ホンダのロングセラーアメリカンクルーザー「シャドウ」シリーズの原点となるが、1986年4月に発売されたRC25型「シャドウ」である。
もともとは1983年から販売されていたアメリカンスタイルのロードスポーツマシン「NV750 カスタム」の後継マシンというポジションでデビューしていた。
車体はダブルクレードル型フレームにSOHC3バルブの水冷4ストロークV型45度2気筒エンジンを搭載。ボア・ストロークが79.5mm×75.5mmの749ccユニットで、最高出力は7,000回転60馬力というスペックだった。
トランスミッションは5段変速にオーバードライブギアを組み合わせた6速仕様。
足元は、フロントにセミエアサスペンションと19インチホイールをセット。ブレーキは従来モデルのダブルディスクからシングル化されていた。
リアはスイングアームにFVQダンパーを組合せて15インチホイールを履いていた。
初代モデルと言えるRC25型「シャドウ」は、仕様変更を受けることなくカタログ落ちとなったが、1997年2月に弟分となる400㏄モデルと同時にRC44型「シャドウ」がデビュー。
先代モデルとは大きくイメージチェンジをして、トラディショナルなアメリカンスタイルへと変化。フロントとリアのフェンダーは厚みのあるディープ仕様を採用し、フューエルタンクからシート、そしてマフラーレイアウトが水平基調になることでロー&ロングのプロポーションが強調されている。
パワートレインには、「スティード」譲りのOHC3バルブ水冷Vツインユニットを採用。最高出力は5,500回転45馬力というスペックに変化していた。
以降もカラーチェンジとマイナーチェンジを繰り返しながらラインアップを続けるが、2003年12月にフルモデルチェンジが行われRC50型へと進化。従来モデルまでのチェーン駆動からシャフトドライブを新たに採用。メンテナンス性が大きく向上した。さらに燃料供給方式はツインキャブレターからシングル仕様へ変更されたことで燃費性能も向上している。
そして、2008年モデルからは排ガス規制に対応するためにフューエルインジェクションを採用した。デザイン面ではフットボードを装着してシフトチェンジがシーソーペダルへと変化した。
ライバルモデルとしては、同時期にデビューしたカワサキの「バルカン 900 クラシック」が比較対象になるだろう。41馬力のOHC4バルブ水冷Vツインユニットを搭載。最大トルクは3,000回転で65Nmを発揮した。対する本モデルは44馬力仕様だったが、トルク特性は3,500回転62Nmというスペックだった。
なお、「シャドウ 750」はモデルライフ期間中に「シャドウ スラッシャー」や「シャドウ ファントム」といった派生モデルの展開も実施しながら2012年モデルまで設定して生産終了に至った。

●初代（RC25型）：1986年
初代は1986年4月、NV750カスタムの外観等を変更して発売されました。V型2気筒・3バルブエンジンを搭載しています。
次のRC44とRC50も、ともにV型2気筒エンジンで、両者ともに745cc・水冷4ストOHC3バルブV型2気筒です。
●2代目（RC44型）：1997年から201年まで
・チェーンドライブ
・シャドウ400と同時に発売、車体ベースを400と共有
・スティード600用のエンジンを583ccから745ccまで拡大して搭載
●3代目（RC50型）：2004年から2012年まで
・シャフトドライブ
・シート高を20ミリ低下
・ホイールベースを30ミリ延長
・二次エア導入システムを採用して平成11年排出ガス規制に適合
・2008年からフューエルインジェクション採用
・2010年モデルからは、ABS搭載仕様車を追加し、リアをディスクに変更（RC56型）

売る際のリセールバリューですが、初代RC25型⇒2代目RC44型⇒3代目RC50型と型式が新しい程相場は高くなります。全型式を通じて程度の良いノーマルが高額査定の基本線ながら、上述の社外マフラーやチョッパーで纏めたカスタムなどで査定額伸びる傾向が。買取は違いの分かるパッションに！

解説記事更新日：2022年06月16日

シャドウの車名の最後に750がついた1997年モデル。
同時に400ccモデルも販売されており、こちらは上位モデルという立ち位置だった。
クラシックなクルーザーらしい、太く低い重厚感溢れるプロポーション、ティアドロップ型の燃料タンクや長くタイヤを包むフェンダーはアメリカン好きの心をグッと掴んだ。
750ccと大型アメリカンの括りの中でいえば排気量は控えめで、ライバル車といえば同じくクラシカルな雰囲気を放っていたスズキのイントルーダークラシック800や、カワサキのバルカン800などが挙げられる。
エンジンにはスティード600のエンジンを改良した水冷4サイクルOHC3バルブV型2気筒を搭載。存在感のある2in1マフラーは歯切れの良いサウンドを生み出した。リアビューにはホンダのアメリカンとしてはフラッグシップのワルキューレ(F6C)をベースに高級感を出している。
新車販売価格は66.9万円だった。

解説記事更新日：2021年10月05日

1998年12月にカラーチェンジを行い発売されたShadow 750。
カラーバリエーションには新たにパールグレートブルー×パールアイボリークリームとフォースシルバーメタリックを新色として追加。
新車販売価格は66.9万円で先代モデルから据え置きだった。
ホンダのアメリカンモデルに共通する「スピリット・オブ・ザ・フェニックス」というコンセプトに沿って大きく、強く、伸びやかなフォルムが特徴的なシャドウ750。近年のクルーザーモデルの原点であるクラシック・アメリカンテイストを持った、90年代後半のアイコンともいえる一台である。
高年式の方が相場が高い車種であるが97～01年モデルのRC44型は相場が少々傾向に。売却をお考えであれば買取査定は98年モデルシャドウ750の価値に精通しているパッションまで！

