ソフテイルファミリーのメンバーは多くが「FL」スタイルを採用している。2011年モデルを最後に「FXST スタンダード」と「FXCSWC ロッカーC」が姿を消したことで、2012年式のラインアップでは、「FXS ブラックライン」が唯一の「FX」シリーズとなっていた。
しかし、2013年モデルで遅ればせながら「FX」タイプのニューカマーが登場。
それが、本モデル「FXSB ブレイクアウト」である。
グロスブラックのフロント21インチ・リア16インチガッサーホイールにプルバックライザーへセットされた1.25インチのドラッグバーが、ロー&ロングのスタイリングを引き立てている。ホイールベースは、1,710mmでファミリー内唯一の1,700mmオーバーとなる。
マシンの心臓部には、ボア・ストロークが95.3mm×111.1mmで、1,584ccのバランサー内蔵型空冷ユニットTwin Cam 96Bを搭載。デビューモデルの最大トルクは、2,750回転117Nmというスペック。デュアル出しのエキゾーストはマフラー部分がブラックアウトされており引き締まった印象だ。車両重量は322kgで、シート高は660mm。
チョッパースタイルの「FX」モデル、「FXS ブラックライン」は306kgで655mmとコンパクトな設計。取り回し性能で言えば「ブラックライン」が扱いやすいだろう。
ちなみに本国モデルでは、1,690㏄のTwin Cam 103Bエンジンを採用してデビューしていた。
カスタムテイストの強いスタイリングでデビューした「FXSB ブレイクアウト」の足回りは、フロントにロアチューブをグロスブラックで仕上げた49mm大径テレスコピックフォークを装備し、21インチホイールにシングルディスクブレーキをセット。キャリパーは4ピストン仕様だ。
リアは、ミッション下にツインショックをホリゾンタルマウントしてチョップドフェンダーに16インチホールを組合せる。タイヤサイズは240mmのワイド仕様で迫力のリアビューを演出。ブレーキは、2ピストンキャリパーを組み合わせたシングルディスクだ。
ドラッグーバーを設置するライザーには4インチのスピードメーターをレイアウト。スッキリとしたハンドル回りに仕上がっている。
デビューモデルとなった2013年式は224万円(税込)で登場。
翌年には、ABSが採用され安全性が大きく向上。さらにハードキャンディーカラーも展開された。そして2015年式ではフロントブレーキの強化が施され、マシンの熟成が図られている。この2015年モデルがTwin Cam 96B世代の最終仕様となって、翌年からはTwin Cam 103Bを与えられ世代交代を果たした。
なお、2015年式のベーシックカラー「ビビッドブラック」は234万円(税込)で、デビュー時から10万円の値上がりとなっていた。

カスタム比率の高いブレイクアウト。ハンドル・エアクリ、シフトペグ・グリップ・ミラーといったパーツを社外化しカラーリングを纏めたりシンプル感を強調するライトカスタムも魅力的だが、定番はファットタイヤを魅せるショートマフラーやサイドマウントナンバー。マフラーのド定番はVANCEのビッググラディウス、そしてジキルハイドやバッサーニにコブラといったところ。全て車検非対応なので純正マフラーがある事で査定額は確実にプラスに。車検対応の音量可変マフラーは文句なしのプラス査定。
更にショートフェンダー（対応シート）と超小型ライト（車検対応）に交換することでファットタイヤのスタイリングが格段に際立つ。スイングアームを交換してリアタイヤを26cmや28cm化すればノーマル車とは一線を画したフルカスタムに。純正も一式保管していれば買取額は跳ねるであろう。

