レーサーレプリカが人気を博し各メーカーが熾烈なスペック争いを繰り広げていた1980年代終売に突如デビューしたオーソドックスなネイキッド「ゼファー400」。その登場から1年数か月が経過したタイミングで兄貴分モデルが発売された。それが、「ゼファー750」である。デビューモデルとなったZR750C型は1990年8月に65.9万円(税別)で発売された。
車体は鉄パイプのダブルクレードル型フレームにDOHC2バルブ空冷4ストローク直列4気筒エンジンをマウント。ボア・ストロークは、66.0mm×54.0mmの738ccで、デビュー時の最高出力は9,500回転68馬力というスペックだった。トランスミッションは5速リターン式を採用していた。ちなみに弟分モデルの「ゼファー400」は、6速ミッションを搭載していた。
足回りは、フロントに41mm径のインナーチューブを採用した正立フォークを装備し17インチホイールと300mm径のダブルディスクブレーキを組合せる。リアはスイングアームにツインショックをセットし240mm径のディスクブレーキという仕様。
外観デザインは、丸目1灯ヘッドライトに丸みを帯びた燃料タンク、カムカバーとテールカウルなどの造形も70年代の名車「Z2」を彷彿させるスタイリングとなっている。マフラーは左右2本出しだ。
ライバルモデルとしては、1992年にホンダからRC42型「CB750」がデビュー。エンジンはDOHC4バルブの空冷直列4気筒を搭載。最高出力は8,500回転75馬力というスペックだった。乾燥重量は215kgあり、「ゼファー750」より15kg重かった。スペック面では「CB750」が当然有利だが、「ゼファー」にはオーソドックスで飽きの来ないスタイリングを持ち合わせていることに加えカスタムパーツも豊富なことから人気争いにおいてはライバルより優位なポジションだった。
デビュー後の「ゼファー750」は、カラーチェンジと仕様変更繰り返しながら2007年のファイナルエディションまで展開されて生産終了となった。なお、1996年から2003年まではバリエーションモデルとしてスポークホイール仕様の「ゼファー750RS」も販売されていた。

2020年頃から相場は大きく上がってきておりプレミアムの付く絶版車として中古価値は右肩上がりである。買替や売る際の買取査定は、ゼファー750の中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年05月20日

【ゼファー400】から遅れること1年、1990年に発売されたゼファー750。レプリカ全盛期にリリースされた400が予想をくつがえして売れたように、750も市場に快く受け入れられました。
最大の理由は、【Z2】を彷彿とさせるスタイリングにあります。Z2と比べると、フロントタイヤが19インチから17インチに、マフラーが4本から2本になってはいますが、砲弾型メーター、ティアドロップ型タンク、テールカウル、半円のカムカバーなど、ゼファー750は端的に言って、
「Z2へのオマージュ」
現代風に言えばネオクラシックというジャンルが嵌ります。
つまり70年代のZ2の雰囲気を宿したバイクが90年代に甦ったのであり、これはカワサキから他メーカーにも及んだ一大ムーブメントでした。ゼファー起源のネイキッドブームがリッタークラスにも波及したのはその証です。
ゼファー750のエンジンは、「ザッパー」と呼ばれた名車【Z650B】から【Z750FX2】、【Z750FX3】に使われた非常に信頼性の高いものです。このエンジンは1976年のZ650Bからゼファー750ファイナルエディションの2007年まで、実に30年以上もの長きにわたってカワサキの屋台骨を支えました。
丸目ヘッドライト、リア2本サスなども70年代テイストを思わせます。そんな古くささと一緒に、オイルクーラー、フローティングディスク、41Φ極太フロントフォークなど現代のバイクらしさも同居しています。
最大出力は68馬力/9,000回転で、400同様決してハイスペックとは言えませんが、バイク本来のシンプルさと伝統的なスタイリングをひっさげて登場した意義は、非常に大きいものがあります。
ゼファー750のライバルは？　と考えてみると、数多くの750ccがあげられます。それはゼファー750の存在感や雰囲気が、世代を超えたコンベンショナルなものだからと言えるでしょう。その中でも、同じ空冷4スト並列4気筒エンジンのホンダRC42型【CB750】は、最大のライバルです。
・ゼファー750　68馬力/9,000rpm　226kg、66.5万円
・CB750　75馬力/8,500rpm　233kg、68.9万円
優等生的なCBを選ぶか、Z2の雰囲気を漢字ながらゼファー750を選ぶか、いずれも甲乙つけがたいよきネイキッド750ccバイクです。
ゼファー750の中古車価格は、新車供給が細った2020年以降高騰が続いており2022年現在では対3年前比で＋99％と約2倍の上昇を記録しています。2022年も末に入り異常高騰していたZ2などのプレミアムな旧車の相場は急反落に。。売り時のご相談を含めて、ゼファー750の買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月25日