解説記事更新日：2021年06月10日

1999年モデルでの変更点はカラーチェンジで新たにパールグレートブルー×パールアイボリークリームとフォースシルバーメタリックの２色が設定された。
新車販売価格は66.9万円で先代モデルから据え置きだ。

解説記事更新日：2021年10月05日

2001年にはマイナーモデルチェンジを行い、今回、シートを新たに新形状でスリムなシートに変更、、さらにシート高は20mm低い675mmに。よりロー＆ロングなクラシックスタイルになった。エアインジェクションシステムを採用する事で、1999年の国内排ガス規制に対応した。カラーバリエーションはで新たにパールグレートブルー×パールアイボリークリームとフォースシルバーメタリックの２色が設定された。
新車販売価格は69.9万円で先代モデルから3万円値上がりした。

解説記事更新日：2021年10月05日

2004年モデルではフルモデルチェンジを行い、キャブレターを従来のツインキャブレターからシングルキャブレターに変更、先代モデルと比較して燃費を12%向上させた。フレームは先代モデルと比較してホイールベースを30mm伸ばしながら、シート高を15mm下げ、さらに低く、さらに長くなった。尚、駆動方式を、これまでのチェーン方式から、シャフトドライブ方式に変更している。
セキュリティ面ではHonda独自の盗難抑止機構H・I・S・S（Honda Ignition Security System）を、アメリカンカスタムバイクとしては初めて装備している。
カラーバリエーションはストライプカラーのアキュレイトシルバーメタリックとスタンダードのブラックの2色を設定している。
新車販売価格は71.9万円で先代モデルから2万円値上がりした。尚、ストライプカラーのアキュレイトシルバーは72.9万円だった。

解説記事更新日：2021年10月05日

2005年モデルではマイナーモデルチェンジを行い、サイドスタンドのメッキ加工、バフ仕上げしたリアホイールハブを採用、燃料タンクにはHondaのアメリカンカスタムモデルの象徴である“SPIRIT OF THE PHOENIX”の立体エンブレムを配し、従来よりさらに高級感ある外観となった
カラーバリエーションは、燃料タンクにシルバーのピンストライプをデザインしたブラックと、インディグレーメタリックとのツートーンタイプのパールフェイドレスホワイトの2色に設定となった。
新車販売価格は73万円で先代モデルから1万円値上がりした。

解説記事更新日：2021年10月05日

2006年モデルでの変更点はカラーチェンジで、これまで複数色を設定していたシャドウ750だったが本モデルではグラファイトブラック１色の設定となり、ブラックに統一したボディがより引き締まった印象を感じさせる。
新車販売価格は73万円で先代モデルから据え置きだ。

解説記事更新日：2021年10月05日

2007年モデルでの変更点はカラーチェンジで、2007年4月から受注生産で特別色の販売を開始、パールフェイドレスホワイトをベースにしたツートーンカラーを設定している。
新車販売価格は75万円で先代モデルから2万円値上がりがあった。

解説記事更新日：2021年10月05日

2008年のマイナーモデルチェンジではFIを採用して、キャブレター車からインジェクション車に変更、加えてマフラーにキャタライザーを搭載し、平成19年の排ガス規制に対応した。さらに、ハンドル形状を変更、アルミ製のステップボードや、チェンジペダルもシーソータイプに変更し、使い勝手を向上させている。マフラーには葉巻型のデュアルマフラーを採用し、排気音も調整された。
カラーバリエーションはモノトーンタイプとして既存のグラファイトブラック1色と、ツートーンタイプでクラシカルホワイトをベースにしたキャンディーグローリーレッドとグラファイトブラックの2色で計3色を設定した。
新車販売価格はモノトーンカラーが81万円で先代モデルから8万円の値上がりがあった。ツートーンタイプは3万円高い84万円だった。

解説記事更新日：2021年10月05日

2009年モデルでの変更点はカラーチェンジで従来からのモノトーンカラーのグラファイトブラック1色に加えツートーンタイプでパールサンビームホワイトにサイバーゴールドを組み合わせたカラーと、アドベンチャーブルーメタリックにクラシカルホワイトを組み合わせたカラーの2色を設定。ツートーンカラータイプのシートはブラウンカラーとし、スペシャル感を出している。
新車販売価格はモノトーンカラーが81万円で、ツートーンタイプは3万円高い84万円で先代モデルから据え置きだ。

解説記事更新日：2021年10月05日

2010年モデルでの変更点はABS搭載モデルの追加、及びカラーチェンジで新色としてパールコスミックブラックを採用。車体全体をブラックで統一しながら、フェンダーと燃料タンクにシルバーを、さらに目を惹くレッドのストライプがシャドウ750の個性をアピールするカラーリングだ。既存のパールサンビームホワイトと合わせて2色のカラーバリエーションとなった。
新車販売価格は84万円で先代モデルから3万円値上がりした。

解説記事更新日：2021年10月05日

ホンダから1985年に登場したシャドウ750に2010年追加されたABS搭載モデル。
カラーバリエーションはパールコスミックブラックの1色のみで、車体全体をブラックで統一しながら、フェンダーと燃料タンクにシルバーを、さらに目を惹くレッドのストライプがシャドウ750の個性をアピールするカラーリングだ。標準モデルと比べて5kg重かった。
新車販売価格は91万円で標準モデルとの差は＋7万円。

解説記事更新日：2021年10月05日