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解説記事更新日：2022年06月29日

2013年モデルのソフテイルファミリーには、ニューカマーがで登場。カスタムテイスト溢れる「FXSB ブレイクアウト」だ。
チョップドリアフェンダーにワイドタイヤをセットしてロー&ロングなスタイリングを強調したデザインに仕上げられている。全長は2,445mmで、ホイールベースは1,710mmもある。そして1.25インチのグロスブラックで仕上げたドラッグバーをプルバックライザーにセットし、足元はフォアードコントロールとなるで、身体を「くの字」形に曲げるようなライディングポジションになる。ちなみに「VRCDX ナイトロッドスペシャル」でも、全長2,440mm、ホイールベース1,705mmというサイズだった。
パワートレインには、バランサーを内蔵したTwin Cam 96Bユニットをソフテイルフレームにリジットマウント。最大トルクは、2,750回転117Nmというスペックでデビュー。
なお、本国仕様は1,690㏄のTwin Cam 103Bエンジンが与えられている。
足元は、フロントに49mm大径フォークを装備して21インチのガッサーアルミキャストホイールと130mmタイヤをセット。
リアは、ミッション下のツインショックを水平マウントしたソフテイルフレームにグロスブラック仕上げの18インチホイールを組み合わせ、240mmのワイドタイヤで迫力のリアビューを演出する。ハーレーのラインアップで最も太いリアタイヤだ。リアチョップドフェンダーのサポートは鍛造アルミのポリッシュ仕上げで高い質感を放っている。
ちなみにレイク角36.5度という寝かし気味のフロントフォークスタイルと、リアの240mmワイドタイヤというスペックは、かつて「FXCWC ロッカーC」にも採用されていた構造である。
デビューモデルとなった2013年式の「FXSB ブレイクアウト」は、3カラーバリエーションで展開。「ビビッドブラック」、「エンバーレッドサングロ」、「ビッグブルーパール」で、価格は224万円(税込)に設定された。

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解説記事更新日：2022年06月30日

ドラッグレーサースタイルで前年モデルからソフテイルファミリーに加わった「FXSB ブレイクアウト」は、デビュー間もないタイミングとなったが2014年モデルでアップデートが施されマシンの信頼性がアップしている。

・ABS採用
・ハードキャンデイーカラー設定
・カラーチェンジ

パワートレインには、前年デビュー時に与えられたバランサーを組み込んだ1,584ccユニットTwin Cam 96Bエンジンを搭載。最大トルクは、2,750回転で117Nmというスペックで変更はない。ちなみに本国仕様はTwin Cam 103Bエンジンを採用。CVOファミリーで展開されている「FXSBSE2 ブレイクアウト」は、スクリーミンイーグル製のボアアップキットを組み込んで、さらに排気量アップしたTwin Cam110Bエンジンを搭載する。1,801㏄ユニットで2014年式国内向けモデルは、3,498回転126Nmというスペックだ。
出力特性こそ前年から変化はない今年度の「FXSB ブレイクアウト」だが、制動系統にABSが装備されるというアップデートが行われた。ハイパワービッグツインを様々な走行シチュエーションで確実にコントロールすべく安全面での信頼性がアップした。
カラーバリエーションは、「ビビッドブラック」、「モロッコゴールドパール」、「アンバーウィスキー」が、234万円(税込)。消費税改正のタイミングも重なり前年から10万円の値上げとなっている。
また、2014年モデルではカスタムカラーの「ハードキャンディークロームフレーク」が239.6万円(税込)で展開された。

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解説記事更新日：2022年06月29日

2013年モデルでソフテイルファミリニー加わり、以降はCVO仕様と同時展開してきた「FXSB ブレイクアウト」だが、今回の2015年モデルではCVOモデルが姿を消しており、本モデルのみで展開。制動系統を中心にマシンのアップデートが実施されている。

・フロントマスターシリンダー変更
・プレミアムコーティング大型ピストン仕様キャリパー採用
・ブレーキローター大径化
・カラーチェンジ

ロングホイールベースのビッグツインマシンを的確にコントロールするにはブレーキ系統の信頼性が重要なポイントとなる。前年モデルではABSが標準装備となり安全性が向上。そして、2015年モデルではフロントのブレーキシステムが強化されている。マスターシリンダーはリニューアルされキャリパーピストンは32mmと34mmを組み合わせたプレミアムコーティング仕様の4ピストン仕様を採用。さらにブレーキローターは、292mmから300mmへ大径化された。これらのアップデートにより約40%減のレバータッチでフルブレーキに達する。右手操作が軽くなり疲労軽減にも繋がるだろう。
パワートレインは、Twin Cam 96Bで続投。最大トルクは、2,750回転117Nmから変わっていない。
カラーリングは、前年からバリエーションを1カラー充実させトータル5パターンを用紙
「ビビッドブラック」は234万円(税込)で据え置き。
「チャコールパール」、「スーペリアブルー」、「ミステリアスレッドサングロ」が、237.5万円(税込)で、3.5万円の値上げ。
ハードキャンディーカラーも継続展開され「ハードキャンディークイックシルバーフレーク」が前年比で1.4万円高の241万円(税込)で設定された。
なお、Twin Cam 96B世代の「FXSB ブレイクアウト」は、今回の2015年モデルが最終仕様となった。翌年からは1,689ccのTwin Cam 103Bを与えられ次世代へと進化を遂げた。

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解説記事更新日：2022年06月29日