若者のバイク離れという言葉が国内で聞こえ始めていた時代に一石を投じることになるモデルが2008年4月にカワサキからデビューした。それが、「Ninja250R」である。
当時の環境規制に対応する形で登場したグローバル戦略モデルで、生産はタイの現地法人が担当した。
車体は、ダイヤモンド型フレームにDOHC4バルブの水冷4ストローク並列2気筒248ccエンジンを搭載。最高出力は11,000回転で31馬力を発揮した。ベースになっているのは1985年に登場した「GPZ250R」から「ZZR250」へと引き継がれていったエンジンだが、時代の経過とともにヘッド周りなど改良が加えれており、排ガス規制に適合するために燃料供給方式はフューエルインジェクションを採用している。さらにエキゾーストにはキャタライザーが搭載されている。トランスミッションは6速リターンを採用。
足回りは、フロントがテレスコピックの正立フォークを装備し、リアはスイングアームにモノショックという仕様。ホイールはフロント・リア共に17インチを履いてディスクブレーキという組み合わせだ。
海外市場もさることながら、「Ninja250R」は国内でも売れ行きは好調で250ccクラスのフルカウルスポーツブームを巻き起こすきっかけとなった。コンパクトで扱いやすいサイジングが好評で新たな女性ライダーというユーザーを獲得することにも成功した。以降は、各オートバイメーカーからもライバルモデルが登場することになる。
ホンダは2011年に「CBR250R」を投入。27馬力の単気筒エンジンで出力特性は「Ninja250R」が優れていたが、ABSをタイプ別設定していたことやシャープなスタイリングのデザイン性の面で人気争いを繰り広げるモデルとなった。
「Ninja250R」は、デビュー以降カラーチェンジやグラフィック仕様の「スペシャルエディション」を展開しながら2012年モデルまでラインアップされた。その後は、後継モデル「Ninja250」がデビューするタイミングで販売終了となった。

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解説記事更新日：2021年12月31日

2008年登場モデルの特徴は以下の通り。
・インジェクションと微粒化インジェクター、デュアルスロットルバルブを搭載し、低回転域の力強いトルクと高回転域までスムーズに吹き上がる水冷4ストローク並列2気筒エンジンを装備
・スーパースポーツを思わせるフルフェアリングと特長的なデュアルヘッドライトを採用
・足回りには2ポットキャリパー、ペタルディスクを採用
・カラーは「ライムグリーン」、「エボニー」、「キャンディプラズマブルー」の3色ラインナップ

解説記事更新日：2021年10月03日

2009年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジを行う
・新色「メタリックディアブロブラック」、新色「サンビームレッド」、継続カラー「ライムグリーン」の3色ラインナップ
・エボニー、キャンディプラズマブルーはカタログ落ち
・価格は49.8万円→52.3万円に変更
・2009年2月にはレーシングイメージのスペシャルカラー「Ninja250R Special Edition」も発売されている
・価格はスタンダードタイプより1万5,000円アップの53.8万円で発売

解説記事更新日：2021年10月03日

2010年モデルの変更点は以下の通り。
・カラーチェンジを行う
・新色「エボニー」、新色「メタリックアイランドブルー」、継続カラー「ライムグリーン」の3色ラインナップ
・メタリックディアブロブラック、サンビームレッドはカタログ落ち
・3色共にマフラーのサイレンサー部をブラックカラーで仕上げている
・価格は52.3万円→52.8万円に変更
・2010年モデルでは、2トーンカラー「エボニー×キャンディパーシモンレッド」と300台限定生産の「ライムグリーン×パールスターダストホワイト」の2タイプが「スペシャルエディション」として設定されている (両カラー共に前後ホイールをピンストライプ施工)

解説記事更新日：2021年10月03日

カウル付きミドルクォーター人気の火付け役とも言えるカワサキ「Ninja 250R」。2011年モデルでは以下のアップデートが実施された。

・メーターデザイン変更
・カラーチェンジ
・価格変更

メカニカル機構の変更は実施されておらず主要諸元は2010年モデルから変更はない。
デュアルスロットルバルブ仕様のDOHC4バルブ水冷パラレルツインの250㏄ユニットは、11,000回転で31馬力を発揮。足元は前後17インチホイールにフロントが290mm、リアは220mmのペタルディスクブレーキを装備。制動力が安定しており安心してスロットルを開けていけるマシンだ。
なお2011年3月にはホンダからライバルモデルとなる「CBR250R」がデビューした。161kgの車体にDOHC4バルブの水冷単気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツだ。最高出力は8,500回転27馬力という控えめのスペック。価格は42.8万円(税抜)でデビュー。ローパワーだが本モデルより7万9,620円安い。ちなみに「CBR250R」はABS搭載モデルもタイプ別設定されたが「Ninja250R」には設定されていない。
2011年式「Ninja250R」のカラーリングは、前年の3バリエーションから2パターンに縮小。「メタリックインペリアルブルー」と「エボニー」の2カラーで、価格は50万6,720円(税抜)。前年モデルから4,762円の値上げが行われた。
スペシャルエディションに関しては、「パールホワイト×エボニー」が通常タイプの1ヵ月遅れとなる2010年9月に52万6,667円(税抜)で登場。また、2011年6月には400台限定のスペシャルエディションで、ホイールにピンストライプを配した「ライムグリーン」も同価格で発売された。

買替や売る際の買取査定は、2011年式 Ninja 250Rの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年12月15日