1991年式のゼファー750は、90年式から変更はありません。
80年代、中型の400ccと250ccクラスを中心に吹き荒れたレプリカブームが去ろうとしていた時代に登場したゼファー。馬力ひとつ取ってみても、自主規制77馬力より劣る68馬力で登場したゼファー750は、逆説的に新鮮だったのです。行きすぎたスペック競争に多くの人が辟易としていたところに登場した、シンプルな構成のバイク。
〈バイクの魅力はスペックだけではない、自然体で向き合える、シンプルなバイクこそ長くつきあえる存在〉
ゼファー400、750ともに、そう主張していたように見えました。
ゼファー750のエンジンは、元々【Z650B】で使われていたもので、信頼性の高い空冷4スト並列4気筒2バルブです。それをダブルクレードルフレームで包み、フロント正立サス、リア2本サス、ティアドロップ型タンク、左右2本出しマフラーでまとめています。
ボディカラーも《ブラック》、《ルミナスビンテージレッド》1色と、シンプルそのものです。
メーカーのカワサキとしては、まだレプリカブームにも希望をつないでいたのかもしれません。同91年式【ZXR750】においては、新設計エンジン搭載、フロント倒立フォーク採用などを行い、さらには【ZXR750R】も発売されています。
カワサキとしては、ZXR前のモデル【GPZ750R】、【GPX750R】が予想外に売れなかったことから、GPXのエンジンを使ったZXRの方に力を入れていたのかもしれません（余談ですが、2年後の93年〈鈴鹿8耐〉ではZXRが優勝しました）。
そうした事情を考慮しても、ゼファーのほうが今でも人気があるというのも不思議なことです。
カワサキファンならずとも、多くのライダーが、ゼファーの肢体に安心感や癒やし、安らぎを感じたのかもしれません。それは今でも続いているのでしょう。
純粋に「和」のテイストをもって生まれてきたバイク。ゼファー750とは、そういう存在です。
長くつきあえるバイク＝ゼファー750。1991年型の買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月25日

1993年型のゼファー750はカラーリングが変更され、《キャンディアトランティックブルー》、《ルミナスビンテージレッド》の2色となりました。またエンブレムがゼファー1100と同等のものになっています。
写真をよく見ると、タンクに書かれている文字列は「KAWASAKI」ではなく、「ZEPHYER」となっています。またサイドカバーは「750　AIR COOLED INLINE FOUR」（＝750空冷並列4気筒）とあります。これは後に年式によって変化しますので、ゼファー750の年式を知るための一つの指標となっています。
ちなみに、【Z2】オリジナル状態でのサイドカバー文字列は「750 DOUBLE OVERHEAD CAMSHAFT」（＝750 DOHCエンジン）です。ゼファー750のカスタムでは、上記のサイドカバー文字列をZ2風に変えるのが一つのトレンドとなりました。また左2+右2の4本出しマフラーも社外品で発売されています。ゼファー750のカスタムを考えてみると、元がコンベンショナルなスタイルであるため、実に様々なカスタムが似合います。
艶消しブラックの4-1マフラーはもちろんですが、この4本マフラーが実によく似合います。BEETキジマ、ドレミコレクション等のものがありますので、Z2テイストが好き、重厚なスタイルが好きという方は、是非チェックされることをお勧めします。
4本マフラーのゼファー750は、遠目にはZ2と見紛うばかりです。ただし近づいて見ると、17インチフロントタイヤ（Z2は19インチ）、フォークの太さ、フローティングディスクであること等から、違いは歴然です。
そうした点を抜きにしても、Z2へのオマージュ的色彩をまとい、ゼファー750が90年代にもたらした静かなインパクトは、大きなものがあったと言えるでしょう。後に2006年まで、17年間にもわたって製造されるとは、このときは誰も想像しなかったでしょう。
1993年型ゼファー750の買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月25日

