重厚な装備のツーリングファミリー群がラインアップを連ねる2013年モデルのCVOファミリーに、ソフテイルファミリーのニューカマー「ブレイクアウト」をベースとする「FXSBSE ブレイクアウト」の姿があった。
ロー&ロングのチョッパースタイルが特徴的な「FX」スタイルのマシンだが、「カスタム・ヴィークル・オペレーション」の手によって豪華純正カスタムパーツが組み込まれ、強烈なオーラを放つマシンへと仕上がっている。
パワートレインには、ボア・ストロークが101.6mm×111.1mmのスクリーミンイーグル製Twin Cam 110Bエンジンを搭載。1,801㏄のバランサー内蔵型ビッグツインで、最大トルクは3,500回転で128Nmを発揮する。クロームカバーでギラギラ輝く心臓部に剥き出しデザインのヘビーブリーザー・パフォーマン・スエアクリーナーが、ハイスペックで特別なマシンとしての存在感をアピールしている。
ちなみにソフテイルファミリーの「FXSB ブレイクアウト」は、1,584ccのTwin Cam 96B仕様で117Nmというスペックだった。
「FXSBSE CVO ブレイクアウト」の足元は、フロントにレイク角36.5度に設定したフロントフォークをセット。かつて「FXCWC ロッカーC」にも採用されていた構造だ。
そこに21本スポークデザインのクローム仕上げ21インチタービンホイールを組合せる。リアには18インチホイールにハーレーのラインアップで最も太い240mm幅の超ワイドタイヤを装着。なお、ホイール&タイヤは、ソフテイルファミリーの「FXSB」も同サイズとなる。
スタイリング面では、シート表皮にワニ革パターンで仕上げたカスタムパターンを採用。2013年式では、ボディカラーに応じてブラックとブラウンが用意されていた。そして、パッセンジャーシートは、リアフェンダーの美しいカスタムペイントをアピールするために工具無しで取り外しできる仕様だ。
ハンドルバーは人間工学に基づいたニューデザインで、ライザー部分にはアナログインジケーターをインストール。そして、その下にはアナログタコメーターを組み合わせた4インチのデジタル表示スピードメーターをセットする。
手元、足元のコントロール系統にはスリップストリームコレクションを採用。スタイリッシュでありながらコンフォータブルなハンドグリップとブレーキペダルやシフターで社外パーツでは出せないハイクオリティなクローム仕上げでカスタム色を演出。機能装備面ではキーレスイグニッションシステムを採用することでセキュリティ面でも優れた性能を備えている。
デビューモデルとなった「CVO」ファミリーの「FXSBSE ブレイクアウト」2013年式は、295万円(税込)で登場。
翌年には、デザイン面を中心に以下のアップデートを加えた第2世代「FXSBSE2」を展開。

・ハンドペイントグラフィック&ニュータンクメダリオン
・トライバルエンボス仕様ブラックボンバーレザーシート
・コントラストクロームタービンホイール
・ウォッシャブルエアクリーナーエレメント
・新型LEDヘッドライト&ウィンカー一体型ブレーキランプなど

価格は38万円の値上げが実施され333万円(税込)に設定。この2014年モデルが、ブレイクアウトのCVOモデル「FXSBSE」の最終仕様となった。
なお、2014年式に採用されたコントラスト・クローム・タービンホイールは、ペイントが若干異なるがソフテイル「FXSB ブレイクアウト」の最終仕様2017年式にも装着された。

