFXBR117について、走行距離別に落札額を比較した表です。
平均落札額に着目すると「低走行=高額落札」の傾向が明らかとなっており、類似する走行距離であれば最高額と最低額の開きも、評価点のそれに比べるとコンパクトと言えます。
特に1km以下の未使用車5台は、245~262万円とコンパクト根レンジで取引されていおり、その傾向が鮮明となっています。
さらに「カラーリング」で掘り下げてみましょう。

FXBR117【カラー別】業者間での落札額
平均落札額 最高額 最低額 台数
ビビッドブラック 241万円 270万円 211万円 10台
バハオレンジ 236万円 250万円 227万円 4台
シルバーメタリック 234万円 268万円 190万円 9台
業者間オークションの取引履歴を2023年11月時点で12ヵ月間遡った数字
カラーリングについても、平均落札額に着目すると有意な傾向が認められます。
ハーレーの多くの機種がそうであるように、FXBR117もベースグレードカラーであるビビッドブラックの相場が高くなっています。
『評価点』だけでは見えてこなかった相場の開きについて、『走行距離』と『カラーリング』を加味することで少し相場観がクリアになってまいりました。

その他、同じ評価点でも大きく相場が開く理由に『カスタム』が挙げられます。
高価な社外品やシルエットを変える様なカスタムは落札額が伸びる傾向にありますが、純正品の欠品扱いによって評価点自体は下がることが理由です。

ロー&ロング&マッスル機としてカスタム比率が非常に高いブレイクアウトですが、2023年発売のFXBR117については業者間で取引されている個体の大多数(23台のうち22台)がフルノーマル車両となっています。
唯一ライトカスタムが施されていた個体は、走行距離が2番目に多い1,082kmながら、カスタムが評価され落札額は下から8番目となる231万円の落札額となっています。
ただしカスタム車が1台に留まることから、2023年11月現在ではFXBR117についてはカスタムが相場に与える影響はごく僅かとなっています。(査定額が伸びるカスタムの傾向については下段で詳述いたします)

『評価点』『走行距離』『カラーリング』の3要素を加味して、直近1年間の落札額を俯瞰すると以下の様な傾向が見えてきます。

FXBR117 業者間での落札額傾向
台数
(ブラック)
平均走行距離 平均評価点 最上の個体
250万以上 6台
(3台)
37km 8.2点 未使用車が4台
240万円台 5台
(3台)
131km 7.4点 未使用車が1台
230万円台 4台
(1台)
357km 7.2点 走行10km台の8点評価が2台
220万円台 4台
(2台)
413km 7.1点 走行12kmの8点評価
210万円台 1台
(0台)
4,252km 6点 カスタム車
190万円台 2台
(0台)
218km 6.8点 走行210kmの8点評価
以上の買取相場を踏まえて、バッテリーが上がっていた2023年モデル・ブラックデニムカラーFXBR117の査定内容と買取額についてご紹介させて頂きます。 (尚、上記の業者間市場における落札額は、買取業者の転売額=販売業者の仕入れ額に相当するため、実際の買取額は95~98%相当となります)

【FXBR117】相場の推移

【FXBR117】相場の推移

【FXBRS114】相場の推移

【FXBRS114】相場の推移

【FXBR107】相場の推移

【FXBR107】相場の推移

【FXSB103】相場の推移

【FXSB103】相場の推移

【FXSB】相場の推移

【FXSB】相場の推移

【FXSBSE】相場の推移

【FXSBSE】相場の推移

【ハーレー全機種】相場の推移

【ハーレー全機種】相場の推移

【FXBR117】業者間の取引価格帯

【FXBR117】業者間の取引価格帯

【FXBR117】評価点別の取引価格帯

【FXBR117】評価点別の取引価格帯

【FXBR117】業者間の取引額詳細

【FXBR117】業者間の取引額詳細
買取業者の最大の転売先であり、販売業者の最大の仕入れ先として年間に約20万台のバイクが取引される業者間オークションの取引データ
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極細かなタンクの傷が原点となった外装

4つのカラーリングが設定されたブレイクアウト2023年モデル。オーナー様の愛車は「ブラックデニム」です。
業者間オークションの出品履歴で見ると、出品数が多いのは「シルバーメタリック」と「ビビッドブラック」となっており、リセールバリューが最も高いのは「ビビッドブラック」です。
「ブラックデニム」の出品台数(人気)は他の3色に大きく劣ります。人気は再販時の売れやすさにも影響することから、ネガティブに作用するかと言えばそうでありません。