1996年型のゼファー750に変更はありません。
Z2を思わせるネイキッドスタイルでカワサキファンの人気を集めましたが、95年に免許制度の改正があり、大型二輪免許が教習所で取得できるようになりました。すると750はミドルクラスとして見られるようになりました。
しかし、穏やかな特性の2バルブエンジンは扱いやすく、また乾燥重量200kgはナナハンとしては軽い部類に属します。つまりゼファー750は、初心者や女性ライダーに向いているとも言えます。ホイールベースは1460mmで、これは400の1440mmより20mm長いだけ。小柄で軽量なナナハンです。
これにシートを低くカスタマイズすれば、さらに扱いやすくなるでしょう。マフラーを交換するのもありです。
よくライバルとしてあげられるのは、92年に発売されたホンダ【CB750（RC42）】です。両車ともエンジンは空冷4スト並列DOHC4気筒で、乾燥重量・ホイールベース・シート高・最大出力などのスペックを比較すると、
・ゼファー750　 200kg・1460mm・780mm・68馬力/9,000回転
・CB750　215kg・1495mm・795mm・75馬力/8,500rpm
となり、ゼファー750の軽さとコンパクトさがよく分かります。
またゼファー750が空冷並列4気筒のナナハンということを考慮すれ、70年代から80年代に販売された空冷ナナハン、例えば【CB750F】、【XJ750E】、【GSX750E】などもライバルになり得るのかもしれません。
ゼファー750は、そんな懐の深いバイクです。
なお96年には、前後スポークホイールの【ゼファー750RS】が発売されています。
1996年型ゼファー750の買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月25日

1999年、ゼファー750はカラーリングの変更を受けました。
単色の《エボニー》、ツートーンの《ルミナスウインザーグリーン/キャンディアトランティックブルー》で、後者はいわゆる「タイガーカラー」です。
深いグリーンまたはブルーのタンク・テールカウルにイエローのストライプが入り、ストライプは上部が細いライン、下部が太いラインで前後に水平に伸びています。74年に販売されていた【750RS】のカラーリングに酷似しており、このグラフィックとカラーリングは、ファンにはメーカーの意気込みを感じたかもしれません。
ここでゼファー750と750RSを比較してみましょう。エンジンは、両車とも空冷4ストDOHC並列4気筒、気筒あたり2バルブです。
最大出力、最大トルク、乾燥重量、ホイールベース、ホイールサイズは・・・
・ゼファー750　68馬力/9,000rpm、5.5kgf、200kg、1460mm、前後17インチ
・750RS　69馬力/9,000rpm・5.9kgf・230kg・1500mm、前19+後18インチ
となり、900ccベースの750RSのほうが、大柄かつ出力も大きいことが分かります。
その反対に、
フロントフォーク径、スイングアーム、ブレーキを比較すると、
・ゼファー750　41mm、角型アルミ、前フローティングダブルディスク+後ディスク
・750RS　36mm、スチールパイプ、前シングルディスク+後ドラム
となり、こちらは時代による設計の違いを感じさせます。優劣ではなく、約25年の時間をかけてこのように変化してきたということです。
99年式では、ハンドルスイッチの表示がイラストになる等の変更も受けています。
1999年型ゼファー750の買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月25日

