250㏄クラスのフルカウルスポーツが人気を高めていた2010年代初頭にホンダが投入したマシンがMC41型「CBR250R」だった。しかし、ホンダが「CBR250R」を発売したのはこれが最初のことではない。1987年にレーサーレプリカブーム真っ只中の時代にも同じく「CBR250R」という名称でフルカウルマシンを発売していた。このMC17型こそが初代「CBR250R」ということになる。
デビューモデルは1987年7月に登場し、実質的には前年から販売されていた「CBR250 FOUR」の豪華版という位置づけだった。
車体は軽量高剛性のダイヤモンド型アルミフレームにDOHC4バルブの水冷4サイクル4気筒エンジンを搭載。最高出力は、15,000回転で45馬力を発揮する高回転型マシンだった。
当時の250ccクラスは、「NSR250」を筆頭に2ストレーサーレプリカが非常に盛り上がっていたが、4ストロークマシンも各メーカーから競合モデルが展開されていた。
MC17型「CBR250R」のライバルとしては、スズキの「GSX-R250」が台頭していた。同じく45馬力エンジンを搭載していたが、乾燥重量が138kgで本モデルより1kg軽かった。
その後、「CBR250R」は1988年にフルモデルチェンジを実施して2代目モデルとなるMC19型へ進化。丸形デュアルヘッドライトを採用してよりレーシーなスタイリングとなり、フレームはアルミ製のツインチューブバックボーン式へ変更。制動系統にはフロントにフローティングシングルディスクブレーキを装備した。
以降は、仕様変更を実施しながら1990年に「CBR250RR」へ世代交代を果たす形で生産終了となり「CBR250R」のモデル名がカタログラインアップから消えることとなった。
しかし、それから20年もの月日が経過した2010年10月に主にアジア市場をターゲットにしたグローバル戦略モデルとして復活。MC41型「CBR250R」として再デビューを果たした。DOHC4バルブの水冷単気筒エンジンを搭載するが、二輪車のDOHCエンジンとしては世界初となるローラーロッカーアームを採用することで低フリクション効果を高めていた。またシングルエンジン特有の振動を低減するための高性能バランサーを採用することで快適な走行フィーリングを実現している。安全装備としてABS搭載モデルをタイプ別設定し2グレード構成で展開された。
ライバルモデルは既に国内でブームを巻き起こしていたカワサキの「Ninja250R」だ。31馬力を発揮するパラレルツインエンジンを搭載し走行性能は一歩先を行くスペックだった。
再復活を遂げた「CBR250R」は、カラーチェンジと仕様変更を繰り返しながら展開されていくが、排ガス規制の壁に阻まれ2017年モデルを最後に生産終了となった。

買替や売る際の買取査定は、CBR250Rの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2021年12月31日

アジア圏マーケットを主な市場に据えて「CBR250R」のモデル名称が約20年ぶりに復活。国内向けにもMC41型として2011年3月に発売された。
車体は新開発のトラス形状ダイヤモンド型フレームにDOHC4バルブの水冷4サイクル単気筒エンジンを搭載。ボア・ストロークが76.0mm×55.0mmのショートストロークユニットで、最高出力は8,500回転27馬力というスペック。重量はスタンダードタイプが161kgでABS搭載タイプが165kg。トランスミッションは6速仕様となる。
ちなみ実質的に先代モデルとなるMC19型は、154kgの車体にDOHC4バルブの水冷4気筒エンジンという仕様で、15,000回転45馬力という高回転型ハイパワーなマシンだった。
なお、本モデルMC41型はDOHCエンジン2輪車としては世界初となるローラーロッカーアームを採用している。さらにO2センサーや触媒装置を組み合わせることで環境性能も高めている。燃費性能はリッターあたり49.2kmでMC19型の41.5kmから大幅に向上。経済的で日常ユースにも扱いやすいマシンへと進化しているわけである。
全体的なスタイリングはホンダの大型スポーツ「VFR1200F」や「CBR1000RR」にも採用されている最新デザイン理論「マス集中フォルム」を踏襲。スタイリッシュさとダイナミックさを両立したフォルムを実現。
足元は新デザインの前後17インチアルミキャストホイールをセットする。ABSモデルは250ccクラスのロードスポーツバイクとしては世界初のコンバインド仕様を装備。
MC41型デビューモデルとなった2011年式は、「パールスペンサーブルー」、「キャンディールビーレッド」、「ステロイドブラックメタリック」の3カラーで、価格は42.8万円(税別)で登場。ABSモデルは47.6万円(税別)で展開された。

