VFR750Fは1986年に発売されました。愛称は「インターセプター」（迎撃機）です。
80年代になってホンダは「VF」「VT」など、V型エンジンを搭載した車種を販売しており、VFR750Fは83年のスポーツモデル【VF750F】の後継機種となります。それを引き継いだスポーツモデルには【VFR750R】があるため、VFR750Fはツアラーとして位置づけられています。白バイ用モデル【VFR750P】もあり、こちらはその後モデルチェンジされた【VFR800】で知名度も上がりました。
特徴は次の通りです。
・エンジンは水冷4ストV型4気筒で、再々出力77馬力を9,500回転で発生
・カムシャフトの駆動方式をカムギヤトレーン方式とした
・エンジン自体をフレームの一部としたダイヤモンド式アルミフレームを採用
・エンジンを完全に覆うフルカウルを採用
・前後ブレーキパッドにセラミック素材を使用
アルミ製フレームと贅沢な作りですが、カウルに隠れて見えないため、ルックスも落ち着いた雰囲気に感じられます。
4年後の1990年、フルモデルチェンジしています。
・カウルをやや小型化、デュアルヘッドライトでアグレッシブな雰囲気に
・リアを片持ち式スイングアームに変更、タイヤ交換を容易化
・リアの収納式タンデムグリップを採用
・カラーリングは《グラニット・ブルーメタリック》を採用
VFからVFRになったときに、バルブ挟み角が変更され、シリンダーヘッドがコンパクトになっています。またシリンダーの爆発間隔が360度クランクから180度クランクに変更されており、高回転では高い排気音に変化しました。
ともすると、V4初の【VF750F】登場時のインパクトと、レーシングイメージの【VFR750R】の間にあって目立たない存在ですが、VFR750Fはスポーツもロングツーリングもそつなくこなすバイクでもあります。信号待ちなどで1台のバイクが停まっていて、あまり聞いたことのないメカノイズ「にゅるにゅるにゅる」という音を発していたら、それはカムギヤトレーンの音であって、VFR750Fかもしれません。
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解説記事更新日：2022年02月21日

「VFR750F」のデビューモデルRC24型は、「VF750F」のフルモデルチェンジ版として、1986年3月に発売。価格は84.9万円だった。
世界耐久レースとTT-F1で表彰台を飾ったレーサーマシン「RVF」のレプリカというポジションでもあった。
車体は、アルミツインチューブのダイヤモンド型フレームにDOHC4バルブ水冷90度V型4気筒エンジンをマウント。最高出力は9,500回転で77馬力を発揮した。カムシャフトの駆動方式は、従来のチェーン式から新たにガム・ギヤトレーンへ変更されている。
ちなみに本モデルは欧米にも展開されており輸出仕様は105馬力仕様だった。
トランスミッションは6速リターン式を採用。
足回りは、フロントに円筒空気バネを併用した正立フォークを装備し16インチホイールにダブルディスクブレーキを組合せる。リアはプロリンク式スイングアームに18インチホイールとシングルディスクブレーキを装備。海外モデルは、前後ホイールが17インチの同径仕様となっていた。
ライバルモデルとしては、ヤマハの「FZ750」が比較対象になるだろう。エンジンは直列4気筒だったが、同じく77馬力仕様。乾燥重量は209kgと「VFR750F」よりジャスト10kg重たかった。カワサキ「GPZ750R」も77馬力エンジンだったが、乾燥重量が228kgとさらに重かった。
当時の自主規制値いっぱいの77馬力エンジンでライバルより軽量な車体だった「VFR750F」だが、国内の販売は振るわなかった。ただ、本モデルは白バイのベースとして使われたマシンなので、どこかで見たことがあるシルエットだと感じることもあるだろう。
RC24型「VFR7500F」は、カラーチェンジすら実施されることなく1988年に販売終了となった。

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解説記事更新日：2022年01月09日

RC36型「VFR750F」は、1986年3月から販売されていたRC24型のフルモデルチェンジ版として1990年2月にデビュー。カラーリングは、「グラニット・ブルーメタリック」で 価格は83.9万円(税抜)に設定された。
車体は、異形五角断面のアルミツインチューブを使用した新設計バックボーン型フレームを採用。パワーユニットは、DOHC4バルブの水冷4サイクルV型4気筒748ccのRC35E型を搭載。バルブ駆動方式は、RC24型でロッカーアーム式だったところ、新たに直押しパケット式に変更。さらにバルブ挟み角を最適化することでシリンダーヘッドの軽量化とコンパクト化を実現した。最高出力は、9,500回転で77馬力を発揮。トランスミッションは6速リターン式だ。
当時のライバルモデルとしては、スズキ「GSX-R750」が比較対象となるだろう。198kgの車体に油冷直列4気筒の77馬力エンジンを搭載。750ccクラス初となる倒立フォークを採用するというハイスペックなスポーツマシンだった。対して、本モデルはスポーツ走行よりもツアラーユースを重視した設計になっていたことから乾燥重量は221kgと重量級だった。
「VFR750F」の足回りは、フロントにカートリッジタイプの正立フォークにリアは新たに片持ちスイングアームの「プロアーム」を採用。ホイールは前後17インチの同径仕様でブレーキはフロントがダブルディスクを装備した。
RC36型の国内展開モデルはデビュー以降の仕様変更は実施されず1994年に販売終了となった。なお、海外仕様は1998年まで製造された。

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解説記事更新日：2022年01月08日