2001年型のゼファー750は、マイナーチェンジを受けています。
・キャブに変位検知点火のK-TRIC追加
・触媒コンバーターKLEENを採用、テールカウルにKLEENのロゴを追加
・二次エアー導入KCAを追加、平成11（1999）年排ガス規制に対応
・車重は4kg増加し乾燥で204kg
・カラーリングは《キャンディアマランスレッドマイカ》と、《メタリックノクターンブルー》のタイガーカラー
・最大馬力発生回転数が9,500回転から9,000回転に
エンジン本体には変更なく、空冷4ストDOHC並列4気筒で、最大出力は68馬力ですが発生回転数が9,500回転から9,000回転へと変更されています。車重は4kg増えましたが、ゼファー750が軽量コンパクトなナナハンであることには変わりありません。このクラスで204kgは軽いほうで、大型初心者や女性に人気があるのもうなずけます。
カワサキのネイキッド大型には【ゼファー1100】もあり、こちらも人気があります。同じゼファーで750と1100を比べてみると、
最大出力、最大トルク、乾燥重量、装備重量、ホイールベースの順で・・・
・750　68馬力/9,000rpm、5.5kgf、204kg、220kg、1460mm
・1100　93馬力/8,000rpm、9.1kgf、245kg、265kg、1495mm
となります。
さすがに40kg前後の重量差は大きく、さらにタンクやシートも大きくなりますので、1100の取り回しは慣れないと大変です。馬力を車重で割ったパワーウェイトレシオは、750が0.33、1100が0.35となり、やや750のほうが軽快という数値を示します。もっともゼファーは、パワーや速さ云々というバイクではありませんので、これは一つの目安です。ゼファー750は、1100よりもずっと手軽に乗れる大型バイクだと言えます。
2001年型ゼファー750の買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月25日

2002年型のゼファー750は、カラーリングが変更されています。
《パールミスティックブラック》、《メタリックチェスナットブラウン》、《エボニー》の3色です。そのうち《パールミスティックブラック》は、ブラックのタンクを囲むようにゴールドのストライプが描かれ、さながら漆と金箔の工芸品を思わせます。《メタリックチェストナットブラウン》はブラウンのタンクにゴールドの太いストライプが描かれています。同時にこれは、1975年式の【Z2A後期型】と同様の配色でもあります。
配色に見られるように、ゼファー750は「Z2へのオマージュ」と言われます。特にその強いこだわりが造型となって現れているのは、次の5点でしょう。
・砲弾型メーター
・シリンダーフィンより車体中央に追い込んだ半円型カムカバー
・サイドカバー造型
・テールカウル造型
・あえて装着しているタンデムベルト
スピードとタコの砲弾型メーターは、Z2ではブラックでゼファーはシルバーです。が、その形といい角度といい、Zファンには嬉しいディティールである筈です。カムカバーとサイドカバー上部の曲線はZ2に酷似しており、これもファンには嬉しいポイント。
タンデムベルトはシート中央にあるベルトで、タンデムライダーがつかまるためのものえす。タンデムバーがあれば廃止してもいいことになっていますが、あえて装着。Z2に近いイメージを出しています。
ガソリンタンク容量はどちらも17Lですが、 Z2のほうが小ぶりで、ゼファー750のほうが大柄で、途中に段がついています。
1990年に750cc自主規制がなくなったため、750ccはミドルクラスと見なされがちですが、ゼファー750はZ2を彷彿とさせるカラーリングとスタイリングでファンの心をつかんでいます。ライバルのホンダ【CB750（RC42）】も、時々「スペンサーレプリカ」のようなグラフィックを販売しており、グラフィックは販売戦略の重要なパートを占めるのだと思わされます。
2002年型ゼファー750の買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月25日

2003年型のゼファー750は、カラーリングが変更されています。《ブラック》のボディカラー+ゴールドホイール、《メタリックチェスナットブラウン》の2色です。
エンジン本体は1990年の発売当時から変更なく、空冷4ストDOHC並列4気筒で、最大出力は68馬力です。排気ガス規制対応が実施された2001年モデルでは、触媒コンバーターKLEEN、二次エアー導入KCA等の採用によって車重は4kg増え、最高馬力発生回転数が9,500から9,000回転に変更されていますが、2001年モデル以外ではエンジンの仕様上の変更を伴うマイナーチェンジは実施されておらず、ごく小変更のマイナーチェンジとカラーリングチェンジによってイヤーモデルを更新しています。
2003年当時、ライバルと言えるのはホンダ【CB750（RC42）】のみで、両者はよく比較されます。どちらも、「空冷、4気筒、ナナハン」という点では一致しており、またこのエンジン以降、どちらのメーカーからも「空冷4気筒ナナハン」は発売されていません。SSを除いて、カワサキの4気筒は【Z900RS】が最小排気量、ホンダでは【CB400】が最小。それ以外は2気筒エンジンが採用されています。
CB750は教習車にも採用されており、ホンダが作った優等生的バイクという見方は誰しも共通していますし、事実その通りです。一方のゼファー750は、名車Z2のイメージを宿しつつ現代を走るネイキッドスポーツで、CB750よりやや懐古的で昭和の香りが漂います。
事実、ゼファー750のカスタマイズは、全体あるいはパートでZ2を思わせるものが多く、またそれが似合います。
一方で、ウェーブディスクやオーリンズなどを装着したゼファーも、またよし！　様々なカスタマイズを受け入れ、それらがサマになってしまう。ゼファー750とはそういうバイクです。
2003年式ゼファー750の査定やお乗り換えをお考えの方は、旧車の価値に精通しているバイクパッションへ！