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解説記事更新日：2022年07月03日

ソフテイルフレームの「FX」スタイルとしては、2010年モデルの「FXDFSE2」以来となるマシンが、2013年のCVOファミリーに登場。それが、本モデル「FXSBSE ブレイクアウト」だ。
純正カスタムパーツを溢れんばかりに採用して究極のカスタムデザインを表現しているだけでなく、メカニカルな部分も特別な仕様となっている。
搭載するパワートレインは、スクリーミンイーグル製のボアアップキットを組み込んだ、バランサー内蔵型のTwin Cam 110Bをソフテイルフレームにリジットマウント。
ヘビーブリーザーパフォーマンスエアクリーナーを組合せることで、最大トルクは3,500回転で128Nmを発揮。怒涛の加速時には、ハイフロータイプ独特の刺激的な吸気音を楽しむことができる。
なお、ベースモデルとなるソフテイルファミリーの「FXSB ブレイクアウト」はTwin Cam 96エンジンで、3,000回転117Nmというスペック。アクセサリーなど装備の違いから重量は本モデルが7kg重い330kgとなるが、そのハンデを打ち消すだけのハイパワーな仕様だ。
足元もスタンダードモデルとは明らかに異なる。「FXSB」が、10本スポークのガッサータイプに対して、本モデルはミラークローム仕上げのタービンホイールをセット。フォークのボトムケースからヘッドライトケース、ハンドルスイッチケースやウィンカーケース、そしてドライブベルトのスプロケットもタービンデザインのクローム仕様で見るからに特別感と威圧的なオーラを放っている。
ワニ革デザインのレザーシートは工具不要でソロシート化できる。シート高はベースモデル「FXSB」より5mm低い650mmで、最低地上高は15mm低く僅か105mmというクリアランス。ロー&ロングを強調するスタイリングで圧倒的な存在感を放つ。
実用装備面では、キーレスイグニッションシステムを採用することで優れたセキュリティ性能を備えている。
デビューモデルとなった2013年式のカラーリングは、ブラウンレザーのシートを採用する「クリムゾンレッドサングロ&スカーレットレースwithハンバードスターリンググラフィックス」、ブラックレザーシートの「ブラックダイアモンド&モールテンシルバーwithクラッシュドスレイトグラフィックス」と「ハードキャンディゴールドダスト&リキッドサンwithベイガンゴールドグラフィックス」の3バリエーションが用意された。価格は295万円(税込)で展開。ちなみに「FXSB ブレイクアウト」のモノトーンカラーは、224万円(税込)だった。

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解説記事更新日：2022年07月03日

サドルバッグやフロントフェアリング、シールドといったツーリングモデルが中心のCVOファミリーの中で、攻撃的なチョッパースタイルで異色の存在感を放つ「FXSBSE ブレイクアウト」は、2014年モデルでも継続ラインアップ。スタイリング面を中心に仕様変更が加えられている。

・ニューデザインクローム仕様タンクメダリオン
・ハンドペイントグラフィック
・シートデザインリニューアル
・ホイールカラー変更
・ウォッシャブルエアクリーナーエレメント
・新型LEDヘッドライト
・ウィンカー一体型ブレーキランプ採用
・カラーチェンジ

パワートレインには、ボア・ストロークが101.6mm×111.1mmのスクリーミンイーグル製Twin Cam 110Bエンジンを搭載。最大トルクは、3,498回転126Nmというスペック。前年の3,500回転128Nmから僅かにパワーダウン。
車体の右サイドに剥き出しスタイルで鎮座するヘビーブリーザーハイフローエアクリーナーは、エレメントにウォッシャブルタイプを装着。メンテナンス性に優れた仕様だ。
デザイン面では、前年モデルでワニ革デザインを採用したインパクトのあるシートが、2014年モデルではトライバルエンボス加工を施したボンバーブラックレザータイプに変更。
車体のグラフィックはハンドペイントとなるので、個体ごとに微妙に異なりオリジナルティ溢れるディテールとなる。タンクバッヂもリニューアルされた。
また、スピード感を演出する特徴的なタービンホイールは従来のミラークローム仕上げから、新たにブラック×シルバーのコントラストクローム仕上げとすることで、より立体感のある印象に変化。ちなみにこのニューデザインホイールは、ペイントが若干異なるが、後にTwin Cam 103B世代「FXSB ブレイクアウト」の最終仕様2017年モデルにも採用された。
各部のデザインリニューアルでイメージチェンジを図った2014年式の「FXSBSE ブレイクアウト」は、「ハードキャンディーセドナサンド&ブレイズオレンジwithアビスブラックグラフィックス」、「モールテンシルバー&ブラックダイアモンドwithフォージドアイアングラフィックス」、「キャンディーコバルト&モールテンシルバーwithアビスブルーグラフィックス」の3カラーバリエーションで展開。価格は前年比で38万円高の333万円(税込)となった。
なお、「FXSBSE CVO ブレイクアウト」は今回の2014年モデルが最終仕様となった。
以降、ブレイクアウトの名を持つCVOファミリーは、ダークなドラッグレーサースタイルでTwin Cam 110Bユニットを搭載した「FXSE CVO プロストリート ブレイクアウト」が2016~17年に展開された。

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解説記事更新日：2022年07月03日