買替や売る際の買取査定は、2011年式 CBR250Rの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月16日

新たにグローバルマシンとして再デビューを果たした250ccフルカウルスポーツ「CBR250R」だが、国内向けは海外マーケットデビューから4ヵ月遅れとなる2011年3月に発売された。ニューモデルとして登場したMC41型の生産は、同じくグローバルモデルとなる125㏄スクーター「PCX」が生産されているタイのホンダ工場となる。
1989年モデルを最終に生産終了となったMC19型「CBR250R」から約20年もの月日が経過しているということもあり車体やメカニカル構造に至るまで大幅に進化を遂げている。
そのひとつがABSの採用であろう。このMC41型はABS非搭載のスタンダードグレードと本モデル「CBR250R ABS」の2タイプ構成で展開されている。
MC41型のデビューモデルとなった2011年式のABSモデルはスタンダードグレードと同様の3カラーバリエーションを設定。
ホンダの伝統トリコロールカラーをイメージした「パールスペンサーブルー」、鮮烈な印象の「キャンディールビーレッド」、そして精悍なスタイルで都会的な「ステロイドブラックメタリック」の3パターンだ。価格は47.6万円(税別)で、ABS非搭載タイプよりも4.8万円高となる。
車体はトラス構造の新開発ダイヤモンド型フレームに水冷4サイクル単気筒エンジンを搭載。ボア・ストロークは76.0mm×55.0mmのショートストロークユニットで、最高出力は8,500回転27馬力というスペック。重量は165kgでABS無しグレードよりも4kg重い。
同クラスのフルカウルスポーツでは、カワサキの「Ninja250R」が台頭していた。
168kgの車体に搭載するパワートレインは水冷パラレルツインで31PSというハイパワー仕様だった。
ただ、ABSモデルは設定されていないので安全性能では本モデルが安心できるマシンだろう。

買替や売る際の買取査定は、2011年式 CBR250R ABSの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月16日

1980年代後半の水冷直列4気筒エンジンから大きく路線変更を実施して単気筒エンジンへと生まれ変わった新生「CBR250R」MC41型は、2013年モデルで最初のマイナーチェンジを実施。以下のアップデートを受けている。

・シートサイドの形状スリム化
・カラーチェンジ
・スペシャルエディション展開(ABSタイプのみ)

メカニカルな部分は2011年式から変更は無く、8,500回転で27馬力を発揮するDOHC4バルブの水冷4サイクル単気筒エンジンを搭載。トランスミッションは6速仕様だ。
今年度はデザイン面での仕様変更が加えられており、シート両サイドの形状がスリムになったことで足つき性が向上した。シート高そのものは780mmから変更はないが、股の開きが狭くなることで実質的に足つき性が良くなっている。
ちなみにライバルモデルのカワサキ「Ninja250R」は775mmだった。
カラーバリエーションは、「ブラック」、「ミレニアムレッド」、「パールヒマラヤズホワイト」の3パターンで、価格は42.8万円(税別)に据え置き。
なお上位グレードのABSタイプにはスペシャルエディションが設定されている。ロードレース世界選手権の最高峰であるMotoGPに参戦する「Repsol Honda Team」のカラーリングを採用した「ナイトリックオレンジ」とコンストラクター「MORIWAKI」をイメージした「キャンディーライトニングブルー」の2カラーを用意。価格は48.6万円(税別)で、ABSタイプのスタンダードカラーより1万円高かった。

買替や売る際の買取査定は、2013年式 CBR250Rの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月16日

