2011年に「メガモンスター」というコンセプトでデビューしたドゥカティのマッスルクルーザー「ディアベル」シリーズだが、時の経過とともに進化を遂げていくなかで2023年モデルではニューマシンが登場。それが本モデル「ディアベル V4」である。
車体は、これまで継承されてきたトレリスフレームが廃止されてモノコックフレームへと変更されている。そして、既存モデルの「ディアベル」は、1,262ccの90度Vツイン「テスタストレッタDVT 1262」を搭載していたが、今回のマシンはモデル名から察することができる通り4気筒の「V4 グランツーリスモ」が採用された。
ボア・ストロークは、83mm×53.5mmのショートストロークユニットで、排気量は1,158ccとなる。最高出力は、10,750回転で168馬力を発揮。最大トルクは7,500回転126Nmというスペックでデビュー。低負荷時やアイルド状態では、リア側2気筒が休止モードに入り2気筒稼働となる。
足者シフトペダルのミッドコントロールポジション。街中からワインディング、ロングツーリングまで快適なライディングポジションを可能にする。シフトアップ&ダウンに対応する「ドゥカティ・クイック・シフト」が標準装備となっているので手元のクラッチ操作不要でシフトチェン時もできる。シート高は790mmで足つき性も悪くない。
足回りはフロントに50mmの大径高剛性フルアジャスト倒立フォークを装備して17インチホイールを履く。ブレーキは330mmのセミフローティングダブルディスクにブレンボ製のStylemaラジアルマウントモノブロック4ピストンキャリパーを組合せる。リアは、アルミ製の片持ちスイングアームにフルアジャスタブルモノショックという構造。迫力のフォルムを創り上げるリアタイヤは240mmの極太17インチとなる。ブレーキは265mmのシングルディスクにブレンボ製2ピストンキャリパーをセットする。
スタイルやデザイン面においては、ドゥカティらしい創り込み精度の高さが各部に見られる。マフラーは小径4本出し、リアの灯火類は必要な視認性を確保しつつシートカウル裏側にインストールすることでスタイリッシュなサイド&リアビューを実現している。シートは後方にカウルが取り付けられているが、ねじ2本で留まっているのみで取り外せばタンデムも可能だ。
比較対象としては、同じドゥカティでスポーティなV4エンジンを搭載する「ストリートファイター V4」が候補になるだろう。本モデルより25kg軽い車体に搭載するエンジンは、208馬力を発生する1,103ccのV4ユニット「デスモセディチ・ストラダーレ」となる。ホイールベースは、1,488mmで本モデルより105mmショート。シート高は845mmなので「ディアベル V4」より55mm高くなる。スポーティな性能を追求するなら「ストリートファイター V4」、直進安定性や快適性などツーリング性能を重視したいのなら本モデルといったところだろう。
なおデビューモデルとなった2023年式「ディアベル V4」の日本向けは、「レッド」が299.9万円(税込)、「ブラック」は303.3万円(税込)で発売された。

買替や売る際の買取査定は、2023年式~ ディアベル V4の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2023年10月31日

マッスルクルーザーのスタイルとスポーツネイキッドの走行性能を兼ね備えるダイナミックな「ディアベル V4」。迫力やスペックだけでなくマシンフォルムの美しさにもこだわって設計された新世代「ディアベル」だ。実のところ、2022年のミラノショーで「最も美しいバイク」にも選出されていた。
なおデビュー2年目となる2024年式だが、メカニカルは目立ったアップデートを受けることなく従来通りの仕様で続投となるが、特別仕様の限定モデル「Diavel for Bentley」も設定された。日本国内向けに展開されたカラーバリエーションと価格は以下の通り。

・「ドゥカティ・レッド」　305.9万円(税込)
・「スリリング・ブラック」　309.3万円(税込)
・限定モデル「スカラベ・グリーン」　796万円(税込)~

通常モデルとして展開された「レッド」と「ブラック」は、前年と同じカラーリングで続投。価格は、いずれのカラーも前年比で9万円アップとなる。
そして限定カラーとして展開された「スカラベ・グリーン」は、イギリスの高級自動車メーカー「ベントレー」とのコラボレーションによって発売された限定500台という少量生産モデル。「ベントレー」のハイパフォーマンスグランドツアラー「バトゥール」と同じカラーリングやエクステリアイメージを採用する。さらに「ベントレー」の顧客の実が購入できる50台限定の「Diavel for Bentley Mulliner」も用意された。いずれもカーボンパーツやアルカンターラシートなど各部に豪華素材を採用するスペシャルな仕上がり。日本向けの価格は796万円(税込)からで、通常モデルの2倍以上の価格で展開された。

なおマシンの心臓部は全タイプ共通で、1,158ccの水冷90度V型4気筒「V4グランツーリスモ」を搭載する。最高出力は10,750回転168馬力で、最大トルクは7,500回転126Nmというスペック。
一見するとソロシートの様なマシンだが、標準装備のパッセンジャーシートカバーを外せば2シーターへ早変わり。さらに後部シート用のフットレストはテール下へ格納式となっているので、シングルシーター仕様で乗る時にはスッキリしたスタイルに変更可能だ。

買替や売る際の買取査定は、2024年式 ディアベルV4の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2024年03月21日