解説記事更新日：2022年10月25日

2004年型のゼファー750は、マイナーチェンジを受けています。
・カラーリングが《メタリックマジェスティックレッド》、《メタリックスパークブラック》のタイガーカラーに変更
・タンクに「ZEPHYR」と書かれていたエンブレムが「Kawasaki」に、サイドカバーを「ZEPHYR 750」に変更
・フィン以外のシリンダーを黒く塗装
・前後ホイールを艶消しブラックに変更
・排ガス規制に対応し、マフラー後端を延長
マフラー延長はあまり知られていませんが、よく見るとスタイリングの重厚さが増し、70年代バイクの雰囲気に近くなったようです。
95年に大型二輪が教習所で取得できるようになって10年。750ccはミドルクラスとなりましたが、日本の道路事情や日本人の体格に合っているのは、600～900ccクラスではないでしょうか。750ccは、ちょうどその中間にあたります。
パワーやトルクは普通二輪を大きく凌駕していますし、リッタークラスほど「乗せられている」感はない。車体寸法、車重、パワーなど、どれもが日本国内で使用するにはジャストフィット！　と思えるサイズであることは確かです。だからこそ、1969年のホンダ【CB750four】発売から1990年までの「750cc自主規制撤廃」までの20年以上、750ccが国内最大排気量でいられたのでしょう。
またこのクラスの排気量は、欧州でも高い人気があります。ゼファー750は、バイク本来の楽しさを味わえる排気量、そしてジャパニーズトラディションの空冷並列4気筒ナナハンでもあります。
2004年型ゼファー750の買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月25日

2005年、ゼファー750のカラーリングが変更されました。《メタリックマジェスティックレッド》と《エボニー》です。
エンジンは空冷4ストDOHC並列4気筒で、最大出力は68馬力/9,000rpmです。「空冷、4発、ナナハン」という、70年代に日本を席巻したエンジンレイアウトではありますが、レプリカブームが去ろうとしていた1990年、この至極まっとうなエンジンがこれほど支持されるとはメーカーも予想していなかったかもしれません。
「ゼファー」シリーズの先がけは89年発売の【ゼファー】です。車名には「400」とも入っていません。レプリカがフルスペック59馬力を絞り出していた時代、アンダーパワーの46馬力で登場するも、熱烈な支持を受けました。
90年のゼファー750も、そのコンセプトを受け継いでいます。特に750の場合は、軽量でコンパクトなナナハンとして、初心者や女性の支持を集めました。リッター解禁によって750はミドルクラスと言える存在になりましたが、それでも「750cc、4発」というバイクを気軽に乗れる存在として、軽量コンパクトなゼファーが果たした意義は大きいものがあります。
2005年という時代を考えれば、エンジンレイアウトの主流はインジェクション+水冷です。
「ではゼファーもインジェクションと水冷化しては？」
と思うライダーは・・・・・・、いないでしょう。
キャブレター、空冷、2バルブだからこそゼファーだと言えるのです。
バイク本来の楽しみとは何か？　ゼファーにまたがって走り出せば、きっとその答が分かるに違いありません。
2005年型ゼファー750の買替や売却をお考えでしたら買取査定はその中古価値に精通しているバイクパッションに！

解説記事更新日：2022年10月25日