ハーレーの多くの機種に通用する傾向として「ビビッドブラック」と「ブラックデニム」は再販時に最も高く売れるカラーリングとなっています。特に外装を含めブラックアウト感が強く出ているモデルでその傾向が顕著です。
ブレイクアウトではFXBR107やFXBRS114、そしてブラックアウトカスタムされたFXSBにその傾向が強く見られます。
対してFXBR 117では、初代ブレイクアウトのFXSBSEに回帰しクローム仕上げのパーツが多用されていること、そしてタンクにオレンジストライプが入っていることから「ビビッドブラック」のリセールバリュープレミアムは 限定的ではあります。
しかしながら「ビビッドブラック」の再販価値が高いと言うことは、通例に従って「ブラックデニム」の再販価値が高いと読むことが出来ます。
その考察に基づきカラーリングについて、弊社バイクパッションはプラス判定をお付け致しました。

先ずは車体の印象を左右する外装から査定を進めてまいります。
外装の構成パーツは、タンク・前後フェンダー・サイドカバー・シートです。 2023年モデルでは、タンク容量と形状がツインカム時代に回帰しクロームのトリムパネルが配され給油口は右側レイアウトに、シートカバーにはソフトレザーが採用されるなど外装にもアップデートが加えられています。

2023年1月に発売されたブレイクアウト2023年モデル。納車から未だ8カ月程度とあってパッと見た目は新車の輝きを保持していたオーナー様の愛機。
ですが、細かく検分していくとタンク上部にごく小さな傷が数か所認められます。
普段使いでは気付かないような小傷ですが。中古市場で取引される2023年モデルは、未使用車や超の付く極上車比率が高く極細かな差異が評価を分けることになります。
極細かい傷ですが、数か所確認できる事から外装の評価は新車同等の8点評価には至らず、7点判定に。
タンク上部やトリムパネルに細かな傷が入っています
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8カ月放置でバッテリーが上がっていたエンジンの査定

2023年モデルでM8 117(1923cc)へとアップグレードを果たし、CVOの121ci(1977cc)を除くとハーレー最大排気量のエンジンを搭載することとなったブレイクアウト。
空油冷のM8を搭載した2018年モデルから、諸元表上では低回転域での最大トルクは大きく向上しましたが爆発的な加速感がマイルド化されたのと引き換えにスムーズな吹け上りを獲得しています。

因みにハーレーのビッグツインはエボリューション以降、約15年サイクルで刷新されていますが、エボもツインカムもアップグレードされた後期型、具体的には1995年以降のエボリューション、2007年の96ci以降のツインカムの 完成度が高くなっています。

というのも業界の裏話になりますがハーレーはリコールをしません。従って新型エンジンが投入されて最初の数年間は市場テスト期間の意味合いがリコールを実施するメーカーよりも強く、伴って故障リスクが高いという実感があります。 しかしながら後年には不具合を修正したアップグレードエンジンが投入されることから、後期型エンジンの完成度が高まるというサイクルです。
M8エンジンについては、未だそのサイクルに嵌るか未知数ではありますが、エボリューションもツインカムも後期型エンジン搭載機の買取相場が高いのは事実です。

余談が長くなってしまいました。。引き続いてエンジン回りを査定してまいります。
事前のお電話で伺っていた通り、バッテリーが上がっておりエンジンが始動しないオーナー様のブレイクアウト。
持参したブースターに繋いでエンジン始動を試みたところ、一発始動を果たしました。

メーターに表示されている走行距離は22km。未使用に近い走行距離です。
8カ月ほど放置されていましたが、タンク内のガソリンも異臭は無く、タンク内に錆びも見当たりません。
アイドリング・吹け上り・シフトチェンジと何れも何ら問題は無く新車に近いコンディションである事が確認できました。

機関周りの外面ですが、クローム仕上げとなっているクランクケース・タイマーカバー・ロッカーカバー・ヘビー ブリーザーエアクリに水垢や軽い腐食の出始めが浮いています。軽い研磨で充分に回復可能ではありますが、 オイルクーラーに散見された細かい錆びと合わせて気持ち評価を下げることに。
プライマリーカバーに見られる水垢や腐食
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新車同等の評価となった足回り

引き続いて足回りの査定です。
足回りを構成するパーツ群は、前後サスペンション・トリプルツリー・ハンドル周り・スイングアーム・ホイール・タイヤ・ブレーキ周り・プーリー・ベルトです。
240mmリアタイヤ・49mm径の大径インナーチューブ・34度レイク角によるロングホイールベース・ローダウン仕様のリアサスなど、ロー&ロング&マッスルなスタイルが際立つブレイクアウトのエッセンスが詰まっている箇所でもあります。

水平2本レイアウトであったソフテイルのリアサスペンションは、M8エンジンに刷新された2018年モデルで縦一本配置となりサイドカバー下のダイヤルで5段階のプリロード調整が可能となるアップグレードを遂げていますが、 レイク角は初代ブレイクアウトの36.5度から34度となっておりホイールベースは若干短くなっています。
さらに2023年モデルでは、FXSBSE2や2017年モデルFXSBに回帰したコントラストクロームのタービンホイールとなっています(いずれもスポークの配色や形状と本数が異なるのですが)。

