FZ750は、XJ750Eの後継機種として1985年に発売されました。
最大の特徴は1気筒あたり5バルブ（吸気3，排気2）のエンジンで、4気筒ゆえに20バルブあります。ヤマハはこれをGENESIS（ジェネシス）＝（「新世代」の意味）と呼びました。
シリンダーは45度前傾、発売時は乾燥で209kgと国産750ccクラス最軽量、2灯ヘッドライトのハーフカウル、角パイプフレーム、フロント16+リア18インチ、赤/白/青のトリコロールカラーはバランスよくスタイリッシュで、発売後30年を経た今でも十分通用するものです。
この5バルブメカは、後年のYZF-R1や2000年代のモトGPマシンまで継承され、ヤマハを代表するメカニズムに成長しました。まさにGENESIS、新世代の先がけのエンジンであったのです。
FZ750の国内登録台数は3千台以下と少なく、流通している車両には輸出仕様を逆輸入したものもあります。海外ではカスタムベース車としても人気があり、フロント17インチ化、ディスク大径化、マフラー交換、バックステップ等が定番です。
しかしながら80年代のバイク相場は徐々に上がっており、今後さらに高くなる可能性は十分あります。それゆえ、カスタムしてあっても状態によっては高額査定が可能です。
当バイクパッションでは、装着してあるパーツや車両の状態によって、当社では適切な査定額を算出いたします。
もちろんノーマルも大歓迎です。査定をご希望の方は、是非ともバイクパッションの査定をご利用くださいませ。可能な限り高額査定で対応させていただきます。

解説記事更新日：2020年10月31日

1985年式のFZ750は、初期型です。【XJ750E】の後継機種として発売されました。
GENESIS（ジェネシス）＝「新世代」と名付けられたエンジンは、水冷式並列4気筒で、気筒あたり5バルブという革新的メカを搭載していました。ホンダの【ホーク】シリーズは吸気2バルブ+排気1バルブという3バルブですが、市販車で5バルブを採用したのはヤマハFZ750が世界初です。
【XJ750E】のスリムなヨーロピアンスタイルから一新、ハーフカウルと角形2灯ヘッドライト、を装備したスタイリングは、TX～GX～XJと続いてきたヤマハ製ナナハンの流れとは一線を画するもので、その背景には83年から始まった250ccと400ccのレプリカブームがあったことは否定できません。角パイプフレーム、フロント16+リア18インチあたりにその影響を見ることができます。
前傾45度のシリンダーは、真上にダウンドラフトキャブレターがあり、吸気経路を一直線としています。その背後にガソリンタンクを配することで低重心とマスの集中化を実現、5バルブエンジンが【FZR750】【FZR1000】に使われたのと同様、のちのスーパースポーツのレイアウトに影響を与えました。
ただしフロント16インチタイヤは旋回性が高すぎるきらいがあり、17インチに換装するカスタムは定番となっています。
意外なことに海外の人気は高く、ベーシックスポーツモデルとして1994年まで4万台弱が製造されています。特に警察仕様は97年まで世界各国の白バイとして使用されていました。
販売では直後に発売されたスズキ【GSX-R750】に負けてしまいましたが、5バルブ、ジェネシス思想という革新性は、今でも色あせてはいません。
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解説記事更新日：2021年12月08日

1985年から製造されたFZ750は、海外にも輸出されました。
85年式（1FM）：
・国内では角形2灯だったヘッドライトをシングルタイプへ変更
・前後バイアスタイヤを採用（国内モデルはラジアル）
・シートカウルを装着、シングルシートに変更
・国内仕様ではガンメタだったフレーム塗装を黒に変更
・フロントサスの減衰力調整機構を廃止
87年式（2MG）：写真
・フルカウルを採用
・前後ブレーキディスクを穴あきタイプに変更
・4-2だったマフラーを4-2-1の集合管に変更
・高速クルージングを快適にするためスクリーンを35mm高くした
89～92年式（3KS）：
・要望の多かったフロントタイヤを16から17インチへ変更
・リアタイヤ幅を130から140へ変更
・フロントブレーキキャリパーピストン2から4にグレードアップ
注目すべきはエンジンパワーで、輸出仕様ではもちろん自主規制などありませんから、10,500回転で110馬力を発生していました。当時、この排気量としてはかなりの高回転です。
FZ750の現存する車両は少なく、わけても海外仕様の取引台数は年に1桁です。それでもこの時代のバイクに惹かれるファンは多く、状態がよければ高値がつくこともあります。
1985～92年式の海外仕様FZ750の買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2021年12月08日