Z1100GPは、1981年から82年にかけて製造販売されました。
Z1系の空冷2バルブDOHC4気筒エンジンを1,089ccまで拡大し、108馬力（82年モデルでは109馬力）までパワーアップしました。
このバイクの最大の特徴は、まだキャブレターが一般的だった時代において、インジェクションをいち早く採用したことです。しかし信頼性やコスト面からと思われますが、次期モデル【GPZ1100】ではキャブレターに戻されています。
車体に目を向けると、鮮やかなレッドと、エンジンからマフラーエンドまでブラッククロームの迫力あるコントラストが特徴です。
82年には【Z1000R】と同型のビキニカウルが装着され、ハンドルバーも変更されました。
インジェクションの不調からキャブレターに変更するオーナーも多かったようですが、これは一つの大きなチャレンジとして歴史に名を刻んでいます。
2バルブとは思えない鋭いレスポンスもZ1100GPならではのもので、今では、独特のオーラを放ちつつ、程度のいい車両はかなりの高額で中古車市場に君臨しています。
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解説記事更新日：2021年08月09日

Z1100GPは、1981年に発売されました。
サイドカバーの文字は「GPz1100」ですが、同名の別モデルがるため、一般的には「Z1100GP」とされています。
当時のカワサキフラッグシップマシンは、気筒あたり2バルブのZ1エンジンの系列【Z1000MkⅡ】です。他社ライバルは【CB900F】、【GSX1100E】など、4バルブ化が進んでいました。（4バルブのGPZ900R開発は極秘裏に進んでいたのでしょうが）カワサキは2バルブのまま排気量を1,089ccとし、フューエルインジェクション化によってパワーアップ化を解決します。
フロントフェンダーから前後ホイール、リアカウルに至るまでは鮮やかなレッドと白/黒のストライプ。対してエンジンからエキパイ、マフラーはブラッククロームめっきで、全体は赤と黒のコントラストが凄味を放っています。
このGPで最も注目されたのは、他社に先がけて採用されたインジェクションシステムです。今では当たり前ですが、まだ初期段階のインジェクションは、突然不調になることもあり、購入後にキャブ化したり他のインジェクションに付け替えたりするオーナーもいたようです。
そんな、時代を先取りしたZ1100GP、カワサキの1つの意欲作として、異彩と独特の存在感を放っています。
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解説記事更新日：2021年08月09日

1982年式のZ1100GPは、マイナーチェンジを受けています・
・ビキニカウルを装着（形はZ1000Rと共通）
・それに合わせてハンドルをバータイプからセパレートタイプに変更
・インジェクションをKEFIからDFIに変更、レスポンスと信頼性を向上
・最大出力を1馬力アップして109馬力へ
ビキニカウル自体は小さいですが、赤の面積が増えたことで、赤と黒のコントラストが一層鮮やかになったように思えます。赤がこれほど似合うバイクも珍しいかもしれません。
Z1100GP最大の特徴であるインジェクションは、次期モデルGPZ1100ではキャブレターに戻されています。理由はおそらくコストと信頼性の両面でしょう。
今では原付バイクにも搭載されているインジェクションで、メリットは非常に多くあります。気温、気圧、湿度などに関係なく最適な燃調が可能、寒冷時の始動も容易など。しかし開発当初は様々な課題があったようです。
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解説記事更新日：2021年08月09日