足回りの査定では、基幹パーツである前後サスペンションの状態や、手の入り難いホイール・プーリー・キャリパー・ステム回りの使用感、そしてタイヤなど消耗品の劣化度合いを中心にチェックしていきます。
走行は22kmで搭乗回数は1度のみというオーナー様の愛車。飛び石などで傷が入り易やすいホイールンには傷1つ無く、吹き上げが難しいことから劣化が出やすいプーリーやキャリパーなどにも劣化は見たりません。
前後サスペンションの状態も申し分ありません。伴いまして足回りの査定評価は新車同等となる8点評価に。
傷も錆びも無く綺麗な状態を維持したタービンホイール
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フレーム回りの査定

続いて、エンジンと並んで買取価値に与える影響度が最も高いフレーム回りを査定してまいります。
ここまでの査定で目立った外傷が皆無であったことから、剛性を損なうような瑕疵がフレームに無いであろうことは推察できましたが、もし見逃してしまったら買取後に大損失を被るだけに怠れない査定ポイントです。

具体的には、大きな衝撃を受けた際に痕跡として残る、ハンドルストッパーの損傷・左右のハンドル切れ角・前後輪をストレートに並べた際のライン・フレーム接合部の皺寄りや塗装剥離の有無を調べていきます。
結果、見事に綺麗な状態であることが確認できました。

2018年モデルでカーボンスチール製となり大幅な軽量化に寄与したメインフレームは、底面のダウンチューブまで見事に輝き綺麗です。
また使用感が出やすい周辺接合部の、ペグ類やスタンドにも使用感は殆ど出ておらず、細部まで綺麗なコンディション。伴い8点評価に繋がりました。
ダウンチューブまで綺麗なカーボンスチール製フレーム
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要交換判定のバッテリー・使用感が出ていたマフラー

最後の査定項目は電装・保安部品です。
電装系は、バッテリー・ジェネレーターやオイルネーター・メインハーネス・ECU・クルコンなどの各種電子制御機構・メーターで構成されています。
査定では、配線の改造の有無・エンジン始動を通じて各種電子機構が正常に動作しているか・スイッチ操作に応じて各種電子制御機構が正常に反応するか・エラーランプ点灯の有無・スイッチハウジングやメーター周りの使用感などを見てゆきます。

残念ながらバッテリーが上がっております。個人使用であれば充電で暫く持つと思いますが、再販を考えれば要交換判定となり買取価値を刻むことに。
その他では減点対象が入らなかっただけにバッテリー上りが惜しまれる結果に。

保安部品は、灯火類・ホーン・マフラー・ミラーなどが構成パーツに該当します。
査定では各所パーツの動作確認と使用感を見てゆきます。マフラーは全体的に軽い水垢が浮いており、保管時にシートが擦れて付いたのか極細かい傷が散見されます。

バッテリー上りとマフラーの使用感が影響し電装・保安部品の査定評価は6点判定に。。
細かな傷や水垢が散見されるマフラー
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査定額が伸びるブレイクアウトのカスタム傾向

オーナー様のブレイクアウトは、フルノーマル構成を保持した上でオプションとしてエンジンガードが装備されています。
無駄な装飾を排除したマッスル感が売りの機種とあってエンジンガードは査定額が伸びるカスタムとは言えませんが、ボルトオンで脱着可能なオプションですので別売り対象としてプラス計上とさせて頂きました。

ハーレー屈指の人気モデルであるブレイクアウトですが、カスタム車比率が非常に高いのも本機の特徴です。
カスタムの中心はボルトオンで脱着できる社外品を纏ったライトカスタムとなっています。
代表的な社外化パーツには、マフラー・エアクリ・ハンドル・ペグ類・ダービーカバー・タイマーカバー・シート・ミラー・灯火類・アクスルキャップ・サイド出しナンバーステーなどが挙げられます。
純正品付きの高価な社外品であるほどプラス査定が期待できますが、このタイプのライトカスタムは入門編として差別化要因にならないことから買取価値の向上も限定的です。

社外品単体で価値が上がり易いパーツとしては、DIGGER WHEELや音量可変の車検対応マフラーが挙げられます。
ボルトオンでは脱着できませんが、エアサスやスプリンガーフォークへの交換も大きなプラス査定が見込めます。
オプション品では、チンフェアリングやヘッドライトキャップも全体的なカスタムの統一感に応じてプラスとなり易いパーツです。