約20年ぶりとなる2011年のモデル名が復活した250ccフルカウルスポーツ「CBR250R」だが、2013年モデルで最初のマイナーチェンジを実施して以下のアップデートを受けている。

・シート形状変更
・カラーチェンジ
・スペシャルエディション展開

シート高は780mmで従来モデルから数値の変更はないが、シートサイドの形状がスリム化されたことで足つき性が向上している。
その他の主要諸元に変更は無く8,500回転で27馬力を発揮するDOHC4バルブ水冷シングルエンジンを搭載。
カラーリングは、「ブラック」、「ミレニアムレッド」、「パールヒマラヤズホワイト」の3パターンが設定された。価格は47.6万円(税別)で2011年モデルから据え置き。ABS非搭載モデルは4.8万円安となる。
また今年度はスペシャルエディションとしてMotoGPのRepsol Honda Teamのカラーリングを採用した「ナイトリックオレンジ」も展開。シルバーのフレームにオレンジの前後ホイール、ゴールドのブレーキキャリパーでレーシーなイメージを強調したスタイリングに仕上げられている。
さらにロードレースのコンストラクターMORIWAKIをイメージした「キャンディーライトニングブルー」も設定。ブルーとイエローにブラックのホイールが引き締まった印象の鮮やかなマシン。
なお、スペシャルエディションの2カラーは本モデルABS仕様にのみ設定され、価格は48.6万円(税別)で登場した。

買替や売る際の買取査定は、2013年式 CBR250R ABSの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月16日

街乗りからワインディングまで様々な走行シーンでの扱いやすさとスポーティなデザインを備えた軽2輪フルカウルスポーツ「CBR250R」は、2015年モデルでマイナーチェンジを実施。デザイン性と戦闘力をさらに高めてきた。主なアップデート内容は以下となる。

・吸気系統レイアウト変更
・エンジンセッティング変更
・ニューデザインマフラー採用
・ヘッドライト形状変更
・カウルデザインリニューアル
・グラフィックチェンジ
・スペシャルエディション設定(ABSモデルのみ)

まず、一目見て気付くのはスタイリッシュさが大幅アップしたフロントマスクだろう。ヘッドライトを2眼タイプに変更したことで表情がアグレッシブに変化。さらにフロント・ミドル・テールカウル、そしてサイドカバーまでもデザインを一新。加えて燃料タンク形状やフロントスクリーンのデザインも変更されたことでシャープで精悍な印象に仕上げられている。
メカニカル面ではインレットダクトとコネクティングチューブの形状をリニューアル。またバルブタイミングの変更を実施することで最高出力は従来の8,500回転27PSから9,000回転29PSまで向上。より高回転側で大きなパワーを発揮する仕様へ進化した。
また、出力アップを実現しながらも環境性能を高めることにも成功しており、燃費性能は従来のリッターあたり49.2kmから50.1kmまで向上。
カラーリングは、「ブラック」と「ミレニアムレッド」が46.2万円(税別)で3.4万円の値上げ。「ロスホワイト」は、47.7万円(税別)で4.9万円の値上がりとなった。

買替や売る際の買取査定は、2015年式 CBR250Rの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月16日

フルカウルをまとった250㏄ロードスポーツ「CBR250R ABS」は、2015年モデルで再びマイナーチェンジを実施。今回はメカニカル機構のアップデーも実施されることでスペックアップを実現している。

・インレットダクト&コネクティングチューブ形状変更
・バルブタイミングセッティング変更
・ニューデザインステンレスマフラー採用
・2眼ヘッドライト採用
・カウルデザイン変更
・カラーチェンジ
・スペシャルエディション設定

パワートレインは、ボア・ストロークが76.0mm×55.0mmのショートストローク単気筒エンジンMC41E型で変更はないが、各部のセッティングや形状の変更により最高出力は9,000回転29馬力を発揮。従来の8,500回転27馬力から高回転型ハイパワー仕様へ向上している。ステンレス仕様の新デザインマフラーが高級感も演出している。
パワーアップを実現しながら燃費性能は従来比で0.9km/Lアップの50.1km/Lへ向上した。
ボディカラーは「ブラック」と「ミレニアムレッド」が50.9万円(税別)。3.3万円の値上げが実施された。「ロスホワイト」は、52.4万円(税別)で4.4万円の値上げ。今回からロスホワイトと別カラーの価格が差別化されている。
さらにMotoGP参戦マシンのRepsolカラーを採用した「ナイトリックオレンジ」も引き続きスペシャルエディションとして継続。こちらは53.4万円(税別)となった。
なお、スペシャルエディションはABSを搭載する本モデルのみでABS非搭載グレードには設定されていない。

買替や売る際の買取査定は、2015年式 CBR250R ABSの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月16日

スポーツツアラー「VFR1200F」を連想されるスポーティなデザインのフルカウルスポーツ「CBR250R」は、デビューから5年目となる2016年モデルではカラーチェンジを実施している。
カラーラインアップは従来モデルと同様の「ブラック」、「ミレニアムレッド」、「ロスホワイト」となる。ブラックとレッドに関してはグラフィックの変更は無かったが、トリコロールカラーの「ロスホワイト」はデザイン変更が実施されている。
まず、アンダーカウルのカラーが従来のホワイトからブラックに変更されている。フレームやエンジン、そしてサイドカバーとの一体感が生まれ精悍な印象が強調されている。またサイドカウルには差し色としてゴールドのラインが追加された。さらにフロントスクリーン下部から2眼ヘッドライト中央に向けてのVラインは、レッドからブラックに変更されたことで引き締まったスポーティな仕上がりだ。
価格に関しては据え置きで、「ミレニアムレッド」と「ブラック」が46.2万円(税別)。「ロスホワイト」は、47.7万円(税別)に設定された。
なおABSタイプにはスペシャルエディションも設定されたが、従来のMotoGP参戦マシンカラーは採用されず、「レモンアイスイエロー」と「キャンディーエナジーオレンジ」の蛍光カラー2色が展開された。こちらは51.9万円(税別)となっていた。
2016年モデルはメカニカル機構に変更は無く、前年のマイナーチェンジでパワーアップした9,000回転29馬力の水冷4サイクル単気筒エンジンを搭載する。
ちなみにライバルモデルとなるカワサキ「Ninja250」は31馬力の並列2気筒エンジンを搭載していた。t

買替や売る際の買取査定は、2016年式 CBR250Rの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月16日

国内250ccフルカウルスポーツカテゴリでは、ホンダから本モデル「CBR250R」、カワサキの「Ninja250」が人気争いを繰り広げていたが、ヤマハからもニューモデルが参戦。12,000回転で36馬力を発揮するハイスペックパラレルツインエンジンを搭載した「YZF-R25」だ。
「CBR250R」ライバルモデルの中でも単気筒エンジン仕様でスペック面では競合マシンにリードを許しているというポジションだ。そんな本モデルの2016年モデルはカラーチェンジを実施。
従来から設定されている3パターンのカラーは継続で、「ミレニアムレッド」と「ブラック」は、50.9万円(税別)。
トリコロールカラーの「ロスホワイト」はグラフィックデザインを変更してスポーティなテイストがより強調されたイメージへ変化。価格は52.4万円(税別)。いずれのカラーも据え置きとなった。
そしてスペシャルエディションとしてはイコントラスでビビッドなカラーリングの「キャンディーエナジーオレンジ」と「レモンアイスイエロー」の2カラーを展開。価格は51.9万円(税別)で、トリコロールカラーよりはリーズナブル。前年まで設定されていたMotoGP参戦マシンのRepsolカラーは廃止となった。
ちなみにヤマハの「YZF-R25 ABS」は55.5万円(税別)だった。
なお2016年式「CBR250R ABS」の主要諸元は前年モデルから変更は無く164kgの車体に9,000回転29馬力仕様のDOHC4バルブ水冷シングルエンジンを搭載している。

買替や売る際の買取査定は、2016年式 CBR250R ABSの中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月16日