一歩踏み込んで更に価値が高まるフルカスタムとしては、
1)マッスル強調
2)ブラックアウト
3)ドラッグレーサーコンセプト
が挙げられます。

1)マッスル強調
はワイドなリアタイヤを強調するカスタムが主流で、
・300mmワイドタイヤキット(スイングアームやホイールの交換とプリ―の移設が必要)
・タイヤすれすれのショートリアフェンダー(要ガチガチのリアサス設定)
・片持ちスイングアームキット
・プーリー ブレーキキット(リアディスクブレーキレス化)
・薄型ソロシート
・ストレッチタンク
等によってマッスル感を高めるカスタムです。キットの値段も張りますが組み込みの工賃も高額となり、その分リセールバリューも高まります(掛けたお金ほどではありませんが。。)

2)ブラックアウト
クロームパーツが多用されているFXBR117やFXSBSEには遠回りとなるカスタムですが、純正品や社外品のブラック仕上げパーツに交換して、足りない部分はブラックコーティングを施し車体全体をブラックで統一するカスタムです。
例えばアッパーフォークカバー・フィン・ヘッドボルトブリッジ・ロッカーカバー・プライマリーカバーなどをブラック仕上げのパーツに交換してゆきます。
フレームがブラック仕上げであれば、カスタム自体の難易度は高くないため再販時に費用対効果が比較的高いカスタムであると言えます。

3)ドラッグレーサーコンセプト
歪曲が多用されたレーシーな雰囲気のあるリアショートフェンダーやストレッチタンクを装着し、セパハン仕様(トリプルツリー回りやメーター要交換)にする点が特徴的です。
レーシーなグラフィックを纏ったチンフェアリングとヘッドライトキャップと組み合わせることでドラッグレーサー感が高まります。カスタム傾向としてはレアですが、その分スタイルが決まっていれば大きなプラス査定が見込めます。
エンジンガードを装着
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総合評価と買取額

ポジティブな査定項目
  • 乗車は一回のみで走行距離22kmと未使用に近いコンディション
  • ブラックデニムのカラーリング
ネガティブな査定項目
  • 要交換判定となったバッテリー
  • 2023年モデル・ブレイクアウトの中古車としては相対的に平均を若干下回る評価点
以上の様に査定させて頂きましたオーナー様の2023年モデル・ブレイクアウト。
査定の総合評価は7.3点。走行距離は22kmです。

上段で触れた業者間オークションに出品した場合、直近1年間の取引履歴から想定される落札額は弱気予想で245万円、強気予想で220万円です。
220~245万円は買取業者にとっては転売額(販売業者にとっては仕入れ額)に相当しますので、確実に何とか利益を出すためには216万円が非常に競争力の高い査定額となります。
それ以上での査定額は赤字リスク覚悟の勝負手となります。

弊社バイクパッションが提示いたしました査定額は240万円。
「バッテリーも上がっているのにエンジンも掛けてくれたし、査定も誠実であったし、提示金額も気に入りました」とのオーナー様のご返答を頂き、買取の成約となりました。

提示致しました240万円は相場的には赤字必死の金額です。
なぜ無謀ともいえる金額を提示できたのか?
その理由は、日本一中古ハーレーを売っている系列販売店の存在が挙げられます。 (因みに弊社横浜店は日本で一番オートバイを売っている店舗です)
240万円は買取業者にとっては赤字必死の金額でも、販売店の仕入れ値としては充分に採算の取れる金額です。
踏まえて相場よりも1~2段高い金額での買取に繋がりました。
今回はブレイクアウトのご売却を誠にありがとうございました。
240万円の査定額で買取した2023年モデルFXBR 117 ブレイクアウト
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FXBR 117の買取相場

2023年モデル・ブレイクアウト

【実働車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ

  • 取引台数: 23台
  • 平均価格: 2,379,783円
  • 最高価格: 2,700,000円
  • 最低価格: 1,905,000円

【事故車・不動車】の業者間オークション市場における、買取時点直近12ヶ月間の落札データ

  • 取引台数: 2台
  • 平均価格: 1,262,000円
  • 最高価格: 1,502,000円
  • 最低価格: 1,022,000円

相場情報:2023年11月5日時点

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上記金額は、買取業者の最大の転売先である業者間オークション市場の落札データであり、買取業者の転売金額です。
業者間オークション市場とは買取業者と販売業者が参画する競り市場で、年間に約20万台のオートバイが取引される市場です。
買取業者が買取したバイクの約9割は上記市場において転売されています。
その事実が、業者間オークション市場の落札金額が買取業者の査定額の基準値である所以です。
査定現場での買取価格は下記の転売(落札)金額から買取業者の儲けと経費(運送料や出品手数料など)を差し引いた金額となります。
査定現場での正味の買取額は、転売金額である落札額から5~10%を割り引いた金額が適正で競争力のある価格となります。
金額にすると単価の安い原付バイクで1万円から、100万円を超える高額車両では6万円までが適正な割引額です。

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FXBR1920は売ろうと考え時が一番高く売れます

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